代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

花組・新源氏物語/Melodia まじめに感想3 華麗な美しき花組さんと声の魅力

皆様、こんにちは。お元気ですか?本日は宝塚大劇場にて、花組「新源氏物語/Melodia」を二度目の観劇でした。その感想を少し。

 

1.お芝居 -声の持つ魅力

今作品は美しく典雅な舞があり、その色彩、衣装の美しさに目を奪われます。ただ、洋ものにあるような華麗なダンスシーンを取り入れるのは当然難しい中、非常に声の演技がものを言う作品だと改めて感じました。

明日海りおさんの声、歌は朗々と劇場に響き、特に最後は迫力がありました。ためらいの場面はためらいが伝わります。美しく恋に生きる源氏、しかし、一面では自制心の強い政治家であることが、声の演技からも見て取れるようです。

芹香斗亜さんの軽妙でひょうひょうとした、忠誠心のある惟光の声も、舞台に多彩さを加えておられますね。

そして、今日、一番素敵だなと思った初見時からの変化が、花乃まりあさんの藤壷の宮。たおやかで繊細で、ためらいを含み、同時に芯の強さをも秘めた声。素敵な声でした。多分、花乃ちゃんの声質を、私が好きなんでしょうね。理想の女人として源氏の君が永遠に憧れる素敵な藤壷でした。

柚香光さんの六条御息所も女性らしい声の演技が初見時よりさらに進んでおられたような。生霊で出てこられるところでは、源氏の君に呼びかけられると、はっと顔をそむけつつ、最後に源氏の方を見て少しうっとりとしたかのような表情をされています。柚香さんはこういう繊細な演技もなさる方なのだと再認識いたしました。「グラフ」最新号でみると、写真撮影に入ってくる子犬のような可愛い方でもありますよね!

 

2.ショウ -華麗で美しい花組さん

美しい若きスターさんがご活躍の花組さん、場面場面できらきらと、いろいろな光が観客席に飛んでくるかのようで、印象的なテーマソングとあわせて、私はとても好きなショウです。

ショウでは、前に記事で書いたダウンタウンジャズの場面に加えて、黒燕尾の場面が一番好きです。

ダウンタウン・ジャズの場面、柚香光さんのダンスを観ていて「あ!」と思ったことがあります。先日、英国版「TOPHAT」を観劇して感じていた、男性ならではのダンスの切れ、鋭さ、素早い動き。これはさすがに女性が演じる宝塚歌劇団にはないものですが、柚香さんは筋肉の着き方が男性的な側面をお持ちなのか、ダンスの動きの鋭さが他の方とはかなり違うように思いました。

あの方と他の方の踊りを比較してみていると、柚香さんはほんの少し(おそらく0.03秒とかそういうレベルで)、素早く回転し、素早く手を動かしておられるように見えます。その分、動きが少しだけ早く、静止の時間が少しだけ長い。その動と静のコンストラストが、彼女の魅力的なダンスのもとになっているのではないかと思いました。ダンスの場面は、抜群に目立ちますね。あ、もちろん、どこで何していても目立つんですけどね、あの方は。

黒燕尾の場面では、楽しそうな表情で踊っておられるなぁと目を惹かれたのが、夕霧らいさんと和海しょうさん。音月桂さんに少し似ておられる和海さん、スカステで拝見したスキマスイッチの「全力少年」の歌唱がとても印象に残っています。

後ね、黒燕尾の最後列真ん中右に黒髪の若き美形がおられますよね?パンフレットをみて研究してみます。

実は黒燕尾で一番驚いたのは、鳳月杏さんの燕尾の後姿です。やっぱり、男役10年なのでしょうか。また、瀬戸かずやさんが白いドレスの娘役さんを引き連れて、銀橋で華麗に踊り歌われる場面も素敵でした。

鳳月杏さんは肩の動かし方が何と言ったらいいのか、色気を出しているというか、これはさすがにお若いスターさんからは感じられないものでした。さりげなくすっすっとした肩の動きなのです。まぁ、一言で言うと「かっこええわぁ!!」ってことですね。ぜひ燕尾の時の肩の動きにご注目ください。

 

3.後もう少しだけ何かが?

さて、ほぅっと思わず声が出る舞台の美、美しい公達、素敵なダンスに歌。若くて美しいきらきらのスターさんが満載の花組さん。素敵な作品なのです。

それだけに、何かもう一つだけ、何かが欠けているように思えました。それが何なのかが、どうも明確にはまだわかりません。私は花組さんトップコンビはお二人とも好きな方々であり実力も素晴らしく、お若いスターさんの美もダンスもある。娘役さん達はとても可愛いし、色気をお持ちの男役さんも一杯おられます。何だろう??

強いていえば、花組さんならではの色が何か?ということでしょうか。これは宝塚歴の浅いmiyakoguにとって、まだよくわからない小さな問いに過ぎず、花組さんファンの皆様はまた別の見方をされているだろうと思います。ファンの年齢層によって、また異なるご見解もあると思いますしね(^-^)

または、原作の光源氏が結構「おいおい・・」なキャラだということなのかもしれませんね!実は。

ほんまあかんで、あんた、ちょっと!という感じなのはまぁ、事実(^-^)。頭の中将も「女性はやさしく素直で、美しく、ほのかな色香があるのが一番」って、まぁ、そうなんやけどね、おばちゃんら、そんなもん、もうないわ!! あ、最初からありませんでしたね、すいません。

 

そのような些細なつっこみどころはまぁ置いといて・・。

宝塚歌劇団の非常に重要な資産であるとても美しい「新源氏物語」、そしてきらきら華麗な「Melodia」。どうぞ、ぜひご観劇下さい。

藤の花が豪華に垂れ下がる舞台美、そして美しい黒燕尾からの娘役さんも魅力的な展開、とても素敵でした!

(その後、考えた内容はこちらです)

mothercoenote.hatenablog.com