代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

月組・グランド・ホテル/カルーセル輪舞曲 初日感想4 燕尾の珠城りょうさんの凛とした横顔、月組さんの熱演を讃えたい

皆さま、こんにちは。旦那はん実家でぬくぬくと過ごすmiyakoguです。いやぁ、いいところです、旦那はん実家。

さて、本日は初日感想を最後まで仕上げたいmiyakogu。おばちゃん、最後まで書くわな!今週末また観るけどな!(あら?)

まずはお芝居の感想を少し書き足してから、ショウの感想を書きたいと思います。

 

1.グランド・ホテルにおける「熱演大陸!宝塚月組」の皆さま

あのねぇ・・。作品の力によって、ジェンヌさんの力がぐぐぐっと伸びるということがあるのだと、驚きました。

既に書いたお3人に加えて、早乙女わかばさん、暁千星さんが素晴らしかったのですよ。エリックの出番は少しながら、朝美絢さんも若きパパらしさが出てました。朝美さんにはラファエラ役を拝見してからまた書きたいと思います。

 

・早乙女わかばさん

キュート&コケティッシュ&気の良さ。ハリウッドに行きたいのという生き生きとした野心、憧れている割にはハリウッドの場所も分かっていないかのような世間知らず、お金のためにはやっぱり動けない純な心、オットーへの優しさや気の良さ。これらがすべて詰まったフラムシェンでした。

私はショウでわかばちゃんの気合の入った表情を見るのが好きです。「アーサー王伝説」の時の魔女手下の無表情な恐さもお上手でした。

フラムシェンは、考えが足りないかもしれない。憧れを誰よりも強くもっていて、そして必死なんですね。あることのためにお金が必要な彼女ですが、必死さよりも何となく、今を生きる快活さがあるのです。「I have to go Hollywood」と歌い踊り、そしてオットーを優しくダンスに誘う彼女。

まったく似つかわしくなくても、彼女の「生」に、重病を患っているオットーが強く惹かれるのがとても納得させられる。素敵なフラムシェンでした。歌がお上手になられて・・(涙)。なんといっても「ランスロット」で真風さんの相手役をされていた方、応援しております。

 

・暁千星さん

美弥るりかさんの全身全霊のオットーとともに、実は一番驚かされたのが暁千星さんのラファエラでした。格段にお歌がお上手になられていて、その上、ただ単に歌唱が上手くなったのではないだろうとmiyakogu、拝見いたしました。グルーシンスカヤに対する秘めた思いが、歌に乗って堂々と劇場に広がったのです。

劇中で「二人だけの丘の上のヴィラ」と歌われる楽曲の表題「Twenty-Two Years」というのは、ラファエラがグルーシンスカヤの付き人をしてきた歳月のことなのでしょう。
長身に黒いまっすぐな髪、黒尽くめの服。暁千星さんは、普段、長身ながらキュートで少しあどけない表情が魅力的な方ですが、全く違いました。驚きました。

もともとダンスがお上手で長身でといろいろ揃った方。私の推察ですが、今まで、表現したい気持ちは十分に内にお持ちであった。しかし、その技量が追いついてなかったところに、歌唱とかつぜつが改善されて、今、必死ながらもこの役を愛し楽しんでおられると思うのです。ぜひ劇場でご確認ください。

 

・月組の皆様の熱演!

舞台の左端にずっと座りながら、グランド・ホテルに集まり去っていく人々を見つめているドクターの夏美ようさんの迫力とかっこよさ、華形ひかるさんが演じられた実業家・プライジングの中年男性のいやらしさと、窮地に追い込まれているやるせなさ。グランド・ホテルにまた違った彩りを添えるものでした。

後、わかばちゃんが「I have to go」って歌っているところだったと思うのですが、ベルボーイが集まって歌っておられた場面。蓮つかささんと、蓮さんの一人手前におられた方に注目いたしました。皆様、光っておられたと思います。(蓮さんの一人手前におられた方。もしお分かりの方がおられましたら、また教えてやってください)

それから輝城みつるさん。刑事として「しかし、亡くなったのは男爵でしょう」の一言をおっしゃったと思うのですが、おばちゃん、「ええ声、誰?!」とちゃんと把握しましたよ。うんうん。

地階の労働者、電話交換手、ベルボーイをはじめ、みなさんね、目だった役ではないかもしれないけれど、おばちゃんな、ちゃんと観てるで!

皆様の一生懸命さが、舞台を素晴らしいものにしていることが伝わってきて涙出そうになりました。ようやらはったと思う。がんばれ、月組さんの皆様。

 

2.ショウ「カルーセル輪舞曲」感想

もうね、ショウの幕開けの回転木馬と虹色の照明が映し出されただけで、客席から「うわぁ」という感動のどよめきが・・。とても美しい装置と照明でした。

「白馬の王子」の珠城りょうさんがせりあがり、皆様、「お?!」という白いたてがみらしき付け毛。楽しかったです。が、大成功しているとはちょっと言い難く、少しばかり「ぷぷぷ」という面も(^^)。あ、ごめんね。

 

・S4 妖艶(アメリカ、ニューヨーク)
愛希れいかさんが、月組のお姉さま方を引き連れてかっこよく踊る場面です。
ブラックホークスとして登場される男役さん達もかっこよく、「ひゅーー」と言いたくなる場面。美しい歌声が聞こえてきて、「誰?!」と思ったら、千海華蘭さんと晴音アキさんでした。さすが!

 

・S6 楽園(メキシコ)における珠城りょうさんの「テキーラ」
もうね・・・。赤と黒の縦じまのスーツを着こなした珠ちゃんがね・・。かっこよすぎやろ!!!

アミーゴAの美弥るりかさんにちょいちょいと珠ちゃんが指で合図された時、私と中学生娘は「まさかのまぁまか再演?!」とあわてふためきましたが、対決っぽく終わり、ほっと一息・・。いや、一息とちゃうわ。ここの珠ちゃん、最高にかっこいいです!

 

・S7B 祝祭(ブラジル)の華形ひかるさんと皆さま
冒頭にせり上がってこられた華形ひかるさんが、水先案内人なのですが、中でもポリスとして歌い踊られる「祝祭(ブラジル)」の場面。身のこなしが粋で華やかで、目を惹きつけられました。ここはとびっきりの華やかさ。私は初日、2階から拝見していたので全体の構成がよくわかり、華やかな色彩とお祭り騒ぎを楽しみましたよ。

 

・S8 流麗(シルクロード)のカゲソロの美しさ
ここもどなただろう?という美しい歌声。パンフレットをみると、輝月ゆうまさんと白雪さちかさんでした。ニューヨークの場面で、ちゃぴさんの右後方に「び、美脚?!」と思わず見た方もやはりさちかねえさん。本当に美しいおみあしですよね。

 

・S9B 飛翔(インド洋)の宇月颯さん
お芝居では男爵を追い詰めていく運転手役を好演されていた宇月さん。帽子がお似合いで妙に色気のある運転手でした。
ショウでは「翼の男A」として歌い踊られる宇月さん。歌もダンスもお上手で、本当に貴重な男役さんですよね。色気のある目線にどきっとさせられる方です。

 

・S11 吾が巴里よ(日本 タカラヅカ)の珠城りょうさんの凛とした横顔

ここなんです。黒燕尾・珠ちゃん、何という美しい登場でしょうか・・!

白い羽を持った娘役さんが白いドレスで、珠城りょうさんの背中から大きな羽を描くように並んでおられます。

その時の珠城りょうさんの美しい凛とした横顔。覚悟と誇りに満ちた美しい表情。拝見していて、泣きそうになりました。


実はその少し前、「S9B 飛翔(インド洋)」の場面で、珠城りょうさんが晴れ晴れとした楽しそうな表情を見せておられて、初日の公演が無事に終わりつつあることへの喜びが伝わってくるように感じたのです。その少し後、フィナーレ直前で見せられた凜とした表情です。

 

珠城りょうさんの内面で、一つの公演の中で躍動しているであろう喜び、楽しさ、苦しさ、覚悟、そして誇り。そのすべてが一つのショウの中に詰まっているように思いました。

「うぉーー」と手放しで感想を書きまくるようなショウではなかったかもしれません。私は宙組さんの朝夏まなとさんのショウスターぶりがとても好きなんですね。でも、月組さんらしい端整で美しく手堅いショウでした。

 

大階段にすくっと立つ、珠城りょうさんの美しい横顔。その背中から大きく伸びているかのように見えた大きな白い羽。

その場面のりょうさんの表情を見られただけで感動です。本当にありがとう、月組の皆様。

エトワールの美しい歌声は、コメントでちひろさんから教えていただいた麗泉里さん。にっこりと素敵な笑顔で歌い始められた安定した美しい歌声でした。


素晴らしい熱演のお芝居、そして手堅いショウ。変な表現ですが2つセットで「お買い得!」の公演です。珠城りょうさんの男爵の歌声が、2日目にして飛躍的に素晴らしくなっているとのご報告も寄せていただいており、次の観劇に期待大です。

皆さま、月組さんの熱演をぜひご観劇ください。今年も宝塚歌劇団の”勝手に広報委員”を、ネットの海の片隅から務める所存でございます(^^)。

月組・グランドホテル 初日感想3 見事な迫力、愛希れいかさんのグルーシンスカヤ

珠ちゃんの背中、美弥るりかさんのオットーに続き、愛希れいかさんのグルーシンスカヤについて書かないと終われません。

 

4.見事な迫力、愛希れいかさんのグルーシンスカヤ

宝石を盗みに部屋に侵入していた男爵が自分の年齢を「29歳と29ヶ月」と答えたのに対して、グルーシンスカヤは「39歳と39ヶ月」と答えます。

ほぉ・・。

 

まだお若いですわ、エリザヴェッタ!あかんで、そんなこと気にしたら?!おばちゃんらな、もっといってるで(おなかをぽーんと叩きながら) ←あ、違いましたね。すいません。

グルーシンスカヤは生きる喜び、愛の喜びがないと踊れないのです。生きる喜びを見失っていたグルーシンスカヤは踊れなくなっています。

しかし、突然の「Love Can’t Happen」です。ありえない速さで恋が生まれた男爵とグルーシンスカヤ・・。ご本人達も戸惑っています。

男爵が部屋を去った後、グルーシンスカヤが一人で歌う「ボンジュール、アムール」の場面の愛希れいかさんの演技、ダンス、歌が本当に素敵した。素晴らしいミュージカル女優です。踊れる、歌もスムーズ、そして美しいプロポーション。

宝塚歌劇団の娘役さんとしては貫禄があり、新鮮味が薄れているというご意見があるのも、いろいろ見聞きします。でも、私は珠城りょうさんのようなお若い男役さんがトップになられた組だからこそ、こういう娘役トップさんがおられるのは素敵なことだと思います。

過去にも例があるようですが、女性がこれだけ活躍している社会において、1組くらいどんどん前に出るトップ娘役さんがおられる組があっていいのではないかしら?と私は思うのですね。もちろん、異なるご意見の方も当然多いだろうと思いますが。

何と言っても、ちゃぴちゃん、かっこいいやん!!男前やで。

ショウ「カルーセル輪舞曲」のNYの場面なんて、娘役さん達引き連れて、かっこよかったわぁ。

 

お芝居の中では、世間知らずの純粋なバレリーナです。今でこそ、残念なことに落ちぶれていますが、彼女は才能ゆえにこれまで守られてきた。スポンサーもあり、宝石も贈られて。

でも人生の喜びを失った彼女は、踊れない。そのグルーシンスカヤを支えているのが付き人のラファエラです。

暁千星さんがぐんぐん伸びておられる歌唱で聴かせてくれます。驚きました。彼女は歌とともに、かつぜつも改善され、今、伸び盛りの自信をお持ちになっているのではないかと思います。遠慮がないのですね、歌に。

ラファエラは切ない愛をグルーシンスカヤに捧げている。いつか誰も彼女を支える人がいなくなったら、自分と丘の上で住むのだと歌うラファエラ。その夢は実現が難しそうです・・。

今も目の前で、男爵とグルーシンスカヤが恋に落ち、その喜びによって再び踊ると言っているのを受け止めなくてはならないのですから。少女のような恋の喜びを表現するちゃぴさんの愛らしさ。「誰か強くて賢い人が彼女には必要」と歌うラファエラの同性への恋はこれも切ないものでした。私はこの楽曲「What She Needs」がとても好きで、つい口ずさんでしまいます。

 

ちゃぴさんの圧巻の場面は、最後に黒の衣装で男爵と踊るグルーシンスカヤでした。

男爵は撃たれて亡くなっていますので、回想というか、空想のシーンです。すごかったわ!!

ちゃぴさんは胸をはったまま、あれ、どうやって回っておられるのかな。一度見ただけでは構造がわかりませんでした。ただ、圧倒されました。迫力のリフトです。

珠城りょうさんが素晴らしい体格をお持ちな上に、ちゃぴさんのダンスのお力が加わって、なんという美しいリフトでしょうか。

二人の愛と切なさと追憶が、ダンスのみからでも、力を持って伝わってくる。不思議な美しさに満ちたシーンでした。

 

ひとまず、今日はここまで!ブロードウェイ版はCDのみ、宝塚版も初演を拝見していないため、いろいろ見当違いのこともあるかと思います。新米ファンのことと、どうぞご容赦くださいませ。また教えてやってくださいね。

いや~、お正月からいいもん、見ましたわ!

最新感想はこちらをどうぞ(1/21観劇)。どんどん仕上がっていく月組さん、素晴らしかったです。

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月組・グランドホテル 初日感想2 美弥るりかさんの全身全霊のオットー!

皆さま、こんばんは。旦那はん実家で晩ごはんとシャンパンをいただき、いい感じで酔っ払っておりますので、この勢いで書く!宝塚歌劇団・月組「グランド・ホテル」の感想を。それと、珠ちゃん「心の声」シリーズは最後に書くから、ちょっとお待ちくださいね ←いつものあほな例のやつね。

 (初日感想 その1はこちらです)

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3.美弥るりかさんの全身全霊のオットー!

美弥るりかさんは、重病を患っている簿記係のオットー・クリンゲラインを全身全霊で演じておられたと思います。素晴らしかった。120%ではなく、200%の力を出し切られたのではないかと思う熱演。ぜひ、劇場でご確認ください。あのオットーを見ないと損をされると思います。

Twitterで拝見しただけの伝聞ですが、涼風真世さんのファンクラブに入られていたとのこと。その方の退団公演のお役を、憧れの涼風さんの前で演じる。私達は今日、宝塚に憧れた少女の夢が実現するさまを見届けた目撃者となったのです。なんという幸福な同時代性でしょうか・・!(涙)

この「グランド・ホテル」。私はブロードウェイ版のCDを聞き、トニー賞授賞式でのパフォーマンスをYoutubeで拝見しただけで観劇いたしました。どうしても比べてしまいます。しかもブロードウェイ版のオットーはトニー賞を受賞されているのですから。宝塚初演の涼風さんとも多分、比較されて当然だと思います。

ただ、美弥さんのオットーはご自分のものになっておられたと思います。しかも、少女の憧れが実現するという夢が乗っているのです。素晴らしくないはずがないでしょう?!

 

私は本日、美弥るりかさんのオットーに2度泣かされました。

一度目はご登場されて間もない場面での「At The Grand Hotel」。

「殻を捨てて 飛びたい
 この グランド・ホテル
 この グランド・ホテル」
(訳詞/岩谷時子)※著作者の表記は宝塚歌劇団の公演パンフレットの記載に従っています。

登場した場面から、力のない猫背の顔色が悪そうなオットー。しかし、彼は最後の生きる希望を賭けてこのホテルに来たのだということが、全身から伝わる美弥さんの演技です。

ホテル支配人(輝月ゆうまさんが長身を活かした堂々たる演技をされています)から満室だと冷たく断られるのですが、男爵が口添え(ちょっと微妙ですが)をしてくれて、憧れのグランド・ホテルに泊まるオットー。その切ない喜び。

 

もう一度は、男爵に頼まれたフラムシェンからダンスに誘われて、フラムシェンとおずおずと踊り始める場面です。

オットーは「殻を捨てて飛びたい」とグランド・ホテルにやってきた。しかし、彼は男爵とフラムシェンのダンスを見て、「美しいお二人にカクテルを差し上げたい」と言うのみで自分は踊ろうとはしません。見ているだけの傍観者に依然として、とどまろうとするのですね。

しかし、男爵は違うのです。彼は人生の快楽のプロ。でもお金はない・・。

米国の株式取引がある男爵は、フラムシェンにオットーと踊ってあげてほしいと頼むのです。いいわと引き受け、ダンスに誘うフラムシェン。ええ子なんやって、この子も!

私はブロードウェイ版CDで聞いたこのフラムシェンの楽曲がいずれも好きなのですが、こちらは早乙女わかばちゃんがこれまた熱演!わかばちゃんについては、これまた熱演の暁千星さんと一緒に書くとして。

もうね、「熱演大陸・宝塚月組」ですよ!

みんな、観劇してね!いろんな人がそれぞれにすごいから。ちょっといつもの宝塚と違うから。

 

フラムシェンに引っ張られ、「踊れない」と下をうつむきつつも、おずおずと踊り始めるオットー。フラムシェンのリードで「踊れる」と喜びに満ちて踊り始めるのです。初めて味わう人生の快楽、歓喜。彼の夢は、また一つかなえられたのです。その喜び。

私はその場面で、不思議なくらいに一人でぽろぽろと泣きました。くすくすと笑っていいような場面なのに。

おそらく、美弥るりかさんが舞台では演じられていないオットーの半生を、全身からにじみ出させて伝えてくるような演技をされたからではないかと、私は思います。ブラボー!!

そして、とびっきり楽しかった男爵とのチャールストン。トニー賞授賞式のパフォーマンスで1990年にトニー賞助演男優賞を受賞されたマイケル・ジェッターさんのものを拝見しましたが、とんでもなく素晴らしくて本当に驚きました。

宝塚歌劇団の今作品では、後ろにずらっと並ぶ月組の皆様と、珠城りょうさんの男爵のチャーミングさ、美弥るりかさんのほろ酔いオットーの楽しく巧みなダンスで、宝塚ならではの良さをお出しになっていたと思います。りょうさんとるりかさんの絶妙のコンビネーション、友情の芽生えが伝わってくる楽しいパフォーマンスでした。るりかさんもバーをひょいっと超えられましたねぇ。素敵です。

とにかく、大きな白い羽を背負って降りてこられた美弥るりかさんの演技には泣かされました。ブラボーです!

(まだまだ続く。終わるかな、これ。その3までがんばる!)

月組・グランドホテル 初日感想 晴れやかな珠城りょうさんのお披露目、美しい背中の色気と圧巻のリフト

皆さま、こんばんは。わずか研9でトップスターに就任された珠城りょうさんの宝塚大劇場お披露目公演、月組さんの「グランド・ホテル/カルーセル輪舞曲」を観劇してまいりました。ただいま、旦那はん実家に移動中の電車から、感想その1をまずはお送りいたします。

本日は原作の演出家・振付・今公演の特別監修でいらしゃいます長身でとてもダンディなトミー・チューンさん、宝塚歌劇団初演でオットーとフラムシェンを演じられた涼風真世さんと麻乃佳世さんがご観劇。終演後に紹介を受けられて客席から拍手、拍手でした。

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 1.初日から素晴らしい仕上がり 端整な月組ミュージカル

月組さんはいつも、非常に端整な仕上がりを見せられる組だと感心しておりましたが、今公演においても遺憾なくその実力を発揮されています。

プロローグで「グランド・ホテル」のコーラスとともに始まる舞台。升目を描く床の模様の上で、一コマ一コマ寸分の狂いなくという演出家の指示のもととうかがいますが、きびきびと動いていく演者の皆さま。

主要なお役の方の登場に続き、地階の労働者達が登場した場面で、「あ、これは素晴らしい公演に仕上がっている」となぜか確信しました。

舞台の良し悪しは、こういう細部の出来上がりで異なってくると思うからです。私がいつも月組さんの舞台に感心するのはそういうところではないかと思います。

 

総論を申し上げると、素晴らしい舞台でした。圧倒的な原作の力に感嘆いたしました。

うちの中学生娘が気づいたのですが、一つも盆もセリも使わず、ただ椅子とドアの配置換えだけで進んでいく舞台。何だかすごいものを見た!とわかるのですが、それは舞台機構を使ったものではないという点からも、この舞台の完成度の高さが伺えるかと思います。

ブロードウェイらしい、それぞれの人生にそれぞれの物語があり哀歓があり、それぞれが主役の舞台があるのだと伝わってくる。そういう物語だと私は思います。

原作の強さが月組さんの持つ実力を引き出し、さらに高めていることがすっと伝わってきました。失礼をお許しいただきたいのですが、こんなに皆さま、歌えたっけ、こんなに踊れたんだ!という驚きに満ちたミュージカルでした。

ただ、幕間に耳にしたのですが、途中で物語がわからない場面があったというお声もありました。大きな骨格のある物語のうねりというより、主要な役の群像がそれぞれのラストに向かっていく、複雑に絡み合い、ホテルからのチェックアウトによってまた離れていく。そういう物語であるため、好みはあると思います。

私はこういうミュージカルが好きなんですね。音楽、コーラス、ダンス。歌付きの演劇ではなく、優れたミュージカルだなと思わせる力のある作品。ぜひご観劇ください。

月組の皆さまの初日から本当に素晴らしいできあがりに感服いたしました。高いハードルを与えられても、そこを何とか越え、私達の予想を上回るものを見せてくださるジェンヌさんの力。よくぞここまでと、途中から「日本の若い女性の力は素晴らしい」。そこまで思いを馳せたmiyakoguです。

 

2.素晴らしい背中、珠城りょうさん

珠ちゃんはねぇ・・。背中役者ですよ、あの方。

研9とは思えないあの背中。確か、フラムシェンと踊る場面だと思いますが、青い三つ揃えのスーツで出てこられる場面、珠ちゃんの背中がよく見えるのですが、本当に女性ですか?という美しい背中のスーツ姿です。

それからな、おばちゃん、一つ聞きたいことがある!(注 ばん!と立ち上がりたいが、移動の電車の中なので控え目にね)

あのさぁ、誰?!珠ちゃんに右側はすっきり撫で付けて、左側だけウェーブのかかった前髪を垂らす髪型を薦めた方は?!

本当にありがとうございます(感涙)。もともと美形な珠ちゃんですが、そこに「小粋さ」や「洒脱さ」「ジゴロ一歩手前の洒落者」感を加えておられるように思う髪型。とてもよくお似合いです。パンフの表紙の目力も半端なく、若きトップの勢いを感じました。

珠城りょうさんの男爵は、自分の情けない面もよくわかっている、そして人々に自動的に優しい、けれど流されやすく悪事にも手を染めつつある、同時に誇りを残している。そういう複雑な人格です。

そこを、誇り高い表情、自分がチャーミングだと知ってるきざな身のこなし、目線、片方だけ上げた口元、タバコを吸う身振り、斜めのハットから覗く目、マントの後姿によって非常にうまく発揮されていたと思います。

珠ちゃんの若さがいい意味で、役にプラスに働いている印象を受けました。落ち着き払った男爵だと、逆に本当の悪党に見えるでしょうから。

切なかったのは、随分年上のグルーシンスカヤとまさかの恋に落ち、彼女にウィーンに一緒に来て欲しいといわれる場面。お金が必要なのに行けそうにない・・。

彼はオットーを送り届けたとき、オットーが落としたサイフを隠しているのですが、結局、「預かってくれと言われたから」と出してしまう。そこに悪になりきれない男爵の弱さが出ています。

ホテルの従業員や女性たちの前では自信満々のバロンなのに、彼は自分を信頼してくれる相手の前では、誠実になってしまうのですね。それは自身が本来持っている誠実さであり、いかなる手段をとってもお金を稼ぐ場合には欠点でもあります。

そういう微妙に揺れ動く青年男爵としてのあり方を、珠城りょうさんは自信満々の表情に翳りが出るような視線が動くさまの中で表現されていました。

歌唱は少しばかり声が割れたようになる面があり、やや不安定な場面もあったのですが、ダンスは圧巻。(ただ、珠ちゃんはどんどん歌が良くなっていく方なので、心配はしていません)

美弥るりかさんと踊られたチャールストンのチャーミングさはもちろんのこと、愛希れいかさんと二人で踊られた場面での恐るべきリフト。ちゃぴさんの身体能力が高いのもあるのですが、本当に素晴らしかった。ぜひ、あのリフトを劇場でご覧ください。

 (リフトがある「死のボレロ」の意味について、2回目の観劇後、真剣に考えました。よろしければどうぞ!)

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ご挨拶では、「すべてのお客様に全身で愛を届けたい」とおっしゃった珠城りょうさん。ううう、ありがとう。あなたの公演に座っていれば、愛を感じさせてもらえるんやね?

おばちゃんな、通うわ!!

(ショウの珠城りょうさんの黒燕尾の表情について書きました。よろしけれは、こちらをご覧下さいね)

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あけましておめでとうございます 宙組カラー酒杯ゲットしました(T-T)

皆さま、あけましておめでとうございます(^^)今年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆様、やりました!
大劇場で無事、宙組カラーの酒杯、獲ったどぉーーー!! 

注:イメージ 腰に手、斜め45度上向きで高笑い。後ろで大漁旗を振ってる娘。 ←落ち着いて、miyakoguさん。ここ、劇場内なんで。日本海じゃないで。
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あれ、他にも何か売ってはる?
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あ、でもオリジナルはこちらですね。おほほほ。
鏡開きのまぁ様とみりおんさん、可愛かったです。ぶんぶん手を振りましたよ(^^)

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

読んでみた小説「王妃の館」 愛と笑いと涙が詰まった再生の物語、これは宙組公演に期待する!!

(以下は原作小説についてあらすじをご紹介した記事です。宝塚の舞台は2/5(日)11時公演を観るよ!感想も書くよ!)←書いたよ!

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皆さま、こんにちは。大晦日、いかがお過ごしですか?miyakogu、実家にて掃除手伝いです。亡き父のこだわりがあちこちに詰まった伝統的日本家屋・・。お父さん、寒いです!!(^^)

皆様は昨日のレコード大賞中継、ご覧になりました?

途中のCMでソプラノの声が流れ、「王妃の館」を読みながら聞いていたら、ちらっと映った白いシャツの方の立ち姿に娘が「ジェンヌ?!」と反応(ものすごいセンサー)。歌の方かと思い「いや、ソプラノの方でしょう。クレジット出ている」と言った次の瞬間に、珠城りょうさんが画面にご登場。

珠ちゃんです!!」とTVの前に正座するmiyakouです。普段、スカステとニュース以外、ほとんどTVを見ないため、ネット以外では初めてCMを見ました!うれしかねぇーー。

そう、TVをつけながら読んでいたのは、浅田次郎先生の小説「王妃の館」(集英社文庫)です。

ざざっとスピードを持って最初は読むため、文庫版「上巻」の一読めでは笑いも涙もありつつ、ルイ14世が登場すると物語の構造がよくわからなくなったのですが、「下巻」の途中で物語の構造にはたと気づきました。そこからもう一回読み直して、笑いと涙と感動です。おもしろかった!

登場人物のキャラが濃く明快に打ち出されており、宝塚歌劇団宙組さんの公演も愛と笑いと涙が詰まった、エンターテインメント性の高い舞台になるのではないかと期待

皆様、これはご期待ください。田渕先生は原作がある作品は手堅いはず。そして原作の精神を汲み取ったいい歌詞もお書きになる方だと私は拝見しています。

あくまで小説ですが、簡単に以下、あらすじと登場人物をぼやかしながらご紹介します。小説をお読みになりたい方、まっさらで宙組さん公演をご覧になりたい方は、以下はお読みにならないで下さいね。

 

1.「光」と「影」のダブルブッキング・ツアー

超豪華な「光」(ポジ)のツアーと格安の「影」(ネガ)のツアーがパリの「王妃の館」なるホテルでダブルブッキング・ツアーを敢行(豪華な部屋を時間帯を分けて使うというものです)。主催は現金を集めなければならなかった旅行社、ホテル側も結託しています。その企画を立て、かつ実行中の敏腕ツアコンが朝霞令子。

まさかの朝夏まなとさんと同じ呼び方の姓ですね。小説では「光」ツアーに参加する仕事を辞めたばかりのOL・桜井香は宝塚の舞台には登場せず、桜井香の要素をあわせもつ役でかつ、自身が旅行社社長になっているようで、実咲凜音さんの役名は桜井令子となっています。小説では朝霞令子は旅行社社長と不倫関係ですが、そこは宝塚ですから取り去ったのかな。才色兼備で強気、でも弱みも人間味も垣間見える人物です。

「ネガ」担当のツアコンは、気弱でさえない戸川。小説では令子さんの元夫設定です。宝塚では桜木みなとさんが演じられるのですが、気弱でさえないけれど、暖かみのある人物を演じるずんちゃん。かわいいでしょう、絶対に!(宝塚の舞台では元夫設定は無いようですね)

そのツアーには売れっ子作家である北白川右京が書きかけの「ヴェルサイユの百合」(後に改題)なる小説を完成させるために、編集者である早見リツ子(純矢ちとせさん)に連れられて、「光」(ポジ)ツアーに参加しています。
「ヴェルサイユの百合」って・・・(笑)。後ね、ちらっと宝塚のこと、出てきますよ。小説の中でも。

朝夏まなとさんが演じられる北白川右京は「抱かれたい小説家」3年連続№1の設定です。うん、まぁ様にぴったりやん!!ええわ。彼は物語を紡ぎ出す天才なんですね。宝塚の舞台ではおそらく、みりおんさんとの恋がもちろん中心になるでしょう。わくわくとお待ちしましょう。それにしてもまぁ様は、作家、作曲家と何かを創り出すために苦悩するお役がはまる方ですね。

「影」(ネガ)のツアーに参加しているメンバーのうち、ゲイのクレヨンを蒼羽りくさんが演じられるのが、これはもうめちゃくちゃ楽しみ!!不思議な洞察力を持った愛すべきキャラで、日本でピエールというフランス人とかつて同棲。このピエールを和希そらさん。これだけで既に期待大ですやんか?!ピエールはある役割でパリに登場します。(宝塚の舞台ではピエールとクレヨンの関係は無さそうですね)

そして、クレヨンと同室になってしまう謹厳実直な元警察官の近藤誠を、澄輝さやとさんクレヨンりくちゃんに迫られてしまうあっきーさん!これ、面白すぎるでしょう、多分。

一方、「光」(ポジ)ツアーに参加している中の強烈キャラがバブル衰退後に逆にのしあがってきた不動産経営者の金沢とその恋人ミチル。愛月ひかるさんと星風まどかちゃんが演じるカップルです。
このど派手でセンスがないカップルがねぇ・・・。味があるんやって!!金沢には遠く離れてしまった大切な人がいて、泣けるんですってば、奥様!ばんばん!不思議な魅力のある人物です。彼はその人がいつか連絡をくれることを期待して、ある大プロジェクトの夢を秘めています。

 

2.ルイ14世とディアナ、プティ・ルイ、グラン・シェフのムノン

ホテル「王妃の館」(シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ)は、ルイ14世の恋の相手であったパリで一番の美人と描写されるディアナが息子プティ・ルイとかつて住んだ館。
ホテルの老コンシェルジェであるデュラン(美月悠さん)が歴史を語り、その物語がルイ14世と彼を取り巻くお話へと展開していきます。そして、北白川右京はその物語を小説に書く。

読者は現代と当時を行き来しながら、デュランが語り右京が書いた物語を読む。舞台はどう処理されるかはまだわかりませんが、小説はそういう構造です。

「王妃の館」はパリの貴族の館が集まった広場の一角にあります。ディアナは伶美うららさん、プティ・ルイは遥羽ららさんが演じられます。プティ・ルイはとても演技力が求められる役になるはず。ららちゃんに期待大です。

ただ、ルイ14世はスペインとフランスの関係上、スペイン王家の母(瀬音リサさん)を持ち、スペイン王家から妃(愛白もあさん)を迎えなければならなかったのですね。
ルイ14世は太陽王であり、踊りの名手。真風涼帆さんが演じられるもう一人の主役といっていい存在です。宮廷で時にギャグを飛ばす超絶明るいキャラ。しかし、彼は幼少期に二度、市民と貴族からの反乱にそれぞれ遇っており、トラウマがあるのです。

フランスを照らす太陽であり続ける宿命ゆえの、彼の孤独。


先日書いた記事での私の勝手な推察ではありますが、今の真風さんであれば、単なるコメディを超えて切ない演技をされるはず。コメディとのギャップに多分、萌えまくり涙すると期待しています。


幼き日にルイ14世を守った宮廷のグラン・シェフがムノン。松風輝さんが演じられます。舞台ではどう描かれるかはわかりませんが、彼はある特別の思いを込めてルイ14世に料理を出し続けたのです。これもまた感動・・。

 

現代に戻りますと、パリでの無理心中を胸に秘めて参加している下田夫妻はポジツアーに、そのかつての先生であった岩波夫妻はネガツアーに。かれらは最後にある場面で出会います。これもまた感動・・。だって、岩波先生を一樹さんがされるんでしょう?泣きまくるmiyakoguが見えるようです。

 

皆さま。2月の宙組さん公演「王妃の館」。原作はそれぞれの登場人物に濃いドラマがあり、そのドラマが絡み合いながら、カタルシスを持って最後に収れんしていく優れたストーリーでした。この詐欺まがいのツアーに参加することによって、参加者の人生は再生されるのです。

おおいに笑い、泣き、様々な愛にじーんとくる公演になるだろうと、miyakogu、直感いたしました。これは予想以上の舞台になるだろうと期待します。主要なお役が多く、それぞれにドラマがあり、宝塚ならではのカンカンの場面があり、そしてギャルソンにイケメンがぞろぞろですよ!

あ、よだれ・・。←気を確かに、miyakoguさん?

 

さて、明日元旦はいよいよ、珠城りょうさんが大劇場で羽根をしょって最後に降りてこられる日。万全の体調管理でmiyakogu、お待ちしております。

明日からは1ヶ月ほど、月組ツアーに参加のmiyakogu。旅に出ます!


今年一年、ネットの片隅のこのブログにお越しくださいました多くの方々、コメントをお寄せくださいました方々。どうもありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします(^^)。

働き女子の皆さまへ 一人で考える時間の必要性とその確保について やはり旅行(遠征)でしょうか?

皆さま、こんばんは。お元気ですか?miyakogu@実家です。寒いです!風邪をひかないように気をつけないと、まずいですよぉーー。

元旦の月組さん「グランド・ホテル」チケットを握り締めながら、体調管理に気をつけるmiyakogu。あ、元旦には宙組さんカラーの江戸切子の酒杯を購入するというミッションがあるのですが、先着25客に間に合うかしら?元旦にあまり早く実家を出るのも、母が残念がるでしょうしね。ううーーん。

先日来、お風呂での中学生娘との会議ではもっぱら、「まぁ様のデュエダンは、いったいどなたがどう担当するのか?」が議題に上り、白熱しています。

まぁ様と真風さんが仮にですよ、万一ですが男役×男役のデュエダンをされたとして、本当に万一の仮にですが銀橋で最後にお二人がからまれたりしたら・・・。私と娘は座席で灰になるのではないかと、今から心配です(希望です)。タンゴとか踊られたら、私は間違いなく鼻血ぶーですよ・・。

ええと、こほん、落ち着きたいと思います。アラフィフですから。

 

先日、気がつけば社長ばかり5名という食事会がありました。情熱大陸にもご登場された農家レストラン「清澄の里 粟」を経営されている三浦雅之さんの株式会社 粟が運営をご担当されています奈良市内の「coto coto」にて、わぁわぁと盛り上がる我々。

三浦様もたまたまお店におられたため、ご挨拶です。珍しい大和伝統野菜がいろいろいただけるお店、お近くに行かれた際はぜひどうぞ!見たこともお野菜が出てきます。

www.kiyosumi.jp

 

私以外はご自身で起業された方ばかりでした。それぞれに次の展開を考えておられて、いろいろやりたいことがあって、という伸び盛りの方々。私だけが「継続」を主に考える立場です。

私はその旺盛なアイディアに驚き、「新しい事業アイディアは、いつ、どうやってお考えになるのですか?」と尋ねてみたのです。

 

すると、男性社長さんはすかさず「一人で行く海外旅行の時です」と。ワーキングマザーである女性社長さんは「子どもを寝付かした後の一人の時間です」と。

そうか、やっぱり一人で考える時間なんだなと思いました。

男性社長さんは、ひょいっと比較的近い韓国や台湾から、アジア、もう少し時間がかかる国まで、LCCも賢く活用しながら、お一人で旅行されているそう。独身時代が長かった頃、私も一人で、ひょいっと旅行に出かけたことを思い出しました。

見たい町並みや美術館を目指して、割とひょいっと行っていたのですね。もう一度訪れたい場所や娘に見せたいまちは、友人と一緒や仕事もありますが一人旅が多かったように思います。

 

私は今年、これまで以上にとても忙しくさせていただいており、それはとても有難いことなのですが、若干、すり切れ気味な気もします。ほらな、おばちゃんな、もうアラフィフやんか・・。

その中で、朝早めに家を出てコーヒータイムなどで意識して一人で考える時間を持とうとしたのですが、時々出かけた神社へのお参りや出張の電車の中くらいしか、なかなか一人の時間がありませんでした。残念でもありますが、娘や仲間がいつもいてくれたということでもあります。有難いことですね。

 

ただ、娘も中学生になり、私も一つの転換点にいるのかもしれません。

海外や国内の行きたいまちや美術館や劇場へ、ひょいっと行ってみてもいいのかもしれないなと、静かなる野望を抱いているわけです。娘に気づかれないように。←すぐにブログを読まれてばれますよ、miyakoguさん。

実際、うちの創業会長(奇才)は呆れるほど世界各地を訪れており、そこで見たもの、聞いたもの、味わったもの、体感したものは、自ずと彼の血肉となっているはずなのです。

遠くなくてもいい、ひょいっとした非日常の空間で、今までと少し違う視点を持つ体験。それこそが今の私に欠けていて、かつ必要な時間なのではないかと。

一人で静かに考え、視点をはずし、体験を反芻するような旅です。

 

うん?あれ?

これって、ええとですね・・。遠征のこと?!または次の月組さんのショウ「カルーセル・ロンド」のことかしら?

↑ だから、何でも宝塚に帰結させるのはやめなさいって、miyakoguさん?

 

しかしながら、次の瞬間に、往復に考えることは果たして事業や自分の夢だろうか?とも気づきました。

特に帰り。全ツの先でいつもより派手めなファンサービスを観て、単に萌え疲れて帰ってくるだけになりそうですよね、どう見ても。

うーーん。極めて素晴らしい遠征口実を思いついたと思ったのですが、無理そうです。残念!!miyakogu、またしても敗れたり!の年末です。←途中からいろいろ間違った方向に行ってますよ?

 

皆さまはお一人の考える時間の確保、どうなさっていますか?いいアイディアがあれば(遠征の口実を含めて)、またお聞かせくださいね。

雑誌an・an12月26日号の珠ちゃん・・ 宙組でコンサート?トップ娘役が不在って、これはもしや真風さんが・・?

皆さま、こんばんは。お元気ですか?!もうね、いろいろ忙し過ぎて、いや!

宝塚歌劇団って、時々、いろいろぶっこんでくるよね?!おばちゃんな、今日も年賀状、つくられへんやん?どうしたらええのん?

「Takarazuka2017」が掲載された雑誌「an・an」はもちろん購読のmiyakoguです。そのために娘を待たせて、1駅先の駅まで行って戻ってきました。まずは「an・an」から行くわな!

 

1.「an・an」12月26日号の「Takarazuka 2017」

・明日海りおさん 

3ページ目のお写真、濃いグレイのシンプルなセーターを着ておられて、伏せ目がちのまなざし。フランス映画の女優さんですか?!いつ、映画祭にご出演に?という感じです。中性的でありながら、美貌の女性だとわかる魅力的なショット。全員の中で、みりおさんが一番フェアリー感が強いです。

 

・珠城りょうさん

実はレジを待っている間にぴらっとたまたま開いたページが珠城りょうさんが座ってこちらをご覧になっているお写真・・。「ひぃっ」息を呑んだmiyakoguです。

珠ちゃんのくしゃっとなった明るい茶色の髪の毛、くっきりとした二重の大きな目、斜め下をうつむいているショットの高い鼻とつむった目、次のページのハットのお写真。

珠ちゃんって、ものすごく年下少年っぽいのに、やっぱりとても綺麗なおねえさんなんですよね。ハットをかぶって斜め下に流しておられる視線が色っぽい!珠ちゃんは大人になりかけの少年の色気№1でお願いします。

そうですか・・(沈黙)。色気むんむんの男爵をお待ちしていますね!今週日曜日が初日なんて、嬉しすぎる !(≧∇≦)

 

・紅ゆずるさん

謎めいた視線の紅さん。右目にかかった斜めの黒髪がとてもよくお似合いです。ほんとに切れ長の剣豪の役とか、お似合いになりそうなビジュアル。シャープなお顔の輪郭に、何か言いたげ口元が魅力的です。最後のページですっと立っておられる、少しやんちゃそうな表情の姿が一番彼氏っぽくて素敵でした。

いやはや、さすがトップ3人衆。それぞれに、独自の世界がお写真からにじみ出ています。さすが!

 

そして、今注目の次世代スター!のコーナーへ

・水美舞斗さん

これはあかんで!!95期の皆様の中でみると、彼氏感が一番強いのはマイティではないかと。なんという美しいお顔立ち。小さなショットですが、開けた胸元に手を添えておられるお写真があり、これはまずいっすよ。18禁のかほりがする、か・ほ・り! ←落ち着いて、miyakoguさん。an・anって、多分、お嬢さん世代向けなんで・・。

 

・朝美絢さん

アーサーはねぇ、もう、ビジュアル系バンドのボーカルでデビューしてほしい!!多分、女性だとばれないと思う。中性的な美貌のボーカルなんで、ってことにしておけばいいんじゃないかな?アーサー王のランスロットのお髭姿、ほんまにどこのジャニーズという感じでしたよ。「グランドホテル」の役替わり、楽しみにお待ちしています。

 

・月城かなとさん

うーーん、一番白シャツがお似合いの王子様です。もうね、フェンシングの選手でいいじゃないかな。フェンシング界にデビューしてもらって、異常な人気を博すと。お顔の美貌度では多分、№1です。お美し過ぎる!New Wave雪、大変なチケット難になっております。

 

・瀬央ゆりあさん

なんというか、せおっちはイラストで描いたような、嘘のような美貌なんですよね。この方の美しく強い目。先日のタカラヅカ・スペシャルで、実は一番印象に残った方のお一人です。「監獄ロック」の場面での強い目線とおらおらの表情、素晴らしかった!星を担う次世代スターになられてきていますよね。楽しみです。

 

・桜木みなとさん

ひたすらお美しい!美少女感が一番おありになります。タカスペでせおっちとともに一番印象に残った「監獄ロック」のセンターさんで、濃い目のお化粧がよく映えていつもより、ぎらぎらと発光されていました。あのねぇ、おばちゃんな、宙組のブルーレイ、買い集めてるやん?映像で見返しても、ずんちゃんは常にきらきらしていてほんとに目立つのよ。スポットライトが自ずと当たっているかのような方です。

 

2.宙組さんの怒涛の発表

わかりました、そうですか・・。

真風さんでいくんやね、まぁ様のお相手役は?!(≧∇≦) ←そんなこと、一言も書いてないんで、miyakoguさん?

全国ツアーと同様、まぁ様の横、娘役ポジで羽をゆっさゆっさ揺らす真風さん。楽しみにお待ちしております。お芝居とショウであれかな、トップ娘役のお役目を適材適所ということなのかな?それとも、真風さんを含めて(?)、まぁ様が次から次へとお相手をされるということかしら?それはそれで、一つのドリーム(≧∇≦)。

それから・・。

まぁ様のコンサーートぉぉぉぉーーーーーー!! ←ものすごく喜んでいるらしい。

タオルをまわしていいってこと?あと、うちわも?控え目なら?ホッタイ全ツ千秋楽のノリで、連日やってくださるという理解でいいですかっ?!

ドリーーーーム!!

 

もちろん、そこは真風さんが相手役という理解でいいですか?!(≧∇≦)

いやもうね、楽しみ過ぎる。AMというまぁ様の頭文字がタイトルに入っているのが若干気にはなるけれど、今はとりあえずドリーーーム!齋藤先生、どうぞよろしくお願いいたします。

そして、大劇場では上田久美子先生のお芝居で、稲葉先生のショウか・・。いろいろ揺れ動いて苦悩するまぁ様の繊細なお芝居が観られるってことですよね?多分、うららちゃんとまどかちゃんの間で・・。

ええとね、もしもまぁ、そこに、なんというか、風さんが入ってくるなら、それはそれで受けて立とうじゃないの?!アラフィフだもの。 ←落ち着いて、miyakoguさん。文芸的な香り高い作品になると思うので。

 

うちの中学娘は、「ほらな、だから言ってたやん。まぁまかの新体制なんやって。」とうるさく言っております(^^)。でも、トップ娘役さんに向けるまぁ様の優しい瞳こそドリームという方もたくさん、おられることでしょうね。いろいろ微妙かなと思いつつ、はじける宙組の皆さんを観られたら、それで大・ま・ん・ぞ・く!楽しみにお待ち申し上げます。

いやぁ、来年もこれは忙しいぞーーー。皆さまは、何が一番、楽しみですか?(^^)

 

3.アラフィフ・ヅカファンの星占い

後、おばちゃんな、星占いの「今週の運勢」も読んでみた。(以下、出典「今週の運勢」p136、「an・an」№2034)

 

年明けからは一転、恋を彩る空気が活性化していく」 

ほぅ、月組さん「グランド・ホテル」のことやね?珠ちゃんの観に行くもーーん。

 

「顔の広い友人が、あなたの恋のキーパーソンに。」

あ、あれ?宝塚仲間が私に新たな月組さんの下級生さんを推してくると?誰かしら?娘がバウ「シンギング・ワークショップ」で「めっちゃイケメン、めっちゃええ声の人がいたんやって!」となった礼華はるさんかしら?!

 

「好みのタイプをさりげなく伝えておくと、チャンスはグッと広がる予感。」

なーるほど、月組さんのお茶会に誘われるとか?!誰?!輝城みつるさんかしら?!それとも新斗希矢さんかしら?!(お茶飲み会はまだかな?)

 

以上、リアルなmiyakoguの脳内展開でした。

お嬢さん方、異性への恋はね・・、今のうちにしておいてね!!

miyakogu@リアルな恋には興味ゼロのアラフィフからは、以上です。

真風さんの叶わなかった夢とは何だったのだろう・・ 宝塚歌劇団宙組・真風涼帆さんに感じる「寂しさ」の変化と魅力

皆さま、こんにちは。年賀状を書かないといけないのですが、miyakogu、つらつらと考えていることがあり、それを先に書きたいと思うのです。娘、晩御飯はこのコロッケを食べながらちょっと待ってて。長いから。

 

1.真風さんの叶わなかった夢

2週間前の週末、私と中学生娘は鹿児島まで宝塚歌劇団・宙組さん全国ツアーの前楽・千秋楽を観劇に行っておりました。その時、帰りの空港と飛行機で宙組さんにまさかの遭遇、空港で真風さんを間近で拝見いたしました。(あくまで、そっとね!)

その前にtwitterで、真風さんと朝夏まなとさんの宙組さんチームが、真風さんの母校を含めて、熊本で学校訪問をされたこと、学校にメッセージをお寄せになったこと、ご挨拶をされたことを拝見しておりました。

そして、スカイステージのタカラヅカ・ニュース総集編にて、真風さんが母校を訪問された様子、ご挨拶をされた内容を拝見いたしました。

その上で、拝見した23日お昼の「タカラヅカ・スペシャル2016」の中継での真風さんです。

 

私が一番最初に真風さんを拝見したのは星組「ロミオとジュリエット」での「死」です。二度目の宝塚歌劇団の観劇でした。

黒い衣装に身を包み、シルバーグレイの長い髪をばさっーーと揺らめかせながら、長い手足を伸ばし、ヴェローナの不幸に哄笑し、壁伝いにすっと存在し、強いまなざしをきらめかせ、時にきょとんと変幻自在に舞台に消えては現れる「死」。

それは恐ろしいほどのパフォーマンスでした。

 

「この人、いったい誰?!」と、慌てて幕間にパンフレットを買いに行ったことを覚えています。私は若い頃、短い間ですがロンドンに仕事で住んでおり、熱狂的な舞台ファンではなくても、宝塚観劇以前にミュージカルやバレエ等、それなりに舞台は観ていたと思います。

でも、あのようなパフォーマンスは、それまでどこにも見たことがありませんでした。容姿を含めて、そのような不思議な美しさを見たことがなかったのです。この人は宝塚歌劇団という枠を超えていく人ではないか?とそう思いました。

しかし、星組の過去作品をDVDやスカイステージで拝見してみると、少しほんわかした、背が高く端整であるものの、歌唱が少し頼りなげな可愛らしい下級生さんがそこにいて、あれれ?と思ったものです。

抜擢に応えようと必死そうで一生懸命な背が高い方。ただ、時々出てくるダルマ姿では、恐ろしいほど長くてまっすぐな脚をされていて、なんと美しい骨格だろうと見とれました。

その後、真風さんが宙組に組替えになられ、おおらかで明朗そうな朝夏まなとさんのもと、星組から来た上級生さんだ!という周囲の期待の目もある中で、多様な個性と魅力を一層明確に発揮されていると、その順調なご成長ぶりをとても嬉しく拝見していました。

 

その変化の最中で起こった熊本での地震です。

熊本での学校訪問でご挨拶された「叶った夢、叶いつつある夢、叶わなかった夢」。浅いファンとはいえ、真風さんを拝見していて、最初の2つは何となくわかります。

でも、真風さんの「叶わなかった夢」とは何だろう?そう思いました。

あのように美しい容姿を持ち、舞台での色気を発揮し、順調に宝塚人生の階段を上がっておられるように見える真風さん。でも、「叶わなかった」と過去形で語られた夢がある・・。その事実には、心のどこかを切なくぎゅっと締め付けるようなものがありました。

学校訪問時に寄せられたメッセージにあった「私にできることを一生懸命やることしかありませんが」という一文。いくら、誰かのことを思って心を痛めたとしても、私達はそれぞれに自分の持ち場を離れるわけにはいきません。

真風さんにはおそらく、熊本での地震の直後、すべてを投げ出しても駆けつけたい場所があったはずだと思うのです。でも宝塚にとどまって、TVの前に座り込みながらも、ご自分のやるべきことを全うされた。その切なさが当時、おありになったのではないか。そう私は思います。

 

2.ラモンの歌に感じた「寂しさ」

鹿児島の前楽・千秋楽での真風さんは、色気に加えて、それまで感じたことがないような凄みを出されていたと私は拝見しました。

ラモンとして歌われた「瞳の中の宝石」がとても切なかったのです。

失礼をお許しいただきたいのですが、それまで、私は真風さんには歌唱は大きな期待を寄せず、うっとりとビジュアルを拝見し、素敵な雰囲気を愛でるという見方をしていたと思います。ただただ、うっとりと見ていたい方。

しかし、前楽で聞いた「瞳の中の宝石」は、「歌が上手くなられた!」というところを越えて、「ラモンの切なさを生きている歌」として心に迫るものがあったのです。撃たれた妹への「ローラ!」という叫びにも・・。

ショウでは一人で客席に登場され、星組の下級生さん時代には見たことがないようなファンへのアピール。トップスターに確実に近づいておられるのだと、はっきり伝わってくるお力がありました。

そして、タカスペ。2番手の一人として、後ろで歌っておられるのがおかしいのではないかと思えるような風格と存在感。堂々とした真風さんでした。

 

誠に勝手ながら私は真風さんには今、何か大きな変化がおありになると思うのです。

私が鹿児島の前楽で拝見して感じ取ったのはラモンの「切ない寂しさ」でした。全身に漂う寂しさ。普段は気にもしていないんだ、けれど、というような寂寥感。

そして、空港でお見かけした時にも不思議と私は真風さんから、微かに吹いてくる「寂しさの風」のようなものを受け取ったのです。詳しくは避けますが、お一人で行動されていたのではありません。他の方とご一緒に、にこやかにお土産を選んでおられただけです。素でも圧倒的なオーラのある美しさ、でも、どこかに漂う寂しさ。

そしてタカスペでも、それを感じました。彼女はお元気がないのでもなく、恐らく体調がお悪いとか、そういうものでは決してなく、観ている側を切なくさせる「寂しさ」をまとい始められたではないかと、私は受け止めました。

 

3.切ない寂しさの魅力

あくまで私の勝手な推察です。でも、それは熊本の地震と関係があるのではないかと思います。

私は12年前に父を亡くしました。直後は涙を一つもこぼすことはなく、普通に生活していました。でも、半年ほどたった時のランチタイムのこと。少し前の父の職場と私の会社は最寄り駅が同じでとても近く、「父が生きている間に、ランチを一緒にしたら良かったのになぁ。ここのが美味しいとかお店を紹介しあってね、ふふふ」と何気なく思った途端に、涙が後から後から溢れて、泣きながらランチを食べました。私の中で、父の喪失への哀しみは一旦停止していて、その瞬間に現実のものとして動き始めたのだと思います。そういうものは時を少し置いて、溢れ出るかのように実感されるものだと私は思います。

 

真風さんは、自分に与えられたハードルを確実に一つ一つクリアされてきた方です。おそらく今、直面されているのではないかと私が感じている変化も、きっと舞台に生かされるだろうと、私は切なくも秘かに期待しているのです。

男役としての色気があり、とても美しい真風さん。その方が、凄みを加えて、そしてそこに観ている側の心を落ち着かせない寂しさをまとわれ始めたのだとしたら・・?

心情を伝える歌に、その寂しさが加わってきたのだとしたら・・?

 

それは、舞台の上で凄みのあるとんでもない魅力になるだろうと、私は思います。見に行かないといけない、あの人の寂しさを暖めないといけないのだと、これまで以上に多くの方に思わせるであろう魅力。

舞台の上では色気があり、舞台を降りるとほんわかとしたゆりかさん。その姿を拝見しているだけで、十分にこれまで私達は魅了されてきました。

でも、今、真風さんは内面的に大きく変わられているような気がしてなりません。人の命と運命の「無常」を実感されているのではないかと、私は受け止めています。

それは真風さんの故郷である熊本の地震という「偶然」がもたらしたものではないかと推察します。しかし、あれほどの「死」を踊られた真風さんには、その「偶然」は他の人以上に格段の繊細さを持って受け止められたのではないかと想像するのです。

もちろん、そんな「偶然」はいらない、受け止めるのはとても厳しいことです。繊細でない方がいいこと、鈍感でいられた方がむしろ楽なこと。そういうことはこの世に一杯あります。

でも、舞台の上に生きられる真風さんにとって、この厳しい偶然は、きっと大きな力になるものだと、私は切ない期待を寄せたく思うのです。

次の宙組さん公演はコメディ要素が強い作品であり、真風さんはコメディの間合いが大変お上手です。ただ、「バレンシアの熱い花」のラモンで見せてくださったように、根底に寂しさを抱えた人のコメディこそ、多くの人に訴えかける力があり、それは単なるコメディを越えて人生のペーソスへとつながるものになるのではないかと思います。

次の宙組さん公演を、今から楽しみに切なくお待ち申し上げます。

真風さんへの心配と応援と切ない期待を込めて、miyakoguからは以上です。娘よ、晩御飯です。お待たせして、すんません・・。

タカラヅカ・スペシャル2016中継 感想 新トップさんに優しいまぁ様に感動 先生方を偲ぶ意味もありしっとり感のあるタカスペでした

皆さま、こんにち。今日はタカラヅカ・スペシャル2016の中継、12時バージョンを中学生娘と一緒に観てきました。その感想をお届けしますね!

年に一度のタカスペ。今年は小林公平先生の7回忌、寺田瀧雄先生の17回忌の意味合いがあり、故人を偲ぶという要素があったためか、少ししんみり、しみじみムードもあり、各組のパロディはありませんでしたね。加えて、「エリザベート」日本上演20周年を記念するという面も強かったと思います。

なるほど、「サクセション」=継承、継続、継承者という意味が込められたタカスペ。以下、印象に残った場面を順不同で書きますね。

 

<第Ⅰ部>

1.トップスターのMCでのまぁ様の優しさ

第一部のトップスターさんのMCコーナー。紅ゆずるさんと珠城りょうさんが、新トップとしてご登場です。一生懸命、がんばってトークをする珠ちゃん、かわいいわぁ。少しまだ固い感じがあり、初々しい珠ちゃんです。

紅さんは同期の朝夏まなとさんがおられるためか、リラックス(^^)。まぁ様がすかさずぎゅっと腕を組んでおられます。

その時に、明日海りおさんが、同期の雪組の望海風斗さんのことを思われたのかな?「羨ましい」とぽつっとおっしゃたのを受けて、「おいでおいで」的なことをおっしゃるまぁ様。優しいなぁと思っていたら、みりおさんが珠ちゃんにも誘ってくださって、珠ちゃんも「私もいいんですか?」と遠慮がちなところ、まぁ様がまたおいでおいでという感じで。まぁ様はこうやって劇団内でナンパしてはるのね?!と思ったのも事実ですが(^^)。

本当に、優しいね、器が大きいね、まぁ様は!ついていきます。うちのりょうりょうにまで、ありがとうね!!(T-T) ←だから、いつから「うちの」りょうさんなのってば、miyakoguさん?

 

2.「愛の宝石」~「TAKARAZUKA・オーレ!」の女装チーム

最初に出てこられた瞬間に、男役さんの女装(?)だとわかるのがいいですね!

謎の美女が出てこられて、男役さんがリフト。全く危なげなくリフトをされたのが、柚香光さん、暁千星さん、七海ひろきさん、愛月ひかるさん。そして、リフトされた方は朝美絢さん、瀬央ゆりあさん、桜木みなとさん、水美舞斗さん。この女装チームが第Ⅰ部終了後のかなりの話題になっていましたね~~(^^)。

印象的だったのは、暁さんの軸のしっかりした回転と愛月さんの相手が誰でもリフトしますよ!的ながっしりぶりでした。水美舞斗さんの小さいカールの髪を顔のまわりに散らしたかのような髪型がお美しく、背中の筋肉とともに(?)目を惹きました。いろいろちょっと、若干、ええと、その・・、「ぷぷぷ」という場面でもありました(^^)。皆様、お疲れさまでした!

 

3.2番手勢ぞろいの「パリ・カナイユ」での真風さんのビジュアル

プロローグの紳士Aとして2番手さん4名が出てこられる場面です。来たわ!真風さん、現星組の礼真琴さんと元星組の美弥るりかさん、芹香斗亜さんの皆様です。

すごいですね、星組ご出身の2番手さんは。柚希礼音さんのDNAは確実に宝塚歌劇団に継承されたのですね。

しっかし、真風涼帆さんはなんというかなぁ、トップさんでもおかしくない風格が既にあり、私はまぁ様とのコンビがとてもとても好きですが、このように4組が集まられる中で拝見すると、うーーーん、もったいないなぁという感もあり、少し複雑。珠ちゃんも暑苦しく応援しているmiyakoguですが、正直に申し上げると真風さんが後ろで歌っておられると若干、微妙な気持ちになりました。

ただ、充実した2番手時代を相性のいいまぁ様のもとで過ごしておられるのは、ご本人にとっても素晴らしいことです。ここはゆっくり、将来を楽しみに拝見させていただきたいと思います(^^)。

ばりばり贔屓目なのは重々承知ながら、背が高く端整で、迫力がある真風さん。トートの「愛と死の輪舞」を芹香斗亜さんと歌われた場面も含めて、ビジュアル面はやっぱり一番素敵でした!うふふ。これは譲らん!もしヘアメイクも含めてトートであれば、多分、ナンバー1間違いなし!です。

↑ 贔屓目ばりばりなので、お許しくださいね(^^)。皆さまもそれぞれにナンバー1がおられると思います。

 (私が真風さんから感じた変化について、次の記事でつらつらと考えています。どこか「寂しさ」を感じたのです、彼女から。)

mothercoenote.hatenablog.com

4.珠城りょうさんのすっとお芝居に入る歌

「うちのりょうちゃん、大丈夫かしら?」とちょっぴりはらはら、どきどきだったのですが、最初こそ固さの残る初々しい珠ちゃんだったものの、お芝居の歌にすっと入っていかれる力が抜群におありになるのですね。観ていて安心しました。ちぎさんの目がとび色の魅力なら、珠ちゃんのくっきりとした黒目がちの目には黒曜石のようなきらめきがあると私は思います。

きらきらとした黒曜石の発光。それはお芝居に入られた時にすっと強くなるのです。

「激情」から1曲歌われた珠ちゃん、ぱっとホセに変わられたように思いました。「アーサー王伝説」のちゃぴさんと恋に落ちた喜びを歌う場面も素敵です。この時の珠ちゃんは優しい目。

そして、トート。上から見下ろすような目が、すっとトートになったような印象でした。礼真琴さんのルドルフももちろん、歌上手さんですからぐっと雰囲気が出ていて素敵な組み合わせでした。

ただ、宙組さんの「エリザベート」をこの夏、拝見した印象からはそうだなぁ、ぜひ桜木みなとさんか、コーラスに入っておられた鷹翔千空さん(新人公演でルドルフを好演)にご登場いただきたかったなぁ。もちろん、澄輝さやとさん、蒼羽りくさんのルドルフもそれぞれに素敵なのですが、桜木さんと鷹翔さんのルドルフは繊細で傷ついていて静かに絶望していて、私の好きな演技でいらっしゃいました。

 

<第Ⅱ部>

5.エリザベートのみりおさんとまぁ様、轟さんのキューーチュ!

第Ⅱ部冒頭、客席5列目くらいでしょうか?照明がぱっとついて、「キーーッチュ!」と登場される轟さん。客席をじっと見つめて歌われておられましたが、轟さんに見つめられた方は大丈夫だったかしら?歌い終わりにバチコーーンとウィンク!その威力にびびりました。

そして、さすがにトートとしてそれぞれ2ヶ月間の公演をされてきた明日海りおさんと朝夏まなとさんは違いますね。みりおさんは、視線の強さに蠱惑的な魅力がさらに高まっておられるように拝見しました。人を「死」に魅入らせてしまうようなトートです。これはふらふらっとついていく人がいるのも、しかたないなぁと思わせる目。

一方、朝夏まなとさんは妖艶ロックスターのトート像を打ち出した方でしたから、歌詞の終わりに「ぉぅーー」「ぃぇーー」的な吐息を挟み込んでこられて、ぞくぞくしました。もうね、宙組さんは「MANATO ROCK」とか「MAA-MAKA STYLE」とか(真風さんもフィーチャーでお願いします)、何でもいいからライブをやっていただきたいんですけど!!!観客はぜひタオルを回していいことで、よろしくお願いします。もちろん、まぁ様は客席降りで投げキッスで客席をあおってくださいね(^^)。

 

6.4組揃った中で目立った方

その他、あくまで私個人の感想ですが、私の印象に残った方々は以下の方でした。

愛希れいかさんのショウスターの迫力 ←他の場面は可愛らしくていらっしゃるのに、アッパショナードはかっこよかったです!

実咲凜音さんの安定の歌唱力、さすがのシシィです

・男達に言い寄られるけれど手を取らない場面(アーネスト・イン・ラブでしょうか?)での花乃まりあさんちょっとつんとしたキュートさ、可愛かったです!

・スカーレット・ピンパーネルへの期待を高めてくださった綺咲愛里さんのしっとり感のある声

柚香光さんのきざな身のこなしと星風まどかさんの手をひいて袖にはけた際の王子様ぶり ←とってもきらきらしたカップル

・音波みのりさんと踊られた鳳月杏さんの素敵な男役ぶりとスター感 ←なんか、スター来た!って思いましたよ

・可愛い要素を体現してくださった音波みのりさん、遥羽ららさんのキュートさ ←遥羽ららさんはバウ・シンギングワークショップ以来、物語を感じさせる歌唱に注目しています

・監獄ロックを歌われた桜木みなとさん、瀬央ゆりあさん、柴藤りゅうさんの三人衆のノリノリと顔の濃さ、弾ける笑顔 ←実は楽曲としては一番印象に残った場面でした

凪七瑠海さんの紳士感と、凪七さんと一緒にエンドレス・ラブを歌われた際の仙名彩世さんの美しくたおやかな声

星条海斗さんのよく通る声の気持ちよさと、一緒に歌われた場面での純矢ちとせさんの歌上手な素敵なお姉さま感 ←マギーさん、お歌がお上手になられてますよね?

華形ひかるさんと沙央くらまさんの小粋な雰囲気 ←みつるさんは素敵な兄貴、こまちゃんは独特の色気が好きです

宇月颯さんの滑らかなダンス ←あ、このダンス、誰?と思うと宇月さん、上げた手の形がいつもお綺麗です

和希そらさんのええ声!ご活躍が嬉しいです

麻央侑希さんの驚くばかりのスタイルと目を惹く華、蒼羽りくさんにもいつも不思議と目を惹きつけられます

他にももちろん一杯おられますが、とりあえずは以上です。宙組・博多座公演のアムネリスの彩花まりさん、月組でばりばりご活躍の千海華蘭さんには出ていただきたかったかな。タカスペは、新人公演の主演経験者が主なのかな?と思いつつ、特に月組さんは一番人数が少なかったので・・。

皆さまもそれぞれに印象に残った方がたくさんおられたと思います。自分が好きな組以外の方にも、「お?!」と思ったり、「うわ、誰?」と思ったり、タカスペっていいですね~(^^)。

 

7.少しだけ残念だったこと

終盤で「Smile」をソロで歌われた明日海りおさん。美しい笑顔で、本当に楽曲にぴったりのみりおさん、さすがです。

ただ、全体としてみると、昨年、胸を打たれた北翔海莉さんと咲妃みゆさんの「あなたこそ我が家」、龍真咲さんの「僕こそミュージック」程の印象に残る歌唱は、うーーーん、あったかなぁ・・と恐縮ですが私は思いました。

みりおさんとまぁ様のトートのように、公演を思い出させる歌唱はもちろんあり、それはもちろん皆様、素晴らしいものでした。ただ、自分が過去に演じた役ではなくても、一つの楽曲だけである世界をぐっと創り上げるお力のある方は今、どなたがおられるだろうか?思う面があったのは事実です。

歌の上手い下手だけでなく、歌唱と声の力だけでその後ろにある物語の広がりを感じさせる、物語にぐっと惹き込む力のある方。今回のタカスペには出ておられませんが、咲妃みゆさんはそのお一人かと思います。

もちろん、4人中お二人が新トップさんという今回のタカスペ。今後の充実した展開を期待してお待ちしたいと思っております。まずは、月組さんの元旦の「グランド・ホテル」、お待ち申し上げております。

はい、体調管理ですね。はい、了解です(^^)。