代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

月組・エリザベート 代役公演感想 若き月組のみずみずしい熱演の鮮烈、一点だけ惜しむ点・・

皆さま、こんばんは。本日9月24日15時の宝塚大劇場の月組「エリザベート」、代役による公演を家族3人で観劇してきましたので、感想をお届けします。

残念ながら美弥るりかさんはご休演、楽しみにしていた風間柚乃さんのルドルフを見ることはできませんでした。そのかわりに、月城かなとさんの黒髪の美貌フランツと風間柚乃さんの軽妙洒脱なルキーニを拝見することができました。

月城かなとさんファンの中学生娘はかなとさん登場場面から涙、銀橋で涙、フィナーレ群舞のセンターで涙。終始、涙、涙、涙だったそうです。←落ち着け!(^^)

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1.若きキャストのみずみずしい熱演と疾走感

素晴らしい熱演でした。主要キャストの多くを94期以下で占めた若きキャストのみずみずしくも鮮烈な印象を残した熱演だったと思います。

絶対にこの代役公演を成功させる、何があっても舞台の質を落とさないという月組さんの意地と気概とプライドを感じました。

その気合はトートを演じる珠城りょうさんとシシィを演じる愛希れいかさんに顕著だったと思います。最年少トートを演じているトップスターならではの珠城りょうさんの疾走感のある舞台でした。

珠城りょうさんの白い横顔と長いウエーブの髪の横顔が、「何かに似ている!」とずっと気になっているのですが、ルネサンス期の天使の絵に似ているような気がしています(^^)。多分、伏せ目の白い横顔が憂いを含み美しいということかな?

トートが天使に見えるとは、これいかに?ですが(あくまで横顔です(^^))、シシィに「死」を与えることが一番、彼女のためにいいのだと信じている。珠城トートはそう見えるのですね。トートはシシィを自分のものにしようとしている以上に、救おうとしているように見えるのです。不思議です。

愛希れいかさんについては、長年のオペラファンにして辛口のうちの旦那さんが「彼女は別格!」と唸ってました。特に1幕。ものすごい迫力だったと思います。ブラーボー!

 

2.月城かなとさんのみずみずしいフランツ

フランツは美貌の黒髪で、とにかく美貌、何が何でも美貌、端正な美しい立ち姿でほれぼれしました。そして歌が上手い!!

月城かなとさんのフランツは、シシィにまっすぐに恋をしたことがまっすぐに伝わるフランツでした。プレゼントのネックレスを広げるのに少し手間取られて一瞬、心配したのですが、その手間取る様ですらフランツの恋の表れのように思える。みずみずしい恋するフランツです。

慣れない早替えが大変だっただろうと思わせる場面も少しありましたが、とにかく美貌。ここまで歌えた方なんだと、改めて驚かされました。

単にちゃんと上手く歌ったというだけでなく、感情がきちんと乗せられた歌。代役さんでの通し稽古が一回はあるようですが、それでこのレベルとは!驚きました。

感情表現を乗せた歌、眼差しに宿るその時々の繊細な感情。雪組新人公演で壮さん、早霧さんのお役をされてきた系譜を感じる演技でした。

最終答弁も素晴らしい迫力。みずみずしいハンサムな青年皇帝に釘付け!娘は終始、涙!(^^)

 

3.風間柚乃、おそろしい子・・

風間柚乃さんのルキーニは軽妙で小粋な色気がありました。この方、絶対に楽しんでおられると思う!

そりゃ、もちろん緊張もされていると思うのですよ。でも、絶対楽しんでおられますよね?!

「おもしろーーーい!」等のルキーニの見せ場の歌、「在庫がないんだ!」等のセリフの迫力。間のため方に彼女独自の”色”を感じました。おもしろい方です。この人がこれからいろいろな役をどう演じるか観てみたい、そう思わせるひねりを感じると言ったらいいでしょうか?

私が風間さんに気づいたのは博多座公演のショーでした。なんだかものすごい気合の入った顔で踊りまくっている人がいるなぁと眺めていたら、ロケットでばちーーんと濃厚なウィンクを飛ばしておられまして、目が離せなくなりました。

フィナーレはもともとの月城さんのポジで一人降りされるのですが、歌い終わり礼をする前に一瞬、劇場を見渡してためましたよね、あなた?!皆の目をひきつけて拍手喝采をもらう。ものすごい舞台度胸です。風間柚乃、おそろしい子・・。

いっちゃてる感は、もちろん本役のれいこちゃんが上。そこはこれからですが、そんなこと以上に、研5でいきなり本役を任されて堂々と演じてみせる。そこにしびれました!

 

4.注目の方々

・憧花ゆりのさんのゾフィー

迫力がぐーーんと増しておられました!開幕すぐに拝見した時に実は一番、うん?と思ったのがゾフィーで、すこしばかりたおやかかな?と。品良く演じておられたのですが、宮廷で唯一の”男”ではなかったなと思います。が、本日はまぁ怖い怖い。歯を「真っ白になるまで」とシシィに詰め寄るところ、怖かったです!

でもハプスブルク家を守らなくてはいけないというゾフィーの気迫こそが、シシィを追い詰める発端になる歪みだと私は思いますので、キーなんですね。そこが今回は素晴らしい迫力でした。

 

・蓮つかささんのエルマー

革命家には代役で彩音星凪さん(注目の美形!)が入られていますが、革命家のリーダー・エルマーを演じる蓮つかささんからは、その分、自分がこの革命家チームを率いてみせる!という気概を感じました。その気概はそのまま、ハンガリーを自分達が率いるのだという迫力につながっており、濃紺のフロックコートが映える美しい青年貴族としての存在感を増しておられたと思います。

 

・病院訪問場面の海乃美月さん

中学生娘が比較的前方で観劇していたのですが、ヴィンディッシュ嬢を演じる海乃さんとシシィのちゃぴさんが二人とも涙を浮かべた演技だったそうで、その涙が対をなすようで美しかったとのこと。一つ前の記事で書きましたが、ちゃぴさんと海乃さんが二人でつくる場面に私は母性と少女を感じて感動しています。

 

・暁千星さんのルドルフ

長年のオペラファンにして辛口のうちの旦那さんが、終演後、「あれ、誰?」と聞いてきたのがありちゃんの青年ルドルフでした。今日、素晴らしい歌唱だったと思います。

暁さんは初日すぐ拝見した時は、声量は十分ですがルドルフとして間違いがないように歌うことが先行していた印象がありました。

今日の演技からは、ルドルフの哀しみが歌の強弱、ふとした表情の変化から伝わってきました。特にママのシシィと語り合おうとする場面、思い切って打ち明けたり、希望を持ったり、絶望したり。セリフや歌のために口を開く少し前から微妙に表情が変わっていくのですね。演技のための演技でなく、ルドルフとしてそこにおられたように思います。素晴らしかったと思います。

エーヤンの歌手の周旺真広さんの歌声、少年ルドルフの蘭世惠翔さんの歌唱も印象的でした。

 

5.黒天使の皆さま

今回の月組公演の質を押し上げている要因の一つに黒天使の皆さま方のご活躍があると思います。

ウエービーな長い銀白色の髪、静かな熱が伝わるしなやかなダンス。宙組さんの黒天使は切れがするどい男性的なニュアンスが強いダイナミックなダンスでした。今回の月組さんは綺麗に揃った美しくしなやかで中性的なダンスのように思えます。

この人、メイクを含めてめっちゃ気合の入った表情だなと目を奪われたのは一星慧さん。楽しみな方だと思います。成長には気合が必要なんですよね。

 

6.一点だけ惜しむ点・・

代役ということもあり、応援する気満々の客席。その客席に見事に応えた月組の若きキャストの皆さまのみずみずしい演技。脱帽でした。

一点だけ惜しまれたことがあります。ただ、これはいたしかたないことですね。

美弥るりかさんは今公演主要キャストの中の貴重な上級生さん。「夜のボート」等の晩年の場面になると、やはり美弥さんの存在が重要だなあと改めて思いました。しみじみと切々と人生の哀しみを歌う場面、美弥さんがおられないと愛希れいかさんがどうしても強く歌い上げ過ぎになるように見えました。

もちろん、今日は舞台を支えないといけないという気迫の演技でしたから、当然のことです。同期の月城かなとさんを支えたいという思いも強くお持ちでしょう。

愛希れいかさんは日本人女性が出しにくい激しさ、強さを出せる貴重な娘役さんだと今回の公演を拝見して改めて感じます。今後、海外ミュージカルでご活躍されるには極めて重要な資質でしょう。

ただね、アラフィフの観点からすると、ふふふ、ごめんよ!おばちゃんが言うて。もう少しだけね、人生の哀しみや深い諦念のようなものをフランツと静かに向かい合う中でもう少しだけ抑え目に出してこられると、さらに素晴らしいものになるのではないかと期待いたします。ごめんなさいね、贅沢なお願いで・・(^^)。

 

全体的にとても素晴らしいみずみずしい公演でした。

トップスターとしてどーーーんと構えて舞台を率いた珠城りょうさん、素晴らしい歌唱を見せてくれた愛希れいかさん、代役を見事に務めた月城かなとさんと風間柚乃さん、月組の皆さまに心から拍手をお送りするとともに、美弥るりかさんの復帰をお祈り申し上げます。

おばちゃんな、感動したわ!お若い方に負けないようにがんばるわね(^^)。

月組・エリザベート 病院訪問場面への感想と考察 愛希シシィが抱きしめた閉じ込められた少女の翼

皆さま、こんにちは。秋が進行していますね。私は会議続きの1週間をようやく終えてほっと一息ついています(^^)。

今、我が家のリビングでは星組「REON!!」を上映中。ちょうど「オーシャンズ11」からの場面です。皆さんのスーツ姿が素敵。真風さんダニーと長身揃いの宙組での「オーシャンズ11」、楽しみです。人事憶測には興味ないよ!うふふ。

ただ、宙組20周年の顔としてのまかまどコンビへの投資を考えると、そこまで早くはないでしょうね。うふふ、おほほ(^^)。

明日は月組「エリザベート」のラスト観劇。風間柚乃さんのルドルフを楽しみにしていましたが、風間ルキーニに月城さんの黒髪フランツになりそうなのかな?

美弥るりかさんは素敵な上級生さんとして、たおやかにセクシーに優しく月組をリードしてくださっている方。ここはもう、大事に休養していただき復帰をお待ちしたいと思います。長く仕事をしていたら、こういうこと、ありますわね。

 

さて、前回の観劇時、病院訪問の場面で私は舞台からあるものを感じ、泣けました。そのことについて本日は書きたいと思います。

ミュージカル「エリザベート」は遠くヨーロッパの地で沈み行くハプスブルク家を描いた物語です。プリンセスに生まれ、オーストリー・ハンガリー帝国の皇妃になり、子どもを喪い、死に何度となく惹かれながら旅を続ける中で暗殺され生涯を閉じた女性の物語。

私達の人生を一つの円、シシィの人生を一つの円としてみたとき、重なり合う部分がほぼない遠い存在です。

けれど、病院訪問の場面の愛希れいかさんシシィの演技は胸に響くものがあり泣けました。「エリザベート」の物語に普遍的なものを感じた場面であり、そう思わせた愛希れいかさんの演技でした。

さて、それは何だったのでしょう?

 

海乃美月さんのヴィンディッシュ嬢は「私がエリザベート」と強気で出てきたわりには、顔を伏せてうゎーーんと泣きます。この泣きじゃくるヴィンディッシュ嬢は新鮮でした。

シシィが歩み寄り彼女を抱きしめ、「あなたの方が自由よーー」と歌うとき、これまでは「替わってもいいのよ」というシシィに深い絶望を感じてきました。

しかし、今回の月組「エリザベート」のこの場面、愛希れいかさんが抱きしめたヴィンディッシュ嬢はシシィの中に閉じ込められていた溌剌とした少女、すなわちシシィ自身の影に見えたのです。

バイエルンの森の中で馬に乗り、パパと狩を楽しんだであろう少女は、本来は木漏れ日や風がとても似合う溌剌とした少女だっただろうと想像します。でもその少女の翼は閉じ込められたまま、伸ばせない。それはいつか狂気につながるような絶望だっただろうと。

泣きじゃくるヴィンディッシュ嬢の中にシシィが見た閉じ込められた少女の翼。

本当ならその翼を一杯に広げて、鳥のように自由に飛ぶように人生を送りたかっただろうに。

シシィはヴィンディッシュ嬢を落ち着かせるために抱きしめたように見えて、自分の中に閉じ込められた少女としての自身を抱きしめたように見えました。辛かったねと声をかけ、そんなに泣かないでという願いを込めて背中をさすって。

愛希れいかさんの演技からは、そのように思わせる母性のような力と、再び立ち上がりたいという思いと、同時にそのようにしか生きられなかったという諦念と。それらが入り混じった感情が伝わってきました。

だからか、病院から歩いて出て行きながら歌う「鳥のように」は、久しぶりに彼女にその少女が戻ったかのような強い声が一瞬響きます。

しかし、現実をつきつけるようにルキーニのフラッシュ音が響き、一気に現実の世界、翼を決して伸ばせない現実の世界に、無情にもシシィは連れ戻されます。

短い宝塚観劇歴で恐縮ですが、このフラッシュ音がここまでいらつくように感じられたのはこの月組さんが初めてでした。さすが月組のお芝居だったと思います。

 

アラフィフにもなると多くの選べたかもしれない道の中で、自分はやはりこのようにしか生きてこられなかったのだというある種の諦念、あるいは開き直りがあります。決して後悔ばかりではなく、それで良かったのかもしれない、結局同じことしただろうなという明るい肯定も含めた諦念。

けれど、いつだって心の奥深くにはやっぱ思春期の少女の自分がいるように思うのですね。叶えられたものを誇りに思うと同時に、本当はこういう夢もあんな夢もあったという淡い後悔。

シシィは誇り高く「私が踊る時」と歌い上げたとおり、皇妃として高揚した時間をも確かに過ごしたはずで、絶望ばかりでは決してなかったはずです。

ただ、その時間の中で閉じ込めてきた少女はいる。

その少女をヴィンデッシュ嬢を媒介して一瞬でも抱きしめることができたという救い。そう、何か”救い”を感じさせた場面でした。

同時に、宝塚で戦ってきた時間の中で、彼女自身の内側にいるだろう夢見る少女を抱きしめたちゃぴちゃんともオーバーラップしているようにも見えました。そう思わせた素晴らしい演技、歌唱だったと思います。

明日は月組「エリザベート」のラスト観劇。どのような変化と新たな化学反応があるか、楽しみに拝見したいと思います。辛口旦那はんはさて、どんな感想になるかな?(^^) 楽しみです。

あ、その前に!「プーと大人になった僕」、観てきますわーー!(^^) 心洗ってこよーー。

今年の夏 さすがだなぁというおじ様との出会いを振り返ってみました

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?

今週末は仕事があり、今日は少しゆっくりしています。月組・エリザベートは次の連休中に家族3人勢ぞろいで観劇予定です。中学生娘は昨日観劇し、辛口旦那はんは次が月組初見。さぁ、どんな感想になるでしょうね?楽しみです。昨日の娘感想を含めて改めてお届けしたいと思います。

我が家では、ただ今、リビングで宙組・姿月あさとさん&花總まりさんの「エリザベート」を上映中。お母さんのおなかの中から(?)の観劇歴を誇るヅカ先輩の一推し公演です(^^)

黄泉の帝王・トートが一目でその瞳に吸い込まれそうになる少女の透明感。そこがエリザベートの導入に不可欠なんだろうなぁと改めて思います。あ、今、姿月あさとさんの「最後のダンス」。大迫力!! →その後、ただ今、病院訪問の場面。この公演、すごいわ!

 

miaykoguは日々、仕事で忙しくしておりますが、その分、いろいろな方に出会います。関係者だったり、お仕事を一部お願いする方だったり。

このブログでは素敵な先輩女性との出会いを綴ってきましたが、本日は最近の出会いからおじ様方との出会いについて、書いてみますねね。

 

一級建築士のおじ様

かつて大手でご勤務され、豊富な実績をお持ちの一級建築士のおじ様。今はフリーでご活躍。いくつかのプロジェクトでご指導をいただいているのですが、この方の手書きのスケッチがまぁ、すごい。

図面から、さささとCADでパースを描く一歩手前の段階で、手書きでイメージスケッチを書いてくださるのですが、それが本当に図面に正確でお上手で本当に尊敬です。

で、その方がグループで定期的に旅行をされていてその旅行記がすごいんです。これがまた。一つの国で2都市くらいをじっくり訪問、そのまちで音楽を楽しむという企画とのこと。その段階でおしゃれですよね?(^^) さすが建築の方々。

で、こちらが今年の夏、ノルウエイに旅行された時のスケッチ。その日、どこを訪問し、何を見て何を食べたかの記録を手書きとスケッチで冊子にまとめて、仲間に配布されるのですね。その場でスケッチされます。後で写真から再現されているものではありません・・。

あまりのすばらしさに「これ、ブログでご紹介してもいいですか?」かとお願いし、快諾いただきました(^^) 本当に素敵な旅行記です。個展されないかなぁ。

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©上記2点ともT.I氏,2018

 

まちを支えるおじ様

もうお一方はある地域のとりまとめ役のお一人のおじ様です。

物腰が柔らかく、でも言いたいことはきちんとおっしゃる方だなぁと前から尊敬しています。

大阪北部地震の直後、ある会合で、その地域の防災について議論していたときのこと。防災のためのある計画が長期になりそう・・、自分達の生きているうちには完成しないか・・と参加者が遠い目になったときのこと。

その方は、「確かに今から15年の間に何か大きな災害があったら、今の人間は助からないかもしれない。でも15年より先の人は、今の僕たちのこの取組によって助かるかもしれない。だとしたら、今、やるべきでしょう」という趣旨のことを明確におっしゃったのですね。

ぱん!なるほど!と膝を打ちましたね。ええ(^^) 自分達には具体的にはメリットにならない可能性が高い、でも、次の世代のために自分達が今、やるべきことをやるということです。

 

組織の中であるポジションにおられる方、いろいろなジャンルのプロ、まちの中で生きる方、仕事はプロフェッショナルな上にとても上手に遊びを楽しまれる方。

素敵なおじ様方(あくまで素敵な方ね)は、自分の置かれているポジションを楽しみながら、やるべきことをきっちりされるように拝見しています。

自分がこう!というのもありますが、割と与えられた役目に乗っていく方が多い印象があります。最近は大組織の中でご活躍の女性も増えましたが、そのあたりの楽しみ方は男性がお上手かな?と思ったりします。個人差ですけどね、最後は。

最近では私よりも随分年下の方も含めて、生まれた場所、育った場所、学んだまちも全然違うのに、仕事を通じてだと素敵な男性陣にふっとお会いできるのも、仕事を長くしてきた良き点かもしれません。出会いは不思議です。

私がちょっぴり得意なのは、そういった素敵な方のお話を聴いて感心し言葉に出してお伝えすること(^^)。ちょっぴりおおげさにね! ←ここはポイント、何かの参考にしてね!

こちらが知らない世界やプロフェッショナルな技量を持っているおじ様方やお兄様方。素敵です(^^)。

月組・エリザベート感想3 月組エリザに少しだけ欠けているように思った”ゆがみ” 今後に期待!

では引き続き、昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」の感想3をお届けします。

これはあくまで、8/31 13時公演を観劇した際に思ったことであり、端整な月組さんの舞台だったからこそ、さらにより進んだものが観られるはずと贅沢にお願いしてしまうことだとご理解ください。日々、舞台は変化していきますのでこれからの変化を楽しみにお待ちしています。

 

「エリザベート」の舞台は、ルキーニが幕を開け、独特の音楽のもと囁くように歌われる「悩み 哀しみ ねたみ 苦しみ 夢と欲望が 人を狂わせる」という曲から登場人物が舞台上に現れます。

ルキーニが観た幻覚のような狂気の世界。登場人物は自覚はなくても、不協和音の音楽が伝えてくるとおり、少しずつどこかゆがんでいます。

孫を取り上げるゾフィーも、母に逆らえないフランツも、家庭から逃げ出すパパも、母の愛を得られないルドルフも、宮廷に出入りするメンバーも、旅を続けてしまうシシィ自身も。そして何よりも死の世界に引き込むこと=愛だと考えるトートこそが。

シシィを取り巻くゆがみが大きくなればなるほどこの世界から逃げ出したいという狂気めいた思いが強まれば強まるほど、シシィが生み出したトートは増殖し、存在を増す。

そのように始まった狂気の物語は、シシィの生が死と結びつくことによってゆがみが解消され、安定した漆黒の中で消えていきます。

私は「エリザベート」とはそういう物語ではないかと考えています。

今回の月組「エリザベート」は、そのゆがみと舞台から観客に放出されるような狂気のエネルギーが、少しだけ欠けているように思えました。ゆがみが少ないとたまるエネルギーは少ないからです。断層のように。

一人一人の登場人物がそこまでゆがんでいるわけでなく、ちゃんとしているのですね。

プロフェッショナルな舞台として完成されているからこその、贅沢な逆説的な感想で申し訳ありません。ちゃんとできていたら本来はそれでいいはずなのです。

ただ、どこか綺麗なよくできた「箱庭」を観ているようでした。箱庭療法でルキーニがつくったような箱庭。ルキーニの狂気の夢を観ているのだとしたら、それで合っているかもしれない。そう思う面も一方ではあります。

舞台は不思議ですね。不思議なゆがんだ世界を覗き込んでみたい、観客側も抱えている狂気の種と響きあう何かを観てみたい、ドキッとしてみたい。そんなふうに思うなんて。

後2回観劇いたします。これから、どのような変化を観られるのか。楽しみにお待ちしておきます!

月組・エリザベート感想2 印象に残った主要キャスト 美弥さん、月城さん、暁さん、蘭世さん、黒天使の美形!

では引き続き、昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」の感想2を印象に残った主要キャスト別にお届けします(^^)。

(番号は感想1からの続きです)

 

4.美弥さんフランツ

美弥るりかさんの低音ボイスが魅惑的でした。初日すぐにご覧になった方からお歌がもう少しと聞いたのですが大丈夫でした。さすが小池修一郎先生の信頼の厚い上級生さん、調整されてきています。

美弥さんのフランツは、シシィがそこまで強い意志の持ち主でなければ、トートがその瞳に囚われてしまうほどの生命力の強い女性でなければ、もっと穏やかな人生を生きられたのではないかという穏やかで真っ当な雰囲気がありました。

マザコンというより、母親にもシシィにも優しいが故にどっちつかずになってしまう夫。うん、あるね、そういう話!

でも、トートと同じくらいフランツは政治的にも愛としてもエリザベートに執着していると思わせる危うさも美弥るりかさんからは伝わってきました。

真風さんフランツは、「もう真風フランツでええやん?!」と思わせる魅力がありました。一方、昨日観た美弥さんフランツには、「シシィ、フランツのところに帰ってあげてよ」という健気さがあったように思います。

 

5.圧倒的ビジュアルのルキーニ

まぁ、月城かなとさんの黒髪ルキーニの美貌がすごいんですってば!!!

あの人、時々、というか毎回やけど、びっくりするわ。こんのぉーー、オペラ泥棒さんめ!

黒髪で黒塗りで、口跡がよくて。すすすっと物語が入ってきます。パンフレットで小池先生がれいこちゃんに期待されている「奔放さ」も出てきておられるように思います。ただ、トート閣下に執着するかのように付き従うあほかわいい狂気はこれからだと思います。

とにかく、フィナーレを含めて、まぁ、れいこちゃんのルキーニの黒髪美貌はぜひご覧下さい。

 

6.暁千星さんルドルフ

ありちゃんはもともと強みのあるダンスに加えて、ぐんぐんお歌と感情表現が上達されていますよね。

長身で衣装が似合うありちゃん。トートに翻弄されて床を転がるありちゃん。少年の哀しみのようなものが伝わってくる演技でした。ただ、歌い上げる力が出てこられた分、他の演目の時と同じ感じになっているかな?とも思います。お若いから、ぐんぐん成長されるだろうと期待。

風間さんの日程を終えての変化を楽しみに次の観劇をお待ちしていますね。

 

7.蘭世惠翔さんの子ルド

 この端整な舞台で「あ、今、登場人物の肉声を聞いた!」と思ったのが蘭世さんの子ルドルフの歌でした。綺麗な声、確かな歌唱をされています。

今、宙組「エリザベート」を観ながら書いていますが、星風まどかさんの子ルドが不安感一杯なら、蘭世さんのルドルフは純粋に「ママはどこにいるだろう、どうして帰ってきてくれないんだろう」と考えて、時間になったら無邪気に寝てしまう、そういう子どもらしさが出ておられたと思います。

蘭世さんの子ルドルフの場面から、ガラコンサート感が強かった舞台の空気が少し変わったように思いました。重要な場面でその演技をされた蘭世さんを讃えたいと思います。

 

8.海乃美月さんのヴィンディッシュ嬢

焦点のあってない目で微笑む姿が、不気味さを出しておられて好演されています。

エリザベートと向かい合った後、うわーんと泣く演技が新しく、うわっと思いました。

 

9.黒天使の美形!

黒天使に明らかに美形がいる、美形がいる!と大慌てのmiyakogu。

オペグラで追い続け、All for Oneで少年ダルタニアンだった彩音星凪さんではないかと思います。今回の黒天使の皆さまは長髪のカールが細かくて、中性的な色気満々なんですよーー!

なんか、どきどきする黒天使の皆さまです。ぜひご確認ください。

 

10.フィナーレの玲実くれあさんの美女

フィナーレで月組のおねえさま方が珠ちゃんと一緒に踊る場面。娘役さんはタイトなドレスに長いスリットが入っているのですが、くれあおねえさまがまぁ、色っぽい美女なんですわ。前からさち花おねえさまの美脚とともに楽しみに拝見していますが、ほんまかっこいいおねえさまですよね。

 

11.エトワールの美園さくらさん

フィナーレで一瞬だけ、さくらさんと珠ちゃんが組んで踊られます。エトワールの声は素晴らしくお上手でした。これからのトップコンビ、楽しみですね。

感想3に続きます。

月組・エリザベート感想1 端整な舞台と歌唱、愛希れいかさんシシィの気迫と見つめるトート

皆さま、こんにちは。昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」を観劇してきましたので、その感想をお届けしますね(^^)。

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1.完成度の高いプロフェッショナルな舞台

総論を申し上げますと、月組さんらしい完成度が高いプロフェッショナルな舞台でした。SNS、ネット、取材記事、観劇された方からの生の声。前評判から少し懸念していた何人かの演者の歌唱とビジュアルも、高音面での課題は少し残っていたものの、皆さまがそれぞれの役割をしっかりと果たしておられた舞台だったと思います。

プロフェッショナルな端整さ。今まで劇場や映像で観てきた宝塚の「エリザベート」の中で一番、外部ミュージカルを観ているようだと思った”きちんとした舞台”でした。場面場面の歌唱を集めたガラ・コンサートのような面も感じられました。それくらいお一人お一人の歌がうまく、ちゃんとしていたということです。

ただ、その分、今後の進化への期待を込めてですが、何かが一点不足しているようにも思えました。あくまでこの日の印象ですが、それが何かは感想3で書きました。

(感想3はこちらです)

 http://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/09/01/151450

2.愛希れいかさんの歌唱

タイトルロールを演じてる愛希れいかさんの退団公演である本公演。

少女時代の発声が安定して”少女”の歌唱でした。かわいらしい声なのにきっぱりとしていて。澄んだかわいい声というより、強い意思を感じさせる少女のよく通る声。外部のミュージカルのヒロインで聴く声に似ていて、この舞台を私が外部公演のようだと思った一つの要因がちゃぴさんの素晴らしい歌だったかもしれません。あ、もしかすると今後の準備をされているのかな?とも思いました。

年齢を経ての変化も出ていて、長身の愛希れいかさんが主役の「エリザベート」コンサートのような素晴らしさだったと思います。史実のシシィも長身。ハンガリー帝国で「エーヤン、エリザベート」と叫ばれるにふさわし堂々たる強いシシィ。「私だけに」も立ち上がる強さが前面に出た歌唱でした。

トップ娘役7年の集大成。どうぞ期待満々でご観劇ください。

 

3.見つめる珠城トート

なるほど!というトートでした。パンフレット「スペシャル・ポート」1枚目見開きの珠城りょうさんのトート。胸に手を置き、目を閉じて上を見上げる珠ちゃんの写真がめちゃくちゃ素敵で綺麗なので、ぜひチェックしてくださいね!(≧∇≦) 珠ちゃんの伏せ目、美しいですわぁ。

珠ちゃんのトート閣下は、もっと俺様で死の世界にシシィを力ずくで引きずり込もうとするトートになるかと思っていました。もちろん、ミルク、最後のダンス等での迫力は強いものがあります。

ただ、今回の役づくりだと思うのですが、白く塗った顔が舞台に浮遊するように見え、カフェで握手をする場面の手がぎょっとするほど冷たいことを伝えてくる”この世ならざるもの感”がありました。

浮遊感のある珠城トートはシシィの無意識の中で生まれたばかりのトートで、自分が今感じているものが「恋」なのか何なのか、自覚しきれていないトートに見えたのです。

そんな感情を知らずにあの世とこの世の間を浮遊してきたトート。ただ、シシィと出会って以来、ちくっとした胸の痛みがあって、それが何かを自問自答しているトート。

そのため、シシィに拒否されると少しむっとした拗ねたような顔をしてその場を去り、何か舞台で次の動きが始まると「何だろう」とじぃっと見つめる。

大人たちの世界を、静かに怜悧に観ている大柄な無口な少年のようでもありました。おっきいのに、がらが悪そうな外見なのにピュア

ばんっ!!(立ち上がるmiyakogu)

そういう少年、漫画にいますよね!ばんばんばんっ。←落ち着いて、miyakoguさん。

自分でもこの生まれつつある感情が何かわからない。でも少しずつ気づいていく。そしてこの感情が何かわからなくても、シシィだけはずっと追い続けてしまうトート。

思春期の無口なぶっきらぼうな少年の中に渦巻く熱情。時折、それがゆらめくように見えるトート。私が最初「かわいい」と思ったのはそこか?!と先ほど気づきました。twitterでもお見かけしたのですが、ある種、瑞々しいトートだったのではないかと思います。

感想2に続きますね。

mothercoenote.hatenablog.com

正直に語る 月組・エリザベートについて思っていたこと。そして期待。

※実際に観劇した感想はこちらです。感想1をまずは書きました。

mothercoenote.hatenablog.com

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?今日は台風の大阪です。電車が止まるといけないのでと家族全員、いつもより早めに帰宅し、リビングでそれぞれに仕事、勉強のmiyakogu一家です(^^)。

さて、昨日、月組「エリザベート」の稽古場映像がスカイステージのニュースで流れましたね。その時のmiyakogu感想は以下のとおり(^^)。

 珠城りょうさん、鼻たっかーー!(〃∇〃)

 目力、つっよーー!(〃∇〃)

 スターブーツ、似合う!脚なっが!(〃∇〃)

 短髪、かっこいい!(〃∇〃)

珠城りょうさんの目は、手に入れたいけれど手に入らない女性を強く求める男性的な表現にとても適した目。

その目が生かされた切なくも強く純粋な欲望がにじみ出るトートになるのではないかとおおいに期待しています。

ちゃぴちゃんの集大成の演技も、美弥さんのロイヤルで優しげなフランツも、月城さんの色気のあるルキーニも、儚げなありちゃんとおだちんのルドルフも、とても楽しみです。ただし、残念ながら今週末は仕事があり、観劇は来週。また感想を書いてみますね(^^)。

 

さて、昨日、タカラヅカニュースで見るまで、私は月組・エリザベート関連の映像を一切見ていませんでした。一度もです。

なぜだと思います?

そーーれーーはーー。うん、えっとね。すっきりと観劇を迎えるために書いておきたいと思います。

月組「エリザベート」の発表があったとき、「あー、これはちゃぴちゃんを世に送り出すために、花總まりさんの役を少しでも多くということなのかな?」とは思いました。カルメン、鳳凰伝のトゥーランドット、エリザベート。うん、完璧です。

それはいいのです。ちゃぴさんには退団された後も、おおいに活躍していただきたいから。

ただ、ロミジュリの「死」で真風さんと出会って宝塚ファンになったmiyakoguとしまして、正直、劇団の中でもっともトートが期待される一人の真風さんが、トートをされない・・・。その前に、珠ちゃんが演じてしまう・・。そうか・・・。

と、むむむむむーーとなったのですね。もちろん、宙組で「エリザベート」を上演されたところであり、そう回ってこないだろうことも、真風さんのフランツがとても素敵だったことも、実際のところ「エリザベート」ってストーリーはそれほど素敵じゃないかも?という小さな疑問も、いろいろわかった上で、です。

ま、正直に言いますと、まぁ、歌劇団さん、おふざけになって、いやですわ、おほほ(^^)となったわけです。(意訳:劇団さんよぉーー、ざっけんじゃねーーー!!)

生徒さんには、もちろん1ミリも何の責任もありません。ごめんね、珠ちゃんと珠ちゃんファンの皆さま・・。あくまで「そう思っていた」という過去のことやから、お許しくださいね(^^)。

 

そのもやっとした想いは、梅田芸術劇場で宙組「ウエストサイドストーリー」の真風さんトニーが、マリーアの死を告げられて「えっ・・?」とカバンを落とした瞬間にどこかに吹き飛びました。

ああ、真風さんはロミジュリの「死」に続いて、それを越えて今の真風さんにふさわしい新しい当たり役に出会われたのだと思ったからです。

恋に浮き足立つ微笑ましくてかわいいトニー。

ドクに甘えて、ドクのために看板を塗る健気なトニー。

マリーアと結婚式ごっこをする可憐なトニー。

絶望するトニー、チノに俺を撃てと叫ぶトニー。

真風さんのトニーは、恋の喜びと哀しみと絶望を、大きな身体一杯で伝えてきたトニーでした。

ロミジュリの「死」があるから、「トート」も当たり役だと期待するのはむしろ失礼かもしれないなと思ったのです(^^)。真風さんはもっともっといろいろな役を、いろいろな表現をできる、そういう方になられのだと嬉しく思う気持ちの方が強くなりました。嬉しいことに。

明日から始まる月組「エリザベート」をすっきりと観ることができる心情になれて良かったと思います。明日の初日、どうぞ素晴らしい舞台になりますように。すばらしいトートに、シシィに出会えますように。

がんばれ、珠ちゃん! 楽しみに観劇の日を待ってますね(^^)。

ミュージカル「Gohst」&TDRからオーシャンズ8まで、コンテンツ一杯のお盆休み(^^)

少しばかり秋の気配が漂う日となりましたね。皆さま、お元気でしたか?(^^)

miyakoguは先週末後、出張と出勤をはさんで今週水曜から明日までがお盆休み。ミュージカル「ゴースト」、東京ディズニーランドから映画「オーシャンズ8」までコンテンツ一杯のお休みを過ごしています。明日は花組「メサイア」観劇で締めますよー。

TDLは35周年のお祝い中ですね。

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1.奈良三輪山の大神神社からスタート

先週土曜日は奈良・三輪山をご神体とする大和「一の宮」である大神神社さんへお参りに。こちらは月組「月雲の皇子」で重要なモチーフとなった笹百合の里。以前、このブログで取り上げた際、コメントでSophieさんに教えていただきたましたが、月組「春の雪」の原作シリーズである三島由紀夫氏「豊穣の海」の第2巻『奔馬』にも笹百合のお祭り・三枝祭が出てきます。

こちらは三島由紀夫氏が大神神社に参篭された際の文字から取られた記念碑です。

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文学的な話はさておき。

女性起業家の指導で有名な三根早苗さんから教えていただいた「あのね、miyakoguさん、大神(おおみわ)さんにお参りしている企業は倒産しないんですって。」という耳寄り情報に基づき、現世的な利益を求めてお参りです!(^^) 

※三根さんのサイトはこちら。起業をお考えの方はどうぞ。まぁ様と同じ佐賀出資のとっても素敵なお姉さまです。

wakrak.com

うちの周年が無事に迎えられることを祈念して、巫女さんによるお神楽も奉納、玉串も捧げるmiyakogu。

同行の旦那はんは神妙に後ろで付き添い、前に座るのは私。そういうのがさらっとできる旦那はん、自分に自信がある男性はそうなのかな?と思います(^^)。ありがたいですね。

 

2.お次はシアタークリエ「Gohst」と東京ディズニーリゾートへ

そして、私の首都圏出張がきっかけとなり、夏休みに入っていた旦那はんが中学生娘と「どっか一緒に行きたい」との企画で始まったのが東京観劇&TDR家族旅行です。

咲妃みゆさんのLINEに参加している中学生娘と旦那はん。旦那はんは日ごろから「俺はヅカオタじゃねえ!」と頑なですが、雪組さん時代の「ローマの休日」のみゆちゃんが見たいがために一人観劇もデビュー済みです。

「Gohst」は冒頭、咲妃みゆさんの現代っ子らしい演技が新鮮で、男性俳優さんと抱き合うたびに「ひぇーー」となり、いつ早霧さんがあのドアからばーーーん!と登場するのではないかというあほな心配をしていたのですが、浦井健治さんとのハーモニー、二人の間の切なさ、みゆちゃんのいじらしさに心打たれ、森公美子さんの迫力の歌とコミカルな演技に笑っているうちに、最後は旅立ってしまうサムへのモリーの思いに涙、涙、涙でした。みゆちゃん、歌がさらにお上手になっておられて、癒しの歌声でした。

観劇後はTDLに。夕方からのチケットで入園して、ライドものに少し乗り、パレードで大満足!

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すごいなぁと思ったのが、ピーターパンの船の帆です。LEDの小さな粒をつなげているかと思うのですが、帆を波打つスクリーンのようにしてあり、次々と変わっていく映像が綺麗でした。シンデレラ城のプロジェクションマッピングも美しく。さすが夢の国ですね。

ショーレストランは直前に出るキャンセル狙いで、滑り込み。ミッキーやクラリスとハイタッチしまくるmiyakogu一家(^^)。トップ様=ミッキーの客席降り!と俄然やる気です。めっちゃ楽しかった!あのね、案外、ショーレストランは直前にキャンセルが出ますから、予約が満席でもこまめにチェックしてみてくださいね。

翌日、私はもちろん出張先へ。旦那はんと中学生娘はディズニーシーへ。朝食会場で固めのジャケット&ワンピースで浮くmiyakoguです。ま、ええか。

妻・母の出張についてやってくる夫と娘。うん、これもいい感じですね(^^)。

 

3.実家帰省へ

そして東京から帰った翌日夜から旦那はん実家へ帰省です。義理の母は、料理が上手で、木彫りもされて、”手仕事”がお好き。プチ収集品をいろいろ見せてもらうのが楽しみです。

こちらはその一部で、山岳民族を中心とする東南アジアの布です。おそらくは布を丈夫にする効果もあると思うのですが、なぜ人は美しい装飾をほどこそうとするのだろうと?と不思議に思える細かなステッチ、模様はすべて刺繍です。

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東京国立博物館で開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」の報道で見た出展品の一つ、重要文化財の土製耳飾の装飾もそうです。なぜ、こういう装飾を人間はほどこすのか?という点に不思議さを覚えます。やはり「美しい何か」への憧れや創り出したいという動機は時代や場所に関係なく人間が持っているものなのかもしれません

※土製耳飾はこちら中ほどにお写真があります。ぜひご覧ください。

www.tnm.jp

 

4.オーシャンズ8

帰省中、空いてそうな地方都市の映画館でお次は映画「オーシャンズ8」を。宝塚の舞台「オーシャンズ11」で、リュックをぎゅっとした頼り無さそうなライナスをかわいらしく演じておられた真風さんが思い出されます!(^^) 

イオン系列の映画館ですが、カップルのどちらかが50歳以上だとなんと!1800円が1100円になるサービスを提供しているのも初めて知りました。お得ですねえ。

映画「オーシャンズ8」は、メトロポリタン美術館で開催される「METガラ」を舞台にしたゴージャスな衣装と女優陣が話題の映画。ファショナブルでクールで小粋な映画で、ファッションがお好きな方は楽しめると思います。ストーリーに感動というよりは、ゴージャスでクールな世界を一緒にのぞいているようなわくわく感があるかな?

中でも、主人公の相棒役のケイト・ブランシェットさんが最高っに!かっこいい!これは女性が惚れてしまうタイプのかっこよさです。クールな目線とバイクが似合うんだなぁ・・。映画もどうぞお楽しみください。

さて、明日は休日の締め、明日は花組さん観劇です。初見の中学生娘の感想はどうなるでしょうね?楽しみです(^^)。

最後にちょっとした白状を(^^)。私がブログを書く時間がなく沈黙している時は、基本的には仕事多忙が理由ですが、何か新しい扉を開けたときもそう。うん、そうかぁ、ここにも才能が結集していたのか・・、という領域のコンテンツをだだだーーと集中して拝見中。えへへ。まだまだ秘密です(^^)。

宙組バウ・ハッスルメイツ 感想 和希そらさんのエネルギーに満ちた声、宙組コーラスの迫力

 

皆さま、こんにちは。日曜昼下がり、お元気ですか?昨日はバウホールにて、宙組・和希そらさん主演「ハッスルメイツ!」を観劇してきましたので、その感想をお届けします。

 

1.和希そらさんのセクシーさ、声の魅力

前から思っていたのですが、和希そらさんの歩き方、脚の出し方、肩の入れ方、斜めから上を挑発的に見る目がめちゃくちゃ”粋”なんですよね。あの方は独特のセクシーさがあると思います。

彼女は元気一杯で、おもしろくて、いつもころころ笑っているような方だと思っていましたが、ちょっと違う。

国際フォーラムの「WSS」のアニータの際にばんっと出してこられたような土の匂いと花の香、その中にほんの少し熟れた香りと哀愁がにじむようなセクシーさ。

熱帯の夜、あるいはポルトガルのファドが響くようなセクシーさを、はつらつとした笑顔の中にスパイスのように併せ持っている方だと今公演を観て思いました。

一番の魅力はなんといっても声!!!

これだけ低く厚みのある声を、これだけの声量を持って劇場に響かせることができる方は、ちょっと今の劇団の中でもおそらく1、2を争うレベルではないかと思います。特に低音の声。

耳に心地よく響く、太くて低い声。

「エリザベート」から出演者全員が、娘役さんは「私だけに」、男役さんは「最後のダンス」を歌われました。その場面で、誰一人として「あ?」と思う方がおられず、今の宙組さんの歌の層の厚さに驚かされました。

瑠風輝さん、鷹翔千空さんの長身で歌がお上手なお二人が歌った最後に、「締め」で登場する和希そらさん。

そらさんは男役さんとしては少しばかり小柄な方です。基本的に私は自分が背が低いこともあって背の高い男役さんが好きなのですが、この場面、和希そらさんは声量と歌に込めた迫力で、大きく見えました。背の高さなんてどうでもよくさせる圧倒的な力がありました。

加えて、2幕、はだしでお一人で踊られた場面は、一転、繊細でしなやかな美しさ。

2幕の「雨のコーナー」でのプチお芝居での歌も素敵でした。そらさんは器用に上手に歌われるだけの方ではなく、お芝居の中での抑揚、強弱をもって歌で表現できる方だと改めて思いました。WSSのアニータ、本当に素晴らしかったんです。

輝くような笑顔で、はつらつとして、粋で、セクシーで観ているだけでこちらが嬉しくなってしまうような強い光を放つ生命のエネルギーを舞台から受け止めたように思います。

この方は、きらめく”生”のエネルギーを劇場一杯に放つことができる方だと思うのですね。ちょっと、柚希礼音さんを思い出させるような面がおありになるのではないかな?

私が観た回は、劇場内にいつもよりも男性ファンが多いように思いました。すっきりと歌に迫力のあるスターさんの公演は男性ファンが増えるように思います。

歌、ダンスの実力がぴか一で、すかっとするような生命そのもののような輝きを放つ和希そらさん。今後のさらなるご活躍を期待したいと思います。というか、真ん中でイ・ケ・ル!と思いました、正直。楽しみに応援いたします。

 

2.宙組の皆さま

いや、ほんまに皆さん、歌上手いわ!!抜群の上質なエンタメでした。ハッスルメイツというタイトルとは裏腹に、まあ、少しだけ「石田先生・・・(苦笑)」という場面もありましたが、宙組20年をダイジェストで振り返るきわめてオーソドックスなショー。本当に楽しかったです。印象に残ったシーンを挙げますね。

 

・1幕 アマポーラ

抜群だったのは1幕のアカペラによる「アマポーラ」。穂稀せりさんが指揮を取る形で、澄風なぎさん、鷹翔千空さん、なつ颯都さん、華妃まいあさん、湖々さくらさんが6名で歌われたシーン。これは名場面、素晴らしい歌声でした。

穂稀せりさん、笑顔の可愛い方だなと拝見しておりましたが、あの方の声は「宝」ですね。素晴らしかったです。

 

・2幕 雨のコーナー

小さなお芝居仕立てのコーナーです。コートを着て傘を持って(てるてる坊主がついてます)歌う松風輝さんが素敵でした。

ずっと聞いていたくなるような心地よい優しい声。お芝居の表現。一気に劇場の空気をお芝居に引き込む素晴らしさ。さすが上級生さんです。

 

・2幕 和物メドレー

瑠風輝さんと鷹翔千空さんが左右で踊る場面、背の高く歌えるお二人がシンメで踊ると迫力がありました。澄風なぎさん、花咲あいりさん、華妃まいあさんもお美しく。

ただ、ここでも和希そらさんが堂々と最後に出てきて歌われると、「ラスボス、来たわ!」感が満載。すごいね、そらさんは。声量の迫力が違います。

 

・2幕 あなたの空を翔びたい

天彩峰里さんの歌が素晴らしかったです。彼女は何というか、女の子も愛くるしく演技できる方でしょうが、「女性」の強さや意思を表現できるタイプの娘役さんではないかとこの方も今後に期待です。

  

・明日へのエナジー、大漁ソーラン

前奏だけでテンションあがります。大劇場公演と同様、美風舞良さんの迫力ある美声が心地よく響きました。

大漁ソーランの和希そらさんが、またかっこいいんだわ!高校で学年に一人いる、体育祭の応援合戦できゃぁきゃぁ言われてしまうようなちょっとやんちゃで色気が妙にある男子。そういう感じでした。色っぽいんですよね、あの人。

また、私的には品のあるこってぃ(鷹翔千空さん)がソーランの恰好でがんばってるのが、何となくかわいらしくて微笑んでしまいました。こってぃさんは、お顔がちょっと龍真咲さんに似てらっしゃいますよね。

 

・2幕 もし私がベルだったら

英語で歌い切った瀬戸花まりさん、生き生きとして素敵でした。こういうのをきちんと歌いこなせる娘役さんに一場面があるというのも、嬉しい場面でした。


・全編を通じて

なつ颯都さんは何でもできそうな長身の方、笑顔が素敵でした。
亜音有音さんはまぁ様と同じ佐賀県出身の美形さん。注目の方でしたが、長身で小顔で立ち姿が綺麗で、ぴっかぴっかの激かわでした。劇場でもお名前があがっていましたよ。多分、勘違いでなければオペグラ越しに目があったはず! ←miyakoguさん、それ多分、勘違い・・。。下級生さんもきざってこられる面もおありになるようで、どきどきです。

華妃まいあさんは本当に美脚。ダンスもかっこよくて、歌声も綺麗。これからどんどん活躍されるだろうと、おおいに期待しています。

 

というわけで、何が言いたいかっていうとね・・。

和希そらちゃん、すごいわ!!!

ということです。うーーん、一行で済みましたね、感想。あはは(^^)。では、自宅でお仕事少しして、梅芸・WSSのmy楽に行ってまいります!

梅芸・宙組WSS 中学生娘と辛口夫の感想 真風さんが体現する憧れ、星風まどかさんの叫び、オケの迫力

和希そらさんのアニータは東京でのWSSでしたね。和希アニータの感想記事はこちらです。

https://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/01/12/235301


皆さま、こんばんは。台風の週末、お元気でしたか?私と娘は実家に行っていたのですが、夜中に直撃。ものすごい風でした。

さて、プチ帰省の前に梅田で観劇した宙組WSS(ウエストサイドストーリー)。初見のうちのばっさり中学生娘、辛口無自覚ヅカファンの夫3人揃っての観劇です。

 

私は作品を冷静に分析・考察していると見せかけて(?)、その実、真風さんの耳から顎のラインとか、まっすぐで長い脚とか、腕まくりのシャツから覗くほっそりとした手首と指とか、そういうものをオペグラでがん見しております。ええ、宝塚ファンってそんなもんでしょ?!(注 miyakogu心の声、開き直っている)

だって、だって、ばん!真風さんの手首、ほっそりときゃしゃなんですよ?

全体的に細身の男性に見える立ち姿なのに、手首だけほっそりときゃしゃって。萌えるでしょーがっ?! ←落ち着いて、miyakoguさん。

しかし、うちの家族は作品を楽しみに来ています。二人にはどう映ったでしょうか?

 

一幕終了後の幕間。

娘いわく「暗いなぁ。ちょっとわからないなぁ」といきなりばっさり・・。あ、すみませんね。ええと、まぁそういう作品なんで・・。

「チケット取りなさいよー」と何かと詰め寄ってくる割には「俺はヅカファンじゃねぇ」とかたくなな夫は、「うーん、やっぱり、このダンスは男性の筋肉で観たいかな」と二人ともやや否定的でした。

ところがどっこい!さあ、大変、どんぐりこですよ。

↑ miyakoguさん、なぜいつも慌てていると「どんぐりこ」になるのです?そもそも歌では単にどんぐりですよ? ええと、ま、ええか。話を続けます。

 

物語の終盤、真風さんトニーがマリーアが亡くなったと告げられてから、まちにさまよい出て「チノ、どこだ」と叫ぶ場面から、星風まどかさんマリーアがトニーの亡骸に「触らないで!」と叫ぶまでの緊迫の場面。一瞬だけSomewhereのメロディが流れる以外、それまでずっと流れていた音楽はないまま二人の演技が続き、劇場は静かな緊張感に包まれます。

この場面の真風さんとまどかさんが抜群でした!

終演後、辛口夫は「あのトップ娘役ちゃん、確変したな!」と驚き、娘も「ちょっと咲妃みゆちゃんを思い出した、憑依型の演技だった」と二人揃って感嘆。お茶会がいくつかあった日だったこともあり、宙組の皆さまの迫力もいつも以上だったのかもしれません。

加えて、娘が「真風さんは恋する青年の普遍的な何かを表現していたと思う」と言い出し、三人で食事を取りながらわぁわぁと大議論です。

私は初見時から「真風さんは愛への憧れを体現している」と思っていました。特にSomewhereで空を見上げる場面です。

初めて知った人生の決定的な恋。そこから何かが始まるという夢。これから始まる愛に満ちた人生への憧れ。

そこを真風さんは今作品において体現されていると思います。でもその夢は実現されることはなく、わずか2日間で終わってしまう・・。その切なさも含めての憧れ。

恋、それも人生を大きく変えてしまうほどの相手と出会った時の普遍的な憧れを真風さんは体現されているのだと思うのですね。真風さんとまどかさん、二人の響き合う演技がそこを生み出していると思うのです。相手役さんを含めて好きになれるというのは、とても幸運なことだと改めて思いました。

舞台設定は私たちとは遠い世界のアメリカのダウンタウンですが、伝わってくるものには普遍性がある。それは作品として素晴らしいことだと思います。

純度の高い憧れを美しく見せることができる容姿。それはやはり、真風さんが磨かれてきたものだなと。

 

二人が感激したのは、オーケストラに対してもでした。音合わせの段階からの気合が違うと夫も期待していましたが、最初に観た時よりもオケも何となく張り切っていたような印象を私は持ちました。今、舞台が乗っているんだと思います。

ただ、娘は「この作品は素晴らしいけれど、ずっとこういうものだったら、やっぱり宝塚としては嫌かな」と。普遍的な何かを伝えてくる優れた作品とゴージャスで華麗な宝塚ならではの舞台。どちらも見たいですね。私たちは欲張りなファンですから。

 

さて、来週末は和希そらさん主演のバウ「ハッスル・メイツ!」へ。充実の宙組。観劇感想はまたレポいたしますね。