代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。朝夏まなとさんご卒業によるロス真っ只中。しばらくはtwitterにて(@miyakogu5)

宙組・Shakespeareへの期待 三島由紀夫「春の雪」読了後に抱いた生田先生への期待感

皆様、こんにちは。宙組さんの「メランコリックジゴロ/シトラスの風Ⅲ」は今週末は首都圏での公演、多くの方がご観劇されることと存じます。お楽しみください。

それと1階席通路付近の方は、お命、どうぞお大事に・・。まぁ様がものすんごく破壊的な「my girl」と「following love with you」を繰り出してくると思いますので・・。いやほんま、高血圧の方とか気をつけた方がよろしいで!(^-^)

 

1.生田先生の2作品

さて、今年の宝塚大劇場お正月公演は生田大和先生作・演出の「Shakespeare」ですね。実は先日、宝塚お仲間のお一人から聞かれました。「お正月公演って、どう思いはります?初観劇の子を連れていくには冒険ですかね?」って。まだ観ぬ新作は期待と不安が交錯しますよね・・。ええ・・。

 

・月組バウ「春の雪」

生田先生の作品では、明日海りおさんが破壊的な美を見せられたバウ公演「春の雪」に魅入られた方も多いと思います。私もスカステで拝見、娘とテレビの前で正座して観ました=最大の賞賛。

・傲慢で自意識過剰な美しい青年・清顕を演じるみりおさんの破壊的な美
・咲妃みゆちゃんの演じた情熱を秘めた聡子
・みりおさんを腕に抱きとめる珠城りょうさんの本多
・無骨な書生を演じた宇月颯さんの飯沼
・鳳月杏さの寡黙だけれど聡子に惹かれる高貴な洞院宮治典
・美穂さん演じるいかにも華族のいやらしさを処理するにふさわしい蓼科
・そして白雪さち花ねえさんが聡子を優しく抱擁する月修寺門跡

それぞれの演者がぴたりとはまり、生田先生のドリームが舞台上で花開いていました。生田先生は高校2年生だったでしょうか?、高校生時代に読んだこの「春の雪」に衝撃を受けて、舞台化の夢をずっと暖めておられたと読んだことがあります。大学までバレエをかなり本格的にされていたはず。美的感性は相当のものをお持ちだと思われます。

その思いをみりおさん、そしてみゆちゃん、珠城さんというまたとない演者を得て、舞台上で表現された。溜め込んできた情熱の喜びに満ちた爆発のようなものが、舞台を覆っているかのような作品でした。

 

・花組大劇場「ラスト・タイクーン」

そして、蘭寿とむさんの退団作品「ラスト・タイクーン」で多くの方に、「ええっ!それで、お・わ・り・・?」とため息をつかせた側面もお持ちですね(爆)。

同時に「ラスト・タイクーン」では蘭寿とむさんがサングラスをかけて車を運転して登場するという、「なんちゅーことすんねん!」=最大の賞賛のドリーム場面をおつくりになった方でもあります。

私は業界パーティでの蘭寿さん筆頭のダンスシーンに加えて、撮影所のみんながストライキを起こす場面も「新たなバスチーユ?」という感じで好きでした。さらに、望海風斗さんの愛を求めるDV男、鳳真由さんの労働運動家もなかなかの人物造型だと思いました。

真風さん主演の「ランスロット」については、「まかちゃん、立派になって・・(涙)」くらいしか論評できないので、置いておきます(^-^)。

 

2.三島由紀夫「春の雪」読了後に抱いた「Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜」への期待

・三島由紀夫作品「春の雪」

さて、miyakoguと娘は三島由紀夫先生の「春の雪」を最近、読んでみたのです。私は以前に「金閣寺」を読もうとして、うーんとなったことがあり、三島由紀夫作品は読んだことがありませんでした。

「春の雪」は素晴らしかったです!学習院高校が舞台のきらびやかで雅で、そして腐りかけの果実が濃い芳香を放つかのような華族社会。そこで生きる人々。

美しい清顕と、彼には一見似つかわしくない実直な本多の友情。本多からのそこはかとない恋情を含むかのような友情です。そして精神的には幼い清顕とどこか大人びた聡子の激しい恋。何よりも、映像が動き始めるような華麗な描写、過剰なまでに美しい文章。

これを舞台化しようと熱望を秘めたバレエを学ぶ高校生男子。考えてみれば、ものすごい文学的な感性です。そんな男子高校生、周囲にいます?

 

・お正月公演「Shakespeare」への期待

宝塚歌劇団HPの公演解説からどのような作品か見てみましょう。 

「エリザベス一世統治下のロンドンを中心に繰り広げられる様々な人間模様の中、人の本質を見つめ続けたシェイクスピアが紡ぎ、遺し、今なお輝き続ける「言葉」の源泉を求めて、「言葉」に恋し、魅せられ、そして愛された男の姿を、史実と戯曲とを交錯させつつドラマティックに紐解きます。

(出典:宝塚歌劇団HP「Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜」公演解説)

これを読んで私は「ぷぷぷ」と噴き出してしまいました。これ、シェークスピアのことであり、同時に半分以上は 生田先生ご自身のことではないかと、勝手ながら思います。

おそらく「大劇場で君の作品を、退団公演をよろしく」という作品以上に、「春の雪」と同等の情熱をぶつけてこられるのではないか?とおおいに期待しているのです。

想像するに、生田先生にとっては言葉は空に=宇宙に満ちている。そして、尽きない。その豊穣な言葉の世界から、自分の求める「言の葉」を選び取り、物語を紡ぎだす。それこそ、作家の仕事であり、シェークスピアと同様に自分もそうなんだ、そうありたいそういう願いと自負を感じさせるような宙組さんならではの 副題です。

もちろん、お若い方ですので、情熱が空回りしたりあさっての方向に行くこともあるでしょう。私はそういう自負が空回りしたような、若い方の勢いと苦悩に満ちた作品というのは、決して嫌いではないのです。もし多少間違っていたり、でこぼこしていたとしても、言葉に魅入られた人間が創る作品として、私達に伝わるコアの魅力があるはずと期待しております!

というわけで、本当に宙組作品をよろしくお願いします、生田先生。「Hot Eyes」は藤井大介先生がまぁ様とダンサー揃いの宙組のためにやってくれはると思うので、信じておりますよ!

お正月公演、おばちゃん、今から楽しみに待ってるで!