皆さま、お元気ですか?本日、金曜に初日開けて4回目の公演を観劇してまいりましたので、感想をお送りします!(ショーの見どころは少しお伝えするけれど、お芝居のネタバレは避けますね)。
一言で言えば、ただただ尊い・・。
そして、楽しく美しい!!
初めて宝塚を観た気持ちを思い出しました。ありがとう、宝塚!そういう感想です。
作品自身の持つ力以上に、今回の観劇はファンにとって尊く楽しいように思えます。それはなぜかと考えたとき、思い当たるのは、演じる側の”喜びの粒”が劇場を溢れんばかりに満たし、客席にストレートに伝わるからではないかと思います。
月組の皆さんの喜びも、初舞台生さんの喜びも。舞台に立っている皆さまのフレッシュな喜び。それが私たちの心に伝播する。そういう舞台のように思えます。
新型コロナウイルス感染症の影響により、宝塚大劇場の公演も長らく中断、花組さんの「はいからさんが通る」のチケットも残念ながら観劇には至りませんでした。昨年12月の宙組「オーシャンズ11」千秋楽後、ようやくたどり着いた大劇場です。
ただいまーーーーー!!!(涙)
1.WELCOM TO TAKARAZUKA -雪と月と花と- 感想
1)チョンパで開幕、尊いトップスター
照明が落ち、劇場中の期待が高まる中、チョンパでぱぁーーっと明るくなり、花道までずらっと並ぶ明るい美しい衣装の月組の皆様。銀橋をそそと渡るトップスター・珠城りょうさん。
「あなたの夢はなんですか みんなあなたに叶えましょ」
作詞:植田紳爾氏
ウエルカム・トゥ・タカラヅカ♪♪と繰り返されるメインテーマの冒頭の歌詞です。
私たち観客に夢は何かと問い、叶えましょと一緒に言ってくれる!
尊い・・。なんて尊い頼れるトップスター・珠城りょう!
たまちゃんは確かに一緒に叶えようとしてくれるはず、どーんと任せようではありませんか、宝塚に!
俺の寿命も任せた! ←落ち着いて、歌詞をよく読んで、miyakoguさん?宝塚の専門領域は夢や愛なんで・・。
2)尊い初舞台生の向上
そして、口上です。そもそも、初舞台生さんというのは常に尊い。
美しい少女が強い意志で宝塚を目ざし、2年間学び、初めて宝塚大劇場の舞台にあがる。隅から隅まで一生懸命で笑顔の美しい若い女性。そんなもん、尊いに決まってますやん?!
今年はそこに新型コロナですよ。ずっと舞台に上がれなかったんですよ。練習だって隔離ですよ。その波を乗り越えて、美しいスタイルをキープして、おそらく一生懸命練習して、待って待って春のお披露目のはずが、ようやく初秋の今。スミレ色のお着物が本当に綺麗でした。
初舞台生をお披露目する光月組長さんの声が暖かく思わず涙涙。
一生懸命な口上にまた涙涙涙。
嗚咽しかねないところでした。気付くと、お隣の方もハンカチでずっと涙を抑えておられ、まったく同じところで泣きまくる二人。無言の連帯感がありました。2階9列〇〇番付近におられたあなた!同志です。
3)松本悠里先生の雪の巻
赤基調のお着物で美しくご登場。ドラマチックにクラシックと合わせた日本舞踊です。
今回の公演でご退団される松本先生。本当に年齢とは関係ないのですね、全身を使った表現というのは。松本先生の美しい手の所作、何とも言えない切ない表情、美しい衣装、豪華な鬘に見とれました。技が尊いです。
4)月の巻
斬新かつ、ただただ美しい!ぜひぜひ劇場で実際にご覧ください。
暗い照明の中、ちらちらと光る衣装の袖(多分)。何が始まるのか、どきどきしていると、月がどんどん明るくなっていく中で皆さんが美しく踊られます。
このセンターで皆の動きを自在に自然に統率しているように見える珠城りょうさん。ああ、珠城さんは「月の御子」なんだなぁと思わせる存在感です。
最後の扇の場面、月の光がゆらめく海を見るようでした。クラシックに合わせて日本舞踏でこれだけの人数で行うマスゲームのような場面。
宝塚が唯一にして随一だろうと思います。尊い・・。ぜひ劇場でご覧ください。
5)花の巻
月城かなとさんが鏡を取り出して自分をご覧になります。
はぁーーー。傾城の美女なの?!
そりゃ見ますよね、お美しいですものね・・。あの人、絶対にこれまでに国を3国くらい傾けてるって!美が尊い・・。
他の場面を含めてれいこちゃんと鳳月杏さん。和物の所作では特にこのお二人のひらひらとした手の動きが美しく目を惹きました。
美園さくらちゃんも日本人形のようで本当に美しいショーでした。45分でさくっと終わるところも良いところです。
2.ピガール狂騒曲 感想
演出の原田先生のご挨拶にあるとおり、シェイクスピアの「十二夜」の枠組みをベル・エポック時代のパリを舞台に、ムーラン・ルージュをめぐる物語に仕立ててあります。
・ムーラン・ルージュに憧れ働かせてほしいとやってくる男装の麗人ジャック(ジャンヌ)が珠城りょうさん ※異母兄のヴィクトールと2役(見事に演じ分ける!)
・ムーラン・ルージュの支配人シャルルが月城かなとさん(渋かっこいい!)
・パリで大人気の本の”陰”の著作者ガブリエルが美園さくらさん(潔くてかっこいい!)
・表向きはその本の著作者であるウィリーが鳳月杏さん(面白うまい!)
・ムーラン・ルージュの振付師ミシェルが光月るうさん(うまい!)
・ムーラン・ルージュの常連客のロートレックが千海華蘭さん(うまい!)
・ムーラン・ルージュのダンサーで回転しまくるレオが暁千星さん(美しく回る!)
※このイケメンダンサーズに新人公演主演予定だった礼華はるさんも、髪型が素敵でお似合いです(かっこいい!)
・ウィリーが雇っている弁護士ボリスが風間柚乃さん(動きだけでやたらと面白い!)
だいたいこれくらい抑えておけば、後は劇場にて!
1)珠城りょうさんの男女の見事な演じ分け
珠城りょうさんはジャンヌちゃんなんですね。本当は。(”ジェンヌ”でなくお名前ね)
ある事情から男装し、ジャックとしてムーラン・ルージュにやってきます。憧れを持って仰ぎ見ていた赤い風車。
実は異母兄がいてこちらは伯爵。このヴィクトールの青い衣装と髪型、特に左側からみた横顔が私の大変に好みでございまして・・。ありがとう!!
ちょっとちゃらいけれどいい人そうなヴィクトールと、秘密を抱えて憧れを胸に純情でいい人そうなジャック(ジャンヌちゃんの男装)。
本当にどうなってるんだろう?と思うほど、不思議にその時々で男性に、また女性に見えます。足の出し方、揃え方、肩の出し方なんだと思うのですが。お見事でした!
その演じ分けと、あの横顔をもう一回見たい!(※)少し長めの髪型が尊いです。
二役を演じる珠城りょうさんが同時に舞台上に登場する場面はあるのかないのか、あるならどうするのか?そこは劇場でご確認ください。
※と思っていたら・・。もともともう一回観る予定でしたが、観劇後、miyakoguに友の会さんからとんでもないメールが・・!ありがとう!(涙)
2)月城かなとさんのイケおじシャルル
シャルルーーー!ムーラン・ルージュは君の夢の場所だったんやね?
その思いは、まるで宝塚への思いのよう・・。現代の舞台をめぐる状況と物語の中のムーラン・ルージュのピンチが重なるかのようです。
利益だけでなく、夢の場所を大事に大事に守ろうとするシャルル、最後には・・。うふふ。劇場でどうぞご覧ください。
あ、シャルルの歌で劇場を沸かせる場面があります。こちらもどうぞお楽しみに。
3)美園さくらんさんのきりりとしたガブリエル
有村先生の黒白縞の衣装を見事に着こなすさくらちゃんです。IAFAのエマもそうでしたが、彼女は「ついてまいります」という役よりも、こういう意志の明確な現代的な女性像がしっくりきますね。といって、きゃんきゃん言ってる訳ではない。自分の意志で未来を変えよう、何かをつかみ取ろうとする賢い強さ、潔さのある女性です。
4)鳳月杏さんのウィリーと風間柚乃さんの迷コンビ
この二人がまぁ、面白くて上手いんですねぇ。そこに光月るうさんも加わって、笑いを持っていくメンバーです。
鳳月さんはセリフの間合いややや漫画チックな動きで、足が長い分、無駄に面白い!
風間さんは、セリフ以上にあれ、才能ですね。動きだけでおかしいんです。オタクが推しをこっそり見守るような場面がありますので(多分、みんなが稽古場に潜入してやりたいやつ)、どうぞお楽しみに。
5)ムーラン・ルージュのダンサーチーム
いやはやまぁ、かっこいいわ、回るわの暁千星さんリーダーのダンサーチームです。
暁千星さん、英かおとさん、彩音星凪さん、礼華はるさんの4人組、長身でスタイルが良くてそれぞれ個性の異なるかっこよさ!ありちゃんの回転はすごいし、礼華はるちゃんの髪型もかっこいいし。ムーラン・ルージュのショーは娘役さんダンサーたちのカンカンとともに、ぜひご注目を。ただただ楽しい!
あ、娘役さんチームに交じってあれこれやってるおだちんにもね、ぷぷぷ。
6)フィナーレ
せり上がって伸びやかに歌うありちゃん、力強い存在感です。
106期生さんの賑やかに美しいロケット。お衣装が水色・ピンク・白で綺麗でした。皆さんがほっそりとしたスタイルを維持しながら開幕までずっとこのロケットを練習してこられたのかと思うと、また泣けて。やっぱりお隣さんも泣いておられて、無言の連帯感です。
男役に戻った珠ちゃんのセンターの迫力。
黒燕尾で堂々とセンターを降りてくるれいこちゃん。(本来なら全ツがあったと思うのですが、その分やや初々しくもありました)
最後に再び黒燕尾で登場する珠ちゃんの圧倒的存在感
美しいシルエットのドレスを着こなすさくらちゃん。裾が翻るのが本当に綺麗でした。
月組のかっこいい娘役さん、端正な男役さんの黒燕尾。ただただ美しかったのです。
最後の階段降りでの月城さんとさくらちゃんの衣装と羽の色、珠ちゃんの羽にもどうぞご注目を。男女の色を入れ替えたような、どうだっていいんだ、そんなこと、というような粋な衣装、演出でした。
3.泣けた植田先生のご挨拶文
坂東玉三郎様が監修、植田紳爾先生が作・演出のショー「WTT」ですが、パンフレットの植田先生の挨拶文が素晴らしいのです。
「生命の賛歌を」というタイトルです。宝塚歌劇団がどれくらいの覚悟で、先生方も生徒さんもここまで進んでこられたのか、どれほど必死でこの舞台を創り上げてきたのかがストレートに伝わりました。
命がけなのですね。舞台は。そして、我々観客のことも、命がけで観にきてくださったのだと気遣ってくださっています。miyakoguはまぁ、実際命がけでここまで来たのは事実。うんうん。いやぁ、がんばってきたよ、俺も。
生徒さんたちの姿に「宝塚の生徒としての伝統と矜持と誇りを感じています。」と書かれた先生ご自身の伝統、矜持、誇り。それがどれほどのものなのか、想像できました。
最後の一文「本日はほんとうに、ほんとうに有り難うございました。」の”ほんとうに”の繰り返しが、植田先生の心からのお気持ちなんだろうと受け止めました。
私たちから「ほんとうに、ほんとうにありがとうございました」という気持ちを伝えるには、客席から”拍手の花束”を贈るしかないのだろうと思います。精一杯に。
さて、観劇が終わりtwitterを見てみると、TLにチケットの当選の喜びや驚きが溢れていました。友の会が随分、親友になってくれたんだろうなぁと、先日入力した月組さん追加抽選結果のメールを何気なくチェックしたところ・・。
えええええ??え??え、SS席って、え?
前方の40番台のお席?ええええ?!というまさかの展開がmiyakoguをウエルカム・トゥ・タカラヅカしてくれてたのです・・。動揺のあまり、阪急の特急で一駅乗り越しました(笑)。
ほんとうに、ほんとうにありがとう、宝塚(感涙)。
ミラーボールも回っていました。