代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。時々呟きます。@miyakogu5

雪組・星逢一夜 まじめに感想 その3 2番手羽根・だいもんの演じる源太の優しい声

miyakoguは上田久美子先生、ちぎみゆ、このキーワードで、ある程度、号泣を予測して観劇に臨んでおりました。ええ、もちろん、ちぎみゆで雪組で日本物。覚悟はしておりましたとも!!

しかし、まさかのだいもん=望海風斗様にここまで泣かされるとは・・。あなた、確か寂しさゆえのDV男とか、怪しい錬金術師とかシカゴのギャングとか、ついこの間までそんな役してはりましたやん?!このたびのフィナーレでは、2番手羽根をしょって降りてこられています。

(ちなみにだいもんさんの前、いわゆる三番手ポジションは彩風咲奈さん、その前が彩凪翔さん。プログラムにはお二人とも掲載で、翔さん→咲奈さんの順、背中の小さめの青い羽根も同様にお見受けしました)

何が観客を号泣させたのか?に関する考察は以下の記事にございます。よろしければどうぞ!

mothercoenote.hatenablog.com

また、勢いのあまり、「星逢一夜」について、結局16個もの記事を書いていました。そのまとめがこちらです。よろしければご覧下さい(^-^)。 

mothercoenote.hatenablog.com

 

1.子ども時代からあふれ出る源太の優しさ

源太はとても、とても、とても優しいのです。子役の時の声からして、既にもう優しい子だと分かるのです。持って生まれた優しさ、優しいだけではない器の大きさ、寂しい境遇の泉を守る控えめな強さが、最初の場面で把握されるようなだいもんさんの声の演技なのです。そして、優しく覗き込むようなしぐさ。

紀之介(後の晴興)のために櫓を組んであげる頼もしさ、器用さがあり、かつ紀之介の持っていた渾天儀(手作り)に関心を持つ賢さが垣間見えます泉が頼りにし、後に嫁ぐことになって当然の人格があふれ出ています。

私はこれまで、だいもんさんのことを、ほとんどよくわかっていませんでした。歌が大変お上手な声が素晴らしいジェンヌさん、変わった役どころを大変上手く演じられている芝居巧者、変顔の得意そうな方との認識がせいぜいでした。

もちろん、雪組にお越しいただいたことにより、お芝居でもショウでも、歌の見せ場をつくってくださる頼もしい演者であると思っておりましたが、そこまで「この人の才能はどうなっているのだろう?」「この人は何なんだろう?」という関心は持っていなかったのです。

しかし、冒頭の場面の演技のみで、源太が将来、村のリーダーになる人格者であることを示し引き込む、素晴らしい演技であり、声の優しさに打たれました。

 

2.長じて見せる青年の優しさ

そして、お芝居前半で最も泣ける場面に突入です。ごめん、だいもん、いい人過ぎるわ!!あ、源太でした。もう役なのか、ご本人のご人格なのか、取り乱すレベルです。

両親を既に失い、弟と二人で生きる泉をおそらく陰に日向に支えてきた源太。源太さん、あなたこそ泉を得てしかるべきなのです。これまであなたが積み重ねてきた時間を思えば。

しかし、彼は晴興に対して、あることを望みます。懇願といっていいレベルで。号泣です・・。あーー、もう!!

もちろん、立場の違いから、晴興も泉もその望みを果たすことはありません・・。

 

3.泉の夫としての優しさ

いや、確かに上田久美子先生の脚本が素晴らしいのは良くわかっているのです。しかし、雨の中、自宅に戻り、足をお湯で洗ってくれた泉にかけるセリフとその声。それだけで源太が、いかに泉にとって優しい夫であり、三人の子を得てささやかな幸せを守ってきたかがわかるのです。

一家の長、村のリーダーになる器がにじみ出ています。そして、一揆の相談のために泉と子ども達を雨の中、外に出るように頼み、戻ってきた時にかける声。晴興に気づき声を一瞬強くし、泉たちに注意しますが、その後再度、泉たちにかける声に優しさがにじみます。

これ、ごめん。だいもん落ちする人、続出やと思うわ、おばちゃん!!みんな、覚悟して行った方がいいで!

 

4.一揆のリーダーとして、そして泉の夫として見せる意地

そして、クライマックスとなる晴興との対峙、懇願、避けられない戦い。戦う源太が哀しすぎるのです。

晴興はその置かれた立場から、源太の懇願に応えることができない。そして源太も晴興の申し出に添うことはできません。

二人の対峙の底には、おそらく泉を巡りくすぶり続けてきたであろう源太の長年の男としての意地が感じられます。何も言わないのに、セリフとしては一言も発していないのに。これはもうだいもんさんの演技のお力以外の何ものでもないと思います。

武士と農民。圧倒的な剣の力量の差のもと、二人の戦いは哀しい結末を迎えます。しかし、源太は何もかも圧倒的な差がある晴興と一度でいい、真剣に向かいあい、対等な男同士の戦いを果たすことを密かに望んでいたのではないかと思えるのです。

miyakoguは初見で見逃しましたが、幕間にテーブルが同じになった本日11時公演が4度目の観劇というおば様にお教えいただいた、二人の戦いの場面でのある演技が、それを物語っていると思います。(本日11時公演が4度目ということは、初日、昨日2公演ということですね・・)

次はmiyakoguも必見です。

 

ラダメス朝夏様に続く、だいもん=望海さんへの驚き。私は真風さんの組替えがなければ宙組を何回も観ることがなく、望海さんの組替えがなければその演技に注目する機会を逸していたと思います。ふぅむ。やっぱり組替えって新たな化学反応を生むのですね。恐れ入りました・・。