代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

宙組・王家に捧ぐ歌 まじめに感想 その9 オペラ「アイーダ」との比較にみるアムネリス・伶美うららさんの美と歌

おはようございます。公開テストに参加する娘を送った帰り、コーヒーでも飲もうと考えたのですが、どっこも開いてませんでした・・。せっかくお休みに早起きをしたというのに・・。私の「三文の徳」はどこに行ったんでしょうか?

さて、シリーズ「まじめに感想」、いよいよその9です。いえ、最初はシリーズにするつもりは全く無かったのです。3回目の観劇で朝夏まなとさん=まぁ様の演技があまりに素晴らしくて、その後、どんどんシリーズ化しているわけです・・。

それと、ガイズ&ドールズの先行販売、回線はつながるでしょうか??(今のところ、まったくです)。その間にうららさんについて書きたいと思います。

 

 博多座「王家に捧ぐ歌」の感想はこちらです。正直、アムネリス様が歌えると、こうなるのか?!という堂々たるミュージカルに驚きました。

mothercoenote.hatenablog.com


1.伶美うららさんの美と声

私は「王家に捧ぐ歌」で一番、思い入れがあるのがアムネリス様です。主人公のラダメス、アイーダの悲劇、いえ、最後は愛を成就したのですから愛という意味では幸せかもしれないエンディングに目を奪われますが、アムネリス様は実は結構な悲劇っぷりです。

愛する人はこちらを振り向いてくれない、憎き恋敵と一緒に死んでしまう、しかも愛する人の裏切り(らしき行為)により父親のファラオは亡き者となり、自分が愛する人の処刑を命じ、残されたのは自分一人。そして、王として国を担っていく重責があるのです。

(今ふと思ったのですが、もしかすると、地下牢にアイーダが忍び込めたのは、アムネリス様のわざとの警備の薄さだったのでしょうか・・。オペラではそのように感じさせるところがあります)

なんだか、少し、キャリアを重視して働いている女性達のシチュエーションにも似ているところがあります。「僕と君とでは目指すところが違う」とか言って、すぐ直後に元彼が可愛い女子と結婚、こちらは口をあんぐり、とかいう話、身近にありません?!

あ、それは若き日のmiyakoguのことですね。地下鉄の駅で泣く彼、「そんなに泣かないで」と慰めるmiyakogu。通常見かける光景とは男女逆転です。

あ、取り乱して失礼しました・・。「王家に捧ぐ歌」のお話です。

私はうららちゃんの声、セリフの言い方が好きなのです。スカステでみた「翼ある人々」のクララ・シューマン。まぁ様が恋に苦悩する美青年を美しく演じておられるわけですが、これ、お相手がうららちゃんであることが、ものすごい説得力を持たせています。なんというクラシカルな横顔の美しさ、肩を出したドレスの似合いっぷり。最後に叫ぶ「あなたはあなたの道を行くのよ」という力強さ。そして、「王家に捧ぐ歌」では誇り高き王女の男前っぷり

宝塚において、美とはやはり正義だと思います。その美が声と結びついていて、説得力のある迫力ある演技になっておられると思います。私はとても好きな演技です。

 

2.オペラ、オペラ映画、宝塚の比較

オペラ、オペラ映画(かなり古いですが)、宝塚と見比べて、私が気づいたのは以下の点です。あくまで個人の印象です。

1)オペラ 
◎圧倒的な歌、歌に乗せられた感情表現、圧巻の舞台セット、一流のオーケストラによる美しい旋律、▲残念ながら容貌の説得力

2)映画
◎圧倒的に美しいアイーダ、凱旋等の情景の描写、▲吹き替えの歌と容貌を同時に見て聞いた時のうそ臭さ

3)宝塚
◎オペラほどではないが歌、コーラスの迫力、ありえない美の連続、規模は小さいとはいえ生オケ、▲若い女性が演じることによる人生経験の少なさが出てしまう演技、時に歌

誰に頼まれた仕事でもないのに、一体、なぜ情報を収集し、何を分析しているのか、自分でもよくわからなくなってきました。

話を戻します。そう、宝塚の最大の武器は美なのです。うちのばっさり娘も「美が欠けている」と名演のオペラをばっさり。映画は「ラダメスがあんまりかっこよくない」とばっさりです。そりゃぁ、朝夏様には負けますって。少女漫画の主人公のようなウエーブのある栗色の長髪の伏目がちな大きな瞳ですもの。

 

3.うららさんの歌

私は宝塚にオペラとは異なるものを求めているので、そこまでこだわりはないのですが、大変残念ながら高音になった時に、声の通りが悪くなってしまわれるのです。ご自身の音域で歌われている時は、よく通る王女らしい誇りと迫力に満ちた声で、歌いきったもんがちです。オペラではアムネリス様は、自身の葛藤を歌いまくります。メゾソプラノの本来は、非常に歌の多い役です。

ラダメス、アムネリス様が銀橋にいて、アイーダが舞台にいて、3人で歌い同じ振りをする場面がありますが、間近でうららさんを見た際、これだけの迫力のある美貌で、あと高音さえ出ればさらに説得力が・・、と思いました。

でも、その直後、朝夏様がそれを打ち消すように、まったく何もなかったように歌い、演技に引き込んでいくのです。カバーされているようでもありました。

でもね、一度、オペラをご覧ください。宝塚の美に見慣れた目からすると、ええっ?!という方が美声を響かせておられます。

さぁ、どちらをとりますか?さすがに両方は無理。それが才能の不思議さです。だからこそ、美貌のオペラ歌手は不世出といわれるのでしょう。私は宝塚では迷いなく、美を取ります。または、美」「歌」「お芝居」「ダンス」「スター性」。これらのうち、複数何かあれば、それでもう十分だと思っています。

 

ただ、オペラファンの旦那はんは、それはもう、ばっさりです。彼は絶対に歌を取ります。宙組ファンの皆様、本当にすいません。終演後、「いやこれ、朝夏まなとさん以外、どうなん?ファラオとアモロナスの存在感はすごいけど。で、アムネリスは今日、どうしたん?調子悪いんか?」とこうです。(オブラートに包んでいます。まぁ様のことは感心しておりました。組のまとまり、一生懸命さも。)

本当にうちの家族のばっさり、申し訳ございません・・。

 

ああ!、回線がつながったのに、先着順は1公演と理解していなかったmiyakogu、公演を選び直したら再び待機です。うぐぐぐ・・。

うへ、再びつながったのに3枚にしたらアウトです。最初の自分の1枚のみでいけばよかったのに!!!チケット確保にあたっては、旦那はんや娘のことは考えない方がいいんでしょうかぁぁ??!! 

あ、つながりました。2枚何とかゲットなうです(涙)。

※結局、「王家に捧ぐ歌」について19個もの記事を書いていて自分に呆れました。よろしければご覧下さい(^-^)。

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