代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。

宝塚花組・ミーアンドマイガール初日 感想 明日海りおさんのチャーミングなビル、花乃ちゃんの純情サリー

皆さま、こんにちは。昨日は宝塚大劇場にて、花組さんの「ME AND MY GIRL」を観劇いたしました。初日で組ファンの皆様が多いこともあり、大きな笑いが随所に。思いがけないハプニングもありましたが、すべてハッピーな笑いに変えておられた楽しいお芝居でした。昨日はAパターンです。

GW中に娘のバレエ発表会があるため、我が家はただ今、超ばたばた。さささとですが感想をお送りしますね!再演でよく知られている作品ですが、以下、ネタバレを少し含みます。

 

1.明日海りおさんのとびっきりチャーミングなビル

明日海りおさんのような清らかな美貌の持ち主が、どうやって下町育ちのビルをされるのだろうと思っておりましたが、杞憂でしたね。

稽古場映像で背中を丸め気味のみりおさんを拝見して、ああ、こういう感じなのかな?と思ってましたが、がにまたでどたどた歩くわ、少しお下品な身のこなし。こうみると、姿勢ってものすごく大事なんだととても良く分かる演技でした(何に感心しているんだか・・)。

ただね、最初に登場して帽子を取られるのですが、その場面で「おおーー、やっぱりヘアフォード家の当主か」と思わせる品のある美貌。ある意味、とても説得力のあるみりおさんのビルです。

前夜祭だったかな、みりおさんがビルはとても好きな役と語っておられたと思いますが、伸び伸びと楽しそうに演じておられます。とってもチャーミングなみりおさん。もともと立場がどうなってもビルは一直線にサリーが好きというお話ではありますが、お屋敷で確実に貴族としての品が出ていく中で(成長は早いですよ、もともとあるから)、サリーへの気持ちが全くぶれない純粋な頑固さが、みりおさんのビルにぴったりのように思いました。

サリーに会いに下町に久しぶりに帰ってくるのだけれど、燕尾服の姿が明らかにもう品が違っている。短期間でのその成長ぶりが、いかにも本来は貴族の当主たる人間なのだとわかるようです。

ソファに帽子を置いて、そこでくるりとでんぐり返しで帽子をかぶるシーン、見事に成功していました。リンゴを腕でくるっとさせるのもうまくいってましたよ。

 

2.花乃ちゃんの純情なサリー

花乃まりあさんのサリーはコミカルな演技も、一生懸命ビルを思う演技も、とても良かったです。サリーがお屋敷を去ることを決意する場面の歌、心情が伝わってくるものがありました。私は花乃さんの声が好きなんだろうと思います。最初は下町の元気娘という感じの話し方。でも、生来の人間としての賢さが垣間見え、ビルのために身をひこうとする場面での考えながら悲しみを隠しながら去っていこうとする、自分に言い聞かせようとするような声。そして最後にレディとして登場する際の声。使い分けが素敵でした。

この物語は、ビルの成長物語であるとともに、サリーの成長物語でもあるのかしら?そう思わせるような演技でした。

 

3.桜咲彩花さんの威厳を感じるマリアおばさまとききちゃんジョン卿とのコンビ

桜咲彩花さんのマリアは予想以上に良かったです。いつもにこにこと素敵な笑顔の桜咲さんがマリアおば様って、どうかしら?と思っていたのですが、威厳のある声、落ち着いた物腰、でもどこかチャーミングでビルに翻弄されながらも、甥のビルに惹かれていく様子が伝わってきました。

チャーミングでお若いマリアおば様のため、芹香斗亜さんが演じるお髭が素敵なジョン卿との恋がさらに説得力があるような印象です。ききちゃんもダンディな若中年という感じで、素敵でした。二人が幼馴染なんだろうなという感じが漂っていてカップル感があります。

 

4.海外進出できそうなジャッキー&ジェラルド

もうね、二人セットでね、ハリウッドに売り込んだらどうかな。特に柚香ジャッキー!もっと高慢な感じになるかと思ったのですが、二人で踊っているところでは意外とジェラルドのことをにこにこと見つめていて、これは「れいまい」ファンの皆様にはツボると思いますよ。うん。

水美舞斗さんのジェラルドはとっても良かったです!おぼっちゃん育ちで気が良くて、ジャッキーのことが好きで、というのが伝わってきました。最初に歌いだされるところがおおーー、と思わせる声量、歌であり、自信に満ちておられると思います。

以前、蘭寿さんの退団公演のショウで、お一人で歌われるシーン(銀狼でしたかね)で、何だかお元気がなさそうでちょっと心配したものでしたが、新源氏物語でもおお?!と思ったとおり、彼女は見事に変わられましたね!良かったです。

男役さんが背中や肩や脚を見せられると、なぜこちらまでどきどきするんでしょうか?柚香光さんのちょっとやんちゃだけれど、とてもチャーミングで、ジェラルド好きやん?というジャッキー、ぜひご覧くださいね。歌はところどころ高音が弱かったけれど、れいちゃんもお歌がどんどんお上手になっておられるように思います。

 

5.パーチェスターの鳳真由さんが激かわ!

今作品で退団される鳳真由さんですが、とってもキュートな弁護士さんです。これはね、もだえると思う、ファンの方は。私も以前からPちゃんが好きですが、あまりの可愛さにくらくらっと来ました。

椅子に座ってね、脚を揃えておられる場面があるのですが、その脚の揃え方が可愛いの。Aパターンの鳳さん、もう必見です。

それともし間違っていたら申し訳ないのですが、「お屋敷の弁護士に」のシーン、これまであんなに後ろの人たち、盆踊りみたいな踊りしてましたっけ?花を一輪持って踊りまくる皆様、特に花野じゅりあお姉さま。めっちゃ可愛いねんけど。

とにかく弁護士が激かわ!!ということは全力でお伝えします。

 

6.英国階級社会とミーマイ

本当にごくごく短い期間、それもかなり以前になりますが、ロンドンはmiyakoguが金融業界で仕事をし住んでいたまちです。シティと呼ばれる金融界では、階級社会のごく一部を垣間見ることがありました。

同僚の英国人たちは「オックスブリッジ」と呼ばれるオックスフォード大かケンブリッジ大出身者が多く、ある銀行の頭取には確かに「ロード」の称号がついていました。

ご存知の方もおられると思いますが、オックスブリッジそれぞれの出身者には特有のアクセントというか、話し方があり、どちらの大学か、miyakoguも何となく分かるようになったものです。仕事以外の場ではもちろん月曜を「マンダイ」と呼ぶロンドンっ子の話し方も耳にし、話し方が階級や出自を示すというのは本当だなと思いました。

オックスフォードの中でも特に名門カレッジ出身の同僚と、ある日、電車で遠方に仕事で出かける機会がありました。その時に言葉を選びながら、「あのね、電車では1等車と2等車があるでしょう。それはね、お金のあるなしじゃないんだ。たとえ、お金がなくても1等車は1等車なんだよ」とそれとなく教えてもらいました。なるほど・・。

職場には植民地であった国出身の方、肌の色が違う方がおられたのですが、職種ははっきりと分かれていました(ただし、随分以前のことです)。同僚は彼らとオフィスで普通に仲良く話をするのですが、ランチに一緒に行くことはなく、なーーるほどなぁと思ったものです。そして移民系の方かな?という方が夜遅くにオフィスを掃除しておられ、日本のような掃除のおばちゃんとの関係性はもちろん皆無でした。

 

私が垣間見た当時よりも、さらに厳しい階級社会で生まれた「ミーマイ」。パンフレットの解説にもありますが、「宝塚マジック」により、ロマンティックなラブ・ファンタジーに仕上げられた宝塚ならではの演出手腕には驚きます。

みりおさんが演じられることにより、よりその色合いは濃くなっているような。階級社会を吹き飛ばすビルというより、隠し切れない品と美が全てを凌駕していく、そういう「楽しくハッピーで純情なミーマイ」でした。

初日は皆様が報告されているとおり、ドアが開かないハプニングがあり、とっさにどんどん叩くコミカルなみりおさん(多分必死でいらっしゃったと思いますが)。片方開いたところへ、加勢にやってきたジャッキー。「どん!」、一殴りで残されたドアを開け、大喝采でした。定位置に戻ったジャッキー柚香さん、あまりに受けたので、観客席に向けて手をにぎにぎと振っておられたくらいです。楽しかった!

みりおさんの純粋さ、品、美によって新たな色を加えたハッピー・ラブ・ファンタジー、ぜひどうぞご観劇ください。最後のフィナーレでの3組のシルバーグレイのカップルを中心に広がる黒燕尾の男役さん、赤いドレスの娘役さん、花組さんならではのとても美しい宝塚らしい情景でした。

Bパターンの感想はこちらです。よろしければどうぞ。

mothercoenote.hatenablog.com