代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。朝夏まなとさん退団後のロスから、少し息を吹き返し中。

月組・カンパニー/BADDY 感想1 面白かった!反骨精神に満ちた斬新なショー 日本の女子は変わっていくよ、宝塚もね(^^)

皆さま、お元気でしたか?さて、本日は宝塚大劇場にて、初日開けて2回目の月組「カンパニー/BADDY」を観劇してきましたので、その感想を早速お送りします!ぜひこれは一度は観劇いただきたいショーです。

ネタバレはできるだけ避けつつ、どうしてもある程度はネタが出てきますので、お嫌な方はお読みにならないでくださいね。まずはショーからまいります。

※お芝居感想はこちらです。よろしければどうぞ。

mothercoenote.hatenablog.com

 

タイトルどおり、103年目を迎えた宝塚でチャレンジされた新しい斬新なショーでした。宝塚の娘役さんといえば、可憐でキュート、あなたについていくわという優しさと女性のかわいらしく素敵な「粋」を集めたような存在。

しかし、このショーはそうではない女子が登場します。私が一番驚き、「ブラーボー!」と立ち上がりたかったのは、愛希れいかさんがセンターで踊られた「グッディの怒り」のロケット。これが面白かった(^^)、斬新だった!

小林一三先生、宝塚歌劇団はこうやって新しい歴史を紡いでいくのですね。ということでホワイエでぱちり。

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1.すごいわ、ピースフルプラネット地球

憧花ゆりかさん演じる「女王」が登場した瞬間に驚きで笑いが。ものすごい鬘です。まぁ、マリー・アントワネットも船とか載せてはったしなぁ。付き従う綾月せりさんは「公爵」。あくまで統治者は女王。

かわいい王子が暁千星さん、王女が早乙女わかばさん。わかばさんは、お芝居「カンパニー」で演じられたお嬢様プリマがとっても良かった!ショーでは可憐に可愛らしく。

地球をピースフルに、犯罪ゼロに守っているのは愛希れいかさん演じる凄腕の女性捜査官グッディ。きらきらのサンバイザー、綺麗な足でプリキュアの登場人物のようです。

彼女に憧れているポッキー巡査が月城かなとさん。れいこちゃんは情けなさそうなお役なんですよ。ぷぷぷ(^^)。マールエビの被り物シーンもあるから・・。←謎でしょう?ぜひみてね。

話題沸騰の輝月ゆうまさんは出向銀行員(宇宙人)です。あっと驚くビジュアルですが、「ドン・ジュアン」で香綾しずるさんが演じる「亡霊」をご覧になった方は、まぁ、そういうもんだとご理解ください(笑)。輝月ゆうまさんは、一場面、ソロもあり、ええ声を響かせておられました。(と思うのですが、合ってます?)

 

2.あかんやろ、月からやってきた珠城バッディ達

そこに、バッディが月からやってきちゃうんですよーー!わるーーいのがね。

ぷっくぷくの宇宙服を着て登場する珠城りょうさん、ものすごい悪いお顔ですよー。ぷぷぷと思っていると、ばーーんと宇宙服を脱ぎ捨て、バッドボーイ達も現れて一気に場面は悪そうに&かっこよく。バッドボーイ達がかっこいいねん、文句なしにね。

美弥るりかさんは「スィートハート」、宇月颯さんは「クール」、紫門ゆりやさんは「ホット」です。美弥さんは濃いピンクのお衣装で、垂らした長髪。お美しいです。宇月さんはある場面で銃のホルダーを背中につけて踊る姿が最高にホットでした。早乙女わかばさんとの切ない恋物語も、サイドストーリーのようにショーの中で流れていきますのでご注目を!

そして、開幕アナウンスはなんとここで(幕開けしてからしばらくしてから)。ぷぷぷの内容でした。ぜひ観劇のお楽しみに!

「ははは」と体をそらしてせりさがってくる珠ちゃん。無駄におもしろい・・(^^)。ショーで何回も「ははは」と珠城りょうさんが笑うのですが、そのたびになぜか吹き出すmiyakogu。

珠城りょうさんは酔っぱらってお土産持って帰ってきたり、ちょい悪指南の指示を出したり。実際には美弥さんとか任せで、銀橋で寝そべったり、指揮者さんから指揮棒を取っちゃったりと大活躍の珠城りょうさん。ちょっと昭和の石原軍団のような珠ちゃん、かわいいですね。

頭取夫人が誰だろう?と思っていたら、まさかの佳城葵さんだったのですね。かわいかったですよー。

 

3.ポッキー巡査は片思い

ポッキー巡査の月城かなとさんがまぁ、情けないんだ、一生懸命でかわいい!「ローマの休日」マリオ・ヴェッラーニさんの情けない年下バージョンと思っていただければ。

グッディさんに片思い。いつも彼女を追いかけてばかりいるのですね。でも、ポッキー巡査は悪の道へ。ある場面でグッディさんとの関係性が逆転するところ(逆転したように思えるところ)があります。

そこのれいこちゃんの「うふふ、あはは」スキップがまぁ、あほっぽくて楽しくて笑えます。

しかし、実はポッキーさんは・・。これはどうぞ観劇のお楽しみに(^^)

 

4.怒りのグッディ

このロケットの場面が、このショーの真骨頂ではないかと、私は本日、思いました。

ピースフルで無犯罪だった地球をめちゃくちゃにされ、気になっていたバッディ珠ちゃんに対する怒りがついに炸裂するグッディちゃぴさん。

彼女はバッディさんに惹かれていく気持ち以上に、自分の「使命」を邪魔されたことに怒りが爆発します。

この「怒りのロケット」が新しかった。斬新だった!

もちろん他の場面も斬新です。ただ、ジゴロにしろギャングにしろ「悪くて、同時にかっこいい男」は宝塚の舞台には繰り返し登場してきたと思います。

きちんと綺麗に美しく、時に少し窮屈なくらいに正確にちゃんとロケットを踊り続けてきたであろう宝塚歌劇団、それをちゃんと拍手で静かに応援してきた宝塚の観客。

そのまじめなきちんと感に感動すると同時に、私は時々うっすらとした反感も感じてきました。もっと自由にお行儀良くばかりでなく、はみ出して観劇したっていいのに、という気持ちがあったのですね。

グッディーズの女子を率いてセンターで踊るちゃぴこさん。立ち上がれ!日本女子!とまさに思った胸のすくような瞬間でした。※舞台上ではあくまで「地球女子」ですね(^^)。

考えてみれば、セーラームーン、プリキュアとアニメでは戦う「かっこかわいい女子」を女の子たちが支持して久しいのに、E-girlsや韓国の少女グループ等、TVで見聞きする女子グループもかっこよくクールで挑発的なのに。

「怒りのグッデイ」の場面の女子は、正義のために怒り、立ち上がる女子。かっこよかった、素敵だった。ラップ調というか、ヒップホップ系と言えばいいかな?音楽に乗ってステップを踏む月組の皆さんは Coooooooool! でした。

この場面をはじめ、私のように快哉を覚えるファンもいれば、反対にこのショーにはおそらく反感も異論も出るでしょう。品がないというご意見もあるでしょう。

でも、そういうきちんとした女子であること、一歩控えた女子であること、良妻賢母であることを求められることへの息苦しさ、鬱積、怒りが渦巻いている今の日本で、こういう場面が宝塚歌劇団でつくられたこと。

それはとてもクールなチャレンジだったと私は思います。そして、全面的に私は支持したい。

もちろん上田久美子先生の意図は、そんなところにはなかったかもしれません。パンフレットにあるように、喫煙に代表される「悪いこと」が舞台上で見せることができなくなるかもしれないということへの反骨があったのではないかと思います。政治的な正しさを含めて、漂白されていくような社会、そしてそこを反映せざるを得ない舞台。

しかし、皆さま、ご存知のように世界経済フォーラム(WEF)が2017年11月に発表した2017年版「ジェンダー・ギャップ指数」では、日本は調査対象144カ国のうち114位、それは前年より3つ後退しています。2016年に女性活躍推進法が我が国では成立しているというのに。

長年の清く正しく美しくを打ち破って、「立ち上がれ、ガールズ」怒りでぶっ飛ばせ!」という勢いをこのショーに感じたのです。怒りを覚えた=生きている!と感じる不思議な喜びもあると思います。同時に「いい子でいたい、悪いことしたい」という葛藤もその後ろにはあるのです。そこがけなげでやっぱり宝塚であり、日本女子でもあります。

いち早く時代を読んで次の事業を興していかれた小林一三先生が生きておられたら、喝さいを贈られたのではないかと私は思います。miyakoguも隣でぱちぱちぱちとね。

 

.炎のデュエダン

いろいろあって、物語は終わろうとしていきます。ここは内緒にしておくね!

炎の映像を背景に始まる異色のデュエダン、グッディとバッディの対決であり、愛であり、憎しみであり、最後には・・。

たまちゃぴのコンビならではの迫力と物語性がそこにはありました。このショーはちゃぴさんがトップ娘役の今の月組だからこそ、説得力があるのです。強くてキュートで使命に燃える女子、だけど敵役に惹かれていく・・。

ラスト、どうなるかは劇場でお確かめください。

 

.フィナーレへ

フィナーレも傑作でした。既に新聞記事やニュースサイトでご覧になった方もおられるでしょう。珠城りょうさんはサングラスをかけ、蹴散らすようにセンターに出てこられます。何と言われていて具体的にどうなるかは観劇のお楽しみにね!

白い衣装に身を包んで煙草を吹かす珠城りょうさん。その隣でクールに妖艶に構える性別不明そうな美弥るりかさんもとても素敵でした。補正をせずにほっそりとした美しい姿を生かした白いお姿。途中、女性姿でも登場されますが、お綺麗です。

あ、ショーの途中での女装といえば、月城かなとさんも・・・。ぷぷぷですので、ぜひご注目を!

ご退団者の皆さまはお芝居、ショーとご活躍。その中で、他の方と比べるとあまりスポットライトがあたったわけではなかったかもしれないバッディの一員のクールな表情の優ひかるさん、グッディの一員として生き生きとした表情で踊っておられた早桃さつきさん。素敵でした。

私は優ひかるさんの整った素敵な髪形が好きで、必ずチェックしてきた方でした。千秋楽までどうぞ生き生きと!

 

.ショー作家 上田久美子先生

今回のショーは演出の上田先生のチャレンジ精神、反骨精神、豊かなアイディアに感嘆するとともに、そこを通した劇団も素晴らしかったと思います。クールだわ。

ただ、若干やり過ぎ感もあったかとは思います。そこまですべてを壊してかからなくてもいいのにな、という微笑みを観ている側が浮かべてしまうような側面も。また、ショーが全体として流れるような構成ではなく、少しがちゃがちゃした印象もありました。上田先生のお芝居と比べて、です。

しかし、それくらい振り切らないと、打ち壊せないほど強固なスタイルを宝塚歌劇団が確立してきた103年の歴史だったのだろうというのもわかります。こういった歴史の中で名を残してきた先生方に改めて敬意を。

とにかく楽しかった、新しかった!

ぜひ一度、ご観劇ください。宝塚歌劇団、新しい歴史の1ページです。