代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

タカラヅカ・スペシャル2016中継 感想 新トップさんに優しいまぁ様に感動 先生方を偲ぶ意味もありしっとり感のあるタカスペでした

皆さま、こんにち。今日はタカラヅカ・スペシャル2016の中継、12時バージョンを中学生娘と一緒に観てきました。その感想をお届けしますね!

年に一度のタカスペ。今年は小林公平先生の7回忌、寺田瀧雄先生の17回忌の意味合いがあり、故人を偲ぶという要素があったためか、少ししんみり、しみじみムードもあり、各組のパロディはありませんでしたね。加えて、「エリザベート」日本上演20周年を記念するという面も強かったと思います。

なるほど、「サクセション」=継承、継続、継承者という意味が込められたタカスペ。以下、印象に残った場面を順不同で書きますね。

 

<第Ⅰ部>

1.トップスターのMCでのまぁ様の優しさ

第一部のトップスターさんのMCコーナー。紅ゆずるさんと珠城りょうさんが、新トップとしてご登場です。一生懸命、がんばってトークをする珠ちゃん、かわいいわぁ。少しまだ固い感じがあり、初々しい珠ちゃんです。

紅さんは同期の朝夏まなとさんがおられるためか、リラックス(^^)。まぁ様がすかさずぎゅっと腕を組んでおられます。

その時に、明日海りおさんが、同期の雪組の望海風斗さんのことを思われたのかな?「羨ましい」とぽつっとおっしゃたのを受けて、「おいでおいで」的なことをおっしゃるまぁ様。優しいなぁと思っていたら、みりおさんが珠ちゃんにも誘ってくださって、珠ちゃんも「私もいいんですか?」と遠慮がちなところ、まぁ様がまたおいでおいでという感じで。まぁ様はこうやって劇団内でナンパしてはるのね?!と思ったのも事実ですが(^^)。

本当に、優しいね、器が大きいね、まぁ様は!ついていきます。うちのりょうりょうにまで、ありがとうね!!(T-T) ←だから、いつから「うちの」りょうさんなのってば、miyakoguさん?

 

2.「愛の宝石」~「TAKARAZUKA・オーレ!」の女装チーム

最初に出てこられた瞬間に、男役さんの女装(?)だとわかるのがいいですね!

謎の美女が出てこられて、男役さんがリフト。全く危なげなくリフトをされたのが、柚香光さん、暁千星さん、七海ひろきさん、愛月ひかるさん。そして、リフトされた方は朝美絢さん、瀬央ゆりあさん、桜木みなとさん、水美舞斗さん。この女装チームが第Ⅰ部終了後のかなりの話題になっていましたね~~(^^)。

印象的だったのは、暁さんの軸のしっかりした回転と愛月さんの相手が誰でもリフトしますよ!的ながっしりぶりでした。水美舞斗さんの小さいカールの髪を顔のまわりに散らしたかのような髪型がお美しく、背中の筋肉とともに(?)目を惹きました。いろいろちょっと、若干、ええと、その・・、「ぷぷぷ」という場面でもありました(^^)。皆様、お疲れさまでした!

 

3.2番手勢ぞろいの「パリ・カナイユ」での真風さんのビジュアル

プロローグの紳士Aとして2番手さん4名が出てこられる場面です。来たわ!真風さん、現星組の礼真琴さんと元星組の美弥るりかさん、芹香斗亜さんの皆様です。

すごいですね、星組ご出身の2番手さんは。柚希礼音さんのDNAは確実に宝塚歌劇団に継承されたのですね。

しっかし、真風涼帆さんはなんというかなぁ、トップさんでもおかしくない風格が既にあり、私はまぁ様とのコンビがとてもとても好きですが、このように4組が集まられる中で拝見すると、うーーーん、もったいないなぁという感もあり、少し複雑。珠ちゃんも暑苦しく応援しているmiyakoguですが、正直に申し上げると真風さんが後ろで歌っておられると若干、微妙な気持ちになりました。

ただ、充実した2番手時代を相性のいいまぁ様のもとで過ごしておられるのは、ご本人にとっても素晴らしいことです。ここはゆっくり、将来を楽しみに拝見させていただきたいと思います(^^)。

ばりばり贔屓目なのは重々承知ながら、背が高く端整で、迫力がある真風さん。トートの「愛と死の輪舞」を芹香斗亜さんと歌われた場面も含めて、ビジュアル面はやっぱり一番素敵でした!うふふ。これは譲らん!もしヘアメイクも含めてトートであれば、多分、ナンバー1間違いなし!です。

↑ 贔屓目ばりばりなので、お許しくださいね(^^)。皆さまもそれぞれにナンバー1がおられると思います。

 (私が真風さんから感じた変化について、次の記事でつらつらと考えています。どこか「寂しさ」を感じたのです、彼女から。)

mothercoenote.hatenablog.com

4.珠城りょうさんのすっとお芝居に入る歌

「うちのりょうちゃん、大丈夫かしら?」とちょっぴりはらはら、どきどきだったのですが、最初こそ固さの残る初々しい珠ちゃんだったものの、お芝居の歌にすっと入っていかれる力が抜群におありになるのですね。観ていて安心しました。ちぎさんの目がとび色の魅力なら、珠ちゃんのくっきりとした黒目がちの目には黒曜石のようなきらめきがあると私は思います。

きらきらとした黒曜石の発光。それはお芝居に入られた時にすっと強くなるのです。

「激情」から1曲歌われた珠ちゃん、ぱっとホセに変わられたように思いました。「アーサー王伝説」のちゃぴさんと恋に落ちた喜びを歌う場面も素敵です。この時の珠ちゃんは優しい目。

そして、トート。上から見下ろすような目が、すっとトートになったような印象でした。礼真琴さんのルドルフももちろん、歌上手さんですからぐっと雰囲気が出ていて素敵な組み合わせでした。

ただ、宙組さんの「エリザベート」をこの夏、拝見した印象からはそうだなぁ、ぜひ桜木みなとさんか、コーラスに入っておられた鷹翔千空さん(新人公演でルドルフを好演)にご登場いただきたかったなぁ。もちろん、澄輝さやとさん、蒼羽りくさんのルドルフもそれぞれに素敵なのですが、桜木さんと鷹翔さんのルドルフは繊細で傷ついていて静かに絶望していて、私の好きな演技でいらっしゃいました。

 

<第Ⅱ部>

5.エリザベートのみりおさんとまぁ様、轟さんのキューーチュ!

第Ⅱ部冒頭、客席5列目くらいでしょうか?照明がぱっとついて、「キーーッチュ!」と登場される轟さん。客席をじっと見つめて歌われておられましたが、轟さんに見つめられた方は大丈夫だったかしら?歌い終わりにバチコーーンとウィンク!その威力にびびりました。

そして、さすがにトートとしてそれぞれ2ヶ月間の公演をされてきた明日海りおさんと朝夏まなとさんは違いますね。みりおさんは、視線の強さに蠱惑的な魅力がさらに高まっておられるように拝見しました。人を「死」に魅入らせてしまうようなトートです。これはふらふらっとついていく人がいるのも、しかたないなぁと思わせる目。

一方、朝夏まなとさんは妖艶ロックスターのトート像を打ち出した方でしたから、歌詞の終わりに「ぉぅーー」「ぃぇーー」的な吐息を挟み込んでこられて、ぞくぞくしました。もうね、宙組さんは「MANATO ROCK」とか「MAA-MAKA STYLE」とか(真風さんもフィーチャーでお願いします)、何でもいいからライブをやっていただきたいんですけど!!!観客はぜひタオルを回していいことで、よろしくお願いします。もちろん、まぁ様は客席降りで投げキッスで客席をあおってくださいね(^^)。

 

6.4組揃った中で目立った方

その他、あくまで私個人の感想ですが、私の印象に残った方々は以下の方でした。

愛希れいかさんのショウスターの迫力 ←他の場面は可愛らしくていらっしゃるのに、アッパショナードはかっこよかったです!

実咲凜音さんの安定の歌唱力、さすがのシシィです

・男達に言い寄られるけれど手を取らない場面(アーネスト・イン・ラブでしょうか?)での花乃まりあさんちょっとつんとしたキュートさ、可愛かったです!

・スカーレット・ピンパーネルへの期待を高めてくださった綺咲愛里さんのしっとり感のある声

柚香光さんのきざな身のこなしと星風まどかさんの手をひいて袖にはけた際の王子様ぶり ←とってもきらきらしたカップル

・音波みのりさんと踊られた鳳月杏さんの素敵な男役ぶりとスター感 ←なんか、スター来た!って思いましたよ

・可愛い要素を体現してくださった音波みのりさん、遥羽ららさんのキュートさ ←遥羽ららさんはバウ・シンギングワークショップ以来、物語を感じさせる歌唱に注目しています

・監獄ロックを歌われた桜木みなとさん、瀬央ゆりあさん、柴藤りゅうさんの三人衆のノリノリと顔の濃さ、弾ける笑顔 ←実は楽曲としては一番印象に残った場面でした

凪七瑠海さんの紳士感と、凪七さんと一緒にエンドレス・ラブを歌われた際の仙名彩世さんの美しくたおやかな声

星条海斗さんのよく通る声の気持ちよさと、一緒に歌われた場面での純矢ちとせさんの歌上手な素敵なお姉さま感 ←マギーさん、お歌がお上手になられてますよね?

華形ひかるさんと沙央くらまさんの小粋な雰囲気 ←みつるさんは素敵な兄貴、こまちゃんは独特の色気が好きです

宇月颯さんの滑らかなダンス ←あ、このダンス、誰?と思うと宇月さん、上げた手の形がいつもお綺麗です

和希そらさんのええ声!ご活躍が嬉しいです

麻央侑希さんの驚くばかりのスタイルと目を惹く華、蒼羽りくさんにもいつも不思議と目を惹きつけられます

他にももちろん一杯おられますが、とりあえずは以上です。宙組・博多座公演のアムネリスの彩花まりさん、月組でばりばりご活躍の千海華蘭さんには出ていただきたかったかな。タカスペは、新人公演の主演経験者が主なのかな?と思いつつ、特に月組さんは一番人数が少なかったので・・。

皆さまもそれぞれに印象に残った方がたくさんおられたと思います。自分が好きな組以外の方にも、「お?!」と思ったり、「うわ、誰?」と思ったり、タカスペっていいですね~(^^)。

 

7.少しだけ残念だったこと

終盤で「Smile」をソロで歌われた明日海りおさん。美しい笑顔で、本当に楽曲にぴったりのみりおさん、さすがです。

ただ、全体としてみると、昨年、胸を打たれた北翔海莉さんと咲妃みゆさんの「あなたこそ我が家」、龍真咲さんの「僕こそミュージック」程の印象に残る歌唱は、うーーーん、あったかなぁ・・と恐縮ですが私は思いました。

みりおさんとまぁ様のトートのように、公演を思い出させる歌唱はもちろんあり、それはもちろん皆様、素晴らしいものでした。ただ、自分が過去に演じた役ではなくても、一つの楽曲だけである世界をぐっと創り上げるお力のある方は今、どなたがおられるだろうか?思う面があったのは事実です。

歌の上手い下手だけでなく、歌唱と声の力だけでその後ろにある物語の広がりを感じさせる、物語にぐっと惹き込む力のある方。今回のタカスペには出ておられませんが、咲妃みゆさんはそのお一人かと思います。

もちろん、4人中お二人が新トップさんという今回のタカスペ。今後の充実した展開を期待してお待ちしたいと思っております。まずは、月組さんの元旦の「グランド・ホテル」、お待ち申し上げております。

はい、体調管理ですね。はい、了解です(^^)。