代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

宙組・シェイクスピア 二役?という役名への疑問→もしかしてそうなのかな?!という発見、かも(^^)

皆様、こんばんは。お正月明け、いかがお過ごしですか?

4日は大阪では「大阪新年互礼会」が開催され、知事・市長、3経済団体の長が一堂に会してご挨拶されていました。

新地のきれいどころもお越しになっているし、少数ながら華やかなお着物やワンピースの女性経営者もおられるのですが、会場中がグレイか紺か黒のスーツで埋め尽くされ、前日まで通っていた宝塚大劇場とは全く違う世界です。

miyakoguも濃紺のジャケット着用でしたので、自分自身も含めて色が綺麗じゃないわーー、ちっとも「きらきら」がないわーー、ゴージャスじゃないわーー、美形がおらんわーー。ただ、元気のいいおじ様達やご活躍の中堅の方々が大勢ご出席ですので、勢いと出世欲は渦巻いています!エリザベス1世の宮廷のように。

 

さて、今日のお昼、近くのコーヒーの美味しい素敵なカフェで遅めのランチを取っていた帰りに、miyakoguはある発見をしたのです。

カフェにはちょうど40代後半から50歳向けの雑誌「eclat(エクラ)」が置いてあり、2月号で宝塚歌劇が紹介されていて、早霧せいなさんがご登場されていました。相変わらずの美形。

「102周年の宝塚がアツイ!」という書き方で、そのけん引役として雪組さんが紹介されていましたよ。「ルパン3世」「星逢一夜」いずれも好評との書きぶり。なるほど、東京のメディア業界で雪組さんはそのように受け止められているようです。良かったです、雪組さん。続け!宙組さんです。

 

で、宙組さんに思いを馳せたmiyakoguはオフィスまでの帰り道に考えていたのです。お芝居の「シェイクスピア」における風馬翔さんについて。

え、あれ?miyakoguさんの贔屓って、真風さんじゃ??と思われたであろうそこのあなた(=うちの娘)。はい、その通りなんですが・・。「風馬翔さんの笑顔は世界を救う!」のです。

 

ご観劇された皆様はすごく不思議に思われたと思うのです。

なぜ、舞台に登場したみりおんさんの回想から始まる第2場から第4場のストラットフォード・アポン・エイヴォンでのシーンにて、パンフレットの役名が以下のようになっているかが、よくわからなかったのです。

・ポープ(パリス) 澄輝さやとさん
・ケンプ(ベンヴォーリオ) 蒼羽りくさん

・ヘミング(マーキューシオ) 和希そらさん
・ジェームズ(トマス・ルーシー) 風馬翔さん
・アーミン(バーソロミュー) 瑠風輝さん

故郷の思い出のシーンのはずなのに、宮内大臣一座の皆さんが、一部の方は最初の劇中劇「ロミオとジュリエット」の役名そのままに登場されているのです。しかもパンフレットでの役名は上記のとおり、一人二役としての表記ではありません。

そして場面が転換すると、皆さんはやっぱりそのまま劇に登場しておられ、あれれ、シェイクスピアの村のお友達が劇団員になってるの?それはわかるとして、なぜ恋敵や意地悪お代官まで劇団員に?

一番の謎は、意地悪な村の領主(代官みたいな感じでしょうか)のルーシーがとても味があるいい人の劇場支配人(おそらく)のジェームズとして登場しておられることです。悪代官、なんでいい人になってるねん?いつのまに劇団に??

 

大きな「?」が頭に浮かんだ方もおられたと思うのですよ。

その謎が「あ!!」と解決したのです(多分)。

※既にそんなの、気づいていたよ?という方も大勢おられると思うのですが、miyakoguはようやくすっきりしたのです。 

 

みりおんさん演じるアン・ハサウェイの回想シーンも他の作品と同じく「劇中劇」なんですね。おそらく。

「ロミオとジュリエット」はもともと、ウィル(朝夏シェイクスピア)とアン(実咲さん)自身のお話だと、生田先生は創作されたのですね。

彼ら自身やウィルの父、真風ジョージ・ケアリー(パトロン)とそのパパは実在の人物がそのままに登場しているけれど、よくあるテレビの「回想シーン」のように、劇団の役者がウィル自身の物語を演じているシーンだったのかと!

それだと、一人二役ではなく、ジェームズは役者として意地悪なルーシーを演じていたということになるのです。それなら、わかるわ!だって、風馬さん、ええ人やん。意地悪ルーシーであるはずがない(断言)。←役ですよ、役。

「この世界は一つの劇場、人は誰もがみな役者」ですから。生田先生。そういうことで合っていますでしょうか?(^^)

 

文学少女だったmiyakogu、遠い昔、シェイクスピアの戯曲もいくつかは読んでみたのです。いくつか覚えがあるセリフがあったので、調べてみました。

お力をお借りしたのは群馬県立女子大英文学科で教えておられた先生で、現在も群馬にて演劇ワークショップを開催されている戸所宏之様のこちらのサイトです。翻訳文はそちらに掲載されていたものを引用させていただいております。

シェイクスピアの名台詞

 

この世は舞台、ひとはみな役者。
All the world's a stage.
And all the men and women merely players.

(シェイクスピア『お気に召すまま』2幕7場)

 

人の一生は歩き回る影法師、哀れな役者にすぎない。
Life's but a walking shadow, a poor player.

(シェイクスピア『マクベス』一幕三場より)

 

人はやっぱりplyaer=役者なんですね、皆。そして、生田先生も劇作家という役を演じておられるし、ジェンヌさんはそれぞれの役を演じておられる。

私は沙央くらまさん演じるリチャードが劇中で語る言葉が、とても好きです。

「ここにいるやつらは、皆、生まれも違う、育ちも違う。けどな、舞台が好きで集まってきた仲間なんだ!」

(だいたいそんな感じ。半分は小学高学年娘のフレッシュな記憶に拠っております)

これはまさに、ジェンヌさんのことなのかなと。生まれも育ちも違う。けれど、全国から音楽学校に集まってきて同じ舞台に立っている。そして私達も奇跡のように同じ場所に居合わせる。

いつでもどこでも見ることができるオンデマンドや録画と違い、同じ一瞬を生きているとまさに感じることができる。だから、私は劇場が好きなのかもしれません。(地方ご在住で基本は映像という方は、新作の映像をご覧になるその瞬間こそ、同時代性を帯びた出会いだと存じます)

 

と、つらつら考えたのです。すべては風馬翔さんの笑顔のお陰です。ありがとうございました(^^)。