代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

月組バウ・アルカディア 感想2 お芝居上手のさすがの上級生さんと気になる下級生さん

皆さま、こんばんは。本日14時半の月組バウホール公演「アルカディア」観劇の感想2です。

3.月組の皆さんはお芝居が好きなんだろうなぁ

・美園さくらさん

コケティッシュで、粋で、軽やかでした。もっと重くなる話かと思いましたが、彼女は軽やかに夢を追ってパリに行くのですね。さすが、ありちゃんより少し年上ですが、本当に若い設定です!夢が一番大切な時期なのですね。ただ、最後はハッピーエンドで、この場面、再会するありちゃんは年相応の明るさなのです。

暁さん演じるミネット(子猫ちゃんの意味)は、さくらさん演じるダリアのもとで、傷を癒し自分の居場所を見つけられたのだとほっこりするラストでした。彼を年相応に戻す力があったダリアをちゃんと演じておられたと思います。

声が澄んで美しく、お歌も綺麗に。金髪のかつら(かな?)がよくお似合いでした。All for Oneでマザリネットのお一人を演じておられていた時も、表情豊かで注目していました😊。

 

・光月るうさん

茶色ゴールド系というのかな、少し光るスーツがとってもお似合いで、ダンディで男の色気や欲が見える演技でした。さすが上手い。クラブ「アルカディア」に出資するお金持ちの事業主です。いろいろ鍵を握る人物。

 

・夏月都さん、白雪さち花さん

お二人が出てこられると、ぐっと「芝居感」が高まります。お二人は本当にすごいなぁ。さち花姐さんの両サイドのスリットの入ったワンピースの美脚、がん見です。

夏月さんはもと高級娼婦のお役。気位の高さ、落ちてなお生きるのに必死だった女の強さと弱さ、亡くなった夫(ありちゃん演じるミネットの父親のはずなのですが・・)との昔の恋を想像させる演技でした。

 

・貴澄隼人さん

クラブ「アルカディア」の頼りない支配人。コインを入れるような小さなバケツ?を頭にかぶってセンターで踊るシーン、最高に楽しかった!こういう役をさらりとできる方が複数名おられるのが月組の強さかな、と思いました。

 

・晴音アキさん

「アルカディア」の元ダンサーで衣装係りですが、裏でとりしきるしっかり者です。セリフが明晰で、ちゃきちゃきしていて、優しい個性が伝わってきました。とっても良かった。

 

・輝生かなでさん

樫畑亜依子先生脚本・演出のこのお芝居は、ところどころ、正塚先生の脚本の流れを思わせる部分がありました。そこを担っておられたのが輝生さん。ありちゃんとのお二人の場面での感情表現は、こちらにぐっと伝わってくるものがありました。

ありちゃん演じるミネットが、幼馴染のダリアの部屋にころがりこんで、嫉妬と心配とでいらいらしているアルカディアのダンサー役です。幼馴染のダリアを大切に思っていていつも心配している役。

若者らしく、その焦りやいらいらが伝わりすぎるくらいわかりやすい演技でした。明晰といえますが、もう一つ、二つ含みがある演技を今後、期待したいと思います。

フィナーレで真ん中で踊る姿に、少しずつ龍真咲さんと珠城りょうさん両方の雰囲気を感じました。楽しみな方だと思います。

 

・風間柚乃さん

ストーリーテラーで探偵?どういう役だろうと思ったのですが、幕開け、一人で語り出される場面から、ぐっと観客をお芝居の世界に引き込みます。

そして、ラストも「え、あれ、これでお芝居が、ええ?」と思っているところを再度、ぐっと終わらせる力(ちょっと強引にね)がある語りでした。上手い。All for One初日すぐはどういう演技か探っておられたような印象があったのですが、さすが、2ヶ月にわたり本公演で重要な役をされてきただけのことはありました。フィナーレのおらおらはもちろん健在❗

 

・結愛かれんさん

輝生かなでさんを一途に好きなアルカディアのダンサーのお役。自分の感情に正直な等身大の若い女の子。正塚先生のお芝居に似ているなと思った役の一つです。

 

・清華蘭さん

ありちゃんの10歳の妹役です(ただ、ありちゃんはその存在を知りませんでした)。兄を訪ねて三千里、ありを訪ねて三千里(注 不正確ですがうまいこと言えたわ!とご満悦なmiyakoguさんなので放っておいてあげてください・・)。

おばちゃん、泣いたで、あんたの演技に!!良かったで。

 

・蘭尚樹さん、礼華はるさん、瑠皇りあさん

蘭尚樹さんはアルカディアでウエイターとして働いていますがダンサーにもなりたいナルシス役。練習を繰り返すミネットありちゃんを認めていきます。その人の良さが、すっと出ていた演技でした。

礼華はるさんは探偵に憧れ、いつしか、アルカディアのウエイターから風間さんの部下の見習い探偵に。最初、ウエイターの衣装がとってもお似合いで目を惹きます。風間さんに若者らしくつっこみつつぼけるような役を軽妙に。正統派の雰囲気ですが、こういうお役もできるとは驚きました。

瑠皇りあさんは、花束をクラブの華であるダリアに差し出す場面でダリアに選んでもらえる客や花屋さんとして随所で目立ちます。金髪がとてもよくお似合いの美形さん。パンフレットのスチール写真も綺麗で、セルフプロデュース力の高い方ではないかと推察します。

(感想3に続きます)

mothercoenote.hatenablog.com