皆様、こんにちは。「タカラヅカスペシャル2015」、中継で観劇なさった方も多いかと存じます。miyakoguも本日、12/20 12:00公演をバウホールにて観劇してまいりました。その感想をお届けします。
爆笑の各組のパロディコーナー、素敵な歌声、そして今後ご活躍されそうな方々への注目。年末らしいイベント。笑って笑って、少し唖然として、最後に少しほろりの年末でした。
1.各組感想
まずは各組のコーナーの感想からお届けします。
・星組
トップバッターの星組さんは「大海賊の博徒たち」。みっちゃんらしい江戸っ子の義賊なのかな?囚われの姫役の風ちゃんがおさるの真似で活躍されています。和物の衣装でのガイズ&ドールズ。軽快なナンバーでした。十輝いりすさんの「花札やろうぜ」が楽しかったです(^-^)。
・宙組
お次は宙組さんの「王家に捧ぐ校歌」。ラダメスのまあ様がエチオピア校のアイーダを好きになってしまったんですね~(^-^)。まぁ様は珍しくやや内気そうなキャラです。ウバルド兄ちゃんはピラミッド建築工事現場で働いている設定。作業着のつなぎが妙に似合う真風さん。独特の間で、随所で笑いを取っておられます。
ラダメスはアイーダにお手紙を渡すのですが、ばかでかく重そうなロゼッタ石に象形文字(だったかな?)です。ここで爆笑する観客席(^-^)。実は宙組さんが9名と一番人数が少ないのですが、とても仲良さそうでした。ありがとう、宙組さん。
ここまではまだ良かったのですよ…(-_-)。微笑ましくて、楽しくて。でもね、次の雪組さんがやってくれて、真咲さんの亀にどどめを刺されましたよ!
・雪組
雪組さんは「いちご白書の三日月藩」。ちぎさんは青森県警の警部。永蟄居を命じられてから300年、ずっと北国に飛ばされています。あの時、「ええかっこしたなぁ」と後悔しきりです。でも妻はなぜか不二子ちゃん。おかしいやろ、その時点で(^-^)。ちぎちゃんはかなり「いけてない」警部です。
パンフレット見たら「学生」とありましたが、アル・カポネの望海さんも三日月大学で立て篭もっていて、みゆちゃんのお泉ちゃんに足を流してもらっています。
がおちゃんの鈴虫もちゃんと青森についてきているのですが、ちぎさんに「かめ虫」だの「芋虫」だの間違えられています。
「星逢一夜」の二人の立ち回りもきっちり再現。でも結局、お泉ちゃんに言われて再び、学生の身代わりになりなぜか罪をかぶる羽目に・・(^-^)。この時のねぇ、ちぎさんのあごをがーんと下に伸ばしたとても情けないお顔・・。そして、最後の場面で皆様に礼をされるときの妙な身体のくねくね具合・・。
ちぎさん、今月号の「グラフ」買いました。一番最後のちぎさんのグラビア、恐ろしくお綺麗でこの世のものとは思えないほどです。こんなお美しい方が、こんなことしてていいんですか?!
多分、そういう方なんですね・・(-_-)。やっぱり天才やわ!!ついていくわ。
・月組
やっぱり・・(-_-)。銀色に輝く甲羅を背中にしょい、頭には亀の被り物で押し通す真咲さんの「2015 -竜宮城の恋人たちー」です。
途中で変身されるのかな?と思っていたんですよ、もちろん(-_-)。でも最後まで亀で押し通されていました・・。おまけにもう一人の亀はアルトワ伯の美弥るりかさん。甲羅は何と段ボール製です。その時点で既にいろいろおかしいです。
最後はマノンに、ゴールデン・ジャズのタンバリンで締めくくっておられました。真咲さんご自身がおっしゃっていたのですが、「これが私の男役の集大成だと思われたら困るから」。ええ、会場中の皆さんが心の中で突っ込んでいたと思いますよ。「最後までそれでいくんかい!」って。
・専科さん
専科さんは「琵琶法師のオイディプス王」です。オイディプス王は琵琶法師になってしまって、お話を語っているんですね。宝塚の代表作のストーリーを早口でさささっと紹介する皆様です。
2.素晴らしかった歌! 真咲さんにまさかのほろり
今後の宝塚歌劇団は歌に力を入れていくご方針のようですが、最後の「Special Song」、途中の「Special Duet」がとても素晴らしかったです。
北翔海莉さんは「オーシャンズ11」から「JUMP!」を軽快に。北翔さんの花組さんで出演されたラスティ、良かったですよねぇ。北翔さんはみゆちゃんとのデュエットで歌われた「スカーレット・ピンパーネル」からの「あなたこそ我が家」もとても素敵でした。北翔さんが歌われると場面がぐんっと変わるんですね。さすがのお力、ちょっと格が違う歌です。
朝夏まなとさんは「王家に捧ぐ歌」より「世界に求む」。「エリザベート」から「私が踊る時」もちゃぴちゃんと一緒に歌われたのですが、さすがに歌いこまれている「世界に求む」の方が伸びやかな声を出されていたように思いました。まぁ様が出てこられると、自動的に「朝夏様、足が長いです」と心の中でつぶやくmiyakogu。トートの迫力は既に滲ませておられ、少し冷たい強引なまあ様に期待大です。
早霧せいなさんは、「ルパン三世」より「ルパン三世のテーマ」。最後にきっちり両足かかとぱちん、をジャンプも高く決めてくれはりました。本当にイケメンで、軽妙なルパンでした。
真咲さんをはさんで、轟様が「愛の賛歌」を朗々と歌い上げられて、最後のパレードです。
実は・・。ちぎさんと轟様の間で、各組トップスターの最後として登場された真咲さんの歌がとてもとてもとても素晴らしかったのです。
登場された時、「あ、真剣な顔をされているな」と思ったのですが、「モーツアルト」から「僕こそミュージック」を歌われました。真咲さんのコンサート「ドラゴンナイト」で歌われた曲のようですね。スカステの「Music Family」で宇月颯さんが歌われていて、いい曲だなぁと思ってはいたのですが・・。
メロディも素晴らしいのだと思います。その上、歌詞が退団会見の真咲さんに通じるものがあり、自分でも驚くほど、涙がほろほろと流れました。不覚にも。真咲さんに負けるようで何だか悔しいのですが、驚きの歌の力です。 ←結局、かなり好きなんだと思いますよ、miyakoguさん?
歌詞のすべてがぴったりあてはまるわけではもちろん、ありません(「役者じゃない」というフレーズがありますからね)。ただ、「ありのままの僕を愛してほしい」「僕こそミュージック」という歌詞、自分の中から湧き上がる音楽が「爆発しそうなんだ」というフレーズ、そしてその時の真咲さんの表現が本当に素晴らしく、一つの世界を作り上げ引き込み、歌だけで涙をもたらすレベルのパフォーマンスだったと思います。
真咲さんご自身もこれは自分の歌だ!と確信されていたのではないでしょうか?本当に素敵な歌で、「ああ、これが彼女の集大成の”意地”」だったのかと、そう思えるほどでした。
彼女はもしかしたら、私達が想像する以上に繊細で複雑な方なのかもしれません。歌の力を借りる時にこそ、ご自身の芯にある繊細な気持ちを外に出せる。もしかすると、真咲さんの芯の部分は、強気の裏返しの独特の”照れ”によって、普段は隠されているのかもしれない。そして、その芯の部分が歌でぱーーんと出てきたとき、私達を感動させるのかもしれない。そう勝手に思うmiyakoguです。
というわけで、真咲さんの銀の亀がかなりをもっていき、最後に予想にない真咲さんの歌にほろりと来た、そういう「タカラヅカスペシャル2015」でした。
最後に一つだけ。各組のスターさんが一堂に会されると、その中できらめく方、端にいても目が行く方、意外とどこにおられるのか分からなかった方、目立つ役を与えられている方。それぞれが一層はっきりくっきり見えるようです。加えて、宙組さんのみ9名が参加。月組さんは13名、雪組さんと星組さんは12名ずつ。各組のスターさんがアンバランスなこともわかります。
さぁ、次に何が起こるでしょうか? 楽しみにお待ちしておきます。