皆さま、こんにちは。台風が通り過ぎるのを家にこもって待つ日曜の昼下がり、お元気ですか?
月組・エリザベート、いよいよ明日10月1日(月)が千秋楽となりました。ちゃぴさんのサヨナラショー、素敵なものになりそうですね。
さて、今回の最年少トートを務めている珠城りょうさんのトートは、少し不思議な印象を残すものだったと私は考えています。
あくまでmiyakoguの勝手な観点だけれど、今日はそのことについて書くわ!心の声全開で(^^)。ばんばんばん!
(注 机をたたくmiyakogu)
1.珠城りょうさんの両性具有性
珠城りょうさんについて考えてみたのですね。
くっきり二重のくりくりお目めは女性的。
高い鼻と頼りがいのある肩幅は男性的。
ボリューミーな太ももは実は女性的、なのに長い脚をぐっと開いた時の腰は男性的なセクシーさ。
珠城りょうさんは、もともとの容姿と漂う雰囲気が非常に両性具有性の高いジェンヌさんだと私は思います。
その上で、あの方が演じる男役像からは精神的な「男性性」が非常に強く伝わってくるように思うのですね。不思議なことに。
純粋に、一途に、ピュアに恋をする。少年のように。
同時に相手を自分のものにしたいという欲望の火が宿る瞳。青年のように。
意識的なのか無自覚なのか、それはわかりません。もともとの恵まれた資質と珠城さん特有の清らかさの上に、役への入り込みによる大人の男の欲望のようなものが垣間見える時があります。それらが融合した匂い立つような魅力。
今回のお化粧と長い髪は、左側の髪はウエーブが細かくお顔に斜めにかかるようで、左からの横顔には、ラファエロ等が描く青年天使のような清らかさがあるように思えました。
一方、右側の上げた髪の目元は歌舞伎役者の隈取りのようで、右側の横顔は意思の強い青年に見えました。
珠城りょうさんの両性具有性と、トートが持つ両性具有性がシンクロしているかのように思えたということです(^^)。
2.純情少年トート
今回の珠城トート。初日あけてすぐに拝見した時は、妙にかわいらしく健気に見えました。
エリザベートのことを無意識に追いかけてしまって、拒絶されるとむぅっとして、でもやっぱり目が吸い寄せられて、自分でも何をしているかわからないまま追いかけてしまう少年の純情で健気な面が強く出たトートのように思えました。
まぁ、一言で言うと、ばんっ! なんかかわいかったのよ!
3.一途な帝王トート
三度目に観劇したのは代役公演で、この公演を絶対に成功させるという月組さんの強い意志が伝わってきた見事な舞台でした。ただ美弥さんフランツならではの大人の部分が少し弱く、美弥さんが無事に復帰されて本当に良かったです。
宝塚大劇場のラスト1週間のところで観劇したこともあり、珠城りょうさんのトートは強い意思を持った黄泉の帝王トートに成長されていたように思います。
闇の世界を支配する若き帝王としてのトート。
少年トートからは成長していて、初めての経験だけれど、これが恋だということはわかっている。けれど、具体的にはどうしたらいいのかよくわからなくて、エリザベートに働きかけるけれど、今一つ作戦がうまくいっていない。
黒天使にぜーーったいに相談しているでしょ?というトートですよね(^^)。
前の宙組さん公演の朝夏まなとさんのトートはもう、なんというか手馴れたトートで、ちょっと文化の違いでうまくいってない感があったのですが、珠ちゃんトートは帝王のわりにはなんというか、一途で手馴れてなくて作戦がうまく回っていないトートのように見えました。微笑ましい・・。
いやぁ、トートを微笑ましいと思う日が来るとはなぁ・・。しみじみ・・(^^)。
多分、これは珠ちゃんのもつ可愛らしさともリンクしているんでしょうね。なんか微笑ましいんですよ。あの人。
珠城トートはシシィを救えるのは自分しかいないと本気で、心の底から本気で信じていて、シシィに「まだ私を愛してはいなーーい」と告げた後、壁にもたれて歌う「たった一人の人間なのに。。」がとても切なく響きました・・。いじらしい・・。
いやぁ、俺様トートをいじらしいと思う日が来るとはなぁ・・。しみじみ・・(^^)。
なんでわかってくれないんだ!という思春期の少年の心を残した若き帝王。そのため、”青春の輝きのようなみずみずしいきらめき”がどこか伝わってくるトートだったと思います。
本当は黄泉の帝王なのに、恋を知り染めし若者特有の生命のきらめきを感じる不思議な魅力を感じさせたトート。
エリザベートとの出会いが黄泉の帝王にもたらした閃光のような命のきらめき。シシィと触れる瞬間、瞬間にトートの側にも命が揺れ動くかのような。
皆さまもライブビューイング、東京でのご観劇をどうぞお楽しみください。
うん、やっぱり、なんだかかわいくて、微笑ましくて、涙ぐましくて切ない!そんなトートに見えました(^^)。