代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

宙組・博多座 黒い瞳/ビバフェスタ 真風涼帆さんの夢を見せる「実力」への考察

皆さま、お元気ですか?昨日、日帰りで佐賀での温泉&博多座観劇の旅を満喫しましたmiyakoguです。

今日は真風さんのお茶会のようですね。昨日2/16 15時は会総見だったのかな?大盛り上がりの博多座公演でした!「ハネウマライダー」で「たとえば君と」と2階席を指差しで煽った真風さんご自身が、あまりの「きゃーー!」という歓声につい笑ってしまわれたほどの盛り上がりでした(^^) 。

昨日は、私は前方端の方のお席。ちょうど宝塚グラフのスーテジサイドショットの感覚で舞台を拝見しとても新鮮でした。いつもと違う角度で観たためか、真風さんが男役さんとして成熟の時期に入られたからなのか、白軍服と黒燕尾のお姿を拝見して思ったことがあり、本日はそこを書きたいと思うのです。

ばんっ!(≧▽≦)(注 決意表明の音)

(こちらは博多座お土産です。お酒のおつまみ系ですね。いわしのあぶり焼き、おいしかったです!)

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1.「黒い瞳」がさらに良くなっています

その前に。お芝居「黒い瞳」はさらに良くなってました。特に、和希そらさん、秋音光さん、優希しおんさんのトリオの抜群のダンスと役柄が変わると途端にがらっと変えてこられるセリフの声、素晴らしかったと思います。

真風さんのおぼっちゃん度はさらに鮮明に、愛ちゃんの男くささはさらに大きく、まどかちゃんの可愛さはさらに引き立ち。加えて、寿つかさんのコミカルな演技、純矢ちとせさんの女王の威厳と愛への想い、桜木みなとさんのマーシャへの恋、蒼羽りくさんの引き裂かれる想いと、皆さまの演技がそれぞれにアップしていたと思います。りくさんの演技、好きです!(大事なことなので毎回書く)

 

2.真風さんの白軍服と黒燕尾

ステージサイドショット席(?)だからこそ、見えたものがありました。

「黒い瞳」で女王に許され、マーシャを迎えにかつての駐屯地に駆けつける真風さんニコライ。白軍服です。脚が長い!

マーシャに向かってすべてを受け止めるよ、というように手を横に広げる白軍服真風さん。前回観劇時はその後姿を観て、「あわわーーーー!!(≧▽≦)」となっていたわけです。抱きつきたいですよね?ねっ?!ばんばんばんっ。

今回、ステージサイドショット的な場所から、両手を広げる真風さんの横顔の表情と立ち姿がより良く見えたのですが、完璧に素敵な一人の男性でした。その所作が、です。

すらっとした男性アスリートのような立ち姿。ただただ生き物として美しい。

そして黒燕尾。階段でMの字を描くように立つ男役さんとセリ上がる真風さん。微塵の迷いもないすっきりとした立ち姿、指先とつま先まで計算された美しいダンスの軌跡、美しい姿形と所作。

デュエダンで柔らかな優しい色のドレスをまとったまどかちゃんが出てこられると、何度も斜め下のまどかちゃんを見下ろして、「にこっ」と笑いかけられるのですね。そこに流れる暖かな信頼。清らかな愛への憧れと夢がお二人からは流れ出るようでした。

 

3.男役トップスター真風涼帆さんのプロフェッショナルな実力

黒燕尾の真風さんを観ていて思ったのです。

この人は長身、男役さんとして整えた姿形に加えて、所作が美しい男性を極めてこられたのだと。

プロフェッショナルに、ストイックに、追求されてきた男役像。

持って生まれた長身に、髪型やお化粧を整えるお力、男性としての美しい所作の追求、これらすべてをひっくるめて「宝塚の舞台にしかいない美しい男性」を完成されつつあると思います。

宝塚ファンの方々の感想を拝見していると、音楽がメインのミュージカル作品を好まれる方にとっては「歌唱力」が「実力」の一番重要な判断基準になっているのだろうなと思うことがあります。

退団後のことを含めて考えると、劇団側がそこを重視されるのも確かに、と思います。日本のミュージカル業界で宝塚OGさんの活躍が増えれば増えるほど、ジェンヌさんの舞台女優としての将来も開かれますから。

ただ、宝塚歌劇団に求めるものは人それぞれです。私自身は、それぞれに観劇を楽しめばいいというスタンスですが、ジェンヌさんの「実力」が歌唱力に特化して語られることにはやや抵抗感があります。

なぜ、そう思うのでしょうか?

 

4.宝塚歌劇団特有の「夢を見せる力」

皆さまは、たとえば誰かの結婚式に出た際、宝塚の男役さんほどに黒燕尾を美しく着こなし、背筋を伸ばし、所作が隅々まで美しく、優しい微笑みや色気のある目線を繰り出すリアルな男性に出会ったことがありますか?

しかも、一人でなく集団で、いずれもタイプの異なるイケメンがいる黒燕尾の集団。

おそらく、ほぼ皆無と思われます。

やや古くなりますが映画「モーリス」のような世界であれば、辛うじて。あるいは海外の雑誌に掲載されているような欧州王室関係者の結婚式や、ウィーンやパリで開催されるデビュタント等の社交の場。もう少し身近なら、社交ダンスの競技大会、スポーツ選手がスーツ姿で集まるレセプションのような場ならおそらくは。

宝塚ファンの方であれば、本当に社交やお仕事で行ったことあるよ!という方がおられるかもしれませんね。

けれど、電車か国内便で行ける距離でとなればどうでしょうか?参加費は一番多いパターンで8300円、または8800円というお値段水準で、です。

一流ホテルや素晴らしいバーであれば、髪をオールバックに整え、ぴしっとシャツを着こなし、にこやかな笑顔を見せてくれる美しい所作の男性がおられるかもしれません。

けれど、そういう男性はね、黒燕尾で集団で踊ったり、目線をとばしたり、ウィンクしたり、にやっとオペラ越しに笑ったり、相手役さんに優しく微笑みかけたり、キスシーンを見せたり、カフスをおもむろに整えたり、ふぉって言ったり、お手紙を受け取ったり、お茶会で握手したり、ファンからの愛を受け止めてくれたり、ソーランを踊ったり。

そういうことはしないんですよ!!!ばんばんばんっ!

 

身近な場所に集団でおられて、一番お安くであれば3500円から入場できて

・姿形と所作が美しい夢のような男性(男役さん)と

・美しく可愛らしく、時に色っぽい女性が

・集団で美しい衣装を着て踊り歌われる、夢みるような桃源郷

それこそが、私にとっての宝塚歌劇団です。(あくまで私にとって、です)

私は、美しい姿形をした人の美しい所作と優しい微笑みを観に行ってるのですね。ただただうっとりと。

もちろん、その夢心地の世界が、あらぁ・・となるレベルの歌や演技力、ダンスによって現実に引き戻されてしまうのは困ります(^^) 。

けれど、美しい男役・娘役であることをプロフェッショナルに真摯に追求されてきた方であれば、その水準をきちんとクリアしていかれる。私たちには見えない場所での努力の積み重ねによって。

 

真風涼帆さんはもともと、お芝居の勘のいい方だなと拝見していますが、お歌はWSS以降、格段にお上手になられたと思います。

かつて星組さん時代に演じられた「オーシャズ11」のライナスは頼りなくて、その頼りなさはライナスの役と妙にはまっていた魅力がありました。

けれど、真風さんの「黒い瞳」の歌は、もうその頃の頼りなさはないのですね。真風さんは男役さんとしての抜群の姿形と所作を美しく完成させるとともに、星風まどかさんという素敵な相手役さんに優しく微笑み、歌唱と演技を高めてこられました。

そのトータルな意味での完成度の高さ。

観ている側に日常をひととき忘れさせ、飛びっきりの夢を見せるという実力。

真風涼帆さんの男役さんとしての実力は今、とても高いところにたどり着かれたと思います。

ただ、その”夢”は期間が限られたものという切なさも含んでいるのは事実です。この時間を一緒に生きたいという焦燥感はどこかにあります・・。

 

博多座には、ジェンヌさんを飛躍させる特有の魔法があるような気がしています。前回、宙組さんで観た「王家に捧ぐ」も今回の「黒い瞳」も、演じる側の実力を一段飛躍させる劇場。おそらくは福岡・九州のお客様のお力かもしれません。ありがとうございます!

宙組の博多座公演も残りほぼ一週間になってきました。

博多座「黒い瞳/VIVA FESTA! in HAKATA」、ぜひ、夢の世界のお芝居と熱いショーをお楽しみください。

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想2 ソーラン宙組とハネウマライダー真風さんを観る幸せ!

はいはい!引き続き、行くよ!宙組・博多座、2/2の初日感想、今度はショー「VIVA! FESTA! in HAKATA」編なっ!!!ばんばんばんっ!(≧▽≦)

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1.脚が長いプロローグの白真風さん

うん。脚が長い!(≧▽≦)

この公演の最大のキーワード、それは真風さんの脚が長いこと。ばんばんばんっ。

(注 観劇時に理性を失いがちなmiyakoguでお送りしています)

いや、知ってたよ、前任の朝夏まなとさんが脚が長くてこの白い衣装がお似合いだったことは、よぉく。けれど、まぁ様に劣らず、真風さんも脚が長い!

というか、脚長まぁまかコンビが男役1、2だった宙組って、本当にゴージャスだったんですね・・。今更ながら。

ただーーし、愛ちゃんも脚が長い!ので、無問題ではあります。うん!(注 観劇時の良い笑顔のmiyakogu&中学生娘でお送りしています)

 

2.ヴァルプルギスの夜

今回、開始早々にフェスタに疲れるのは桜木みなとさん。でも、ずんちゃんはまだまだお祭りにいける感じで、まどかちゃんを救いに行きますよ。

ずんちゃんとまどかちゃんはバウでとてもいいコンビネーションを組んでおられたお人形さんコンビのような素敵さ。眼福です。

ただ、この場面、魔女の女王の寿つかさんと、魔女Aの美風舞良さん、純矢ちとせさんがノリノリで楽しそうで、観ている側もうっかり魔女側に肩入れしてしまいそう。お祭りで浮かれている魔女チーム、楽しそうでした!

 

3.サン・ホセの火祭り

サンホセの火祭り、宝塚の舞台ではよく出てきますねーー。ふふふ。

ここは、役名が「牛」から「魔物の王」に変更となった愛月ひかるさんと真風さん、そして新たに加わった魔物に操られるかのように踊る蒼羽りくさん、3名の見せ場です。

真風さんは長い手足を使った伸びやかなダンス、愛月ひかるさんは切れのある男性的なダンス、蒼羽りくさんはしなやかな美しいダンスと三者三様の魅力があり、見ごたえがありました。りくちゃんの最後まで綺麗に形をとどめる手の動きが美しい!

 

4.Be Mine

ここはもう!和希そらさんセンターを観る喜びが炸裂です。ひゅっぅと声を上げたくなるかっこ良さ。ええわぁ。そらさん。

粋で色気があって切れのあるダンスに低音が響く太さもある歌声のそらちゃん。歌う青年の七生さん、秋音さん、優希さん、琥南さん、湖風さん、亜音さんと新顔にも注目の場面です。

優希しおんさんのダンスは本当に綺麗で、しなやかでいて、そのしなりの角度が他の方より少しずつ深いんですね。また、亜音さんが可愛らしさだけでなく、ちょっと悪い目線も繰り出されていて華やかさもあり、まぁ様ゆかりの佐賀ジェンヌ。注目です!

 

5.YOSAKOIソーラン

俺は、こ・れ・を・観にきたんだよーーーー!

博多までーーーー!!!(感涙)

もちろん、まぁ様がきりっとしたお顔で歌われるソーランがめっちゃ好きでした。でも、まぁ様が舞台女優さんとして着々とご活躍だからこそ、心置きなく新たなソーランを楽しめました。本当にありがとう、宙組の皆様&まぁ様(≧▽≦)。

めちゃくちゃ楽しそうに張り切る宙組の皆さま。私はこういう場面できりっとした横顔を見せてこられる星吹彩翔さんと、心底楽しそうな松風輝さんが好きなんですよ。上級生さんがぐっと盛り上げようとされるお姿、しかと拝見しました。

加えて今回は、上手前方で客席を煽る桜木みなとさんのお姿も。組を盛り上げるよ!という心意気が伝わってきて頼もしい。そして、星風まどかさんの男前なソーラン!

頼もしさと熱さが増している宙組さんです。ばんばんばんばんっ!!

ソーラン・リプライズで、再び客席に大漁をしかける真風さん、漁師の若頭ですか?!という迫力。いやぁ、大漁やわぁ。釣られるわぁ。はいはい!です。(注 観劇時に盛り上がるmiyakoguで合いの手を再生しています)

 

6.誇りと野心の大地

この場面は、愛月ひかるさんがまぁ様の役で出てこられて歌い始めるところが感動的。送り出そうとする演出家の中村暁先生の暖かさを感じました。ありがとうございます。

場面に込められたストーリーが変わっていました。トップになって自制心が増した野心の男Sの真風さん。ナイフが似合うのは相変わらずですが、なんと今回は刺さない!(確か、そうだったはず)

成長したんやね、野心の男さんよぉ・・(涙) ←落ち着いて、miyakoguさん

最後のコーラスの圧がすごかったのです。いや、ほんとにね、コーラスの美しさと力強さは宙組さんが歌劇団内随一だと思います。ストーリーは今一つ良くわからないままですが、良かったね、真風さん、更正できて(?)。

で、感動していたらロケットが始まってフィナーレ。あら?という体感時間の短さでした。で、肝心の場面は次に書くから!

 

7.ハネウマライダーー!

新しく加わった真風さんの見せ場が「第3場」。きらびやかな蝶のような羽をゆっさゆっさと背負って歌われるポルノグラフティさんの「ハネウマライダー」です。

ふっ・・。あのさぁ、歌詞、聴きはりました?

「ゴージャスな風に行き先任せ」ですよ。

ゴージャスな風 って、真風さんのことでしょ?!

そいで、「Hey you このBIG MACHINEに乗ってけよ」って言ってくれるんですよ、乗るでしょう?!

と、中学生娘に熱く語っておりましたところ、「お母さん、このくだり、多分100回くらい既に言ってるし、この先、1万回くらい言い続ける予感しかない」と冷静に述べられましたね・・。

いいの!語らせて!ばんばんばんっ!(注 立ち上がるmiyakogu)

そいで、自分の歯車が「たとえば君と」噛み合ったとき、時間を刻むんですよ!

泣くでしょう?!

真風さんのかっこよさに周囲が吸い寄せられ、あるいは盛り上がる中、一人だけ涙ぽろぽろになって、まぁ、かっこ悪かったっす。てへっ(≧▽≦)。

でも、いいの!感動したから。いやもうね、息も絶え絶えになるわ、真風さんのかっこよさを伝えようとすると。はいはい!(注 ソーランの合いの手でお願いします)

 

8.オペラ越しのりくちゃんウインク!

勘違いでいい、はいはい!(注 ソーランの合いの手・・、以下略)

2階前方席で観劇。確か最初の方で全員が舞台に上がっておられる時、真風さんをもちろん見つつ、りくちゃんが素敵な笑顔だったのでオペラで注目していましたところ、ちょうどりくちゃんの立ち位置の上で勘違い目線が来まして、ばっちーーん!とウインク&笑顔でとどめをさして去っていかれたわけです。はいはい!(注 略)

ばれたのかしら、りくちゃんに?! ←落ち着いて、miyakoguさん。そのあたり一帯の方全員、同じこと思ってはるから。

いいの!勘違いでも。宙組さんが熱くなってきているのがわかったから。

 

9.美しい黒燕尾からデュエダンへ

Mを描くセンターの頂点に愛月ひかるさんがすくっと立ち始まる黒燕尾からデュエダン。ここの真風さん、愛ちゃんの立ち姿が美しく、デュエダンのまどかちゃんは愛らしく。

このあたりになってきますと、もうキャパオーバーで口開けて両手を組んでただただ観てましたので、感想は次回持ち越しで書きますね。うふふ。←もう一回行くらしい。

 

真風さんとともに星組→宙組へと移ってきたmiyakogu。当初は、みなさんスタイリュッシュで爽やかだけれど、ちょぉーっとおとなしめかな?と思っていたのですね。宙組さんのショー。

でも、何というか、スタイリッシュな良さや伸びやかで素直そうな雰囲気はそのままに、とても前向きな明るく熱いエネルギーが感じられる舞台になってきているように思います。

バウも梅芸DCも、それぞれにご活躍の方のお名前が聞こえてくる宙組さんの熱さ。

すかっと爽やかな熱さがある宙組の舞台。どうぞ、ご観劇をお楽しみください。

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想1 美しいお芝居を観る喜び、白軍服真風さんを見る喜び

皆さま、こんにちは、お元気でしたか?今日はねぇ、宙組博多座の観劇感想を書くよ!!今日こそ、その日ですよ! ←miyakoguさん、落ち着いて・・。

思えば苦節1ヶ月・・。唇をかみ締めるmiyakogu・・。(注 たかだか1ヶ月)

不可抗力のある事情でずーーーーっと働き続けておりまして、本日、ようやくブログ更新となりました。ふうぅっ。旦那はんに、「いや、それはこういう事情でって話した方がいいよ」と助言を受け、本当は何があっても涼しい顔でお仕事したかったんですが、少しずつお客様にも事情をお話しすると、皆さま、優しくって涙出そう・・。日ごろがんばっておいて良かったのかなぁ。ありがたいです。

んじゃ、行くよ!宙組・博多座、2/2の初日感想なっ!!!ばんばんばんっ!(≧▽≦) 

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1.美しいお芝居「黒い瞳」

宝塚ファン歴6年のmiyakogu&中学生娘。柴田先生の作品をいくつか、映像でなく劇場でみるたびに、美しい挿絵の厚めの本を、聴き語りで見ている感覚になると気づきました。

ロシア、あるいはスペインの遠い国のお話。語り部的存在に引き込まれ、舞台上で進む美しい絵の中の人生に引き込まれていく。そういう感覚があります。

柴田先生の美しい物語に、謝先生の物語を進める意味のあるダンス、加藤真美さんの美しい衣装、國包洋子さんのシンプルでいて不思議な空間を作り出している装置。文学的な香りが舞台から確かに伝わる、素晴らしい作品だったと思います。

コサックと帝政ロシアを巡る物語の異空間に私達も引きこまれていく。非日常の時間に引き込まれ体験するという物語を見る喜びがありました。素晴らしかったと思います。

 

2.真風さんのニコライ

脚が長いっ! 白軍服が似合う! そしてイケメンで 脚が長いっ!

ばんばんばんっ!(≧▽≦)

いやぁ、白軍服のスターブーツの脚の長さ、皆さん、ご覧になりました?!

そいで、まどかちゃんマーシャが地元に戻ってお墓の前で祈りを捧げているところに現れる訳ですよ!金髪白軍服の真風さんニコライが!

で、皆さん、ご覧になりました?あの時、両手を横に広げるんですよ、マーシャに向かって。白軍服で両手を広げる あの後ろ姿!!!(≧▽≦)

そんなもん、走ってくるわ、マーシャも。つーか、あの場面の真風さんニコライを、頼むから、まどかちゃん目線で映して!グラフのステージサイドショットで。頼んます。

あ?ちょっと取り乱しましたね(^^)。筆致を戻したいと思います。こほん。

 

あーーー!そうそう。

腕に怪我をしてさぁ、マーシャに看病してもらうねんけど、その時に全身オフホワイトでベッドに横たわってはるわけですよ、ニコライ真風さんが!ばんばんばんっ(≧▽≦)。

その時、割と開襟されてるから!がん見ですよ!「日のあたる方へ」パジャマ真風に続くベッド横たわりな。うん! ←筆致が戻ってませんよ?miyakoguさん。

あ、真面目な話に戻します。こほん。(注 今度こそ)

 

ニコライ坊ちゃんは、従僕のサヴェーリィチとともに任地に赴くわけですが、本当は宮廷の近衛連隊に任官したかったなぁと残念がる、世間知らずで甘甘で育ったと思われる若者です。ただ、愛されて素直に育った白樺の若木のようなまっすぐな柔らかさがあります。

彼はマーシャと出会い、コサックの首領のプガチョフと出会い、不思議な友情を育み、帝政ロシアがきしむ中で、まっすぐさな柔らかさを勇敢さに変え、運命のほろ苦さも知って変わっていきます。若者に深みが増していく様が真風さんの演技からは感じられました。

ニコライはマーシャを救い、そしてマーシャに救われます。

二人の行動と愛、その清らかさが舞台から流れ出るように思えた真風さんと星風まどかちゃんの演技。これは善き宝塚だと心底、感じられる清らかさがあります。

ただ、ニコライはプガチョフを救うことはできません。彼は処刑に向かうプガチョフをただ見送ります。一瞬だけ交錯する視線、そこに込められた友情。

立場が180度違うのに惹かれあう男同士の不思議な友愛。プガチョフを見送るニコライの背中は切なかったと思います。

 

3.星風まどかさんのマーシャ

あの子、お人形さんなの?!くるくるとした髪型で白やピンクの衣装で激かわ!(≧▽≦)

冒頭の雪の少女のダンスは、映像で観た舞羽美海さんにはさすがに及んでなかったと思います。初演の風花舞さんがさらにダンスが抜群にお上手だった方とうかがっていますが、その方のために振付られた場面ですものね。

ただ、まどかちゃんはニコライを、そして普段も真風さんをお慕いしていますという純真な可愛らしさが全身から小花が舞うように伝わってくるトップ娘役さん。マーシャがエカテリーナ二世に訴える必死さが切々と伝わってきました。

トップコンビを観る喜びを、我々にもたらしてくれるまどかちゃん。ありがとう!

 

4.愛月ひかるさんのプガチョフ

一緒に遠征した中学生娘は未涼亜希さんのファンということもあり、「黒い瞳」を劇場で観られる時点で既に感動です。

プガチョフは多分、出あった男性が肩入れしてしまいたくなるような、女性達も魅入られてしまうような抗えない色気と男くささがだだ漏れのとても魅力的な人なんだろうと思います。将になる器もある、自分こそ皇帝だと名乗ってしまう権力欲もある、人民のことも考えている、卑怯なことは嫌い、けれど残虐さもある。

そういう複雑で魅力的な男性像を愛月ひかるさんは秀逸に伝えておられたと思います。

男役として恵まれた容姿に加えて、内面の熱さを感じさせる男くさい魅力。特に宴席の場面での色気。

ただ、ニコライに話しかけるときの「よう、先生」というのは、何となくはにかみも少し含んでいるかのようで、「あ、嬉しいんだな、この人に会えて」と思わせる可愛らしささえありました。愛月さん、プガチョフ役に真っ向勝負を賭けるような清々しい覚悟が見えて、素敵でした。これは専科に行かれた後、必ず良い方向に働くお役だったと思います。

 

5.印象に残った方々

・シヴァーブリンの桜木みなとさん

ずんちゃんは気のいい弟キャラがぴったりな方ですが、今回はいろいろな恨みを溜め込んできたんだろうと思わせる陰キャラ。とても上手く演じておられましたが、何を考えているか分からない不気味さというのは、これからだったかと思います。

ただ、お芝居以上に、ショーのソーラン宙組の場面、上手で客席を盛り上げるきらきらと力強さは本当に素晴らしかった!かっこよかったよ!

 

・エカテリーナ二世の純矢ちとせさん

完璧な迫力と押し出し、女帝でした。純矢さんのような上級生さんがおられると本当にお芝居が締まりますね。初日に限って言えば、お歌は少しだけ苦戦されている場面もまだあったかと思います。おそらく日ごとに進化されているだろうとこちらも次回観劇に期待!

 

・愛、勇気、祈りのトリオ

和希そらさん、秋音光さん、優希しおんさんの3人は絶妙でした!声の通りが良く、明確に物語を進める語り部の役割を、抜群のダンスとともに担っておられたと思います。

この3人のセリフの声とダンスのレベルの高さが、舞台のクオリティをぐっと上げていたと思います。和希そらさんを筆頭に今後、何を見せてくれだろう?と楽しみな方々です。

 

・蒼羽りくさんのマクシームィチ

りくちゃんのお芝居、好きです! 中学生娘いわく、「この人が一番、このお芝居における理想を体現しているんだろうと思った」とのこと。

確かに。ニコライに対する尊敬、コサックとしての理想、恋。ニコライが体現する帝政ロシアとプガチョフが体現する人々の苦しみ。その間で揺れ動きながら自分の運命を全うしようとしつつ、出会った人間には立場を越えて誠実に向かい合おうとする・・。

そういった誠実さが、りくちゃんからは感じられるんですね。

りくちゃん、多分、めちゃくちゃいい人なんだと思うんですよ。過去のお役をみていても。主役の友人役の際、語りかける優しさが好きです。

 

・プガチョフ側近の澄輝さやとさんと春瀬央季さん

お二人ともまぁ、スマートなイケメンさんなんですよ。いやはや。

愛ちゃんプガチョフ、側近顔採用説が出るのも止むを得ない感じですね。プガチョフ近衛隊ですね。

澄輝さんのお芝居からは、情勢次第ではどちらにもついてしまいそうな、この戦いを楽しんでいるかのような参謀らしい冷静さも感じられました。さすがです。

 

総論として申し上げると、全体を通して、きゅっと引き締まった、どこか不思議な風情があり、ぐぐぐっと物語に引き込まれるお芝居

「ミュージカル・プレイ」とのことですが、「ダンスが効果的に物語を進める質の高い演劇を観た」という満足感があります。

熱い熱いソーラン宙組の「VIVA! FESTA!」とあわせて、「ええもん観たわぁ、今日は元取ったわ!」という満足感が高い舞台。どうぞご観劇をお楽しみください(^^) 

感想2はこちらです。よろしければどうぞ(^^)

宙組博多座・黒い瞳/VIVA! FESTA! 観劇感想2 ソーラン宙組とハネウマライダー真風さんを観る幸せ! - 代取マザー、時々おとめ

今週の出会いと舞台の立ち姿 真風さんレオナルドに感じる新しい風

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?

私miyakogu、アラフィフとしては多忙な日々。福岡と福井に出張し、神戸、京都とあちこちでいろいろお仕事があり移動多めな日々。ちょっと弱ってました。

アラフィフだし。うん、ダイエットも保留ね保留!←というか、放棄では?miyakoguさん・・。栗のロールケーキ、食べてましたよね?!

ええと(目をそらしながら)、スーパーで切り花を買っただけですが、お花を飾る心の余裕もようやく出てきました(^^)。

ちなみに後ろの扇は、うちの創業会長(奇才)のバングラデシュ土産。小さなおりんは富山県高岡の小泉製作所さんのもの、小さな仏様は以前からご紹介しているとおり高山の仏師・高田慈圓様のもの、お線香立てはラオスで購入したもの、ぐいのみは宝塚歌劇団のもの、仏様にかけてある数珠は娘のてづくり、下に敷いてある布は義母のコレクション。この1枚の写真だけでも出会いが満載です。

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1.あるアントレプレナーとの出会い

いろいろ出かけるということは、多くの人と出会うということでもあります。

不思議と、どこの地にも必ず素晴らしい方がおられるのですね。いつも、どこかに必ず。その中で、ある分野でご活躍の方との出会いがとても印象的でした。

40代前半の男性、自信と確信、自負に満ちたある業界の変革者。

え?というような一流の方々の出資を受けておられるアントレプレナー。目がきらきらと輝いておられ、美形というより男前、独特の魅力があり男性がほれ込むような魅力がある方。

その方は、うちの創業会長(奇才)が最初に出会って、私を連れて行ってくれたのですが、事前にどういう方なんですか?と尋ねたところ、にやっと笑って「顔がええねん」と言うのですね。

整った顔をされているのですが、美形というより「ええ顔」。信念が全身から溢れていて、明るい中に静謐で真摯で落ち着いた雰囲気をまとった方で、一流の識者や経営者をひきつける方って確かにおられるんだと思いました。

 

2.舞台に見え隠れする演者の心との共鳴

その人と出会って思い出したのは、宝塚歌劇団の様々なスターの皆さんのことです。

ファンの好みはそれぞれで、ファンへの入り口(=沼への落とし穴(^^))は容姿・歌声・ダンス・演技とそれぞれです。入り口はそれぞれなのですが、舞台を観ていてその人の「生の心」と奥に見え隠れする人間性に触れたとき、「あ!」と一瞬にして引き込まれるのではないかと思います。

生の舞台は怖い。編集もエフェクトも効かない、演者がまとう空気感も、役を通してこぼれ落ちるようなその人自身の感情を含めてすべてその場で伝わってしまいます。すっきりとした立ち姿、迷いのある立ち姿、何かがどうしても伝わってしまうように思います。

そして、役の奥にあるその人の「生の感情」や個人的体験に触れたように思うとき、私達は心を揺さぶられ、あたかもその人と心を通わせたように思うのではないかと、最近思います。

自分の中にある「生の心」を見せるのは、怖いことです。

できればあまり知られたくない。私達は普通はそういったものを隠したり、オブラートに包んだり、時間の経過の中に紛らわせたりします。私は以前に詩作を学んだ時に感情を表出する難しさを痛感したことがあります。

でも、演者はあくまで役を通してですが自分の中に閉じ込めてある感情や個人的体験を舞台やドラマの中に解き放ちます。時に激烈に熱く、時に繊細に静かに。自分の身を文字通り投げ出すように。

その人が感情を解き放った心の震えを舞台やドラマで見せてくれたとき、観ている側にも同調して何かが起こる。

自分の心の奥に折りたたんでしまいこんでいた恋の記憶、憧れ、人生の哀しみ、悔しさ、喜び、追憶。心の奥の奥にしまいこんで、本人すら気づかないようにしていた大切な何か。

演者の心と私達の心が共鳴した時、観ている側の中に隠れていた感情と記憶が、文字通りぶわっと時の流れを一瞬で超え、瞬時に湧き出て解き放たれる。

物語に感動するとは、そういうことではないかと私は思うのです。宝塚大劇場でぽろぽろと泣いた多くの経験から。最近では、たとえばTVドラマ「おっさんずLOVE」で拝見した林遣都さんの演技もまさにそうでした。

 

3.宙組・真風涼帆さんの新しい風

最近、メディアに掲載された記事や宝塚ファンの皆さんのtweetの内容から、宝塚歌劇団・宙組に新しい風が吹いているように感じるのですね。真風さんと星風さんの二人のトップスターの響きあう演技によって吹いている”風”。

真風涼帆さんは品のある色気を備えた長身の美しい男役さんとして、立っているだけで漂う真ん中力で注目されてきた方でした。実力はさておいて、という印象はあったと思います。

しかし、WSSと今作品からは「真風さんの繊細な演技」という感想が増えているように思うのです。やや意外そうな印象も含めて。

もとからの真風さんファンは、「はぁーーん、しとっらすのかぜーー」という独特の歌いまわしを含めて、真風さんの外見も声も癖もただひたすらに愛でてきました。

私めなどは、長身、長い綺麗な脚、切れ長の目というわかりやすい魅力に加えて、真風さんの左側耳の下から顎のライン、流れる髪の綺麗な毛筋、小ぶりな耳、小粒に揃った歯、ほっそりとした手首と、まぁ、多少変態ちっくに真風さんのパーツにいたるまでガン見しているわけです。ええ(真顔)。

↑ そこまで書いて大丈夫、miyakoguさん?!うん、もういいの、アラフィフの大阪のおばちゃんだから・・。ダイエットも放棄しているし・・(どさくさにまぎれて告白)

 

私はずっと待っていたのですよ!!

星組「ロミオとジュリエット」で「死」を見事に踊ってみせた真風さんが、何かを突き抜けていかれるのを。あの衝撃的なアーティスティックな「死」を踊られた方が、これくらいで終わるはずはないと、ずっと。こちとら、だてにアラフィフまであちこちでいろいろな出会いにもまれてきた訳じゃないんですよ。ええ!机ばんばん叩くわ!

最初に大きな変化を感じたのは以前に書きましたとおり、DSで「希望という名の光」を歌われた時でした。

朗々と正確に歌われる方は他にも大勢おられるでしょう。でも、故郷・熊本の震災を「自分ごと」として経験された真風さんにしか歌えない表現だったのですね。

そして次はWSSのトニー、今作品のレオナルド。

男役として恵まれた容姿からは悪役やきざな役をこなせる雰囲気一杯なのに、どういうわけか意外にもいわゆる白い役、ピュアな役がお似合いになる真風さん。王国でも下町でも工房であっても。実は真風さんのスタイリッシュな男性的容姿に少し甘やかな王子様的な雰囲気を加えているのは、真風さんの声ではないかと思います。

そして、真風さんの表現に甘やかな要素を含んだピュアさを感じるのは、真風さんの内面にとてもピュアな何かを一途に求める真摯さがあるからだと私は推察しています。

静かだけれども熱い求道者のようなピュアさ。でも、観ている側を萎縮させるものではない甘やかな夢見るようなピュアさ

真風さんが夢見るように見上げる先に何があるのか、一緒に夢を見たくなるようなピュアさ。

三番手以上になられてからの柚希礼音さんと朝夏まなとさんというお二人のトップスターの元での経験、様々な先輩からの影響、震災のご経験、そこに加わった星風まどかさんとの出会いの影響は大きいだろうと思います。私は星風まどかさんからも舞台での表現を細やかに追求する一途な真摯さを感じます。

二人の一途な真摯さが共鳴し、宙組に今、新しい「風」が吹いていると思うのですね。ただ、その共鳴や出力はまだやや不安定で、日によって突き抜ける時もあれば、やや緩慢になることがあるようにもお見受けしています。

千秋楽LVではどのようなレオナルドを見せてくださるでしょうか?宝塚大劇場で何回か見る中で、私がはっと座り直した「寂しかった少年と寂しかった少女のピュアなラブストーリー」を最後にもう一度拝見できるのではないかと楽しみにお待ちしております!

夜中にあっつく長いメッセージを送ってくださったomamesan、これで良かった?!(^^) 夜中にどうしても誰かに語りくなるほどの演技をされた真風さんへの思い、しかと受け止めましたよ!(^^)

宙組トップコンビ 博多座写真のまかまどがもたらす萌えと喜びとドリームの爆発!

皆さま・・。ふぅ。本日、twitterで気づいた博多座様のまかまどの取材記事、ご覧になりました?!

我らが宙組トップコンビ真風涼帆さんと星風まどかさんの萌え写真のオンパレード

あ、もうだめ・・。

(注 倒れるアラフィフ@めまいと動悸、絶賛ダイエット失敗中)

 

ばんっ!!

あのお二人は我々を息絶えさせるおつもりなの?!ばんばんばんばん!(≧∇≦)

これこそが、死に至る病 by キルケゴールなの?!(注 本来は絶望の方)

↑ miyakoguさん、いったん落ち着いて、いろいろ何か混じっておかしくなってるから・・。

 

ふぅ。息を整えて。ひっひふぅーーっと。出産時の呼吸法がこんな時に役に立つなんて・・。←ばか。

では、博多座お写真2点を目にしたときのmiyakoguで以下、お送りします。

 

うっわ、何かもう訳わからんわっ! 意訳:真風さんがイケメン過ぎて笑える。

実際に梅田駅でぷはっと笑いました。どんぴしゃなんです、私の好みに!

そのお写真がこちら。ご査収ください。(出典:博多座様公式twitter)

博多座(公式) on Twitter: "来年2月上演の『宝塚歌劇宙組公演』 #真風涼帆 さん と #星風まどか さんに昨日ご来福いただき、取材会を実施しました!真風さん九州におかえりなさい♪11/19の『バリはやッ!(FBS)』、11/23の『カンゲキ!博多座(KBC)』でも放送予定。その他メディア情報は改めてお知らせします!お楽しみに📺… https://t.co/lx6Bx3P5e3"

 

そして、博多座様と地元メディア様と真風さん&まどかちゃんにとどめを刺されるmiyakogu@アラフィフ。

刺客?! まかまどは刺客なの?! ←miyakoguさん、落ち着いて、ジェンヌさんなんで・・。

ふひゃーーー!!(注 変な声)

もう、見ているこちらがこそばいというか、こっぱずかしいというか、萌えるというか、可愛いというか、真風さんの目が優しいというか(≧∇≦)。

もうもうもうもう! 帰る、もうビール飲んで帰る!

そして、実際に残っていた役員を誘ってビール一杯、30分だけ飲んで帰りました、娘迎えに。(注 真面目に仕事の話もした)

そのお写真がこちら。ご査収ください。(出典:博多経済新聞様)

hakata.keizai.biz

見詰め合ってる、まどかちゃんがかわい過ぎる、真風さんの目が優しい・・。

あーーー、もうもうもう!!

(注 抑えきれないmiyakoguの萌えとともにお送りしています)

※ちょっと時間を置いて少しクールダウンしたmiyakogu。書き足しました。

twitterでomamesan(鍵付きの方ですね)と語り合って気づいたのですが、二人の間にある優しい信頼感なのかもしれません。人と人、血のつながりもない。たまたま同じ場所にたどり着き、生まれた場所も年代も違うのに出会った二人の間にある優しい信頼感。人と人のつながりをもう一度信じていいのだと、この世にそういう出会いがあるのだと優しく嬉しく思わせる力がお二人の間にはあるのかもしれないと思います。

 

ばんっ! わっかりました!

私miyakogu、だてに長年、大阪で仕事してきたわけじゃなし。狭い大阪経済界、歌劇団運営母体企業様のさる方にお目にかかる機会がある今週。(注 飲み会付き)

こんこんと切々と訴えようじゃありませんか、この爆発する萌えと喜びとまかまどのもたらす宝塚ドリームを!

素敵な王子様の真風さんとチャーミングなまどかちゃんの王道デュエダンを!

きっらきらの美しい光の中で踊る二人の爽やかにも甘く優しい宝塚の夢を!

宝塚にしかない夢を体現できる宙組トップコンビの魅力を!

 

と、夕食の中華レストランで娘の酢豚のお肉を一切れもらいながら、中学生娘に熱っぽく語っておりましたところ、こう助言をもらいましたね、ええ(^^)。

「あんまり語り過ぎるとうざいかもやで? うざくならん程度に控え目に、でもポイントは押さえて。気ぃつけや。」

あ、はい・・・。うん・・(-.-)。

中学生娘の助言のもと、お役に立つか立たないかわかりませんが、歌劇団運営企業様に聞こえてくるであろう様々なお声の中の極めてぽっちりとした一つ、そう、大海の中の一滴のかけらのかけらの一つに過ぎませんが、ひとまずお伝えしてくる所存にございます(^^)。控え目にね!気をつけるね!(^^)

宙組・まかまどのデュエダンは宝塚のドリーム -星風まどかさんのお誕生日に寄せて

皆さま、こんばんは。晴れた秋の一日、いかがお過ごしですか?

宝塚大劇場では雪組さんの「ファントム」が幕を明け、今週日曜には東京宝塚劇場で月組「エリザベート」の終演、ちゃぴさんのラスト・・。いつも何かドラマティックなコトが起こっている宝塚です。

こちらは夕方のウォーキングで見つけた身近な紅葉です。夕方の紺青の空も綺麗でした。

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1.星風まどかさんの強さと愛らしさ

さて、twitter情報で知ったのですが、本日は宙組トップ娘役・星風まどかさんのお誕生日とのこと!おめでとうございます、まどかちゃん。

最初、シアタードラマシティで「ヴァンパイア・サクセション」を観劇したとき、私は真風さんとまどかちゃんのコンビネーションには非常ーーーーに、懐疑的でした。

当時言われた幼女的というのではなく、どうみても、19歳のちゃっかりと少し強引な歯科大生の設定が彼女に合ってないなぁと思ったのです。その後の演目を含め、バウ「相続人の肖像」、「パーシャル・タイムトラベル」、「エリザベート」新人公演を拝見して一層そう思います。

星風まどかさんは確かにかわいらしくて、やや幼げできゃぴっとした役を宛てたくなるのもわからないでもない。でも、彼女の持ち味はもっとクラシカルで芯が強く、きらめくような生命力を感じさせる少女特有の強さにあるように思うのです。

特に「相続人の肖像」のデュエダンでのまどかちゃんは、きらきらと輝く光の粒でつくった小花を舞台に撒いているように見えたのですね。その時のお相手は桜木みなとさんでした。

天河でも原作のユーリの現代っ子としての戸惑いがきゃぴっと出る演技に、うーんとなりながら、「私、帰らないよ」に込められた強さに涙したりして、徐々にまどかちゃんが素敵なトップ娘役さんになられるのを楽しみに拝見していました。

これは、あくまで私が思うだけですが、真風さんも待っておられるように感じたのですね。学年の浅い若い後輩が必死でついていこうとされるのを、少し前で優しく気長に。

驚かされたのは梅芸での「ウエストサイドストーリー」のマリーアでした。

白人側にも家父長的な空気の強いプエルトリコ側にもほぼ全員自分より年上の人々に「触らないで!」と命じるように叫んだマリーアの哀しみの発露と強さ。そこに、まさにマリーアとしての心の叫びを感じました。

真風さんのトニーがマリーアに動かされているようだった点も印象的でした。男の子達の中ではリーダー格なのに、好きになってしまった女の子には受け身。そんなピュアな青年。

二人が手をつないで夢見るように歌う「サムウエア」は本当に美しかったのです。

 

2.まかまどのデュエダン

私は今作品「白鷺の城/異人たちのルネサンス」のフィナーレで見せておられるデュエットダンスに、お二人のコンビネーションの一つの完成を感じました。

男役さん達が去った後、大階段に白いドレスのまどかちゃんが現れ、聖母の微笑みと輝きを優しく舞台に放ちます。下手で顔を伏せて座り込む真風さんを優しく起こすような手の動きと微笑み。

真風さんはその微笑で目を覚まし、二人の間の距離を縮めるように銀橋を通って舞台に戻り、二人は優しく優しく踊るのです。そう、とても優しく爽やかに甘く。べたべたでなく、あくまで爽やかな品のある甘さ。

私は6回観たので多分合っていると思うのですが、中央よりやや下手で真風さんが右に立つまどかちゃんを優しく斜めに見下ろし、まどかちゃんは嬉しそうに見上げて、二人で左右に足を動かしながら、前にステップを踏まれる場面があります。

私はその時の真風さんが斜めに見下ろす優しい優しい目がとても好きなのです。社交界にデビューする若き乙女が、憧れのお兄様にダンスを教えてもらうようで。

柔らかな優しい白い光に包まれるような二人のデュエダン。穏やかで優しくて甘くてとても幸せで。しかも、踊る二人は夢のようなプリンスとチャーミングな乙女。

それは、宝塚歌劇団が見せてくれるとびっきりの”夢”だと思います。品のある甘い夢。

その夢を舞台一杯に、劇場一杯に届けることができるトップコンビまかまど。

初期のディズニー映画のようで、この時代にあってこのような優しく穏やかな甘い夢を見せてくれる存在は他にはないように私は思います。

雪組の前トップコンビ「ちぎみゆ」は、オルゴールに飾っておきたいような一対の美しくかわいらしいコンビでした。「まかまど」は金髪長身のプリンスが出会ったチャーミングなお姫様。妖精が森に隠していたけれど、二人は出会ってしまうような雰囲気の。

まかまどは、到底手が届かない大人の美男美女でなく、もしかしたら自分もと一瞬、夢を見られるような親しみやすい愛らしさがどこかあるのですね。

私達はまどかちゃんがとびっきり可憐でかわいい方だともちろん知っていますし、自分たちが絶対になれないような素敵女子だともわかっている。けれど、ほんの少しだけ、自分が真風さんの相手役に一瞬代わってもらえるようなかすかな親近感があるように思います、まどかちゃんには。

阪急沿線のある駅で、おそらく何かのお稽古に行かれる星風まどかさんとばったりすれ違ったことがあります。淡い綺麗な色彩の洋服に身を包み、口角を上げて穏やかな落ち着いた雰囲気が印象的でした。驚いたのは、まどかさんは結構背が高いということ。素敵な女の子だなぁとしみじみ思ったことを覚えています。

 

3.出会いは幸せのわらしべ長者なのかな?

それにしても、「出会い」というものは不思議ですね(^^)。

最初は星組の真風涼帆さんのファンになって。

真風さんの組替えで知っている人の少なかった宙組のファンになって、気がついたらまぁまかのファンになって、朝夏まなとさんのファンにもなって。

そして今では、真風さんとまどかちゃんのコンビごと好きになって。

こういうの、ちょっとした「幸せのわらしべ長者」のようなものかしら?と思います(^^)。

星風まどかさん、これからのご活躍を引き続き楽しみに拝見させていただきますね。

東宝組の皆さま、どうぞお楽しみに!(^^)

宙組 白鷺の城/異人たちのルネサンス 辛口旦那とばっさり中学生娘の初見、正直感想

皆さま、秋の週末、いかがお過ごしですか?

miyakoguは昨日が宝塚大劇場の宙組公演「白鷺の城/異人たちのルネサンス」のmy楽。うちの辛口旦那はんとばっさり中学生娘と家族そろっての観劇でした。旦那はんと中学生娘は初見の舞台。さぁ彼らの感想は正直なところ、いかに・・?!私のような真風さんバイアスがかかっていない率直な感想ですね。

ということでお届けします(^^)。

こちらは京都の清明神社。先日、京都での休日仕事の帰りに宙組さんの舞台の成功を安部清明公にお祈りしておきました。清明公の六代後の陰陽師が真風さん演じる安部泰成ですね。

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1.辛口旦那とばっさり娘の正直感想 ショー編

ショーは好評でした!綺麗で華やかでストーリー性もあって「斬新」「さすが大野先生」と幕間、わぁわぁ語り合う三人家族です。

陰陽師・安部泰成と九尾の狐の化身・玉藻前の輪廻転生をテーマにしつつ、めぐり合い、離れ、再び巡りあうストーリーと、その背景にある歴史や古典。知的面でも刺激的で、構成が斬新だと好評でした!

これなら、少し解説を加えたら海外に持っていけるショーではないかと意見は一致しました。

音楽にうるさい旦那はんとしては、幻想的なゲーム音楽ぽいのがあるとさらに良かったなぁ、ちょっと音楽はべたの宝塚かな?とのこと。私はこのアップテンポの音楽が好きですが、もう少しだけこうと言われると、確かにという面も。天河の音楽、良かったですものね。

娘は松本先生の日本舞踊に感動。手の動きが本当にお綺麗ですし微妙に顔を傾けるだけなのに心情が伝わる不思議さでした。

「松本先生は人間国宝なんでしょ?その踊りを8000円ちょいで見られるってお得じゃない?」と盛り上がってました。うちは和ものが好きなので余計に(^^)。

ご利益を感じられる踊りだったそうで、松本先生の踊りなら、確かに真風とまどかちゃんが生き返って結ばれるという説得力がある!ご利益がある!と幕間にわぁわぁ盛り上がるmiyakogu一家です。

旦那はんはだいたいは辛口なのですが、終演後、お芝居を含めて「真風さんの動きは他のジェンヌさんと違って男性的なキレがある。筋肉がそういうつき方しているのかな?歩き方とか西洋人の男性っぽい。真ん中でどーーんとしてて、トップさんらしいトップやね」と褒めてくれ、私は大満足でっさぁ!(^^)、親方!(←誰?!)

ただ、中学生娘に「宙組さん、日本もの、がんばってたやろ?」とmiyakoguがどや顔をしたところ、「うーーん」という反応・・。雪組を一番観ているので、そこはやっぱり雪組さんの踊りが綺麗だなと。まぁ確かに。

ただ、斬新な和ものへの挑戦は宙組さんだからこそだと思います。良かった、良かった。

 ※私が最初に観た時の記事はこちらです。よろしければどうぞ!(^^)

http://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/10/07/232724

2.辛口旦那とばっさり娘の正直感想 お芝居編

うん、やっぱり、そうなるか・・。となったのがお芝居の方です。演じている宙組の皆さまは、ご自分の役なりに何とかしようと熱演されていたと思います。以下は、田渕先生の脚本に対してですね、主として。

私はまかまどの美しいラブストーリーの展開と繊細な歌詞に注目していますので、何とかなったのですが・・。(というか、真風さんしか観ていない)

※ラブストーリーにきゅんとした!という記事はこちらです。よろしければどうぞ!

http://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/10/14/121624

二人から出た意見は、特にカテリーナとサライのあり方がよくわからない、彼らの抱えている葛藤が何なのかが伝わらない、よくわからないと手厳しく。確かになぁ・・・。加えてレオナルドもロレンツォもグイドも、もう少し描き方があったのでは?とのことでした・・。ジュリアーノが聖職者を目指していた?というのもあれれ?と混乱したらしく。

いや、ごめん。代わりに謝る。ほぼ主要なメンバー全員やんか?(^^)

その中にあって、メディチ家の当主妻を演じた純矢ちとせさんは葛藤が伝わってきたように思います。

サライはお金がなければ生きてこれなかった人生をもう少し観ている側がわかったら、感じるところがあったかもと。

確かに、え?サライ、「あんたの役に立ちたかったんだ」という割にはあっさりレオナルドとカテリーナの約束をばらすし、その後、教会にやってきて後悔している風情やけど、いや、あんたがお金に目がくらんだせいやし、カテリーナが亡くなっているのに工房仲間もサライに優しくすんじぇねぇ!!!となりましたよね、正直には。ごめんね、みねりちゃん。あなたの演技のためではありません。

総論として、中学生娘からは

「駄作ではない。いいところもある。」

ただ、駄作に片足突っ込んでる。」

(片足突っ込んでる・・、突っ込んでいる、以下リフレイン with エコー)

とばっさりです!言ってくれるわねぇ・・。宙組ファンのみんな、ごめんね!

 

冒頭、枢機卿メンバーと法王が話す場面、流れるグレゴリオ聖歌(かな?)が宙組さんのコーラスで美しく、色合いも見事で何かが始まる!と思わせる重厚さがあり、私は好きですが、娘は「ええっと、今、何の誰の話やった?」と整理するのに時間がかかったそう。

私が最初、登場人物の関係を伝えておいたのですが、イモラという耳慣れない地名やパッツイ家、グイド等の人名、教皇、枢機卿、司教、フィレンツェとメディチ家の関係性。「桶狭間の戦い」とかとは訳が違うわ!田渕先生、中世お好きやと思うんですが、そういうことみたいですよーー。全部わからなくてもいいんです、ただええもん観た!というカタルシスがほしい。

旦那はんも中学生娘も場面場面に美しく印象的なシーンがあるのは認めてくれていて、結局のところ、美しい画集、あるいはヨーロッパの小説に時折挟み込まれる美しい絵を見ているような印象だったようです。

中学生娘は、「多分、田渕先生の頭の中で、はっきり見えているんだろうなというシーンがいくつかあって、そのシーンは美しいねん。だけど、間がつながってなくて物語が立体的に見えてこないように思う」とまたばっさりです。言ってくれるわねぇ・・。

私は登場人物が一人か二人で、メディチ家内での場面ではうつらうつらきたこともある!とまぁ、告白しておきましょう。

 

3.真風さん史上最高のフィナーレ

ただ、そんなばっさり中学生娘も、フィナーレの”黒まか”にはハートを射抜かれたらしく、「真風さん史上、最高に美しい!」と大興奮でした。いやぁ、良かった、良かった。8300円の元は取れると。いや、娘、それ、お母さんのお金から出てるから・・。

終演後、辛口旦那はん(みゆちゃんファン、ヅカファンの自覚はない)が「めっちゃ可愛い子、いたやん?スタイル抜群の!」というので娘と特徴や出番を確認、華妃まいあさんでした。目線をもらったと激しく主張しております(^^)。

あれ、俺やって」とのこと。←あなた、それヅカファンが言いそうなセリフ(^^)・・

中学生娘と私の間では、花道におられた優希しおんさんのにっこり笑顔、パレードで舞台に帰る澄輝さやとさんからの目線をもらったのはどっちか争いが勃発しました。

まぁ、こっち方面を見ておられたというだけなんですが(^^)。いいの!ファンはそういうものなの。

三人揃って「おぬし、なかなかやるなぁ」となったのは留依蒔世さんのフィナーレ銀橋でのにやっと笑ってからのねっとりウィンク。そういうのに興味のない旦那はんも「なかなか彼女はやるね」と注目。娘は銀橋を渡る瑠風輝さんのながーーーい脚と抜群のスタイルに改めてびっくりでした。

私は真風さんが出ておられない場面はひたすら風馬翔さんの抜群のダンスと、蒼羽りくちゃんの笑顔とふぁさーとなる前髪を観ていました。

娘はフィナーレで「目が足りない!」と混乱したそうです(^^)。トップコンビを筆頭に、黒髪縮れ毛を垂らした芹香斗亜さん、斜めの前髪がかっこいい!愛月ひかるさん、美しい澄輝さやとさん、暖かなお芝居が素敵なりくちゃん、ずんちゃんにそらさん個性の異なる素敵なスターさんが充実する宙組です。

 

という訳で、東京でお待ちの皆さま。

総括しますと、ショーは斬新で見ごたえあり、お芝居は駄作ではないが駄作に片足つっこみかけ、しかしフィナーレですべて吹っ飛ぶ!となります。

明日の千秋楽および東京でのご観劇をどうぞお楽しみください。

元は取れる!、フィナーレで!(^^)。

※多幸感があると噂のデュエダンについては、下記の記事を書きました。よろしければどうぞ!

mothercoenote.hatenablog.com

宙組・異人たちのルネサンス 感想 寂しかった少年と少女のピュアなラブストーリー、美しい短編への昇華

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?昨日、miyakoguは宝塚大劇場にてダブル観劇和ものショーが華やかでにぎやかでテンポ良くて、メインテーマの音楽が切なくて良くて、真風さんがとにかく素敵で、まどかちゃんが可愛くて、二人が切なくて。完璧!本当にあっという間にラストの狐の嫁入りシーンから賑やかなお稲荷さんのお祭りが始まってしまうのです。びっくりです。

今日はお芝居の感想を少しあらすじを踏まえつつお送りします。以下は、ネタバレがお嫌な方は飛ばしてね!今からがっつり、あらすじが出てきてしまうので。

 

1.寂しかった少年と少女のピュアなラブストーリー

おばちゃんな、実はとても大切なことに気づいたのよ。お芝居の「異人たちのルネサンス」について。

これ、副題に「-ダ・ヴィンチが描いた記憶ー」ってついてますやん?舞台設定は芸術や文化の秋らしく、レオナルド・ダ・ヴィンチ、メディチ家となっています。おそらく、この時期に多い団体のお客様へのアピールもあるだろうと推察します。でもダ・ヴィンチやメディチ家は「借景」だと思うのですね。

この物語は、ただただ、一人の寂しかった少年と寂しかった少女の出会いを描いたピュアなラブストーリーだと思ったのです。

寂しかった少年が寂しかった少女と出会い、離れ、青年となり再会し、一瞬でも愛し合い、そして離れてしまった・・。青年の記憶に焼きついた少女の美しい微笑み、それを絵に描いた。青年はたまたま「天才 レオナルド・ダ・ヴィンチ」だった。だから、その謎の微笑が後世に伝わった。

初見時、「繊細で悪くない、でも余白が多い詩のよう」と感じたこの物語をそのように感じさせたのは、宙組トップコンビの「愛を奏でる力」と宙組のお芝居の力だと私は思います。

お二人の奏でる愛がきらきらとした目に見えない細かな光の粒になって、優しい風にのって舞台から伝わってくるように思った10月13日の公演でした。

真風さんの優しい包容力と、まどかちゃんの少女の可憐さが創り上げる王道の世界。ぜひご観劇ください。傑作や大作ではなく、妙に心に残って秋に読み返したくなる美しい短編小説のよう。田渕先生の繊細な歌詞はその世界を創っていると思います。

 

2.寂しかった少年と寂しかった少女をつなぐ「絵」

孤独で寂しかった少年は、同じく孤独で寂しかった少女と絵を介して出会います。

二人の間にあったのは「絵」。寂しそうな少女はその「絵」を観るときだけ、瞳を輝かせる。そして少年はその瞳を見るのが嬉しくて、絵を一心に描いた。

少年少女時代は、愛海ひかるさんと夢白あやさんがとても丁寧にいい演技をされています。愛海さんはピュアな存在感がありとても優れた資質をお持ちの方と拝見しています。

少年少女はある日突然、離れてしまいます。美しく成長した少女は残念ながら司教グイドに政治的な材料として利用されてしまう。その美ゆえに。置きざりにされた少年。さよならも言えなった少女。

その二人が再び巡りあうのがフィレンツェのロレンツォ・ド・メディチの館です。

少女はロレンツォの美しい愛人として。

少年は無理やり連れてこられたお抱えの天才画家として

二人を再び結びつけたのは、美しいものを集めることに執着するロレンツォであり、二人を隔てるのもまたロレンツォなのです。

少女は彼女を利用するフィレンツェ司教のグイドによって、罪、裁き、許し、そういったものにがんじがらめになっています。他に頼れる者がいなかった彼女は、おそらくそういうふうにしか生きられなかったのですね。

美しいカテリーナを「天使」として利用しようとするグイド(おそらくは欲情も内に持っていたはず)、愛人として享受するロレンツォ、横恋慕するメディチ家の次男ジュリアーノ。

グイドの愛月ひかるさんは「神」だの「悔い改めよ」だの、ジュリアーノから恋をされることすら「堕落」だの言うのですが、はっきり言って現世的な野望を追求する野心家。(愛ちゃんのフィナーレの髪型が超絶かっこいいです!)

※おそらく、当時の宗教的概念として、誰かに恋をされる=欲情される、それは恋をされた方の女性がはしたないこと、それこそが罪だという考えがあったのだろうとは理解しています。現代人からしたら「けっ」です。

 ロレンツォの芹香斗亜さんは傲慢な中に時々、弟への愛やカテリーナへの執着が本当は恋なのだろうと見え隠れする人間くさい当主。

まぁ、この二人が腹立つこと、憎たらしいこと、魅力的だこと!それだけ、お二人がお上手だったということです(褒めてます)。

  

3.一緒に生きようとする夢

カテリーナががんじがらめになっている場所から、レオナルドは彼女を解放しようとします。一緒に逃げ出す夢をみて。

ひととき、二人は翼を伸ばせると一緒に生きられると信じ、長年の想いが溢れ出るように近づきます。メディチ家内のアトリエで近づき、彼の秘密のアトリエで翼を伸ばすように夢をみる。

メディチ家のアトリエでのレオナルドはかつての少年ではなく、ロレンツォに嫉妬する青年であり、自分のものにしたいというピュアな欲望が溢れ出るかのようでした。

秘密のアトリエで夢見るように翼を伸ばすカテリーナとレオナルドからは互いをいとしく思う気持ちが溢れて、その思いがきらきらとこぼれて見えるようでした。

けれど、その願いは結局、かなわなかった・・。寂しかったかつての少年レオナルドが寂しかったカテリーナに伸ばした手は届いたのに、確かに届いたのに・・。

そう、ロミオとジュリエットのように、ウエストサイドストーリーのように。では、これはどこかの物語の焼き直しなのでしょうか?

私はそう思いません。それよりも、シンプルに物語の原型だと思います。

 

4.一人の人間が大切な人に出会う物語

一人の人間が、一人の大切な人に出会ってしまう。

近づきたいと願う、笑顔を見たいと思う、触れたいと願う、自分のものにしたいと思う。思いが通じてひととき歓喜を覚える、もっとと欲張りになる。一緒に生きたいと夢見る。でも、離れてしまう、終わりが来る。覚えている、ずっと覚えている。追憶となる。思い出す、何度も思い出す。静かな胸の痛みとともに・・。

恋なのです。普段よりやや上演時間が短いこの物語で描かれているのは。芸術でもメディチ家とパッツィ家の権力闘争でもない。

真風さんと星風さんの演技と歌唱。田渕先生が書かれた繊細な歌詞、青木先生の滑らかな音楽。その歌詞に感情を見事に乗せてこられた真風さんとまどかちゃんの寂しげな歌・・。

真風レオナルドが歌う「君を描く色」、まどかちゃんが歌う「あなたへと続く迷宮」。歌いだしの静かな声に込められた繊細な想いを、ぜひ劇場でお聞きください。私は正直、このトップコンビがここまでの二人になられるとは本当に予想していませんでした。

トップコンビの響きあうお芝居は、組全体に確実に影響を及ぼしていると思います。

 

5.舞台設定としてのメディチ家

15世紀、フィレンツェのまちを牛耳っているメディチ家。新興の銀行家であり芸術品の蒐集家であるロレンツィオはその当主です。傲慢で賢く色気もある当主。芹香斗亜さんが絶妙に醒めた感じと色気で演じておられます。

これをおもしろく思っていないのが歴史ある銀行家のパッツィ家末裔のフランチェスコ・パッツィ。凜城きらさんがお髭のイケメンで重厚に演じておられます。

ローマ教皇は領土を巡ってメディチ家と対立中(フィレンツェ近くのイモラ、交通の要所かな?)。パッツィはフィレンツェ司教グイドと組んで教皇に取り入りメディチ家を滅ぼし、グイドは次期教皇の座を狙おうとしています。

二人はジュリアーノを利用して、ロレンツォの暗殺を画策。ジュリアーノは兄への反発に加えて兄の愛人カテリーナに恋をしていて、青年らしいいらつきを桜木みなとさんがロングヘア美形で演じておられます。

メディチ家の中でも美男子の誉れ高く人気があったというジュリアーノ。彼の野心は枢機卿となることですが、狙っている領土が持参金がわりで手に入ると算段したロレンツォによってミラノ公の娘との結婚を決められてしまいます。ジュリアーノは美しく野心はありますが、頭角を現す才能はない。

パッツィ家とグイド側からすると、ジュリアーノはグイドがメディチに送り込んでいるカテリーナを使って利用できるコマ。ジュリアーノとロレンツォを一気に亡き者にできればパッツィ家の再興には好都合であり、教会での暗殺場面が展開されます。

この教会の場面の星風まどかさんが美しかった!ほの暗い舞台に浮かぶ色彩鮮やかなステンドグラスの舞台美術の中で、まさに聖母のようなまどかちゃん。

星風まどかさんは、本当にぐぐぐーーっと変化されましたね。もともとはすべて彼女の中にあった資質だと思います。可憐さ、清らかさ、少女性、同時に感じられる妙に大人びた影、母性。いや、あなたダ・ヴィンチの肖像画より綺麗ですやん?!劇中、美しいと褒め称えられるトップ娘役として堂々の説得力です。

教会での場面はラストの緊迫の場面です。メディチ家とパッツィ家&グイドの野望を巡る戦いは果たしてどうなったのか、レオナルドとカテリーナの恋と運命は?

劇場で物語の行方を見届けてくださいね。

 

6.乗ってる宙組、これだけは言っておきたい大型犬・真風さん

今、宙組のお芝居は乗ってると思います。

組長さん、副組長さん、純矢ちとせさん、花音舞さん、澄輝さやとさん、真風さん・凜城さん・松風さんの92期の三人、芹香さん・愛月さん・93期の三人、94期の方々。上級生さんが多いことがぐっとお芝居を締めているのですね。

松風さん演じる工房の長、ヴェロッキオとその妻の花音舞さんのルイーザ。工房仲間の澄輝さん(ベルジーノ)、蒼羽さん(何とボッティチェリ、明るくてかわいい!)、和希そらさん(クレディ)、前髪がかわいい留依蒔世さん(フィナーレはかっこいい髪型)、長身の瑠風輝さん。りくちゃんとそらちゃんは、ちょっとしたアドリブでくすっとさせてくれます。同じく行き場のなかった少年の複雑さを表現した天彩峰里さん。エトワールも絶品でした。

その中でこれだけは言っておきたい!!!(miyakogu心の叫び)

いろいろあってメディチ家のお抱えになっているレオナルドは、親方と話がしたくて工房にやってきます。夕暮れ時にうなだれてしょんぼりと工房の前につっ立って・・

花音さんが晩御飯をと誘ってくれるのですが、そりゃ、声かけるでしょ?!こんな美形が雨にうたれた大型犬のようにしょんぼりとしてたら。

何なん、あの美形しょんぼり大型犬?!

最後はmiyakogu心の声でお届けしましたが、寂しかった少年と寂しかった少女のピュアなラブストーリー。この秋、ぜひご観劇ください。

※多幸感があると噂のデュエダンについては、下記の記事を書きました。よろしければどうぞ!

mothercoenote.hatenablog.com

宙組・白鷺の城 心の声感想 真風さんのことは涼様とお呼びしたい!(≧∇≦) 転生の愛の物語

優雅で美しくて強くて切ない真風涼帆さんは、”涼様”でした・・・。

それが宝塚大劇場 宙組「白鷺の城」の本日観劇の感想です。

うん、以上終わり!(≧∇≦)

※お芝居感想も書きました。あらすじ紹介を含めて、かなりネタバレしてます。美しいラブストーリーに昇華している舞台でした。

 

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なわけなーーいっしょ?! ばんばんばん! 書くわ!

久しぶりに心の声全開で行く(≧∇≦)。

フィナーレの娘役さんを侍らせた黒衣装まかさんの金色の前髪がふぁさーーとなびくたびに、何かを失ったmiyakoguです。 ←多分、理性をかけらでぼんぼん落とした(≧∇≦)

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1.涼様とお呼びしたい

ちょっとちょっと、ご存知でした?奥様&お姉さま&おにいさま。

前から思ってはましたよ、真風さん、絶対に烏帽子と平安貴族の装束似合うだろうなぁってね。

 

第二景(第二場面)の「玉藻ノ前」の涼様

黒に桜の花びらを縫いつけた平安貴族の装束、黒い烏帽子で、膝を立て、さかずきを持って船に乗り(多分、池でのお花見用に仕立てられた船)、真風涼帆様の陰陽師・安部泰成ご登場ですよ!涼様ですよ!

しだれ桜の元、桜の花びらが舞う中(映像で散らしてあったと思います)、すっくりと立って歌う涼様。源氏、光の君かっての?!涼の君ですわ。あんな綺麗な男子、見たことないわ!特に伏せ目の流し目な!!

面長で、切れ長の目で、すっくりと立つ背の高い君。きゃーーーー!ですよ。優雅で美しいのに陰陽師としてとても強い力を持つ涼様。きゃーーー!です。うん。

 

第四景の「妲己」の涼様

古代中国・殷の時代に名君を狂わせたと伝わる妲己。舞台上では数千年が既に過ぎ、遣唐使としてやってきた吉備真備が学んだ陰陽道を使って廃墟の亡霊を滅ぼします。

※ここ、滅ぼすのではなく、封印されていた妲己を憐れに思った吉備が、封印を解き解放するのですね。間違ってました、訂正しますね。

その前にまずは妲己と踊る吉備の涼帆様。

二人の中国の衣装がドレスのように綺麗に円を描き、まさに麗人の涼様。背の高い貴婦人がダンスをしているように一瞬見えます。けれど美しい男性の真風さんの横顔、特に右側の額にかかる黒髪がツボ!

 

第七景の「狐火」の涼様

いやぁ、はっはっはっはっ。もう笑うわ!いなせ過ぎて。あんなに青天が似合う人、珠ちゃんの「長崎しぐれ坂」以来初めてみたわ! ←割と最近なので、落ち着いて、miyakoguさん?

首にかけた手ぬぐいに涼様が右手をちょいと添えるたびに、理性がひとかけら、またひとかけらと落ちていくmiyakoguでした。

あの人、何なん?!陰陽師の転生じゃないっしょ?!江戸の歌舞伎役者が転生してタカラジェンヌになったんだと思われます。

いやぁ、ええもん、観ましたわ。

冒頭の一芝居あってからのチョンパも、この場面でのお祭りの導入部も、色彩が華やか華やか。

 

2.華やかな和もの、まどかちゃんはお人形さん!

音楽がアップテンポで、えてして緩慢になりがちかな?という和ものショーがテンポ良く進みました。お衣装の色彩がとっても華やか

涼様とともに、星風まどかさんの日本人形のような可愛らしさ&綺麗さも絶品。まどかちゃんは小顔だなと前から思っていましたが、まぁ、本当にお人形さんのような愛らしさです。でも妖艶なの、権力者を惑わす。

あんな大きなかんざしつけてなお、バランスが崩れないって・・。本当にかわいかった。部分休演というので心配してましたが、デュエダン以外は普通に。ただ、多分、こちらからはわからない痛みがおありになるだろうと思います。どうぞお大事に。デュエダンへの復帰、楽しみにお待ちしていますね。

 

3.転生の物語

九尾の狐「玉藻前」の物語は、江戸時代から絵本、文楽、歌舞伎の題材となっていたようですね。基本的に九尾の狐が美しく妖艶な悪女で、時代を超えて時の権力者をたぶらかすと。そういうお話に、狐の化身である女性が母になるものの身を引くという民話が混じっているのかな?

今回の舞台は時系列には進んでいません。時代と空間を越えて行きつ戻りつするので、「あれれ」と思われる方もおられると思います。あくまで今日、私自身が把握した範囲ですが簡単にご紹介してみます(歌舞伎などでご存知の方は飛ばしてください)。ネタバレがお嫌な方はお読みにならないでくださいね!(^^)

時代を前後しながら進む安部泰成と玉藻前との愛の転生のお話。転生しつつも、いつもめぐり合い、ひかれあい、けれど別れてきた二人ですが最後に共に死ぬことで一緒になります。

あえて時系列であらすじめいたものを見て行くと。まず第四景の「妲己」で二人は出会います。遣唐使・吉備真備は中国に長く学びいろいろな学問を日本に持ち帰った人。陰陽道も現地で学び、学んだ力を試すために宮殿の廃墟で出会った妲己(九尾の狐の化身、本来は古代中国 殷の時代に生きた美女)を封印します。

その陰陽道を日本で完成させたのが安部清明というわけですね。吉備真備は中国からの帰路、九尾の狐が同船していたとされています。

そして狐の化身が、第二景で鳥羽上皇をたぶらかした玉藻前として日本で再登場

また第三景「信太妻」において、松本悠里先生がしっとりと演じておられる葛の葉は狐の化身ですが人間と契り安部清明の母となります。けれど、狐の身、葛の葉は身を引き清明を残して人里を去ります。その際に清明に宝珠(首にかけていますね、数珠の長いバージョンのようなもの)を渡しています。←最後にもう一回出てきます。

半分狐の血を引くが故か、清明は優れた陰陽師として魔物を封印する力を持ち、それは後世の安部泰成(清明から6代目のようですね)にも受け継がれています。

安部泰成と玉藻が出会う第二景の桜の場面がまぁ、美しいこと!桜の花びらが風に舞う中、黒烏帽子で美しい装束に身を包んだ真風さんがすくっと品良く佇む・・。明日海りおさんの源氏の神々しさとはまた少し異なる魅惑の貴公子。

漫画?!「あさきゆめみし」の実写なの?!おかしいでしょ、あの人。

第五景「女化ヶ原」はなじみがあまりないお話でした。「女化神社」(おなばけじんじゃ)という神社があり、『女化物語』という民話が伝わるようです。この物語でも、やっぱり妻が狐(元の民話では八重)。戦国時代の武将・栗林義長はその狐のお母さんの孫にあたり、狐の血を引くが故にカンがいいと噂されているわけです。狐の化身(多分)の八重と惹かれあっている義長。

第六景では江戸時代の陰陽師である友景がついに玉藻前と時代を超えて転生しながら再会。二人は死をもって一緒になります。その時、白鷺城の山=姫山の主である富姫も姿を現します。この富姫こそ安部清明の母、友景が身に着けていた宝珠で二人の時代を超えたつながりがわかります。

富姫は狐としてずっと生きているというか幻影のような魔物。松本先生の声が録音というのは、いろいろ事情もあるとは思いますがこの世の者として実際に聞こえてくる声ではなく、頭の中に響くような声だと理解してはどうかな?と思いました。舞い手は声を発しないとかの約束ごとかな?とも思ったりです(^^)

そしてラスト。江戸のお稲荷さんの華やかなお祭りで惹かれあう男女。これはパンフによると富姫の祈りによって人間として生まれ変わった陰陽師と玉藻なのですね。ハッピーエンドで結ばれる二人です。良かった、良かった。

狐の血を引くが故に特殊な力を持つ男と、狐の化身の女。その二人の転生と愛の物語が大きな流れとしてある華やかな和ものショー。どうぞお楽しみください。

綺麗で華やかで、テンポ良くて、少し切ないけれど最後は幸せ。そういう物語が少し見え隠れするショーでした。

(超絶いけいけ真風さんがまぶしいフィナーレとお芝居の感想はまた明日!お芝居は悪くなく宙組さんは熱演されていて各人の切なさも伝わります。ただ、やや余白が多くセリフに頼りすぎなのかな?という印象です。もう少しミュージカルみがあると良かったかな?)

宙組バウ・ハッスルメイツ 感想 和希そらさんのエネルギーに満ちた声、宙組コーラスの迫力

 

皆さま、こんにちは。日曜昼下がり、お元気ですか?昨日はバウホールにて、宙組・和希そらさん主演「ハッスルメイツ!」を観劇してきましたので、その感想をお届けします。

 

1.和希そらさんのセクシーさ、声の魅力

前から思っていたのですが、和希そらさんの歩き方、脚の出し方、肩の入れ方、斜めから上を挑発的に見る目がめちゃくちゃ”粋”なんですよね。あの方は独特のセクシーさがあると思います。

彼女は元気一杯で、おもしろくて、いつもころころ笑っているような方だと思っていましたが、ちょっと違う。

国際フォーラムの「WSS」のアニータの際にばんっと出してこられたような土の匂いと花の香、その中にほんの少し熟れた香りと哀愁がにじむようなセクシーさ。

熱帯の夜、あるいはポルトガルのファドが響くようなセクシーさを、はつらつとした笑顔の中にスパイスのように併せ持っている方だと今公演を観て思いました。

一番の魅力はなんといっても声!!!

これだけ低く厚みのある声を、これだけの声量を持って劇場に響かせることができる方は、ちょっと今の劇団の中でもおそらく1、2を争うレベルではないかと思います。特に低音の声。

耳に心地よく響く、太くて低い声。

「エリザベート」から出演者全員が、娘役さんは「私だけに」、男役さんは「最後のダンス」を歌われました。その場面で、誰一人として「あ?」と思う方がおられず、今の宙組さんの歌の層の厚さに驚かされました。

瑠風輝さん、鷹翔千空さんの長身で歌がお上手なお二人が歌った最後に、「締め」で登場する和希そらさん。

そらさんは男役さんとしては少しばかり小柄な方です。基本的に私は自分が背が低いこともあって背の高い男役さんが好きなのですが、この場面、和希そらさんは声量と歌に込めた迫力で、大きく見えました。背の高さなんてどうでもよくさせる圧倒的な力がありました。

加えて、2幕、はだしでお一人で踊られた場面は、一転、繊細でしなやかな美しさ。

2幕の「雨のコーナー」でのプチお芝居での歌も素敵でした。そらさんは器用に上手に歌われるだけの方ではなく、お芝居の中での抑揚、強弱をもって歌で表現できる方だと改めて思いました。WSSのアニータ、本当に素晴らしかったんです。

輝くような笑顔で、はつらつとして、粋で、セクシーで観ているだけでこちらが嬉しくなってしまうような強い光を放つ生命のエネルギーを舞台から受け止めたように思います。

この方は、きらめく”生”のエネルギーを劇場一杯に放つことができる方だと思うのですね。ちょっと、柚希礼音さんを思い出させるような面がおありになるのではないかな?

私が観た回は、劇場内にいつもよりも男性ファンが多いように思いました。すっきりと歌に迫力のあるスターさんの公演は男性ファンが増えるように思います。

歌、ダンスの実力がぴか一で、すかっとするような生命そのもののような輝きを放つ和希そらさん。今後のさらなるご活躍を期待したいと思います。というか、真ん中でイ・ケ・ル!と思いました、正直。楽しみに応援いたします。

 

2.宙組の皆さま

いや、ほんまに皆さん、歌上手いわ!!抜群の上質なエンタメでした。ハッスルメイツというタイトルとは裏腹に、まあ、少しだけ「石田先生・・・(苦笑)」という場面もありましたが、宙組20年をダイジェストで振り返るきわめてオーソドックスなショー。本当に楽しかったです。印象に残ったシーンを挙げますね。

 

・1幕 アマポーラ

抜群だったのは1幕のアカペラによる「アマポーラ」。穂稀せりさんが指揮を取る形で、澄風なぎさん、鷹翔千空さん、なつ颯都さん、華妃まいあさん、湖々さくらさんが6名で歌われたシーン。これは名場面、素晴らしい歌声でした。

穂稀せりさん、笑顔の可愛い方だなと拝見しておりましたが、あの方の声は「宝」ですね。素晴らしかったです。

 

・2幕 雨のコーナー

小さなお芝居仕立てのコーナーです。コートを着て傘を持って(てるてる坊主がついてます)歌う松風輝さんが素敵でした。

ずっと聞いていたくなるような心地よい優しい声。お芝居の表現。一気に劇場の空気をお芝居に引き込む素晴らしさ。さすが上級生さんです。

 

・2幕 和物メドレー

瑠風輝さんと鷹翔千空さんが左右で踊る場面、背の高く歌えるお二人がシンメで踊ると迫力がありました。澄風なぎさん、花咲あいりさん、華妃まいあさんもお美しく。

ただ、ここでも和希そらさんが堂々と最後に出てきて歌われると、「ラスボス、来たわ!」感が満載。すごいね、そらさんは。声量の迫力が違います。

 

・2幕 あなたの空を翔びたい

天彩峰里さんの歌が素晴らしかったです。彼女は何というか、女の子も愛くるしく演技できる方でしょうが、「女性」の強さや意思を表現できるタイプの娘役さんではないかとこの方も今後に期待です。

  

・明日へのエナジー、大漁ソーラン

前奏だけでテンションあがります。大劇場公演と同様、美風舞良さんの迫力ある美声が心地よく響きました。

大漁ソーランの和希そらさんが、またかっこいいんだわ!高校で学年に一人いる、体育祭の応援合戦できゃぁきゃぁ言われてしまうようなちょっとやんちゃで色気が妙にある男子。そういう感じでした。色っぽいんですよね、あの人。

また、私的には品のあるこってぃ(鷹翔千空さん)がソーランの恰好でがんばってるのが、何となくかわいらしくて微笑んでしまいました。こってぃさんは、お顔がちょっと龍真咲さんに似てらっしゃいますよね。

 

・2幕 もし私がベルだったら

英語で歌い切った瀬戸花まりさん、生き生きとして素敵でした。こういうのをきちんと歌いこなせる娘役さんに一場面があるというのも、嬉しい場面でした。


・全編を通じて

なつ颯都さんは何でもできそうな長身の方、笑顔が素敵でした。
亜音有音さんはまぁ様と同じ佐賀県出身の美形さん。注目の方でしたが、長身で小顔で立ち姿が綺麗で、ぴっかぴっかの激かわでした。劇場でもお名前があがっていましたよ。多分、勘違いでなければオペグラ越しに目があったはず! ←miyakoguさん、それ多分、勘違い・・。。下級生さんもきざってこられる面もおありになるようで、どきどきです。

華妃まいあさんは本当に美脚。ダンスもかっこよくて、歌声も綺麗。これからどんどん活躍されるだろうと、おおいに期待しています。

 

というわけで、何が言いたいかっていうとね・・。

和希そらちゃん、すごいわ!!!

ということです。うーーん、一行で済みましたね、感想。あはは(^^)。では、自宅でお仕事少しして、梅芸・WSSのmy楽に行ってまいります!