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代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。

宝塚 宙組・エリザベート 役替わりAパターン感想と3パターン比較 澄輝ルドルフの絶望の震え 

宝塚宙組 朝夏まなとさん

皆さま、こんばんは。本日はたまたまラッキーな事情があり、ダブル観劇をさせていただきました。その分、遅くなりましたが、「Aパターン 澄輝さやとさんルドルフ」の感想と3パターンの比較(+新人公演)をお送りします!

 

1.本日のルキーニアドリブとあかんレベルの色気だだ漏れトート

その前にまず。

本日11時公演は、雪組の望海風斗さんと沙月愛奈さん(確か。間違っていたら教えてください)が観劇されていました。なんだか横顔のめちゃくちゃ綺麗な方が座っておられるなぁ、だいもんさんに似てるけどまさかなぁと、離れた斜め後方から拝見しておりましたら、やっぱりのだいもんさんで驚きでした!

(正確ではなく概ねの発言趣旨ですが)案の定、愛ちゃんルキーニに「今日は俺が誰をいじるか、もう皆さんわかっていると思うけど」(拍手「花組でルキーニをされた方、お隣の美女と一緒に」という感じで写真をぱしっ!

だいもんさんも手を振って応えておられ、ご自身も拍手。

 

おまけにねぇ!!!!朝夏さんがねぇ・・。

あかんわ、あの人。(miyakogu最大級の賛辞)

朝夏まなとさんが、フィナーレで「ばっちこーーん」とだいもんさんにウィンクを送られまして。周辺一帯でどよめきと小さな笑いが起こりましたよ。「だいもん、良かったね!」という笑みと、「もう笑うしかないわ、こりゃ」という諦めを含んだ笑みだったと思います。おこぼれに預かった我々(miyakoguはかなり端っこで)、笑みしかないです。

 

朝夏さんって、ほんまあかんわ、あの人。(もう1回言う)

今回の色気だだ漏れの上から流し目トート・・。「これが私のトート!」と大劇場にて完成されたと思います。そろそろ、通報が行きそうなレベルにエロい。見るたびに色気が増しています。まじであかんレベル。

珠ちゃんが「いろいろいけない」というのを、はるか彼方に凌駕しています。(ちなみに、強そうなくせに守ってあげないといけないような色気を発する珠ちゃんはまた別の魅力なんで、そこんとこよろしく)

 

いや、確かに公道じゃないし、劇場だからいいんだけれど。客席ももう、うっとりだけれど。

「朝夏まなとさんトートがいかに色気だだ漏れで、いけないか」についても、引き続き書く所存ではございます!!

 

2.本題 悲壮な貴公子 澄輝ルドルフの絶望の震えが伝わる

澄輝さやとさんは悲壮感が漂う貴公子、絶望に震えるルドルフでした。「あーーー、ルドルフが不安で壊れてしまう。どうしたらええねん!!」と観ている側に絶望と切なさと庇護本能をもたらすルドルフです。

失礼な言い方をお許しいただきたいのですが、あっきーさん、こんなに歌える方でしたでしょうか?

セリフよりも歌の方が、とてもよく通る声のように思います。歌唱については、Cパターンの桜木ルドルフが鉄板かと思っていましたが、堂々と真ん中に立ち、劇場に響き渡る澄輝さんの通る声。驚きでした。

あっきーさんのルドルフは、3人の中では一番、立派に成年している印象が強く、その分、歴史のうねりがよく見えていて、見えているが故に焦りが誰よりも強く、ハプスブルク家への責任感が一番強く、それ故に絶望が誰よりも深い。そういうルドルフだったと思います。いわば長男のルドルフです。

絶望に追い詰められていて、少しの動きにも過敏に反応してしまう。鋭敏な精神がむき出しになっていて、その分、傷だらけで震えている美しくノーブルな貴公子でした。

 

3.3パターンの比較+新人公演ルドルフ

・Aパターン 澄輝さやとさんのルドルフ

ただいま書きましたとおり、鋭敏な精神がむき出しで、少しの刺激にも過敏に反応してしまうナイーブ過ぎるほどのノーブルな貴公子。ハプスブルク家崩壊の危機を誰よりも鋭敏に察知しているが故に、誰よりも絶望しています。

その分、父である皇帝フランツへの反発は他2パターンよりも強く出ていますが、一方では、唯一の救いであるシシィへの甘えが色濃く出ており、それがかなえられなかったことへの絶望も誰よりも強い。

絶望に震える美しい貴公子であり、彼が自死を選ぶのは、父との確執が最大の原因に見えるルドルフでした。

エルマーとしても、不思議に革命が起こせないとうすうすわかっているかのような焦りが感じられました。

 

・Bパターん 蒼羽りくさんのルドルフ

蒼羽りくさんのルドルフは、王家に生まれなければ、貴族の一員として幸せな人生を送れたのではないだろうかと、観ている側が夢想したくなるルドルフだったと私は思います。

蒼羽りくさんのルドルフは、たまたまハプスブルク家に生まれてしまったが故の悲劇のように見えました。ちゃんと世の中のことも理解していて、歴史のうねりも直感的に感得している。しかし、どうそこを乗り越えていけばいいのか、そこまでの透徹した考えはない。わからないまま歴史の渦に翻弄され、飲み込まれていることへの脅えがあり、その脅えから、シシィに救いを求め、その求めはかなえられると純粋に無邪気に信じていたように見えました。

しかし、シシィはその求めに答えることはなく、りくさんルドルフの自死は、シシィが歌うとおり、シシィに最大の責めがあるかのようなルドルフだったと思います。

エルマーとしては、革命をひょっとすると成功させるかもしれないような力強さがありました。

 

・Cパターン 桜木みなとさんのルドルフ

桜木みなとさんのルドルフは一番年少でありながら、一番英明な皇太子に見えました。桜木さんのルドルフは、ハプスブルク家の崩壊が歴史の必然として見えているかのような冷静な賢さがあるように見えました。見えているが故の悲劇。彼はその歴史の流れを変えようとしていますが、実は変えられないことも知っているように見えるのです。その静かな絶望が伝わるルドルフでした。

シシィに助けを求めますが、実はシシィが応えてくれないことも予想しているかのようです。

本日拝見した澄輝ルドルフが、シシィの手にすがりつき安堵した表情を見せたのも束の間、シシィの拒絶により、絶望の表情を浮かべるのに対して、ルドルフは最初からシシィの拒絶をある程度予測していたのではないかと思わせる静かな絶望

一番落ち着いて見えるのですが、歴史のうねりには勝てないことを誰よりも理解している英明な王子。彼は歴史に負けたように見えたのです。

エルマーとしては、他の誰よりもトートの手下のようで、ルドルフを一緒に追い詰めているようにも見えました。

 

まとめますと、

・鋭敏なむき出しの精神が傷だらけになりながら、父である皇帝フランツとの確執から自死を選ぶ、絶望に震えるナイーブな澄輝ルドルフ

・ハプスグルク家に生まれてしまったがために悲劇に巻き込まれ、母との関係性が自死への引き金になってしまう、歴史とトートに翻弄された蒼羽ルドルフ

・歴史の流れを誰よりも理解し、それ故に静かに絶望へと追い込まれていく、時代に負けた桜木ルドルフ

と私には感じられました。

演技と歌唱、貴公子感では澄輝さん、独特の存在感と優しく切ない声、ダンスでは蒼羽さん、端整な美貌と歌を含めた総合力では桜木さんと、どなたのルドルフもそれぞれに素敵で、驚かされました。甲乙つけがたく、どなたもその方特有の魅力があるのです。

そこに加え、新人公演で拝見した鷹翔千空ルドルフ。背が高く細身で、ただただ脅えている壊れそうな繊細なルドルフの情感。素晴らしいものがありました。技術ではなく、下級生さんならではのむき出しの不安がルドルフの不安に直結していたと思います。

 

ふぅ。この夏最大のミッションが終わりました。本当にありがとう、宙組の皆様。ひとまずここまで!