代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

真風さんと行く、海辺のハネウマライダー妄想物語 -Special Blu-ray BOXボックス発売発表とともに 

皆さま、桜が急に花開いた今週末、お元気でしたか?あ、miyakoguに言われたくない?ほんまにそうよね・・。お久しぶりですわ・・(^^)。

娘ファースト、仕事セカンド、宝塚サード。いくら私が真風さんやまぁ様や珠ちゃんにぷぎゃーーっ!(≧∇≦)となっても、これだけは揺るがなかった優先順位。

しかしながら、1月以降、特に3月をピークに”仕事ファースト”になってしまい、まぁ、家庭内の評判の悪いこと、悪いこと・・。仕事にかまけて家庭を顧みないお父さんポジでした。反省しております・・(-_-)。

いくつかの予測不能な条件が重なり致し方ない状況の中で、乗り切った自分を褒めたい!いや、完全には乗り切ってない、でもいい!完璧主義は捨てるの、そうでないと早死にするのっ!

神様が昨日、宝塚大劇場最前列観劇をお恵みくださったのも、このご褒美かと思います。ありがとうーーー、チケットの神様。月組さんについては、twitterでもつぶやいてましたし、改めてゆっくり書きますわね。美形が近付いてくる恐怖とか、銀橋で繰り広げられる死闘の迫力とか、珠ちゃんの素足とか、ほっそりとした指が綺麗だったこととか、ありちゃんの目線とか、れいこちゃんは遠くで見ても美近くでみても美で、まぶしすぎた件とかね(^^)

 

でも、本日はそ・の・ま・え・に!!!

先日発表されました、宙組トップスター・真風涼帆さんのSpecial Blu-ray Box。ご覧になりました?あのパッケージ写真。スマホのロック画面はもちろん、今、これな。

Special Blu-ray BOX SUZUHO MAKAZE | 宝塚クリエイティブアーツ公式ショッピングサイト|TCAオンラインショップ

ばんっ!(立ち上がるmiyakogu)あの人、おかしいわ。金髪の頭からのそぎ落とされたフェイスラインからの、鋭く優雅で退廃的でありながらの清新で柔らなこの画像。

真風さんが目を上げたなら、ほわっと微笑む姿も、うつろな目も、鋭い目も、様々に想像できる。あなたの好きな真風をすべて詰め込みましょうとも、ばんばんばんっ、うちらもやるで!という創り手側の意気込みを感じました。←いや、TCA様はもっと冷静だと思うので、落ち着いて、miyakoguさん・・。

 

そう、何でも想像可・・。うん、いよいよ、俺のハネウマライダー妄想物語を書く日が来たぜ!(≧∇≦)

スペシャルボックスには、博多座・ハネウマライダーも入っているし、博多座以降暖めてきたハネウマライダー妄想物語、行ってみたいと思うものであります。

ばんばんばんっ!ソーラン続編っぽいのは許してね(^^) 

※アラフィフとして大丈夫か、やや心配ながら、お送りします!こういうのって本当は鍵かけるんだっけ?幼馴染の友情もんということでお許しを。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

真風は隣家に住む幼馴染。海辺のまちで漁師の子沢山の家の長男、背が高く水産高校卒業後、腕のいい漁師となり、まちの人々に頼られる漁協青年部のリーダーです。

幼馴染でずっと一緒に育ってきたのに、中学校を卒業し高校が別れてからは、涼やかな目元のイケメンに育った真風と言葉を交わすことはなくなりました。彼は何代か前にロシア人の血が混じっているらしく、背が高く茶色の髪、切れ長の目をしたモデルもいけるのではないかという美形に育っています。

幼馴染なのに、大学に進学し都会で就職した後、時々帰省しても会釈するだけ・・。気恥ずかしくて、まぶしくて、言葉がかけられない・・。そんな間柄です。

GWのある日のこと。卒業以来初めて中学校の同窓会が開かれました。ほとんどの人が地元で働き、早い人は家庭を持ち居ついているこのまちで、都会で働いている同級生はごく少数。何となく浮いているような感じがして出席をためらっていたのですが、お正月に玄関先で「おまえ、同窓会、来るだろ?」と真風と10数年ぶりに言葉を交わして以来、何とか参加しようと決めていたのでした。

地元に残った同級生も、実際には頻繁に交流があるわけでもなさそうで、久しぶりだと喜んでくれる同級生の居心地の良さに気がゆるんだのか、気づいた時には結構、お酒も進み、うつらうつらしてしまいます。

「おまえ、お酒、弱いのな?」

気がつくと、隣に座った真風がにやっと笑って水を差し出してくれるのでした。近付いた顔に、ぎゅぅんと胸が痛くなるのが自分でもわかります。

幼馴染だから、この人は。もう私達の時間は一緒じゃないから。

自分に言い聞かせるように、話をそらしたくて、酔っているせいか、今の仕事の話をぽろぽろと打ち明けてしまうのでした。

初めて大きなプロジェクトのリーダーを任せられたこと、プロジェクトが予想以上に難しい仕事であること、メンバーに病気や家庭の事情で欠員が出てしまったこと、休みの日も仕事をしているけれどこの同窓会のために何とか帰省したこと・・・。

酔っ払ったふりで、ついでに言ってしまってもいいだろうか?あの頃、ほのかに君が好きだったと。そんな気持ちを隠すかのように、穏やかに話を聴いてくれる真風につい出てしまった言葉。

「海が見たいねん。明日、帰る前に。」

「あのぴかぴかのバイクに乗せてよ。おっきなバイク、磨いてたでしょ?」

そう、お正月、玄関先で真風が磨いていた大きなバイク。中学生時代、時々、自転車の後ろに乗せてもらってスピードを切って坂道を駆け下りたように、もう一度だけ、あの縦長の綺麗で広い背中にしがみつきたい。そうすれば、もう一度がんばれる。私にチカラを与えてほしい・・・。

弱音は見せたくない。頼りたくない。でも、望みを叶えてほしい。

真風はにやっと笑って「いいよ、乗せてやるよ、明日な」、そうさらっと言って、席を立つのでした。

そんな簡単なことだったんだ・・、誰かにお願いごとをするのは・・。

お酒に酔った頭で覚えていたのは、そんなあっけなさでした。

 

翌朝。

「あったま、いたーーー」

大失敗です。二日酔いでずきずきする頭を抱えながら、しじみのお味噌汁を飲み、ポカリスウェットを飲んで2階で遠くの海を見ながらぼーっとしていると。

ばばばばばーー。きぃっ。大きなエンジン音がします。

あ!慌てて降りて玄関に出ると、そこには黒のライダースーツを颯爽と着て、ヘルメットを抱えた真風が立っていて、にやっとしながら

「ほら、海、連れてってやる」とヘルメットを渡してくるのでした。

「ちょ、ちょっと待って、準備するから」

「お前、酔って忘れてたの?」

呆れるように笑う真風の表情に、かぁーーっと頬が上気するのがわかりました。慌てて準備をして、ヘルメットをつけて、縦長の広くてすっとした背中にしがみついて。

海を見下ろせる海岸線をバイクはぐーんと駆け上ります。ぐんぐんと迫る青い空、遠ざかるまちと海。

空を飛んでいるみたい・・。

エンジンの音が大きくて良かった・・。胸の音も、何もかも吹き飛ばしてくれる・・。

 

上った坂を今度はくだり岸辺にバイクを停めると、「ほら」と真風がポカリを差し出してくれました。

「二日酔いなんだろ?」

「ありがと」

冷たいポカリが涼やかに喉をとおります。二日酔いだけじゃないんだ、本当は君の背中に酔ってる。そんな風に言えたら・・。

でも、知っているのです。水産学校の後輩で、漁協に勤務しているとびっきりかわいくて気立てのいい女の子が彼を慕っていること。その子と真風はお似合いと評判で、昨年の夏祭りでソーラン節を二人で一緒に踊ったこと。それをただ見ていたこと。男性から一人、女性から一人選ばれる夏祭りの踊り手には、将来結婚するというジンクスがあるのでした。

二人はこの海辺のまちで、この先、ずっと同じ時間を刻んでいく・・。そしていつか、彼は子沢山のいいお父さんになって、町のリーダーになるんだ・・。小さい頃、あれだけ一緒にいたのに、私との歯車はもう合わない。

でも今、この瞬間だけは、波の音と一緒に真風と同じ時間を刻んでいるのは私だ・・。

歯車は、今だけは一緒に回っている。

言ってしまおうか。でも何を?何を言いたいのだろう、自分は?

その前に、真風がぽつんと話し出します。

「おまえさ、昨日言ってたけど、仕事、大変なんだろ?」

「うん」

「でも、仕事、好きなんだろ?」

「うん」

「あのさぁ、おまえ・・、高校のとき、県大会でテニスの団体、優勝しただろ?」

「え?」

突然の話に驚きます。知っていたの?高校は別だったのに・・。

「進学校の弱小クラブが準決勝まで行ってるって、おまえががんばってるって連絡が来てさ、中学のやつらと一緒に見に行ったんだ、中央コートに」

「うっそ・・?」

その年、県大会は地元の町で開催され、地の利もあったのか私達の高校はトーナメントを勝ちあがっていったのでした。

「団体戦で2組めのペアが負けて、三番目におまえのペアが出ていっただろ?あの時、応援のみんなが安心したのがわかったんだ。これで大丈夫だって。」

「それなのに接戦になって、おまえ、負けそうになるしさ、観ている方もあせったんだからな」

「でも、ちゃんと勝って、やっぱり決勝も接戦で、それで最後勝つしさ。」

おまえ、絶対に負けないんだなと思って。あいつ、すげぇって俺達、帰ったわけ」

まさか、見ていてくれた・・。

「だからさ、その仕事、おまえ、負けるなよ。しっぼ巻いて逃げだすようなたまじゃないだろ?」

途中から、気恥ずかしくて嬉しくていたたまれなくてうつむいてしまった頭を、ぽんぽんっと優しく叩かれたような気がします。

涙が一粒、つつーーーと溢れて頬の上を滑り落ちるのがわかりました。一粒、二粒、いえ、もっと。次から次へと落ちる涙。張り詰めていた心が涙でほころぶように。

「ほら」

渡されたポケットティッシュで涙をふき、派手に鼻水をかみ、泣き笑い。

かっこ悪い・・。でも、かっこ悪くてもいいのか・・。かっこ悪くても本当はいいんだ。

 

「真風」

思い切って頼んでみよう。

「もう一回、バイク乗せてよ。海岸線を上がっていくとこ、空を飛んでいるみたいで、もう一回行ってみたい。」

にやっと笑ってヘルメットを渡す真風。風を切ってスピードがぐんぐんと上がります。何もかも笑い飛ばしたくなる爽快さ。

「もっと飛ばしてよ!」

「おまえー、怖がっても途中で降ろしてやんないからな!」

ぐーーーん。スピードを上げて海岸線を駆け上がる大型のバイク、真風、私、そして風。

今、この瞬間だけは私達の時間は一緒に確かに刻んでいる。それでいい。

日が翳り、抜けるような真っ青な空に少しだけ群青色が混じる。その空に向かって飛んでいくようなバイク。

ありがとう、真風。私、やっぱり負けないよ。

(完)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

うっわー、真風さんとの関わりはmiyakogu心の妄想劇場として、後はほぼ実話やーーーーん?!(恥)

中学生娘(卒)に、このプロットを語って見せたところ、いつもの「おおーー!」と嬉しそうな顔とは違い、「あーー」と悟りを開いたような表情です。

あれ、反応薄い?あかんか、これ?と思うmiyakoguに、「今のお母さんが、真風さんに言ってほしいことやんね」とずばりと指摘されましたね、ええ。

いいの!これで3月を乗り切ったから!皆さまも真風さんのハネウマライダー乗りたいよね?!

あとね、私は「勝ちたい」んじゃなくて、「ここで負けたくない」「引き下がりたくない」って気持ちが強いと自覚しました。負けず嫌いなんですね、アラフィフになっても・・、ばか・・(-_-)。

んじゃーー、家族でお花見行ってまいりまーーす(^^)。←休日に家族とともに過ごす時間を再開中。

宙組・博多座 黒い瞳/ビバフェスタ 真風涼帆さんの夢を見せる「実力」への考察

皆さま、お元気ですか?昨日、日帰りで佐賀での温泉&博多座観劇の旅を満喫しましたmiyakoguです。

今日は真風さんのお茶会のようですね。昨日2/16 15時は会総見だったのかな?大盛り上がりの博多座公演でした!「ハネウマライダー」で「たとえば君と」と2階席を指差しで煽った真風さんご自身が、あまりの「きゃーー!」という歓声につい笑ってしまわれたほどの盛り上がりでした(^^) 。

昨日は、私は前方端の方のお席。ちょうど宝塚グラフのスーテジサイドショットの感覚で舞台を拝見しとても新鮮でした。いつもと違う角度で観たためか、真風さんが男役さんとして成熟の時期に入られたからなのか、白軍服と黒燕尾のお姿を拝見して思ったことがあり、本日はそこを書きたいと思うのです。

ばんっ!(≧▽≦)(注 決意表明の音)

(こちらは博多座お土産です。お酒のおつまみ系ですね。いわしのあぶり焼き、おいしかったです!)

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1.「黒い瞳」がさらに良くなっています

その前に。お芝居「黒い瞳」はさらに良くなってました。特に、和希そらさん、秋音光さん、優希しおんさんのトリオの抜群のダンスと役柄が変わると途端にがらっと変えてこられるセリフの声、素晴らしかったと思います。

真風さんのおぼっちゃん度はさらに鮮明に、愛ちゃんの男くささはさらに大きく、まどかちゃんの可愛さはさらに引き立ち。加えて、寿つかさんのコミカルな演技、純矢ちとせさんの女王の威厳と愛への想い、桜木みなとさんのマーシャへの恋、蒼羽りくさんの引き裂かれる想いと、皆さまの演技がそれぞれにアップしていたと思います。りくさんの演技、好きです!(大事なことなので毎回書く)

 

2.真風さんの白軍服と黒燕尾

ステージサイドショット席(?)だからこそ、見えたものがありました。

「黒い瞳」で女王に許され、マーシャを迎えにかつての駐屯地に駆けつける真風さんニコライ。白軍服です。脚が長い!

マーシャに向かってすべてを受け止めるよ、というように手を横に広げる白軍服真風さん。前回観劇時はその後姿を観て、「あわわーーーー!!(≧▽≦)」となっていたわけです。抱きつきたいですよね?ねっ?!ばんばんばんっ。

今回、ステージサイドショット的な場所から、両手を広げる真風さんの横顔の表情と立ち姿がより良く見えたのですが、完璧に素敵な一人の男性でした。その所作が、です。

すらっとした男性アスリートのような立ち姿。ただただ生き物として美しい。

そして黒燕尾。階段でMの字を描くように立つ男役さんとセリ上がる真風さん。微塵の迷いもないすっきりとした立ち姿、指先とつま先まで計算された美しいダンスの軌跡、美しい姿形と所作。

デュエダンで柔らかな優しい色のドレスをまとったまどかちゃんが出てこられると、何度も斜め下のまどかちゃんを見下ろして、「にこっ」と笑いかけられるのですね。そこに流れる暖かな信頼。清らかな愛への憧れと夢がお二人からは流れ出るようでした。

 

3.男役トップスター真風涼帆さんのプロフェッショナルな実力

黒燕尾の真風さんを観ていて思ったのです。

この人は長身、男役さんとして整えた姿形に加えて、所作が美しい男性を極めてこられたのだと。

プロフェッショナルに、ストイックに、追求されてきた男役像。

持って生まれた長身に、髪型やお化粧を整えるお力、男性としての美しい所作の追求、これらすべてをひっくるめて「宝塚の舞台にしかいない美しい男性」を完成されつつあると思います。

宝塚ファンの方々の感想を拝見していると、音楽がメインのミュージカル作品を好まれる方にとっては「歌唱力」が「実力」の一番重要な判断基準になっているのだろうなと思うことがあります。

退団後のことを含めて考えると、劇団側がそこを重視されるのも確かに、と思います。日本のミュージカル業界で宝塚OGさんの活躍が増えれば増えるほど、ジェンヌさんの舞台女優としての将来も開かれますから。

ただ、宝塚歌劇団に求めるものは人それぞれです。私自身は、それぞれに観劇を楽しめばいいというスタンスですが、ジェンヌさんの「実力」が歌唱力に特化して語られることにはやや抵抗感があります。

なぜ、そう思うのでしょうか?

 

4.宝塚歌劇団特有の「夢を見せる力」

皆さまは、たとえば誰かの結婚式に出た際、宝塚の男役さんほどに黒燕尾を美しく着こなし、背筋を伸ばし、所作が隅々まで美しく、優しい微笑みや色気のある目線を繰り出すリアルな男性に出会ったことがありますか?

しかも、一人でなく集団で、いずれもタイプの異なるイケメンがいる黒燕尾の集団。

おそらく、ほぼ皆無と思われます。

やや古くなりますが映画「モーリス」のような世界であれば、辛うじて。あるいは海外の雑誌に掲載されているような欧州王室関係者の結婚式や、ウィーンやパリで開催されるデビュタント等の社交の場。もう少し身近なら、社交ダンスの競技大会、スポーツ選手がスーツ姿で集まるレセプションのような場ならおそらくは。

宝塚ファンの方であれば、本当に社交やお仕事で行ったことあるよ!という方がおられるかもしれませんね。

けれど、電車か国内便で行ける距離でとなればどうでしょうか?参加費は一番多いパターンで8300円、または8800円というお値段水準で、です。

一流ホテルや素晴らしいバーであれば、髪をオールバックに整え、ぴしっとシャツを着こなし、にこやかな笑顔を見せてくれる美しい所作の男性がおられるかもしれません。

けれど、そういう男性はね、黒燕尾で集団で踊ったり、目線をとばしたり、ウィンクしたり、にやっとオペラ越しに笑ったり、相手役さんに優しく微笑みかけたり、キスシーンを見せたり、カフスをおもむろに整えたり、ふぉって言ったり、お手紙を受け取ったり、お茶会で握手したり、ファンからの愛を受け止めてくれたり、ソーランを踊ったり。

そういうことはしないんですよ!!!ばんばんばんっ!

 

身近な場所に集団でおられて、一番お安くであれば3500円から入場できて

・姿形と所作が美しい夢のような男性(男役さん)と

・美しく可愛らしく、時に色っぽい女性が

・集団で美しい衣装を着て踊り歌われる、夢みるような桃源郷

それこそが、私にとっての宝塚歌劇団です。(あくまで私にとって、です)

私は、美しい姿形をした人の美しい所作と優しい微笑みを観に行ってるのですね。ただただうっとりと。

もちろん、その夢心地の世界が、あらぁ・・となるレベルの歌や演技力、ダンスによって現実に引き戻されてしまうのは困ります(^^) 。

けれど、美しい男役・娘役であることをプロフェッショナルに真摯に追求されてきた方であれば、その水準をきちんとクリアしていかれる。私たちには見えない場所での努力の積み重ねによって。

 

真風涼帆さんはもともと、お芝居の勘のいい方だなと拝見していますが、お歌はWSS以降、格段にお上手になられたと思います。

かつて星組さん時代に演じられた「オーシャズ11」のライナスは頼りなくて、その頼りなさはライナスの役と妙にはまっていた魅力がありました。

けれど、真風さんの「黒い瞳」の歌は、もうその頃の頼りなさはないのですね。真風さんは男役さんとしての抜群の姿形と所作を美しく完成させるとともに、星風まどかさんという素敵な相手役さんに優しく微笑み、歌唱と演技を高めてこられました。

そのトータルな意味での完成度の高さ。

観ている側に日常をひととき忘れさせ、飛びっきりの夢を見せるという実力。

真風涼帆さんの男役さんとしての実力は今、とても高いところにたどり着かれたと思います。

ただ、その”夢”は期間が限られたものという切なさも含んでいるのは事実です。この時間を一緒に生きたいという焦燥感はどこかにあります・・。

 

博多座には、ジェンヌさんを飛躍させる特有の魔法があるような気がしています。前回、宙組さんで観た「王家に捧ぐ」も今回の「黒い瞳」も、演じる側の実力を一段飛躍させる劇場。おそらくは福岡・九州のお客様のお力かもしれません。ありがとうございます!

宙組の博多座公演も残りほぼ一週間になってきました。

博多座「黒い瞳/VIVA FESTA! in HAKATA」、ぜひ、夢の世界のお芝居と熱いショーをお楽しみください。

梅芸・オンユアフィート 感想 朝夏まなとさんの輝きと繊細さ、一路真輝さんには心底驚き!

皆さま、お元気でしたか?miyakogu、博多からただ今、佐賀方面に向かう特急車内です。ようやく訪れた週末の完璧オフ!

今日こそ、その日、遅ればせながらオンユアフィートの感想を書く!パンフとノートPC持参しているのだ。わははーー。

※実は博多座公演時間を間違えていることに新幹線内で気づきました。中学生娘&旦那はんよ、晩御飯には大阪に戻るつもりでしたが夜遅くなるので、そこんとこよろしく・・。お母さんは午後公演まで温泉に行ってくるよ・・。佐賀までな・・。わははーー!(注 浮かれている)

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1.グロリア・エステファン役女優を探す困難さ

 今更ながらパンフレットを熟読。2015年にシカゴで初演、その後、ブロードウエイに進出した今作品、米国においても稀代の歌姫グロリア・エステファン役の女優を探すのは困難を極めたと・・。そりゃぁそうだ!

翻訳・訳詞・演出を担当された上田一豪氏のご挨拶文にも、「この楽曲を歌いこなし、きれのあるラテンのノリを再現できる女優さんが日本にいるのだろうか?」という心配した旨が示されています。

ほんまやね!ちゃらいまぁ様の真骨頂やーーん?!

踊って歌えて、しかもラテンの切れとノリ。これは花組時代にまぁ様が蓄積されたであろうもの。ただ、もう一つ大切なことがあるのです。

グロリア・エステファンさんご本人の生涯を綴るこのミュージカルは伝記的要素もあるのですが、脚本によると、グロリアは少女時代、とても内向的でシャイで、まちの人々にせがまれたら歌うけれど、人前で歌うのが苦手な女の子。その繊細さ。

加えて、三代にわたる家族愛と母親との葛藤もある物語。そこを表現しうる演技力。
そういうものがすべて求められるお役なのですね、グロリア役は。

ブロードウエイでの評は「楽しく明るい」と好評だったそう。ただ、私は決してその面ばかりではないと今作品を受け止めました。その繊細な面をもたらしたのはまぁ様、一路さん、久野さんの三代にわたる家族のあり方だったと思います。

 

2.太陽のようなまぁ様の輝きと繊細さ

「CONGA」等の楽曲をノリノリで歌って踊るまぁ様は、まぶしい太陽のような輝きを放っておられました。センターでお立ち台的なセットの上に立って、踊り歌う。

周りに達者なダンサーがいても、男性を含めて従えてすくっと立てる強さ。

けれど、明らかに「女性」。男役さんからの脱皮途上ではなく、強さを持った舞台女優さんでした。

私が好きだったのは、ノリノリのまぁ様以上に、少女時代のグロリアのはにかむような演技です。賢く内向的で繊細な少女だからこそ創れる音楽。まぁ様は背が高い方ですが、その背を少しかがめて話すとき、背の高い方がお持ちになりがちと聞く恥ずかしさのようなものが伝わってくるようでした。(私はちんまるこいのですが、私の姉は背がとても高く身近で聞いていまして・・)

そして、まぁ様ご自身も語っておられたと思いますが、「これは男役としてどうか?」と考えずに、感情をストレートに出し切ることでできるのですね。宝塚時代の「シェイクスピア」の若き父としての哀しみを爆発させた表現も驚きましたが、それ以上に、舞台からストレートに伝わる怪我をしてリハビリが思うようにいかないグロリアの悲しみ。父親の介護がずっと続くことを恐れていたと、その葛藤を打ち明ける辛さ。

舞台から客席に、ストレートに伝わるものがありました。

歌って踊れて、きれとノリが表現できて、繊細な演技もできる。確かにこの全てを兼ね備え、表現できる女優さんはそうそういないはず。

ぜひ、まぁ様主演での再演を希望いたします!

 

3.一路真輝さんはものすごいし、久野さんはチャーミング!

宝塚ファン歴がまだ6年に過ぎないmiyakogu母娘。今作品で一番驚いたのは、グロリア母を演じる一路真輝さんの演技と迫力とかっこ良さ、ついでに美脚。

あの方、ワンピースからのぞく脚、めちゃくちゃ綺麗ですよね?! ←落ち着いて、miyakoguさん。

さすが初代トートです。突き放すようにまぁ様グロリアにセリフを放った場面のセリフと目には、トートの「死ねばいい!」の迫力があってぞくぞくしました。お歌も演技も素晴らしいのですが、あの目なんだろうなぁ、一路さんのすごさは。本当に参りました。

久野綾希子さんのチャーミングなおばあ様も絶品でした。小首をかしげてにこにこして、まぁ様グロリアをいつも励ましてくれる祖母・コンスエロ。

一路ママは、ベトナム戦争で傷ついた(何よりも心が)夫を抱え、決して見放さず、女手一つで家族を守ってきた女性です。彼女は才能があり、今、グロリアが叶えつつある夢に十分手が届く場所にいた。けれど、キューバの歴史の中で、そうはできなかった・・。

私は今作品がただ「明るくて楽しい」ミュージカルに終わらなかったのは、一路さんの存在が相当大きいと考えています。

かつて自分が後もう少しで手が届いた夢を、娘に本来大切にしてほしかった学歴を捨て家族を蔑ろにし(と見える)、時間に追われる生活をしながらも、でも夢を実現していく娘・・。

私はそこには、ただ母親として心配し応援するだけの感情があったとは思いません。

おそらくは、同性として自分がそんなふうに思っていることを認めたくない嫉妬があったと思うのです。そこが祖母・コンスエロとの大きな違いであり複雑さです。

一路さんは意図されていなかったかもしれませんが、少なくとも、アラフィフで娘を持つ母親である私がそう感じる演技をされたと思います。

時代が違っていたら、政変が起こらなければ、ベトナム戦争に夫が行かなければ。今、その輝かしい場所にいたのは私だったのかもしれないのに。その思いはどこかにあったのではないかと。

その葛藤を乗り越えて、でもやっぱり娘を心配し応援する。祖母はひたすら見守ってくれる。

一路ママの中には、久野おばあ様のチャーミングな優しさがきらめくように見え隠れし、これは女三代の物語なのでは?少なくともこの日本の舞台では?と思わせる見事さがありました。

 

4.ありがとう、渡辺大輔さん

宝塚トップ男役だったまぁ様が、舞台上でキスをされるお相手役さんとして、絶妙な素敵さと清潔感を持った渡辺さん。中学生娘は「ひょぇーー」と思ったようですが、それでも終始、エミリオがグロリアを大切にする役で納得感があったそう。ふぅぅ、良かった。

登場はちゃらくて少しうさんくさいのですが、後半になればなるほど、複雑な感情を甘い声で表現される渡辺さんはとても素敵でした。高い背、すっきりと締まった筋肉質の立ち姿、甘いマスク、いい声。いや、宝塚ファンの理想の男性像にかなり近いです。こういう方がおられるのか?!と驚きました。

本当にありがとうございます!今後、渡辺さんの舞台もぜひ拝見させていただきたいです。

 

5.お手紙場面で号泣

(大事な部分のネタバレがあります)

事故で大怪我を負い、再起が危ぶまれたグロリア。エミリオからも心を閉ざしたグロリアの心を再び照らすのは、世界中のファンから届いた手紙でした。

ここでヅカファン、号泣でしょう?!

車椅子に座ったグロリアが手紙を、はっとして読み始める場面。彼女は世界中から自分に向かって届く「想い」の矢印に気づくのですね。手紙は媒介しています、その「想い」を。

私も真風涼帆さんと珠城りょうさんにお手紙を出したことがあります。ヅカファだもの。

今回出た写真集では、赤裸々に宝塚の若手時代の迷いや弱気を語っておられるまぁ様。

朝夏まなとさんが抜擢に関わらず、いや抜擢ゆえの苦しさもあったでしょう、宝塚を去ろうと思われた時期もあった中、その雰囲気を察知して劇団の中にまぁ様を引き止めた方がおられたようです。

私達ファンは、外からはそこまではわかりませんし、もしかすると一方的な期待や憧れは苦しんでいる時期には重荷な面もあるかもしれないとも思います。

ただ、手紙は全部読んでいますよと言われるまぁ様。内部の方に加えてファンからの「想い」の矢印が彼女をとどめ、再び立ち上がる力になった面はあったはずだと想像します。

まぁ様も「On your feet」で立ち上がってこられた方だったのです。

だからこそ、この場面の演技、さらに青いドレスで表舞台に復帰した場面の演技が、私達の心を動かしたのだと思います。

ダンス、歌、切れ、ノリ、繊細さ。それだけでないのです。

自分の足で再び立ち上がった強さ。

この作品の主演に、まぁ様ほどふさわしい方はやはりおられなかっただろうと思います。ブラーボー!

 

6.印象に残った方

・栗原英雄さん

ベトナム戦争で傷ついたパパ役。若い頃のパパで登場される姿は生き生きとかっこよく、でも車椅子に座った姿では弱弱しく。めちゃくちゃ難しいお役を見事に表現されていました。まぁ様グロリアの憧れのパパだったんだろうなぁ。それ故に、パパがこのままずっとこの状態だったら・・いっそ早く・・と思ってしまう自分を許せなかったんだろうなぁ、グロリアは。そう思わせる説得力のある素敵なパパ。さすが舞台にTVにとご活躍の方。とても綺麗な声でした。

 

・岡本悠紀さん

咲妃みゆさん主演「ゴースト」に出演されていて、その時からひのあらたさんと共に注目。今作品ではちょっと頼りなげな仲間やグロリアの医師を演じておられます。その変貌振りに驚きました。医師役のときの明確なセリフ、きっぱりとした表情。今後の舞台でも拝見する楽しみができました。

 

・ひのあらたさん

うまいなぁ。「ゴースト」でも思いましたが、とにかくええ声にスマートないけオジ。なのに、気のいい祖父役も腰をかがめてできてしまう芸達者ぶり。演出家の方の信頼の厚い方なんだろうと思います。

 

・須藤大迪さんと高橋莉瑚さんのダンスペア

学生ダンスのチャンピオンや賞をお獲りになっている方なんですね。すんごかった!!切れが!!

ダンスを観るのが好きな私としては、このお二人を筆頭にすらっとした容姿でダンスがお上手な方が多い今作品は、宝塚ファンとして違和感がなく、本当に楽しめました。皆さま、素敵です。

 

・木村咲哉さん

なるほど。この方が世界最年少ビリー役の方か・・!「ビリー・エリオット」を残念ながら見のがし、DVDで繰り返し観たのですが、感性豊かで爆発力がないとできないビリー役を最年少でされた方と注目していましたが、なるほど!と思わせる方でした。
心にふわっと触れて、心がぐっと動かされるところがあるのです、彼の演技は。今後、どの舞台で再会できるか、楽しみにしておきたいと思う方でした。

 

ちょうど私がとても忙しくなってしまった時期で、オフィスからタクシーで行って、ご一緒できた方とだだだとしゃべって、またタクシーで戻ってというあわただしい観劇でした。でも、その合間を縫って梅芸の大千秋楽を観られて本当に良かった!

パワーとエネルギーをもらい、泣きまくった舞台。再演を望みます!本当にありがとうございました。

で、まぁ様出身である佐賀方面の温泉→博多座ぶらっと一人旅。急遽変更し、特急車内でさらに行き先を変更という思いつきのみの旅ですが、行ってきまーーす。ひゃっほぅ!(注 浮かれている)

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想2 ソーラン宙組とハネウマライダー真風さんを観る幸せ!

はいはい!引き続き、行くよ!宙組・博多座、2/2の初日感想、今度はショー「VIVA! FESTA! in HAKATA」編なっ!!!ばんばんばんっ!(≧▽≦)

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1.脚が長いプロローグの白真風さん

うん。脚が長い!(≧▽≦)

この公演の最大のキーワード、それは真風さんの脚が長いこと。ばんばんばんっ。

(注 観劇時に理性を失いがちなmiyakoguでお送りしています)

いや、知ってたよ、前任の朝夏まなとさんが脚が長くてこの白い衣装がお似合いだったことは、よぉく。けれど、まぁ様に劣らず、真風さんも脚が長い!

というか、脚長まぁまかコンビが男役1、2だった宙組って、本当にゴージャスだったんですね・・。今更ながら。

ただーーし、愛ちゃんも脚が長い!ので、無問題ではあります。うん!(注 観劇時の良い笑顔のmiyakogu&中学生娘でお送りしています)

 

2.ヴァルプルギスの夜

今回、開始早々にフェスタに疲れるのは桜木みなとさん。でも、ずんちゃんはまだまだお祭りにいける感じで、まどかちゃんを救いに行きますよ。

ずんちゃんとまどかちゃんはバウでとてもいいコンビネーションを組んでおられたお人形さんコンビのような素敵さ。眼福です。

ただ、この場面、魔女の女王の寿つかさんと、魔女Aの美風舞良さん、純矢ちとせさんがノリノリで楽しそうで、観ている側もうっかり魔女側に肩入れしてしまいそう。お祭りで浮かれている魔女チーム、楽しそうでした!

 

3.サン・ホセの火祭り

サンホセの火祭り、宝塚の舞台ではよく出てきますねーー。ふふふ。

ここは、役名が「牛」から「魔物の王」に変更となった愛月ひかるさんと真風さん、そして新たに加わった魔物に操られるかのように踊る蒼羽りくさん、3名の見せ場です。

真風さんは長い手足を使った伸びやかなダンス、愛月ひかるさんは切れのある男性的なダンス、蒼羽りくさんはしなやかな美しいダンスと三者三様の魅力があり、見ごたえがありました。りくちゃんの最後まで綺麗に形をとどめる手の動きが美しい!

 

4.Be Mine

ここはもう!和希そらさんセンターを観る喜びが炸裂です。ひゅっぅと声を上げたくなるかっこ良さ。ええわぁ。そらさん。

粋で色気があって切れのあるダンスに低音が響く太さもある歌声のそらちゃん。歌う青年の七生さん、秋音さん、優希さん、琥南さん、湖風さん、亜音さんと新顔にも注目の場面です。

優希しおんさんのダンスは本当に綺麗で、しなやかでいて、そのしなりの角度が他の方より少しずつ深いんですね。また、亜音さんが可愛らしさだけでなく、ちょっと悪い目線も繰り出されていて華やかさもあり、まぁ様ゆかりの佐賀ジェンヌ。注目です!

 

5.YOSAKOIソーラン

俺は、こ・れ・を・観にきたんだよーーーー!

博多までーーーー!!!(感涙)

もちろん、まぁ様がきりっとしたお顔で歌われるソーランがめっちゃ好きでした。でも、まぁ様が舞台女優さんとして着々とご活躍だからこそ、心置きなく新たなソーランを楽しめました。本当にありがとう、宙組の皆様&まぁ様(≧▽≦)。

めちゃくちゃ楽しそうに張り切る宙組の皆さま。私はこういう場面できりっとした横顔を見せてこられる星吹彩翔さんと、心底楽しそうな松風輝さんが好きなんですよ。上級生さんがぐっと盛り上げようとされるお姿、しかと拝見しました。

加えて今回は、上手前方で客席を煽る桜木みなとさんのお姿も。組を盛り上げるよ!という心意気が伝わってきて頼もしい。そして、星風まどかさんの男前なソーラン!

頼もしさと熱さが増している宙組さんです。ばんばんばんばんっ!!

ソーラン・リプライズで、再び客席に大漁をしかける真風さん、漁師の若頭ですか?!という迫力。いやぁ、大漁やわぁ。釣られるわぁ。はいはい!です。(注 観劇時に盛り上がるmiyakoguで合いの手を再生しています)

 

6.誇りと野心の大地

この場面は、愛月ひかるさんがまぁ様の役で出てこられて歌い始めるところが感動的。送り出そうとする演出家の中村暁先生の暖かさを感じました。ありがとうございます。

場面に込められたストーリーが変わっていました。トップになって自制心が増した野心の男Sの真風さん。ナイフが似合うのは相変わらずですが、なんと今回は刺さない!(確か、そうだったはず)

成長したんやね、野心の男さんよぉ・・(涙) ←落ち着いて、miyakoguさん

最後のコーラスの圧がすごかったのです。いや、ほんとにね、コーラスの美しさと力強さは宙組さんが歌劇団内随一だと思います。ストーリーは今一つ良くわからないままですが、良かったね、真風さん、更正できて(?)。

で、感動していたらロケットが始まってフィナーレ。あら?という体感時間の短さでした。で、肝心の場面は次に書くから!

 

7.ハネウマライダーー!

新しく加わった真風さんの見せ場が「第3場」。きらびやかな蝶のような羽をゆっさゆっさと背負って歌われるポルノグラフティさんの「ハネウマライダー」です。

ふっ・・。あのさぁ、歌詞、聴きはりました?

「ゴージャスな風に行き先任せ」ですよ。

ゴージャスな風 って、真風さんのことでしょ?!

そいで、「Hey you このBIG MACHINEに乗ってけよ」って言ってくれるんですよ、乗るでしょう?!

と、中学生娘に熱く語っておりましたところ、「お母さん、このくだり、多分100回くらい既に言ってるし、この先、1万回くらい言い続ける予感しかない」と冷静に述べられましたね・・。

いいの!語らせて!ばんばんばんっ!(注 立ち上がるmiyakogu)

そいで、自分の歯車が「たとえば君と」噛み合ったとき、時間を刻むんですよ!

泣くでしょう?!

真風さんのかっこよさに周囲が吸い寄せられ、あるいは盛り上がる中、一人だけ涙ぽろぽろになって、まぁ、かっこ悪かったっす。てへっ(≧▽≦)。

でも、いいの!感動したから。いやもうね、息も絶え絶えになるわ、真風さんのかっこよさを伝えようとすると。はいはい!(注 ソーランの合いの手でお願いします)

 

8.オペラ越しのりくちゃんウインク!

勘違いでいい、はいはい!(注 ソーランの合いの手・・、以下略)

2階前方席で観劇。確か最初の方で全員が舞台に上がっておられる時、真風さんをもちろん見つつ、りくちゃんが素敵な笑顔だったのでオペラで注目していましたところ、ちょうどりくちゃんの立ち位置の上で勘違い目線が来まして、ばっちーーん!とウインク&笑顔でとどめをさして去っていかれたわけです。はいはい!(注 略)

ばれたのかしら、りくちゃんに?! ←落ち着いて、miyakoguさん。そのあたり一帯の方全員、同じこと思ってはるから。

いいの!勘違いでも。宙組さんが熱くなってきているのがわかったから。

 

9.美しい黒燕尾からデュエダンへ

Mを描くセンターの頂点に愛月ひかるさんがすくっと立ち始まる黒燕尾からデュエダン。ここの真風さん、愛ちゃんの立ち姿が美しく、デュエダンのまどかちゃんは愛らしく。

このあたりになってきますと、もうキャパオーバーで口開けて両手を組んでただただ観てましたので、感想は次回持ち越しで書きますね。うふふ。←もう一回行くらしい。

 

真風さんとともに星組→宙組へと移ってきたmiyakogu。当初は、みなさんスタイリュッシュで爽やかだけれど、ちょぉーっとおとなしめかな?と思っていたのですね。宙組さんのショー。

でも、何というか、スタイリッシュな良さや伸びやかで素直そうな雰囲気はそのままに、とても前向きな明るく熱いエネルギーが感じられる舞台になってきているように思います。

バウも梅芸DCも、それぞれにご活躍の方のお名前が聞こえてくる宙組さんの熱さ。

すかっと爽やかな熱さがある宙組の舞台。どうぞ、ご観劇をお楽しみください。

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想1 美しいお芝居を観る喜び、白軍服真風さんを見る喜び

皆さま、こんにちは、お元気でしたか?今日はねぇ、宙組博多座の観劇感想を書くよ!!今日こそ、その日ですよ! ←miyakoguさん、落ち着いて・・。

思えば苦節1ヶ月・・。唇をかみ締めるmiyakogu・・。(注 たかだか1ヶ月)

不可抗力のある事情でずーーーーっと働き続けておりまして、本日、ようやくブログ更新となりました。ふうぅっ。旦那はんに、「いや、それはこういう事情でって話した方がいいよ」と助言を受け、本当は何があっても涼しい顔でお仕事したかったんですが、少しずつお客様にも事情をお話しすると、皆さま、優しくって涙出そう・・。日ごろがんばっておいて良かったのかなぁ。ありがたいです。

んじゃ、行くよ!宙組・博多座、2/2の初日感想なっ!!!ばんばんばんっ!(≧▽≦) 

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1.美しいお芝居「黒い瞳」

宝塚ファン歴6年のmiyakogu&中学生娘。柴田先生の作品をいくつか、映像でなく劇場でみるたびに、美しい挿絵の厚めの本を、聴き語りで見ている感覚になると気づきました。

ロシア、あるいはスペインの遠い国のお話。語り部的存在に引き込まれ、舞台上で進む美しい絵の中の人生に引き込まれていく。そういう感覚があります。

柴田先生の美しい物語に、謝先生の物語を進める意味のあるダンス、加藤真美さんの美しい衣装、國包洋子さんのシンプルでいて不思議な空間を作り出している装置。文学的な香りが舞台から確かに伝わる、素晴らしい作品だったと思います。

コサックと帝政ロシアを巡る物語の異空間に私達も引きこまれていく。非日常の時間に引き込まれ体験するという物語を見る喜びがありました。素晴らしかったと思います。

 

2.真風さんのニコライ

脚が長いっ! 白軍服が似合う! そしてイケメンで 脚が長いっ!

ばんばんばんっ!(≧▽≦)

いやぁ、白軍服のスターブーツの脚の長さ、皆さん、ご覧になりました?!

そいで、まどかちゃんマーシャが地元に戻ってお墓の前で祈りを捧げているところに現れる訳ですよ!金髪白軍服の真風さんニコライが!

で、皆さん、ご覧になりました?あの時、両手を横に広げるんですよ、マーシャに向かって。白軍服で両手を広げる あの後ろ姿!!!(≧▽≦)

そんなもん、走ってくるわ、マーシャも。つーか、あの場面の真風さんニコライを、頼むから、まどかちゃん目線で映して!グラフのステージサイドショットで。頼んます。

あ?ちょっと取り乱しましたね(^^)。筆致を戻したいと思います。こほん。

 

あーーー!そうそう。

腕に怪我をしてさぁ、マーシャに看病してもらうねんけど、その時に全身オフホワイトでベッドに横たわってはるわけですよ、ニコライ真風さんが!ばんばんばんっ(≧▽≦)。

その時、割と開襟されてるから!がん見ですよ!「日のあたる方へ」パジャマ真風に続くベッド横たわりな。うん! ←筆致が戻ってませんよ?miyakoguさん。

あ、真面目な話に戻します。こほん。(注 今度こそ)

 

ニコライ坊ちゃんは、従僕のサヴェーリィチとともに任地に赴くわけですが、本当は宮廷の近衛連隊に任官したかったなぁと残念がる、世間知らずで甘甘で育ったと思われる若者です。ただ、愛されて素直に育った白樺の若木のようなまっすぐな柔らかさがあります。

彼はマーシャと出会い、コサックの首領のプガチョフと出会い、不思議な友情を育み、帝政ロシアがきしむ中で、まっすぐさな柔らかさを勇敢さに変え、運命のほろ苦さも知って変わっていきます。若者に深みが増していく様が真風さんの演技からは感じられました。

ニコライはマーシャを救い、そしてマーシャに救われます。

二人の行動と愛、その清らかさが舞台から流れ出るように思えた真風さんと星風まどかちゃんの演技。これは善き宝塚だと心底、感じられる清らかさがあります。

ただ、ニコライはプガチョフを救うことはできません。彼は処刑に向かうプガチョフをただ見送ります。一瞬だけ交錯する視線、そこに込められた友情。

立場が180度違うのに惹かれあう男同士の不思議な友愛。プガチョフを見送るニコライの背中は切なかったと思います。

 

3.星風まどかさんのマーシャ

あの子、お人形さんなの?!くるくるとした髪型で白やピンクの衣装で激かわ!(≧▽≦)

冒頭の雪の少女のダンスは、映像で観た舞羽美海さんにはさすがに及んでなかったと思います。初演の風花舞さんがさらにダンスが抜群にお上手だった方とうかがっていますが、その方のために振付られた場面ですものね。

ただ、まどかちゃんはニコライを、そして普段も真風さんをお慕いしていますという純真な可愛らしさが全身から小花が舞うように伝わってくるトップ娘役さん。マーシャがエカテリーナ二世に訴える必死さが切々と伝わってきました。

トップコンビを観る喜びを、我々にもたらしてくれるまどかちゃん。ありがとう!

 

4.愛月ひかるさんのプガチョフ

一緒に遠征した中学生娘は未涼亜希さんのファンということもあり、「黒い瞳」を劇場で観られる時点で既に感動です。

プガチョフは多分、出あった男性が肩入れしてしまいたくなるような、女性達も魅入られてしまうような抗えない色気と男くささがだだ漏れのとても魅力的な人なんだろうと思います。将になる器もある、自分こそ皇帝だと名乗ってしまう権力欲もある、人民のことも考えている、卑怯なことは嫌い、けれど残虐さもある。

そういう複雑で魅力的な男性像を愛月ひかるさんは秀逸に伝えておられたと思います。

男役として恵まれた容姿に加えて、内面の熱さを感じさせる男くさい魅力。特に宴席の場面での色気。

ただ、ニコライに話しかけるときの「よう、先生」というのは、何となくはにかみも少し含んでいるかのようで、「あ、嬉しいんだな、この人に会えて」と思わせる可愛らしささえありました。愛月さん、プガチョフ役に真っ向勝負を賭けるような清々しい覚悟が見えて、素敵でした。これは専科に行かれた後、必ず良い方向に働くお役だったと思います。

 

5.印象に残った方々

・シヴァーブリンの桜木みなとさん

ずんちゃんは気のいい弟キャラがぴったりな方ですが、今回はいろいろな恨みを溜め込んできたんだろうと思わせる陰キャラ。とても上手く演じておられましたが、何を考えているか分からない不気味さというのは、これからだったかと思います。

ただ、お芝居以上に、ショーのソーラン宙組の場面、上手で客席を盛り上げるきらきらと力強さは本当に素晴らしかった!かっこよかったよ!

 

・エカテリーナ二世の純矢ちとせさん

完璧な迫力と押し出し、女帝でした。純矢さんのような上級生さんがおられると本当にお芝居が締まりますね。初日に限って言えば、お歌は少しだけ苦戦されている場面もまだあったかと思います。おそらく日ごとに進化されているだろうとこちらも次回観劇に期待!

 

・愛、勇気、祈りのトリオ

和希そらさん、秋音光さん、優希しおんさんの3人は絶妙でした!声の通りが良く、明確に物語を進める語り部の役割を、抜群のダンスとともに担っておられたと思います。

この3人のセリフの声とダンスのレベルの高さが、舞台のクオリティをぐっと上げていたと思います。和希そらさんを筆頭に今後、何を見せてくれだろう?と楽しみな方々です。

 

・蒼羽りくさんのマクシームィチ

りくちゃんのお芝居、好きです! 中学生娘いわく、「この人が一番、このお芝居における理想を体現しているんだろうと思った」とのこと。

確かに。ニコライに対する尊敬、コサックとしての理想、恋。ニコライが体現する帝政ロシアとプガチョフが体現する人々の苦しみ。その間で揺れ動きながら自分の運命を全うしようとしつつ、出会った人間には立場を越えて誠実に向かい合おうとする・・。

そういった誠実さが、りくちゃんからは感じられるんですね。

りくちゃん、多分、めちゃくちゃいい人なんだと思うんですよ。過去のお役をみていても。主役の友人役の際、語りかける優しさが好きです。

 

・プガチョフ側近の澄輝さやとさんと春瀬央季さん

お二人ともまぁ、スマートなイケメンさんなんですよ。いやはや。

愛ちゃんプガチョフ、側近顔採用説が出るのも止むを得ない感じですね。プガチョフ近衛隊ですね。

澄輝さんのお芝居からは、情勢次第ではどちらにもついてしまいそうな、この戦いを楽しんでいるかのような参謀らしい冷静さも感じられました。さすがです。

 

総論として申し上げると、全体を通して、きゅっと引き締まった、どこか不思議な風情があり、ぐぐぐっと物語に引き込まれるお芝居

「ミュージカル・プレイ」とのことですが、「ダンスが効果的に物語を進める質の高い演劇を観た」という満足感があります。

熱い熱いソーラン宙組の「VIVA! FESTA!」とあわせて、「ええもん観たわぁ、今日は元取ったわ!」という満足感が高い舞台。どうぞご観劇をお楽しみください(^^) 

感想2はこちらです。よろしければどうぞ(^^)

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想2 ソーラン宙組とハネウマライダー真風さんを観る幸せ! - 代取マザー、時々おとめ

宙組・異人たちのルネサンスLV 感想と考察 「異人」の意味と真風さんの中の少女

皆さま、こんばんは。年の瀬、いかがお過ごしですか?私は一昨日は忘年会で大阪、今日は娘を連れて雪の舞う実家です。温度差およそ4度、振り幅もおっきい日々です。

こちらは忘年会の会場、ミライザ大阪の建物の館内。旧陸軍の建物がリニューアルされて今ではレストランやカフェの複合施設となっています。メディチ家じゃないよ(^^)。機会があればぜひどうぞ!

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さて、一昨日の夜、梅田に出かけ「白鷺の城/異人たちのルネサンス」ブルーレイを購入。年末年始のお楽しみにと思っていたのですが、実家はDVDのみの再生プレイヤーと発覚、しょんぼりです・・(T-T)。

しかーーーし!そんなくらいでへこたれるmiyakoguではないのですだ!大阪のおばちゃんやから!書くから!そのためにLV、お芝居から駆けつけたから!

ばんばんばん!(注 実家のコタツ机を叩く)

※その後、ヅカファン母子の落ち込みを哀れんだ近所の姉一家よりブルーレイ・レコーダーが貸与されることになりました(^^)。

1.「異人」の意味

パンフレットの田渕大輔先生のご挨拶にありますとおり、このお芝居はレオナルド・ダ・ヴィンチと宙組トップスター・真風涼帆さんが「常人には知り得ない苦悩に輝いていることを田渕先生が描き出そうとされた作品です。真風さんと入団同期だという先生にとって、特別な意味がある「異人」だったのだと今回LVを観て把握しました。

パンフレトットの文字ミスではありません。「苦悩に輝いている」トップスター。苦しんでいるだけではなく、苦悩に輝いているのです。

レオナルドとしての真風さんはもう一度、自分の心の人にしたいというカテリーナへの苦悩と、天才として自分の限界を超えたいという苦悩と、その二つの苦悩の中でもがき輝いたと、そう見えました。

冒頭、グイド司教はレオナルドの描いた肖像画を教皇に贈ります。彼は最後、倒れる時に「解き放て」と言い残します。私はこのお芝居において、グイド司教は最初からレオナルドの才能を誰よりも理解し、彼の才能が彼自身を超えていくのを待っていたようにも思えました。カゴに閉じ込められた鳥とはカテリーナでもあり、自身の才能と戦うレオナルドでもあるように思えたのです。

レオナルドとしてのお芝居での苦悩と輝きに加えて、宙組トップスターとしての真風さんもまた「異人」だととらえた田渕先生のパンフレットの言葉。

路線、御曹司という言葉には、抜擢を良いことととらえる面があります。ただ、その期待に応え続けること、自分の弱点をさらけ出してなお舞台に立ち続け、いつしか成長した姿を当たり前のように見せること。

その裏には、当然ながら常人には計り知れない苦悩と努力がある。田渕先生は入団同期として真風さんの姿をずっとそばで見てこられたのだろうと思います。

「常ではない苦悩を乗り越えて、輝く人」。それこそが、このお芝居のタイトル「常なる人とは異なる人=異人」に込められた意味であり、入団同期の真風さんに贈られた田渕先生なりのエールだったのではないかと思います。

ありがとうございます・・・(涙)。

 

2.二人きりの客間の緊迫感

宝塚大劇場で観劇したとき、私はこのお芝居は美しい言葉が随所にみられる「詩」のようだと思いました。余白が多く、その詩情が美しく奏でられた日は秋の夕暮れのような透明な哀しみが伝わる美しい佳作に思える。けれど、詩情がきらめかなかった日には、人数が少なく静かで照明が暗めの場面が続き、正直眠くなる・・。

田渕先生の前作「王妃の館」と比べるとトップコンビ以外のメンバーの出番が少なく、その点で不満をお持ちだったファンも当然おられたでしょう。ただ、東京に行ってからは、皆さまのtweetを拝見していると詩情がきらめく日がどんどん増えていったように思えたのですね。

今回、LVでトップコンビのお芝居を拝見してその確信を得た場面が2つあります。

1つめはレオナルドがカテリーナをモデルに絵を描くと言いつつ、二人きりで話をしたかっただろうと思わせる場面です。LVで真風さんの手元から、おそらくは構図を決めるために直線を引く音が「シャッ。シャッ」と鋭く響く場面。ここの緊迫感が素晴らしかった!LVにおいて、私は固唾を呑んで見守りました。

言葉少ない場面です。けれど、レオナルドの苦悩、焼け付くような嫉妬、カテリーナの心を自分に向けてほしいというまっすぐな恋と欲情。それらが押し黙った真風さんの全身からカテリーナに向かって次々と矢が放たれるように、はっきりと見えるように感じられたのですね。

寂しかった子ども時代、お互いにとって唯一の暖かな存在であった二人の間に放たれた矢のような鋭く熱く想い。カテリーナにとってはおびえでもあったでしょう。それはレオナルドの手を取ってしまいそうな悦びへのおびえでもあったと私は思います。そのしぃんと静かな緊迫した場面は、梅芸・WSSでの真風さんと星風まどかちゃんの二人の演技を思い出させました。

そして2つめの場面、工房の親方・松風輝さんとのお芝居も見事でした。親方に声をかけられ、右後ろを一瞬振り返り右手で涙をすっとぬぐうようだったあのお芝居。その一瞬のやり取りからは、親方とレオナルドがこれまでの暖かな関係性がぐっと感じられ泣けました。松風さんのお芝居は心を揺り動かすものがあります。

 

3.男役の完成と真風さんの中の少女

このフィナーレでは黒まか、白まか、青まかが登場するわけです。白まか=デュエダンのプリンスとチャーミングな星風まどかさんとの間で日々高まっていく幸福感。ご利益がありそうなデュエダンでした(^^)。

ばん!!!ありがたやーーー。(注 拝むmiyakogu)←落ち着いて、miyakoguさん?

デュエダンが始まると、並んで翼を広げるように、軽やかに雲の上を飛ぶようにダンスをして、楽しそうに真風さんが斜め下を見下ろして、まどかちゃんが嬉しそうに見上げる。幸せを劇場の最後列まで確実に届け、LVの映像でも小花がきらきらと舞うように見えた幸せなデュエダンでした。素晴らしかった!

ただ、私はその時に考えたのです。なぜ、この二人のデュエダンには、このような多幸感があるのだろう?

少し前に、私は真風さんは何かをピュアに夢見るように見上げているように思うと書きました。

千秋楽のデュエダンを通じて私が感じたのは、「真風さんの中の少女」の解放です。

愛、幸せ、清らかさといった宝塚歌劇団のデュエダンにしかない“善きもの”への憧れ。

真風さんは、ご自身の中に夢見るように大切にその憧れをお持ちだからこそ、その表現ができるのではないか?と。

真風さんは男役さんとして、初見の方がほぼほぼ男性に見間違えほど長身で骨を感じさせるシャープな容姿をお持ちです。一方、私たちファンは、割烹着を着た真風さんのたおやかな母性や、両手をかわいらしく胸の前でぺちぺちと叩く姿や、出待ちのお写真で羽を持ってきゃっとされている姿も見知っています。

それなのに、舞台に出るときりっと堂々と立ち、背負った羽根を豪快に揺らし舞台上を歩かれます。

今作品、真風さんの中にある夢見るような憧れが真風さんの全身からあふれて、観ている側の心にその繊細な震えが直に伝わってきたように思えたお芝居。拝見していて、真風さんはご自身が納得できる男役のスタイルにたどり着かれたのではないかと思いました。

男役として「これが私です」と自信を持ち、男役としての輪郭がはっきりした今こそ、真風さんの中にある少女は解放されたのではないかと。

もちろん、私のいつもの勝手な推察です。けれど、今作品のお芝居とデュエダンにおいて、真風さんの全身から感じられた「宝塚の善きことへのピュアな憧れと夢」には、真風さんの心の奥から出たものだと思わせる強さがありました。

男役トップスターの中にある少女の憧れ。私はそれは、宝塚歌劇団特有の重要な魅力の一つだと思います。

お二人のデュエダンからは少女の含羞すら感じました。人生においてそのような「善きもの」に私達が出会ったとき、駆け寄って抱きしめたくなるような”はにかみ”。美しくうっとりと清らかに爽やかに甘い。

そんな魅力をトップコンビがデュエダンで見せてくれるのだとしたら・・・。


ばん!!!(注 立ち上がるmiyakogu。今日はコタツ)

そんなもん!観に行くやんか、博多座までーーー!!(withエコー) ←落ち着いて、miyakoguさん?

博多座「黒い瞳」の後、次は宝塚大劇場「オーシャンズ11」で大人のダニーを見せてくれるだろう真風さん。おそらく、憎らしい程の大人の男と粋さとかっこよさを見せてくれるでしょう。でもその合間に、真剣に恋をする大人の男の可愛さやいじらしさがきらめくように見えるのであれば?

そんなん、萌えるやーーーーん?!(withエコー)

 

個人年賀状も出した(大掃除はスルーで)、実家のおせちも買ってきた(ちょっとはつくる)、これで私の年の瀬は終わりました!

皆さま、今年一年、ブログとtwitterも含めていいねやコメントをお寄せいただき、ありがとうございました。このブログを通じて、私が何か一つでも宝塚歌劇団と人生の「善きこと」を皆さまにお伝えできていたら嬉しく思います(^^)。

来年もどうぞよろしく!おばちゃんも、がんばるわね(^^)。

働き女子の皆さまへ 眠られぬ夜のために、改善策になったのは・・(^^)

皆さま、こんばんは。クリスマス・イブ前夜の今夜、いかがお過ごしですか?お若い方は浮き浮きと、小さいお子さんのおられるお母様方はプレゼントをサンタにお願いし、独りの方はしっとりとお過ごしとと思います。今夜は満月、月を見上げてみるのもいいですね(^^)

こちらは月夜のウォーキングで見つけた落ち葉の紅葉。雨上がりですので、雨の粒もキラキラ光って綺麗でした。お月様とともにどうぞ!

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1.眠られぬ夏の夜

さて、皆さまはカール・ヒルティの「眠られぬ夜のために」というタイトルに聞き覚えがあると思います。miyakoguも若き頃、読んだ記憶がうっすらと。

私自身は睡眠を何よりも大切に、睡眠不足と思われがちなのですが、実は割と寝ています。というか、そうじゃないと持たないんですね。子育てで働き方をシフトダウンした頃から、娘と一緒にまぁ、よう寝てました!(^^)

睡眠が足りているせいか、久しぶりにお偉い年上のおじ様にお会いすると、だいたいこう言われます。

「いつ見ても元気やなぁ・・・。」(だいたいため息)

若干、羨ましがられているのか、呆れられているのか、まぁそのどちらか、多分後者(^^)。悪いことではないか・・と受け止めております。

このブログも基本はクールに客観的に静かなパッションとともに控え目に宝塚の観劇感想を綴っているわけですが(ものすごく嘘くさい・・)、コメント等はどういうわけか、miyakoguさんのハイテンションなどと書いていただいています。いやぁ、不思議ですね(白々しく・・)

 

さて、以下は同じような症状にお悩みの方のために、また、将来、万一そうなられた場合にうっすらと思い出していただければという内容です。私のような人間でも、なる時はなる。人間だもの(by miyakogu)。

先日、M-1でも一騒動になりました「更年期症状」のどうやら軽めのやつになってそうと気づいたのが、今年の夏です。該当する年齢層は一般的には45〜55歳頃とのこと。ふぅむ。ばっちりやんか?!

ホットラッシュで汗が急にとまではいかなかったのですが、これまでむしろ低血圧で困っていたのに高血圧傾向、そして一番参ったのが夏にmiyakoguを襲った不眠傾向です。

寝付きは大丈夫ですが、深夜2時半頃に目が覚めてそのまま朝まで眠れないのですね。最初は今年の夏の猛暑のせいかなと冷房を例年より低めに設定、冷えを防ぐためにお布団をかけて寝ていたのですが、それでも目が覚めてしまう・・。

そんな日が続くと当然ながらいらいらが増え、判断が遅くなる、記憶が弱くなる等、様々な症状が出ます。私のような職種には致命的。

ただ、人前でほぼ怒ったことがなかった私が、宝塚月組「BADDY」の怒りのロケットのように少しばかり怒るようになったのは、はっきり言って「活性化!」したのかもしれません。怒るのも悪くはないよね(^^)。

そして、睡眠不足が続いたある朝、起き上がろうとして人生初のめまいに襲われまして、くらくらとする中、さすがにこれはまっずいなぁとぼーと考えておりました。一応、見習い丁稚的とは言え代表(注 本人も忘れがち)、私の健康リスクは経営リスクにもなってしまいます。

そこで!私が何をしたと思います??うふふ。今日はその秘密を開示しちゃうよ!

ただ、おそらく割と軽めの症状だったので、もっと重めの方は遠慮なく婦人科に行ってね!

 

2.不眠傾向の改善策

 改善策になったのは以下の2つです。

1.命の母A

2.夜のウォーキング

いやぁ、すごいわ、小林製薬様の「命の母A」。漢方とビタミン剤を詰め込んだ錠剤。いえね、前にちらっとtwitterで見かけた記憶があって、だめもとで始めてみたのですが。

小林製薬様のサイトはこちらね。100年以上続く伝統の漢方錠剤。※あくまで私が勝手に宣伝しております(^^) 広告料につながるような設定は当ブログではしておりません。

更年期障害・更年期症状でお悩みの方に|命の母A|小林製薬

のみ始めて1-2週間、中学生娘から「命の母 飲むようになってから、お母さん、元気やもん」との指摘を受けるほどに明らかに効果があったようです。

 

そいで、ウォーキングね!

肩こりのたびにお世話になっている整体の先生に「ウォーキング始めようかと思いまして、せめて週末に1回からでも」とお話したところ、厳しいっすね。

「だめです!少なくも週3は歩いてください」と厳しいご指導が入り・・。

むむむ。このくっそ忙しい日常、どうやって歩けっての?!と思いましたが、私の信条の一つに、「人間は行動を変えない限り、何も変わらない」というのがございまして・・。

いろいろやってみた結果、以下の術を編み出したました。以下は娘が中学3年生で手が離れてきたからこそ、だとは思います。

・歩くのは徒歩圏内にある学園のキャンパスおよびその周辺

・時間帯は夕食後(ただ、このためブログを書く時間はなくなりました)

・歩きやすい服なら特段着替えずに、普通の格好でもとりあえず出発

・BTS(防弾少年団)のアップテンポの曲に乗って

・帰ってきたらそのままお風呂に直行し、汗を冷やさない

・買ったのはウォーキング用スニーカーのみ

たまたまその学園の法人様と私が仕事でつきあいがあり、地域住民が歩くのを許しておられることを知っていたのも幸いしました。学生さんは夜遅くまで結構な数の方が行き来されていて、建物に電気がついていて、警備員さんが定期的に回っておられるという防犯上のメリットがあります。

ちょうど秋で暑からず寒からずというのもやりやすかったようで、もともと観察しながらの散歩が好きなせいもあって、週3から4で歩くようになったのですね。

すると、お月様の満ち欠けに気づいたり、木々が色づくのに気づいたり、花が咲くのを知ったり、夜遅くにはオリオン座が見えると気づいたり、月夜には案外、空は深い紺色をしていて雲がくっきりと白く見えるとわかったり。新たな発見が一杯ありました。

独りでいる時間があること、空を見上げるという時間があること。

これも精神的にも非常にプラスに働いたと思います。体を動かすため朝までぐっすり、起きることなく連続して寝られるようになりました(^^)。

夜空って綺麗なんですよ。雲が早く流れて、お月様が顔を出すだけで何だか嬉しくなってしまったり(^^)。ちょっと得した気分になるのですね。

お月様ってすごいなぁ。と思うと、ああ、月組さんだものなぁ、でも星も見えるから星組さんだし、そもそも空は宙組かと、思うのは宝塚のことだったりもします(^^)。

というわけで、私のようにため息をつかれるほど元気そうに見えるアラフィフでもこうなるし、対処方法もまぁ何とかあったのよ、ということをお伝えしておきたいと思います。

 

3.いつだって迷ってます

後もう一つ、お若い方々、あるいは同世代の皆さまのために。

私は割とぱりぱりと仕事をして、しゃきしゃきと判断して、だだだっと行動しているように見えるようです。迷いもなく、ぱぱぱっとね。

実際、他の方よりは素早いようなのですが、実はかなり揺れ動いています。いつだって。

若い頃、仕事での転居やプライベートでの住み替えも多かったため、一つところにとどまるのが苦手で飽きやすく、こんなに長く続いているのはお仕事と子育て、趣味としては読書と舞台観劇のみ。

揺ぎ無いどころか、海外でもう一回働いてみたいなぁとか、穏やかそうな地方都市で暮らしてみたいなぁとか、割と変化を好む性質と放浪願望が根っこにはあります。今手にしているもの(ように見えるもの)にあまり固執しないし、そもそも、そんな大したもんじゃないわね、という冷静さもあります、アラフィフだもの。

そして、古くからの友人知人やかつての同期が活躍していると、いやぁ、やっぱりあっちの道の方が良かったよなぁと迷ったりするのですね。案外と(^^)。特に東京に行ったときがそうです。東京で一時的にでも働いてみるのも良かったなぁとか。

正直、東京の通勤ラッシュはまったくもってご遠慮したいのは事実なのです。ただ、研修等で一定期間滞在したけれど、結局、このまちとは勝負しなかったな、勝負を避けたんだな、と思ってしまうところがあります。

常に迷ったり、羨ましがったり、割とばかみたいですね。えへへ。

どうやら脳が考えることはめちゃくちゃ多様であるらしいと、何となくですが読書から理解もしたのですが、私があちらの芝生の方が良さげだなぁと指をくわえて見ていることを正直に話せる相手が二人いることが幸いしました。

大学時代からの旧友と中学生ばっさり娘。大学教授になっている旧友(女性、かっこいいですよね!)は東京にいるのですが関西の良いところや大学の中の実情ってこんなもんよと話してくれたり、中学生娘は結局、お母さんはそっちの道を選んだとしてもあれ嫌、これ嫌ってなって今の選択に戻るんやからと、ばっさばっさと斬り捨ててくれるのですね。

いやぁ、はっはっはっはっ。立派な娘に育ったわぁ・・・。ありがとう、友人&娘。

迷い、あるいは体調不良のまっただ中におられるかもしれない同世代の皆さま&お若い働き女子の皆さま。

みんな、いろいろあるんだって!安心して(^^)

大阪のおばちゃん@アラフィフ長年働き女子&ワーキングマザーからは以上です!

花組全ツ・メランコリックジゴロ感想 柚香光さんのやるせなさの魅力

皆さま、お元気でしたか?本日の仕事を先ほど終えましたので、日曜日に観劇した花組全国ツアーのお芝居「メランコリック・ジゴロ」について感想を書いておきたいと思います。

私は新米宝塚ファンですので、前回の2015年の宙組全国ツアーとのみ比較しながら拝見しました。以下はあくまで、私が柚香光さんのお芝居をそのように受け止めたという内容であり、演出側の意図を分析しようとするものではありません。

こちらは阪急インターナショナルの前のクリスマスツリー。毎年綺麗ですね✨

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1.2015年宙組・まぁまかの爆笑スタイリッシュ・コメディ

今作品は、パンフレットの小川理事長の文章にあるとおり「名作コメディ」。

前回、宙組さんの「全国脚長見せびらかしツアー」で観劇した時、爆笑し少し泣き、朝夏まなとさんの「お前が好きだ!」にどっひゃーーーん?!(≧∇≦)と赤面した遠い日の思ひ出・・・。

本当に楽しくって少しほろっと来てハッピーになった演目でした。コメディセンスのある真風さんの間合いが素晴らしく、みりおんちゃんの天然っぷりと微妙なテンポのずれがなんともおかしく傑作だなと思ったのを覚えています。

1920年代のヨーロッパを舞台にした作品。第一次大戦後、戦争の傷は大人世代には色濃く感じられるものの、人々が未来に向かって立ち上がっていった時代だと思われます。そう、まぁまかのメラコリは、笑いとペーソスで言えば、笑い>ペーソスの舞台でした。

※その時の感想はこちらです。よろしければどうぞ。

mothercoenote.hatenablog.com

 

2.れいまいのメラコリ、ペーソス>笑い

さすがれいまい、同期なだけありました。

1つか2つ年齢差があるかな?というまぁ様ダニエルと真風さんスタンの関係性以上に、テンポ良く丁々発止で進む前半。気持ちがいいリズム感と遠慮のない青年どおしの関係性がありました。

ただ、途中からあれ?おかしいな?これ、ハッピーコメディのはずだったよね?と思い始めたのですね。(ご安心を。あくまでいい意味で、です)

柚香光さんのダニエルはまぁ様とは違う。何だろう?と思い始めてまもなく、私が好きだった場面の一つにさしかかりました。

フェリシアと一緒にホテルの一室に閉じ込められたダニエルが、ぐずで学校の給食の時間が嫌いだったというフェリシアに、同じような子だった自分の子ども時代の同級生が先生になっていること、その子の教室ではゆっくりご飯を食べるんだというセリフのところです。

「嫌な目にあったやつは、他人の気持ちがよくわかる」と言う場面。

まぁ様ダニエルは、だから大丈夫だよとフェリシアを勇気付けるように優しく、かみしめるよう。ダニエルの優しさがフェリシアに染み、観ている側のささくれた心にも優しく染みこんでいくような名場面です。※主に仕事に疲れたアラフィフのおばちゃんとかにな!うんうん。

ところが・・。

そう、光ちゃんのダニエルはフェリシアにも伝えようとはしていたのですが、むしろ自分自身にも言い聞かせるようで・・。

「ごめんって、癖か?」の言い方も、まぁ様のフェリシアに一歩近づき解きほぐしていくような言い方ではなく、少し遠慮がちな感じの距離感。

この瞬間、れいまいのお二人は、この一見コメディに見えるお芝居に対してまぁまかとは異なるアプローチをしているのではないかな?と、miyakogu、はっと座り直したのです。

光ちゃんのダニエルは心のどこかに大きな傷を抱えていて、誰かの光による救いを求める気持ちを心に秘めた青年と感じられたのですね。

まぁまかのお二人が28、27歳くらいとしたら、れいまいのお二人は20-22歳くらいの同級生、まだ少年ぽさを残した青年初期に見えました。

 

3.柚香光さんのやるせなさの魅力

皆さまは高校時代に、制服を少し着崩して男の子どおしつるんでいてお肉とお米はよく食べて、授業中はちょっとかったるそうにしていたり寝てたりしているんだけれど、笑うとかわいくて、よく見ると相当な美少年で、少し陰があって雨の日に仔犬を拾って帰る。そういう同級生がいませんでしたか?

そんなん、恋するしかないやんか?!放っておけるの?そんな美少年がいたら?!(miyakogu、心の叫び)

ええと、漫画だったかな・・? ※注 半分、miyakoguの妄想入ってます(^^)。

れいちゃん、あの子はそういうやるせない面があるんだってば!ばんばんばんばん!少し複雑な事情があって、それが陰になっているような少年特有の!

おばちゃんな、わかってんよ。

 

最後のあの名場面、「おまえが好きだ!」の赤面シーン。

朝夏まなとさんのあのセリフは、全客席をなぎ倒していって「まぁ様に言ってほしい!俺も嫁にいく!」と妄想と願望をたぎらせたよね? ←落ち着いて、miyakoguさん。まぁ様はもう立派なミュージカル女優さんなんで・・。

れいちゃんの「おまえが好きだ」は、フェリシアという光を見つけたダニエルが必死でその光を引きとめようとしている「必死な健気さ」が感じられ、不思議な説得力がありました。

※「はいからさんが通る」でも感じたれいちゃんの魅力についてはこちらの記事。よろしければどうぞ。

mothercoenote.hatenablog.com

 

4.舞空瞳さんフェリシアの清らかな光による救い

まぁ様のダニエルは、寄る辺のないみりおんちゃんフェリシアを救うかのようでした。世間慣れしていて、このダニエルなら何とか切り抜けてフェリシアを優しく守ってくれる、俺もついでに頼む!と客席も言いたくなるような。←落ち着いて、miyakoguさんってば(^^)。

でも、れいちゃんダニエルはどこか放っておけない危うさがあり、舞空瞳さんフェリシアの優しく清らかな光によって救われた印象だったのです。良かったね、ダニエル、幸せになるんやでーーー!(涙)的な。舞空さんはダンスがうまく、お歌も上手く、可憐で可愛くて、よくぞ宝塚に入ってくださった!!

 

5.戦争の傷

メランコリック・ジゴロは、戦争から帰ってきて心に傷を負った人物が登場する正塚先生のお芝居あるあるで、それはフェリシアの父であるノルベール・サーダとフォンダリの世代に特有でした。前回の宙組さんでは。

仮に、まぁ様ダニエルが戦争で父を失ったものの、貧しい中でも快活で美しい母に育てられ故郷を離れた青年であるとしたら、れいちゃんダニエルは相当小さい頃におそらくは戦争によって両親を失った寄る辺のない子どもに見えたのです。

「ダニエルのテーマ」を歌うとき、まぁ様ダニエルには遠いまちが見えるようでした。一方、れいちゃんのダニエルは「そのまち」に永遠の別れを告げてきたようであり、もう帰る場所がないように見えたのですね。

その切なさ、やるせなさ、行き場のない思い、憂い・・。

大人の哀愁ではなく、少年の持つ不安定な憂い。美少年がそのよう憂いを帯びている。そして、フェリシアとの出会いによって帰る場所を見つけたのだとしたら・・。

そんなもん、魅力的に決まってますやんかーーー?!(with エコー)

なるほどなぁ、と納得いたしました。

そのように考えられた上でのアプローチだったのか、元かられいちゃんが持っておられる資質が自ずとそうさせたのか、それはわかりません。でも、そのように大阪のアラフィフおばちゃんの心に届いた演技と存在感でした。

 

考えてみれば、このサスペンス・コメディのもう一組の主役はノルベール・サーダとフォンダリです。この二人も若い頃はおそらく他のメンバーも含めて絶妙のチームワークを組んでいたのかもしれない、けれど別れてしまった。

戦後のインフレの影響により盗んだお金の価値が暴落していると気づいた時のフォンダリの絶望、しかし案外さっぱりと立ち上がった姿には、戦争の前後の人々の変化を見るようでした。羽立光希さんが相当ながんばりで演じておられましたね。素晴らしかったのですが、ペーソスはちょっとやっぱり難しかったかな。でも大健闘でしたね(^^)。

 

6.水美舞斗さんのスタン

水美舞斗さんのスタンには驚かされました。明晰な口跡と力強い演技に。

マイティーのスタンは、どこか寂しげなれいちゃんのダニエルを口うるさく構いながら「守っている」ように見えました。憎まれ口をききながらも同級生を気遣うように。

それはお芝居でもあり、この全ツでのマイティーの役割でもあったのだろうと感じました。

ショー「EXCITER!! 2018」で1階席一番後ろまで、一人で走っていかれた水美さんの風を感じたとき。ああ、この人はこうやって全国を回ってこられたのだろう、ツアーを主演で回る同期を必死で守り支えてきたんだろう、そう感じさせる気概が水美舞斗さんからは伝わってきました。

二人で必死だっただろう、でも楽しくもあっただろうなと。

マイティーのスタンにはダニエルとは違い、戦争の傷は感じませんでした。戦争の傷は何らかの事情でダニエルにはあり、スタンにはなかった、そういう二人の関係性に見えたのです。

 

7.戦争から帰ってきた祖父を思い出した光ちゃんの演技

以前にも書いたことがありますが私の叔父はサラリーマン生活を全うしつつ、詩人として数冊の詩集を出してきた人です。その叔父の詩集に繰り返し登場するのが彼の父、すなわち私の祖父。

私自身はまったく覚えていないその祖父は、戦争に行き、帰ってきた人でした。

祖父は普段は寡黙ながらお話を聞かせるのがとても上手な人だったらしく、冬の夜、子どもたちはわくわくと物語をせがんだそうです。

ただ、戦争から帰ったきた祖父は戦地でのことを何一つ語らず、一層寡黙な人となってこの世を去ったそう・・。戦争後、何も語らなかった祖父のことを、叔父は詩に書き続けてきました。

祖父の背中に向かって放たれた叔父の言葉。詩となったその言葉には冬の夕暮れのような切なさがあります。

私は、柚香光さんのダニエルから叔父の詩のことを思い出しました。そういう切なさを秘めた彼女の演技だったのだと思います。

不思議な方ですね。おにぎりとお肉が似合うのに。

いたずらっ子のような確信犯的な「にやっ」を客席に放てるはずの人なのに。

なぜ、切なさとやるせなさを纏っているのだろう、れいちゃんは??

その不思議さを感じ取ってしまった人は、ただひたすらにあの綺麗な横顔を見つめるしかないのだろうと思います。気になってしかたがない。

今後、さらなるご成長を楽しみにお待ちしながら、これからの舞台も拝見したいと思います。

 

ショー「EXCITER!! 2018」は、これはお若い方々中心だった花組全ツチームには、ゴージャスな大人の音楽にやや力負けだったかな??(^^)。

れいまいと下級生さんのキザリも、私の目には「まぁ、お若い方ががんばって、微笑ましいわぁ」という微笑を誘うもので、ホストのようなファンサとは思いませんでした(^^)。

大阪のおばちゃんな、それくらいではびくともせんで!ま、実のところ、客席降りから列が離れてたんよ、通路側やったけどな!(miyakogu、心の声の強がり)

三分割の花組さん、全ツチームはお若いメンバー中心にご健闘されていたと思います

お疲れ様でしたね。次は大劇場で一段階段を上がった姿を見せてくださると期待しています!(^^)

今週の出会いと舞台の立ち姿 真風さんレオナルドに感じる新しい風

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?

私miyakogu、アラフィフとしては多忙な日々。福岡と福井に出張し、神戸、京都とあちこちでいろいろお仕事があり移動多めな日々。ちょっと弱ってました。

アラフィフだし。うん、ダイエットも保留ね保留!←というか、放棄では?miyakoguさん・・。栗のロールケーキ、食べてましたよね?!

ええと(目をそらしながら)、スーパーで切り花を買っただけですが、お花を飾る心の余裕もようやく出てきました(^^)。

ちなみに後ろの扇は、うちの創業会長(奇才)のバングラデシュ土産。小さなおりんは富山県高岡の小泉製作所さんのもの、小さな仏様は以前からご紹介しているとおり高山の仏師・高田慈圓様のもの、お線香立てはラオスで購入したもの、ぐいのみは宝塚歌劇団のもの、仏様にかけてある数珠は娘のてづくり、下に敷いてある布は義母のコレクション。この1枚の写真だけでも出会いが満載です。

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1.あるアントレプレナーとの出会い

いろいろ出かけるということは、多くの人と出会うということでもあります。

不思議と、どこの地にも必ず素晴らしい方がおられるのですね。いつも、どこかに必ず。その中で、ある分野でご活躍の方との出会いがとても印象的でした。

40代前半の男性、自信と確信、自負に満ちたある業界の変革者。

え?というような一流の方々の出資を受けておられるアントレプレナー。目がきらきらと輝いておられ、美形というより男前、独特の魅力があり男性がほれ込むような魅力がある方。

その方は、うちの創業会長(奇才)が最初に出会って、私を連れて行ってくれたのですが、事前にどういう方なんですか?と尋ねたところ、にやっと笑って「顔がええねん」と言うのですね。

整った顔をされているのですが、美形というより「ええ顔」。信念が全身から溢れていて、明るい中に静謐で真摯で落ち着いた雰囲気をまとった方で、一流の識者や経営者をひきつける方って確かにおられるんだと思いました。

 

2.舞台に見え隠れする演者の心との共鳴

その人と出会って思い出したのは、宝塚歌劇団の様々なスターの皆さんのことです。

ファンの好みはそれぞれで、ファンへの入り口(=沼への落とし穴(^^))は容姿・歌声・ダンス・演技とそれぞれです。入り口はそれぞれなのですが、舞台を観ていてその人の「生の心」と奥に見え隠れする人間性に触れたとき、「あ!」と一瞬にして引き込まれるのではないかと思います。

生の舞台は怖い。編集もエフェクトも効かない、演者がまとう空気感も、役を通してこぼれ落ちるようなその人自身の感情を含めてすべてその場で伝わってしまいます。すっきりとした立ち姿、迷いのある立ち姿、何かがどうしても伝わってしまうように思います。

そして、役の奥にあるその人の「生の感情」や個人的体験に触れたように思うとき、私達は心を揺さぶられ、あたかもその人と心を通わせたように思うのではないかと、最近思います。

自分の中にある「生の心」を見せるのは、怖いことです。

できればあまり知られたくない。私達は普通はそういったものを隠したり、オブラートに包んだり、時間の経過の中に紛らわせたりします。私は以前に詩作を学んだ時に感情を表出する難しさを痛感したことがあります。

でも、演者はあくまで役を通してですが自分の中に閉じ込めてある感情や個人的体験を舞台やドラマの中に解き放ちます。時に激烈に熱く、時に繊細に静かに。自分の身を文字通り投げ出すように。

その人が感情を解き放った心の震えを舞台やドラマで見せてくれたとき、観ている側にも同調して何かが起こる。

自分の心の奥に折りたたんでしまいこんでいた恋の記憶、憧れ、人生の哀しみ、悔しさ、喜び、追憶。心の奥の奥にしまいこんで、本人すら気づかないようにしていた大切な何か。

演者の心と私達の心が共鳴した時、観ている側の中に隠れていた感情と記憶が、文字通りぶわっと時の流れを一瞬で超え、瞬時に湧き出て解き放たれる。

物語に感動するとは、そういうことではないかと私は思うのです。宝塚大劇場でぽろぽろと泣いた多くの経験から。最近では、たとえばTVドラマ「おっさんずLOVE」で拝見した林遣都さんの演技もまさにそうでした。

 

3.宙組・真風涼帆さんの新しい風

最近、メディアに掲載された記事や宝塚ファンの皆さんのtweetの内容から、宝塚歌劇団・宙組に新しい風が吹いているように感じるのですね。真風さんと星風さんの二人のトップスターの響きあう演技によって吹いている”風”。

真風涼帆さんは品のある色気を備えた長身の美しい男役さんとして、立っているだけで漂う真ん中力で注目されてきた方でした。実力はさておいて、という印象はあったと思います。

しかし、WSSと今作品からは「真風さんの繊細な演技」という感想が増えているように思うのです。やや意外そうな印象も含めて。

もとからの真風さんファンは、「はぁーーん、しとっらすのかぜーー」という独特の歌いまわしを含めて、真風さんの外見も声も癖もただひたすらに愛でてきました。

私めなどは、長身、長い綺麗な脚、切れ長の目というわかりやすい魅力に加えて、真風さんの左側耳の下から顎のライン、流れる髪の綺麗な毛筋、小ぶりな耳、小粒に揃った歯、ほっそりとした手首と、まぁ、多少変態ちっくに真風さんのパーツにいたるまでガン見しているわけです。ええ(真顔)。

↑ そこまで書いて大丈夫、miyakoguさん?!うん、もういいの、アラフィフの大阪のおばちゃんだから・・。ダイエットも放棄しているし・・(どさくさにまぎれて告白)

 

私はずっと待っていたのですよ!!

星組「ロミオとジュリエット」で「死」を見事に踊ってみせた真風さんが、何かを突き抜けていかれるのを。あの衝撃的なアーティスティックな「死」を踊られた方が、これくらいで終わるはずはないと、ずっと。こちとら、だてにアラフィフまであちこちでいろいろな出会いにもまれてきた訳じゃないんですよ。ええ!机ばんばん叩くわ!

最初に大きな変化を感じたのは以前に書きましたとおり、DSで「希望という名の光」を歌われた時でした。

朗々と正確に歌われる方は他にも大勢おられるでしょう。でも、故郷・熊本の震災を「自分ごと」として経験された真風さんにしか歌えない表現だったのですね。

そして次はWSSのトニー、今作品のレオナルド。

男役として恵まれた容姿からは悪役やきざな役をこなせる雰囲気一杯なのに、どういうわけか意外にもいわゆる白い役、ピュアな役がお似合いになる真風さん。王国でも下町でも工房であっても。実は真風さんのスタイリッシュな男性的容姿に少し甘やかな王子様的な雰囲気を加えているのは、真風さんの声ではないかと思います。

そして、真風さんの表現に甘やかな要素を含んだピュアさを感じるのは、真風さんの内面にとてもピュアな何かを一途に求める真摯さがあるからだと私は推察しています。

静かだけれども熱い求道者のようなピュアさ。でも、観ている側を萎縮させるものではない甘やかな夢見るようなピュアさ

真風さんが夢見るように見上げる先に何があるのか、一緒に夢を見たくなるようなピュアさ。

三番手以上になられてからの柚希礼音さんと朝夏まなとさんというお二人のトップスターの元での経験、様々な先輩からの影響、震災のご経験、そこに加わった星風まどかさんとの出会いの影響は大きいだろうと思います。私は星風まどかさんからも舞台での表現を細やかに追求する一途な真摯さを感じます。

二人の一途な真摯さが共鳴し、宙組に今、新しい「風」が吹いていると思うのですね。ただ、その共鳴や出力はまだやや不安定で、日によって突き抜ける時もあれば、やや緩慢になることがあるようにもお見受けしています。

千秋楽LVではどのようなレオナルドを見せてくださるでしょうか?宝塚大劇場で何回か見る中で、私がはっと座り直した「寂しかった少年と寂しかった少女のピュアなラブストーリー」を最後にもう一度拝見できるのではないかと楽しみにお待ちしております!

夜中にあっつく長いメッセージを送ってくださったomamesan、これで良かった?!(^^) 夜中にどうしても誰かに語りくなるほどの演技をされた真風さんへの思い、しかと受け止めましたよ!(^^)

久しぶりの3連休 ファントム観劇からの、今日はライブへ!

皆さま、お元気でしたか?私は、ここのところ、松山、京都、東京と出張続き。さらにとても難しい原稿書きなどがあり、大層弱っておりました・・。でも、おばちゃんな、そんな合間でも夜のウォーキングをしたり、おじ様方との懇親会に出たり、道後温泉に8分つかったり(道後温泉本館の滞在トータルはおよそ15分)、松山空港で蛇口から出るオレンジジュースを飲んだりと濃い日々を過ごしております。

それにしても、アラフィフ・ダイエット、いったん減ったもののずーーっと進展ないです!最近では、自分の脂肪の辛抱強さ、居残りを決め込んだふてぶてしさに「そちもなかなかやるのぉ」感すら出てきました(^^)

ただ、平日2回、週末2回の50分から1時間15分くらいの夜のウォーキング。これはなかなか気に入ってます。月の満ち欠けや遅い時間のオリオン座、夜でもくっきりと見える白い雲、紅葉、小さな花、そういったものに気づく時間があるのは素敵なことかなと。

こちらは昨夜の満月(ほぼ)です。

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そんな中、ようやく訪れたこの3連休。何も仕事の予定がない久しぶりの週末に浮かれておりますよーー!(^^)

 

1.宝塚大劇場で雪組「ファントム」を

素晴らしかった雪組の皆さま

昨日は宝塚大劇場にて雪組「ファントム」をうちの旦那はんと二人で観劇。

素晴らしい海外ミュージカルの大作、歌うまトップコンビということで期待大。一方、観る側の基準もぐんとあがりました。

結論としては、トップコンビのお二人の声と歌はとってもよかった。パンフレットも豪華で、望海さんの様々な仮面のショットが贅沢に美しく、中でも絶望を歌う望海さんの身を投げ出しての表現、またエピローグで白いドレスを着て銀橋をわたり舞台に戻る際の真彩さんの歌での表現は素晴らしかった!

それぞれの役の哀しみの頂点を表現するとき、お二人の歌声には美しい結晶のような透明感がありました。素晴らしかったと思います。ブラーボー!

彩風咲奈さんのキャリエールの哀しみに満ちた背中のどうしようもなさも泣けるものがありました。彩凪翔さんの支配人も軽やかで上手く、朝美さんのシャンドン伯爵も青年らしい夢見るような正義感といったものが感じられ、さらに特筆すべきはなんといっても舞咲りんさんのカルロッタ。上手いなぁ。

と、このように雪組の皆さまは本当に良くぞ!という仕上がりでさすがでした。チケットはなかなか厳しいようですが、皆さまもぜひご観劇をお楽しみください。

比較の罠

ただ、今作品を観るとき、ガストン・ルルーによる原作を同じくするアンドリュー・ロイド=ウェバー氏の「オペラ座の怪人」が頭にあり、その25周年記念公演のDVDが白眉だったせいもあり、どうしても作品自体を比較してしまうというのが難点でした。本当に申し訳ないです。(当公演のDVD等はAmazon等でお安く手に入りますのでよければ一度ぜひ) 

ロンドンでの25周年の特別公演ですから、比較してしまうなんて無粋だとわかっているのですが。

しかしながら、これは宝塚歌劇団が素晴らしい既出の海外ミュージカルをとアプローチすればするほど、ぶつからざるをえない本質的なパラドックスではないかと、私は以前から考えています。

迫力のあるミュージカルの舞台になればなるほど、いや、それならこれ、男性ミュージカル歌手だったらどうだろう?と比較してしまうのですね。ついつい。

「オペラ座の怪人」の25周年記念ロンドン公演では冒頭、バレエシーンを踊るのは英国ロイヤルバレエ団で当時プリンシパルだった男性バレエダンサー。驚きの肉体美と素晴らしい跳躍でした。

もちろん、男性ばかりで演じる歌舞伎には歌舞伎の良さがあり、女性ばかりで演じる宝塚には宝塚にしかない素晴らしさがあります。だいきほのお二人は現在の宝塚でできる最上のミュージカルをみせてくださっていて、それは本当に素晴らしいものであり、とても美しい声でした。作品を比較する罠にはまってしまって、本当に申し訳ない気分です。私は若い頃にロンドンで何度か「オペラ座の怪人」を観ているため、余計にそう感じてしまったのだと思います。

宝塚初演の宝塚発のオリジナル・ミュージカルであれば、そう思わなかったと思います。その意味では、「ファントム」という作品が「オペラ座の怪人」と原作を同じくしつつ、別の形で世に送り出されたものからくる宿命があるのかもしれません。

 

2.京セラドーム大阪でBTSのライブへ

で、3連休中日の本日。今日は京セラドーム大阪のBTS(防弾少年団)のライブに行ってくるのです。残念ながらいろいろ物議を醸し出してしまった韓国のアイドルグループ、事務所のリスク管理が甘かったなと思います。

もともと娘の友人が大ファンで、娘経由で私もライブ映像を拝見。気合の入ったパフォーマンスにふぅむ、なるほど!と注目しています。

彼らは、自分たちがアイドルであることを受け入れつつ、作詞・作曲をプロと一緒にチームで手がけ、アイドルに対する目線を跳ね返すような歌詞を書くおもしろい人たち。SNSを通じて世界に拡散していった手法も含めて、純粋にアーティストとして注目しています。

私がBTSの曲に関心を持つようになったきっかけの一つが「Whalien 52」。youtubeで和訳をつけたものが出ています。

日本語字幕 【 Whalien 52 】 BTS 防弾少年団 - YouTube

BTSは複数の人が作詞作曲に関わるスタイルのようなのですが、おそらくはメンバーの一人のSugaがリードしたもののよう。「ひねくれた天才」とプロデューサーから評されている方です。

関連するトピックスを目にされた方もおられると思うのですが、通常のヘルツ(シロナガスクジラは10-39ヘルツ、またはナガスクジラは20ヘルツとのこと)と異なる52ヘルツの鳴き声が観測されている鯨がいます。他の鯨とは通じ合わないヘルツ。

「世界で一番孤独な鯨」と言われている個体。

広い海の中、誰にも届かない歌を歌いながら一人で泳ぐ鯨。

誰にも届かないヘルツで、周囲にクジラがいても誰とも通じない。

そういう鯨がいると知ったとき、あ・・、と胸を衝かれる思いがしました。皆さまは、どう思われるでしょうか?普通はなんて孤独な鯨、可哀想に・・と思うところです。

でも、この曲の創り手は「自分が」その鯨と同じだ、世界で自分が一人しかいないような深い海の孤独の中で、届かない歌をそれでも歌うと。そう語るのです。叫ぶように。

あ・・、と今度は別の意味で胸を衝かれました。かつて、そう思った思春期の自分がいたようにも思えたからです。

そして、自分は孤独な鯨側だと発想するSugaという繊細そうなその人は、他にも自分の心の苦しみを赤裸々に語る歌を書いていて、触れたら切れそうな才能の持ち主を内に抱えながらアイドルとしても活動してきたBTSというグループに関心を持ったのですね。

BTSは当時の韓国芸能界を仕切る大手グループが大々的に売り出したグループではなかったようです。その中でここまでやってきたグループがどのようなパフォーマンスを舞台上で見えてくれるのか、本日、楽しみに拝見したいと思います。

うん、かなり年齢層若いやろなぁ(^^)

おばちゃん、スニーカーで行けばいいの?!たちっぱなの?!ライトは持ったわ!(他の人と同期して光るもの)と、若干、慣れない体験に戸惑い中のアラフィフ@連休中日からは以上です!(^^)