代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。朝夏まなとさんご卒業によるロス真っ只中。しばらくはtwitterにて(@miyakogu5)

英国ミュージカル「TOP HAT」観劇感想 ブラボーのダンス! 宝塚歌劇団・宙組公演との比較考察

皆様、こんにちは。

昨晩、miyakoguは娘と旦那はんも一緒に、梅田芸術劇場にてミュージカル「TOP HAT」を観劇してきました。私は久しぶりの英国ミュージカル、娘は初めてで圧倒されたようです。昨晩の感想とともに、宝塚歌劇団・宙組さん公演との比較について、今晩のおでんを煮込みつつ、考えてみたいと思います。

 

1.梅田芸術劇場 英国ミュージカル「TOP HAT」来日公演

とてもとても、素晴らしかったです! ハッピーで帰り道にずっと鼻歌を口ずさんでステップを踏みたくなるような楽しいミュージカル。さすがに英国にて「ローレンス・オリヴィエ賞」を3部門受賞しているだけのことはありました。

宝塚スカイステージにて、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース主演の映画版「トップ・ハット」(1935年)を鑑賞し、宝塚歌劇団・宙組公演も観劇済み。ストーリーは分かっていたことから、落ち着いて楽しめました。

宝塚に比べるとややお高いチケットでしたが、生オケと来日ということを考えると、納得がいくお値段の満足感です。

 

・素晴らしかったダンス

いやはや、英国ミュージカル界の実力を思い知りました。もちろん、宝塚歌劇団の皆様もとても素晴らしかったのです。が、英国版は3年にわたるロングラン公演を経ての日本ツアー。演者は替わっている方もおられますが、タップダンスのアンサンブルを含めて、切れの鋭さが全く違いました。これはさすがに、宝塚歌劇団の完敗だったと思います。

ただ、宝塚歌劇団の皆様が、1ヶ月のお稽古期間であれだけのダンスを見せてくださったのは、正直、驚き以外の何者でもありません。心よりの敬意を表したいと思います。

特に素晴らしかったのが、主役ジェリーを演じたアラン・バーキットさんのタップ。滑らかな動き、手の美しさ、回転の素早さと切れ、高いリフト。初演メンバーではないですが、さすがにフレッド・アステアの役をされるだけのことはあります。驚きました。

旦那はんいわく、あの素早い動きと切れは男性ならではのところもあるとのこと。筋肉のつき方が違うから、その点は致し方ないとのことです。君もあれやねぇ、宝塚歌劇団に肩入れしてはるみたいやねぇ。にやにや。

注)旦那はんは頑なに自分が宝塚ファンであることを否定しているのですが、日常会話に「光ってやがる~」等の宝塚歌劇のセリフが出てきており、「俺のチケットは?」と詰め寄ってくるのです。いい加減、認めなさいよね( ̄∇ ̄)。

 

・素晴らしかった歌

こちらも驚きしかありませんでした。娘いわく、「あれだけ踊れるのに、歌も上手いってどういうこと?!」。いや、私も聞きたい。

ロンドン演劇協会の公式サイトにて「LONDON SHOWS」(これがミュージカルのページのようですね)を観てみると、2015年10月25日現在、ウエスト・エンドではミュージカルのチケットが28種類販売されています。ふぅむ・・。これだけのショウに日々出ておられる方々の中から、オーディションでその演目に最もふさわしい演者を選ぶ・・。ミュージカルに加えて、オペラやバレエの経験のある人たちも豊富・・。そりゃ、負けるわ!!

主役のディルを演じられたシャーロット・グーチさんは外見・スタイルもモデルにふさわしく、足はあがるわ、ダンスも負けてないわの上に、感情表現を込めた歌も歌えるわで、どうなってるんですかね!と本当に驚きでした。

 

・美しい素材感を活かした衣装の数々

ダンスに加えて素敵だったのは衣装です。ファッション・デザイナーのベディーニの衣装を着こなすディルという設定ですから、衣装も豪華に、美しくないといけません。

映画はモノクロでしたが、舞台は色とりどりに、かつ多様な素材感が伝わってきます。軽やかそうな素材、しっとりとしていて滑らかそうな素材、そしてファー。ゴージャスさがきらきらと客席に飛んでくるよう。ダイヤモンドを縫いこんだ衣装もあるようで、宝塚のゴージャス衣装に見慣れていても、驚きの衣装でした。

 

2.日本語の直接性と役によっては勝るかもしれない宝塚歌劇団

さて、それだけ素晴らしかった英国版「TOP HAT」ですが、日本語で上演されるからこそ、直接伝わるおかしみというのは、やはりありますね!

特にダンス・歌以外の要素であるお芝居、コミカルなセリフの応酬、動きでは、宝塚歌劇団・宙組の皆様も負けてはいませんでした。これはお見事です。

 

・朝夏まなとさん演じるジェリー

ショウスターで女子にもてもてで、ちょっと軽くって、ユーモアと品があり、愛には一途。外見の美しさを含めて、これらの表現はさすがに宝塚歌劇団きってのちゃらさを誇るまぁ様が素晴らしかったのです。さすがに100年の間、女子を相手にビジネスをしてきただけのことはあり、このあたりのズキューーーン!度は、宝塚歌劇団が上でした。

また、よくあれだけのダンスを、ご自分のものにされていたと思います。英国版のジェリーは非常に手の動きが滑らかで優雅なのですが、まぁ様も相当肉薄されていましたね。

 

・実咲凜音さん演じるディル

こちらもかなりの肉薄ぶり。特に印象に残ったシーンが、ジェリーのことを既婚者のホレス(友人マッジの夫)と勘違いしているディルが、痛い目にあわせてやるわ!とホレスとジェリーの部屋に乗り込む場面です。

コケティッシュにしかし、美しい若き女性として品良くユーモアに演じてほしい場面ですが、みりおんさんは、とてもお上手でした。とても印象に残っています。

 

・マッジとホレスの純矢ちとせさんと七海ひろきさん

英国版もお上手なのです。特にマッジ。経験豊かな演者がされていて、オペラファンの旦那はんいわく「この人は相当、歌上手いで」だそうです。

が、私はこのお二人は宝塚歌劇団の方が楽しめました。おそらく、セリフの応酬がおかしみを出す場面にご登場されることが多いためというのも、あるとは思います。

ただ、「あなたのここが嫌い、でもそれ以外はI love you」の場面。純矢ちとせさんと七海ひろきさんのお二人にはぐぃっと引き込まれ、とても楽しかったのです。その記憶があったので、楽しみにしていたのですが、あれ?宝塚の方がいいかも?と思いました。

演技のレベルというより、純矢さんのお芝居と七海さんの情けないホレスが、私の好みにぴったりだったということで、英国版ファンの皆様、お許しください。

 

・愛月ひかるさん演じるベディーニ

これは愛ちゃんの勝ち!と言ってもいいのではないかと思います。英国版では脱ぎ脱ぎ場面で、靴は最初から脱いでいて下着になられるのですが、愛ちゃんは靴をポーンと脱ぎ捨て、後ろ向きで服をテーブルの上で脱ぎ始め、観客席を慌てさせました・・。私は事前に知っていたのですがそれでもドギマギ。娘には事前情報を全く入れてなかったので(私の小さな親切です)、息が止るかと思ったそうです。

シャツの下にスーパーマンのようなパジャマ(他の種類もあったようです)を着込み、よくわからないくねくねとした動きに、イタリア訛りを表現したセリフ。おかしかったこと、可愛かったこと!素敵なヒーローだけでなく、こういった表現ができるというのは、素晴らしいお強みだと思います。

 

3.結局は美しさへの萌え!

芸としては、もう、はい完璧に完敗。ごめんなさいっていう感じの素晴らしい英国版の舞台でした。容貌でも英国男性のイケメン達がぞろぞろ、カーテンコールでは客席降りがあり、トップハットをかぶった男性が間近で踊ってくれます。大満足のとても楽しい、素晴らしい舞台でした。

では、宝塚歌劇団版が総合的にみて数段劣っているかと、そうでもないのです。かなり高いレベルでのダンスの仕上がり、日本語で直接伝わるお芝居のおかしみ。ここに加えて、最大ポイントをたたき出すのが「萌え!」。

要は同じ演目だけれど種類の異なる舞台であり、どちらも楽しめる、そういうことかと理解しました。

宝塚歌劇版にあるのは、私達が見知っている演者が、わずかな期間に一生懸命練習されて、これだけのものを見せていることへの感動と萌え。とにかく美しいのですねぇ、誰も彼もが。美しい人達が美しく踊り、歌い、笑わせてくれる。

こんな幸福がありますかっ?! いや、ないっ!!

ということで、本日の考察は終わります。振り返ってみると、たいした考察にはなっていないことに気づきました。が、いいんです。おでんも煮えました(^-^)。