代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

今週の出会いと舞台の立ち姿 真風さんレオナルドに感じる新しい風

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?

私miyakogu、アラフィフとしては多忙な日々。福岡と福井に出張し、神戸、京都とあちこちでいろいろお仕事があり移動多めな日々。ちょっと弱ってました。

アラフィフだし。うん、ダイエットも保留ね保留!←というか、放棄では?miyakoguさん・・。栗のロールケーキ、食べてましたよね?!

ええと(目をそらしながら)、スーパーで切り花を買っただけですが、お花を飾る心の余裕もようやく出てきました(^^)。

ちなみに後ろの扇は、うちの創業会長(奇才)のバングラデシュ土産。小さなおりんは富山県高岡の小泉製作所さんのもの、小さな仏様は以前からご紹介しているとおり高山の仏師・高田慈圓様のもの、お線香立てはラオスで購入したもの、ぐいのみは宝塚歌劇団のもの、仏様にかけてある数珠は娘のてづくり、下に敷いてある布は義母のコレクション。この1枚の写真だけでも出会いが満載です。

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1.あるアントレプレナーとの出会い

いろいろ出かけるということは、多くの人と出会うということでもあります。

不思議と、どこの地にも必ず素晴らしい方がおられるのですね。いつも、どこかに必ず。その中で、ある分野でご活躍の方との出会いがとても印象的でした。

40代前半の男性、自信と確信、自負に満ちたある業界の変革者。

え?というような一流の方々の出資を受けておられるアントレプレナー。目がきらきらと輝いておられ、美形というより男前、独特の魅力があり男性がほれ込むような魅力がある方。

その方は、うちの創業会長(奇才)が最初に出会って、私を連れて行ってくれたのですが、事前にどういう方なんですか?と尋ねたところ、にやっと笑って「顔がええねん」と言うのですね。

整った顔をされているのですが、美形というより「ええ顔」。信念が全身から溢れていて、明るい中に静謐で真摯で落ち着いた雰囲気をまとった方で、一流の識者や経営者をひきつける方って確かにおられるんだと思いました。

 

2.舞台に見え隠れする演者の心との共鳴

その人と出会って思い出したのは、宝塚歌劇団の様々なスターの皆さんのことです。

ファンの好みはそれぞれで、ファンへの入り口(=沼への落とし穴(^^))は容姿・歌声・ダンス・演技とそれぞれです。入り口はそれぞれなのですが、舞台を観ていてその人の「生の心」と奥に見え隠れする人間性に触れたとき、「あ!」と一瞬にして引き込まれるのではないかと思います。

生の舞台は怖い。編集もエフェクトも効かない、演者がまとう空気感も、役を通してこぼれ落ちるようなその人自身の感情を含めてすべてその場で伝わってしまいます。すっきりとした立ち姿、迷いのある立ち姿、何かがどうしても伝わってしまうように思います。

そして、役の奥にあるその人の「生の感情」や個人的体験に触れたように思うとき、私達は心を揺さぶられ、あたかもその人と心を通わせたように思うのではないかと、最近思います。

自分の中にある「生の心」を見せるのは、怖いことです。

できればあまり知られたくない。私達は普通はそういったものを隠したり、オブラートに包んだり、時間の経過の中に紛らわせたりします。私は以前に詩作を学んだ時に感情を表出する難しさを痛感したことがあります。

でも、演者はあくまで役を通してですが自分の中に閉じ込めてある感情や個人的体験を舞台やドラマの中に解き放ちます。時に激烈に熱く、時に繊細に静かに。自分の身を文字通り投げ出すように。

その人が感情を解き放った心の震えを舞台やドラマで見せてくれたとき、観ている側にも同調して何かが起こる。

自分の心の奥に折りたたんでしまいこんでいた恋の記憶、憧れ、人生の哀しみ、悔しさ、喜び、追憶。心の奥の奥にしまいこんで、本人すら気づかないようにしていた大切な何か。

演者の心と私達の心が共鳴した時、観ている側の中に隠れていた感情と記憶が、文字通りぶわっと時の流れを一瞬で超え、瞬時に湧き出て解き放たれる。

物語に感動するとは、そういうことではないかと私は思うのです。宝塚大劇場でぽろぽろと泣いた多くの経験から。最近では、たとえばTVドラマ「おっさんずLOVE」で拝見した林遣都さんの演技もまさにそうでした。

 

3.宙組・真風涼帆さんの新しい風

最近、メディアに掲載された記事や宝塚ファンの皆さんのtweetの内容から、宝塚歌劇団・宙組に新しい風が吹いているように感じるのですね。真風さんと星風さんの二人のトップスターの響きあう演技によって吹いている”風”。

真風涼帆さんは品のある色気を備えた長身の美しい男役さんとして、立っているだけで漂う真ん中力で注目されてきた方でした。実力はさておいて、という印象はあったと思います。

しかし、WSSと今作品からは「真風さんの繊細な演技」という感想が増えているように思うのです。やや意外そうな印象も含めて。

もとからの真風さんファンは、「はぁーーん、しとっらすのかぜーー」という独特の歌いまわしを含めて、真風さんの外見も声も癖もただひたすらに愛でてきました。

私めなどは、長身、長い綺麗な脚、切れ長の目というわかりやすい魅力に加えて、真風さんの左側耳の下から顎のライン、流れる髪の綺麗な毛筋、小ぶりな耳、小粒に揃った歯、ほっそりとした手首と、まぁ、多少変態ちっくに真風さんのパーツにいたるまでガン見しているわけです。ええ(真顔)。

↑ そこまで書いて大丈夫、miyakoguさん?!うん、もういいの、アラフィフの大阪のおばちゃんだから・・。ダイエットも放棄しているし・・(どさくさにまぎれて告白)

 

私はずっと待っていたのですよ!!

星組「ロミオとジュリエット」で「死」を見事に踊ってみせた真風さんが、何かを突き抜けていかれるのを。あの衝撃的なアーティスティックな「死」を踊られた方が、これくらいで終わるはずはないと、ずっと。こちとら、だてにアラフィフまであちこちでいろいろな出会いにもまれてきた訳じゃないんですよ。ええ!机ばんばん叩くわ!

最初に大きな変化を感じたのは以前に書きましたとおり、DSで「希望という名の光」を歌われた時でした。

朗々と正確に歌われる方は他にも大勢おられるでしょう。でも、故郷・熊本の震災を「自分ごと」として経験された真風さんにしか歌えない表現だったのですね。

そして次はWSSのトニー、今作品のレオナルド。

男役として恵まれた容姿からは悪役やきざな役をこなせる雰囲気一杯なのに、どういうわけか意外にもいわゆる白い役、ピュアな役がお似合いになる真風さん。王国でも下町でも工房であっても。実は真風さんのスタイリッシュな男性的容姿に少し甘やかな王子様的な雰囲気を加えているのは、真風さんの声ではないかと思います。

そして、真風さんの表現に甘やかな要素を含んだピュアさを感じるのは、真風さんの内面にとてもピュアな何かを一途に求める真摯さがあるからだと私は推察しています。

静かだけれども熱い求道者のようなピュアさ。でも、観ている側を萎縮させるものではない甘やかな夢見るようなピュアさ

真風さんが夢見るように見上げる先に何があるのか、一緒に夢を見たくなるようなピュアさ。

三番手以上になられてからの柚希礼音さんと朝夏まなとさんというお二人のトップスターの元での経験、様々な先輩からの影響、震災のご経験、そこに加わった星風まどかさんとの出会いの影響は大きいだろうと思います。私は星風まどかさんからも舞台での表現を細やかに追求する一途な真摯さを感じます。

二人の一途な真摯さが共鳴し、宙組に今、新しい「風」が吹いていると思うのですね。ただ、その共鳴や出力はまだやや不安定で、日によって突き抜ける時もあれば、やや緩慢になることがあるようにもお見受けしています。

千秋楽LVではどのようなレオナルドを見せてくださるでしょうか?宝塚大劇場で何回か見る中で、私がはっと座り直した「寂しかった少年と寂しかった少女のピュアなラブストーリー」を最後にもう一度拝見できるのではないかと楽しみにお待ちしております!

夜中にあっつく長いメッセージを送ってくださったomamesan、これで良かった?!(^^) 夜中にどうしても誰かに語りくなるほどの演技をされた真風さんへの思い、しかと受け止めましたよ!(^^)