代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

宙組・アナスタシア 感想 最高でした!美しい楽曲と圧巻の宙組コーラス、見どころ一杯の「回復」の物語

皆さま、お元気でした?今日は宝塚大劇場にて初日開けてすぐの宙組・アナスタシアの11時公演と15時半公演を観劇してきましたので、感想、ネタバレをできるだけしないように行ってみます!

今日は、観劇できなくなった方のチケットを宝塚お友達が遠方から運んでくれて、見やすいお席のセンターとSS席下手で観劇するという、大変にもう本当にすんばらしい観劇でした。本当にありがとうね(泣)。

絶対に真風さんと目合ったし、まっぷーさんにはずばっと手を差し伸べられての笑顔をいただいので、宝塚お友達と92期生さんのおかげで寿命が10年は確実に伸びたから!

宝塚って何なの?!健康寿命伸びさせるエンタメ?!本当にありがとう!(泣)

f:id:miyakogu:20201108211546j:plain

1.作品の持つ力

何よりうならされたのは、宝塚でありがちな説明セリフを一切排除、幕開けからごくわずかなセリフのみで、ロマノフ帝政崩壊とロシア革命を一気に見せ、おばあ様であるマリア皇太后とロマノフ家の末娘であるアナスタシアの強いつながりをクローズアップさせて見せてくれた展開です。

音楽とダンス、衣装の対比で何があったかがずばりと進展、ややこしい説明は一切ありません。ま、もちろん、まぁ様のご退団公演「神々の土地」により、我々宙組ファンがよく訓練されたロマノフ通であることは否めませんが、それにしても、展開がスピーディかつ上手かった。驚きました。

そして、数々の美しい楽曲、テンポよい楽曲が素晴らしかったのです。

私が特に好きなのは、Home, Love, Familyと歌われるメインテーマ「過去への旅」、真風さんディミトリーが楽しそうに歌うリズミカルな「俺のペテルブルク」。

宙組のコーラスやダンスが少しユーモラスな「新たな噂」(かな?間違ってたらごめん)。

真風さんディミトリー、ずんちゃんヴラド、まどかちゃんアーニャが3人でコミカルに歌う「やればできるさ」、真風さんがふっと微笑みながら切なげに歌う「すべてを勝ち取るために」。キキちゃんが見事な声量で歌う「ネヴァ河の流れ」。

さらに、宙組の美しいコーラスが響くロシアを去る際の故郷への思いがにじみ出た歌、列車で旅に出る場面のうきうきや冒険が伝わる歌もとても良かった!

また、娘とも語り合っていたのですが、列車の場面をはじめ映像と舞台セットを組み合わせた立体的な舞台の見せ方が見事で、本当に素晴らしかった。お見事でした。

おそらく、時間をかけて練られてつくられたのだろうということが分かる見事な作品だったと思います。もちろん、部分的にはうん?というところや海外ミュージカル特有の主要役以外の役の少なさもあるかもしれないけれど、そこはもう楽曲と宝塚ならでの華やかさをお楽しみください。マチソワを楽しく、本当に心から楽しめる作品でした。

当ブログでは舞台を悪く言うことはほぼありません。ただ、お気づきの方もおられるかもしれませんが、私が「背景の映像が美しかった」「舞台美術が美しかった」と書いている場合、それは反対にそれ以外、あまり良くなかったということです(苦笑。ただし私にとって、です。もちろんね)。

この作品は、掛け値なしに贔屓目を取り除いても、楽曲と立体的な舞台演出により作品自体が素晴らしい力を持っています。そこは間違いないと思います。ぜひ、一度はご観劇をお楽しみください。

なお、この作品の原作者であるテレンス・マクナリー氏は今年3月、新型コロナウィルスの感染によりご逝去されたとのこと・・。ご冥福をお祈り申し上げます。

 

2.素晴らしかった3人の女性陣

星風まどかちゃんは、ミュージカルのヒロインでした。見事に。強くて賢くてたくましいアーニャ。ただのプリンセスじゃないのですね。ロシアの半分を歩いて移動してきて、身を守るための喧嘩も強くて、一生懸命働いてお金を貯めて、1ルーブルでも無駄にできないわ!と出発する前に今日までのお給料を受け取りに行くのです。ええわ!!好き。

和希そらさんのリリーもとても素敵でした。歌って踊れて演技もできる。WSSのアニータも圧巻でしたが、今回はセクシーで強くて亡命ロシア人が集まるパリ社交界の華の存在。彼女は健康的にセクシーで粋なんですね。行く行くは舞台でご活躍される素晴らしいミュージカル女優になられるだろうと本当に期待しています。

寿つかささんのマリア皇太后は2回目、威厳あり頑固者だろうなという存在感あり、堂に入ったもんです。歌も演技も素敵でした。アナスタシアとの二人の場面、涙涙涙です。それにしても、まぁ様ドミトリー・・。いつ舞台に登場してもおかしくないほどの密接な設定でした。

 

3.真風さん、真風さん、真風さん

もう、もう、もう、真風さーーーーん!!!

ばんばんばんっ!!

(注 宝塚ホテルでキーボード連打のmiyakogu。劇場まで届きそう)

WSSの梅田公演の時にぐっと歌がうまくなられたなぁと思ったのですが、アクアヴィーテの時、うん?リズムをとらえておられるな、歯切れがいいなと思って楽しみにしておりました。

これだけの楽曲を生き生きと歌いこなされていて、そこにまず感動。

真風さんの歌は、一曲、大ナンバー歌いあげますよ、さぁどうです?というより、芝居の中にしっくりと来る歌。感情がセリフのように乗ってお芝居の中に溶け込むような歌で、私はそこが今回、とても良かったと思います。

家族を喪っている真風さんディミトリーとまどかちゃんアーニャ。アーニャがおばあ様であるマリア皇太后にアナスタシアだと認められれば、彼女には家族が戻る・・。そうなることを願い喜びつつ、でも自分とは離れてしまうのだという切なさ。

そこを黒燕尾で微笑みながら歌い始め、声量を落として切なく旋律を終える。見事に心情を伝える歌唱でした。まぁ様のお芝居に溶け込んだ歌を聞いているようでした。素晴らしかったと思います。

真風さん萌えポイントも、ちょっとだけ行っとこ!!

・かばん、斜め掛けな!

・パジャマでもスタイリッシュな真風涼帆な!開襟サービスタイムな!

・旧ユスポフ邸内の劇場に隠れ住んでいるディミトリちゃんな!3年越しの壮大な匂わせなん?と娘と語り合いです。まぁまかファンの妄想はかどる、はかどる

・フィナーレのそらちゃん(娘役群舞に登場)への顎くいっな!

・デュエダンのまどかちゃんへの音楽に合わせての鼻ちょんからの~、お手つなぎでの銀橋移動な!

※手つなぎを見た瞬間、「鼻ちょんから、手つないできたで!このトップコンビは!」と頭の中、ぱーんと飛びました。ばんばんばんっ!!

 

4.見どころ一杯!

舞台を斜めに使ったり、列車を回したり、丘の向こうから映像がせりあがってきたり(人ちゃうねん、映像がせりあがってきますねん。見て!)、バレエの観劇をしている場面を心情を4重唱で聞かせつつ、バレエもしっかり見せると、本当に上手いんです。この舞台は。心にくいほど。

革命の中で辛い体験を余儀なくされた人々を描いているのですが、後味悪くなく、ハッピーエンドの予感があるエンディング。

あなたは何者なのだ?と問いかけられながら、喪ってきた場所から逞しく登場人物が「回復」する物語だと、私は思いました。リピートするぜ!

バレエの場面は、オデットの潤花ちゃん、ジークフリートの亜音有星さんのお二人のダンスと見事なリフトに加えて、ラスボス・優希しおんさんのロットバルトですよ!

マリア皇太后、ディミトリー、アーニャ、見張ってる芹香斗亜さんグレブの歌で忙しいのに、バレエまで踊ってはるんですもの、大忙しです!

後ね、可愛らしい潤花ちゃん、気品のある笑顔の柴藤りゅうさんもようこそ、に加えて、誰?この美人ちゃん?の愛海ひかるさんの娘役さんも素敵でした。愛海ひかるさんはみりおんちゃんにちょっと似ておられるように思います。

劇中、銀橋に皆さんがずらっと並んで歌う噂話の歌も良かったし、ロシアを去るときの故郷を思う歌もコーラスがうわーーと舞台から立ち昇るのが「見える」ようなんですね。宙組さんのコーラスは。音の塊があたかもそこにあるように、見えるように思えるほどの厚みがあるのだと思います。

フィナーレも見どころ一杯なのですが、今日は真風さんと絶対目あったし!!という記憶ですべてがぱーーん!なので、どうぞご覧になってくださいませ。

※語彙力を無くすと、ぱーーんだの、どーんだの、擬態語に頼りがちなヅカファンあるある・・。

皆さまも、劇場でどうぞご観劇をお楽しみください。

宝塚観た!ミュージカル観た!、あら、バレエもちょっと見たわ!と一粒で二度以上に美味しい演目です。

月組・WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-/ピガール狂騒曲 感想 ただただ尊く楽しく美しく!

皆さま、お元気ですか?本日、金曜に初日開けて4回目の公演を観劇してまいりましたので、感想をお送りします!(ショーの見どころは少しお伝えするけれど、お芝居のネタバレは避けますね)。

一言で言えば、ただただ尊い・・。

そして、楽しく美しい!!

初めて宝塚を観た気持ちを思い出しました。ありがとう、宝塚!そういう感想です。

作品自身の持つ力以上に、今回の観劇はファンにとって尊く楽しいように思えます。それはなぜかと考えたとき、思い当たるのは、演じる側の”喜びの粒”が劇場を溢れんばかりに満たし、客席にストレートに伝わるからではないかと思います。

月組の皆さんの喜びも、初舞台生さんの喜びも。舞台に立っている皆さまのフレッシュな喜び。それが私たちの心に伝播する。そういう舞台のように思えます。

新型コロナウイルス感染症の影響により、宝塚大劇場の公演も長らく中断、花組さんの「はいからさんが通る」のチケットも残念ながら観劇には至りませんでした。昨年12月の宙組「オーシャンズ11」千秋楽後、ようやくたどり着いた大劇場です。

ただいまーーーーー!!!(涙) f:id:miyakogu:20200927214301j:plain

1.WELCOM TO TAKARAZUKA -雪と月と花と- 感想

1)チョンパで開幕、尊いトップスター

照明が落ち、劇場中の期待が高まる中、チョンパでぱぁーーっと明るくなり、花道までずらっと並ぶ明るい美しい衣装の月組の皆様。銀橋をそそと渡るトップスター・珠城りょうさん。

「あなたの夢はなんですか みんなあなたに叶えましょ」

 作詞:植田紳爾氏

ウエルカム・トゥ・タカラヅカ♪♪と繰り返されるメインテーマの冒頭の歌詞です。

私たち観客に夢は何かと問い、叶えましょと一緒に言ってくれる!

尊い・・。なんて尊い頼れるトップスター・珠城りょう!

たまちゃんは確かに一緒に叶えようとしてくれるはず、どーんと任せようではありませんか、宝塚に!

俺の寿命も任せた! ←落ち着いて、歌詞をよく読んで、miyakoguさん?宝塚の専門領域は夢や愛なんで・・。

 

2)尊い初舞台生の向上

そして、口上です。そもそも、初舞台生さんというのは常に尊い。

美しい少女が強い意志で宝塚を目ざし、2年間学び、初めて宝塚大劇場の舞台にあがる隅から隅まで一生懸命で笑顔の美しい若い女性。そんなもん、尊いに決まってますやん?!

今年はそこに新型コロナですよ。ずっと舞台に上がれなかったんですよ。練習だって隔離ですよ。その波を乗り越えて、美しいスタイルをキープして、おそらく一生懸命練習して、待って待って春のお披露目のはずが、ようやく初秋の今。スミレ色のお着物が本当に綺麗でした。

初舞台生をお披露目する光月組長さんの声が暖かく思わず涙涙。

一生懸命な口上にまた涙涙涙。

嗚咽しかねないところでした。気付くと、お隣の方もハンカチでずっと涙を抑えておられ、まったく同じところで泣きまくる二人。無言の連帯感がありました。2階9列〇〇番付近におられたあなた!同志です。

 

3)松本悠里先生の雪の巻

赤基調のお着物で美しくご登場。ドラマチックにクラシックと合わせた日本舞踊です。

今回の公演でご退団される松本先生。本当に年齢とは関係ないのですね、全身を使った表現というのは。松本先生の美しい手の所作、何とも言えない切ない表情、美しい衣装、豪華な鬘に見とれました。技が尊いです。

 

4)月の巻

斬新かつ、ただただ美しい!ぜひぜひ劇場で実際にご覧ください。

暗い照明の中、ちらちらと光る衣装の袖(多分)。何が始まるのか、どきどきしていると、月がどんどん明るくなっていく中で皆さんが美しく踊られます。

このセンターで皆の動きを自在に自然に統率しているように見える珠城りょうさん。ああ、珠城さんは「月の御子」なんだなぁと思わせる存在感です。

最後の扇の場面、月の光がゆらめく海を見るようでした。クラシックに合わせて日本舞踏でこれだけの人数で行うマスゲームのような場面。

宝塚が唯一にして随一だろうと思います。尊い・・。ぜひ劇場でご覧ください。

 

5)花の巻

月城かなとさんが鏡を取り出して自分をご覧になります。

はぁーーー。傾城の美女なの?!

そりゃ見ますよね、お美しいですものね・・。あの人、絶対にこれまでに国を3国くらい傾けてるって!美が尊い・・。

他の場面を含めてれいこちゃんと鳳月杏さん。和物の所作では特にこのお二人のひらひらとした手の動きが美しく目を惹きました。

美園さくらちゃんも日本人形のようで本当に美しいショーでした。45分でさくっと終わるところも良いところです。

 

2.ピガール狂騒曲 感想

演出の原田先生のご挨拶にあるとおり、シェイクスピアの「十二夜」の枠組みをベル・エポック時代のパリを舞台に、ムーラン・ルージュをめぐる物語に仕立ててあります。

・ムーラン・ルージュに憧れ働かせてほしいとやってくる男装の麗人ジャック(ジャンヌ)が珠城りょうさん ※異母兄のヴィクトールと2役(見事に演じ分ける!)

・ムーラン・ルージュの支配人シャルルが月城かなとさん(渋かっこいい!)

・パリで大人気の本の”陰”の著作者ガブリエルが美園さくらさん(潔くてかっこいい!)

・表向きはその本の著作者であるウィリーが鳳月杏さん(面白うまい!)

・ムーラン・ルージュの振付師ミシェルが光月るうさん(うまい!)

・ムーラン・ルージュの常連客のロートレックが千海華蘭さん(うまい!)

・ムーラン・ルージュのダンサーで回転しまくるレオが暁千星さん(美しく回る!)

 ※このイケメンダンサーズに新人公演主演予定だった礼華はるさんも、髪型が素敵でお似合いです(かっこいい!)

・ウィリーが雇っている弁護士ボリスが風間柚乃さん(動きだけでやたらと面白い!)

だいたいこれくらい抑えておけば、後は劇場にて!

 

1)珠城りょうさんの男女の見事な演じ分け

珠城りょうさんはジャンヌちゃんなんですね。本当は。(”ジェンヌ”でなくお名前ね)

ある事情から男装し、ジャックとしてムーラン・ルージュにやってきます。憧れを持って仰ぎ見ていた赤い風車。

実は異母兄がいてこちらは伯爵。このヴィクトールの青い衣装と髪型、特に左側からみた横顔が私の大変に好みでございまして・・。ありがとう!!

ちょっとちゃらいけれどいい人そうなヴィクトールと、秘密を抱えて憧れを胸に純情でいい人そうなジャック(ジャンヌちゃんの男装)。

本当にどうなってるんだろう?と思うほど、不思議にその時々で男性に、また女性に見えます。足の出し方、揃え方、肩の出し方なんだと思うのですが。お見事でした!

その演じ分けと、あの横顔をもう一回見たい!(※)少し長めの髪型が尊いです。

二役を演じる珠城りょうさんが同時に舞台上に登場する場面はあるのかないのか、あるならどうするのか?そこは劇場でご確認ください。

※と思っていたら・・。もともともう一回観る予定でしたが、観劇後、miyakoguに友の会さんからとんでもないメールが・・!ありがとう!(涙)

 

2)月城かなとさんのイケおじシャルル

シャルルーーー!ムーラン・ルージュは君の夢の場所だったんやね?

その思いは、まるで宝塚への思いのよう・・。現代の舞台をめぐる状況と物語の中のムーラン・ルージュのピンチが重なるかのようです。

利益だけでなく、夢の場所を大事に大事に守ろうとするシャルル、最後には・・。うふふ。劇場でどうぞご覧ください。

あ、シャルルの歌で劇場を沸かせる場面があります。こちらもどうぞお楽しみに。

 

3)美園さくらんさんのきりりとしたガブリエル

有村先生の黒白縞の衣装を見事に着こなすさくらちゃんです。IAFAのエマもそうでしたが、彼女は「ついてまいります」という役よりも、こういう意志の明確な現代的な女性像がしっくりきますね。といって、きゃんきゃん言ってる訳ではない。自分の意志で未来を変えよう、何かをつかみ取ろうとする賢い強さ、潔さのある女性です。

 

4)鳳月杏さんのウィリーと風間柚乃さんの迷コンビ

この二人がまぁ、面白くて上手いんですねぇ。そこに光月るうさんも加わって、笑いを持っていくメンバーです。

鳳月さんはセリフの間合いややや漫画チックな動きで、足が長い分、無駄に面白い!

風間さんは、セリフ以上にあれ、才能ですね。動きだけでおかしいんです。オタクが推しをこっそり見守るような場面がありますので(多分、みんなが稽古場に潜入してやりたいやつ)、どうぞお楽しみに。

 

5)ムーラン・ルージュのダンサーチーム

いやはやまぁ、かっこいいわ、回るわの暁千星さんリーダーのダンサーチームです。

暁千星さん、英かおとさん、彩音星凪さん、礼華はるさんの4人組、長身でスタイルが良くてそれぞれ個性の異なるかっこよさ!ありちゃんの回転はすごいし、礼華はるちゃんの髪型もかっこいいし。ムーラン・ルージュのショーは娘役さんダンサーたちのカンカンとともに、ぜひご注目を。ただただ楽しい!

あ、娘役さんチームに交じってあれこれやってるおだちんにもね、ぷぷぷ。

 

6)フィナーレ

せり上がって伸びやかに歌うありちゃん、力強い存在感です。

106期生さんの賑やかに美しいロケット。お衣装が水色・ピンク・白で綺麗でした。皆さんがほっそりとしたスタイルを維持しながら開幕までずっとこのロケットを練習してこられたのかと思うと、また泣けて。やっぱりお隣さんも泣いておられて、無言の連帯感です。

男役に戻った珠ちゃんのセンターの迫力。

黒燕尾で堂々とセンターを降りてくるれいこちゃん。(本来なら全ツがあったと思うのですが、その分やや初々しくもありました)

最後に再び黒燕尾で登場する珠ちゃんの圧倒的存在感

美しいシルエットのドレスを着こなすさくらちゃん。裾が翻るのが本当に綺麗でした。

月組のかっこいい娘役さん、端正な男役さんの黒燕尾。ただただ美しかったのです。

最後の階段降りでの月城さんとさくらちゃんの衣装と羽の色、珠ちゃんの羽にもどうぞご注目を。男女の色を入れ替えたような、どうだっていいんだ、そんなこと、というような粋な衣装、演出でした。

 

3.泣けた植田先生のご挨拶文

坂東玉三郎様が監修、植田紳爾先生が作・演出のショー「WTT」ですが、パンフレットの植田先生の挨拶文が素晴らしいのです。

「生命の賛歌を」というタイトルです。宝塚歌劇団がどれくらいの覚悟で、先生方も生徒さんもここまで進んでこられたのか、どれほど必死でこの舞台を創り上げてきたのかがストレートに伝わりました。

命がけなのですね。舞台は。そして、我々観客のことも、命がけで観にきてくださったのだと気遣ってくださっています。miyakoguはまぁ、実際命がけでここまで来たのは事実。うんうん。いやぁ、がんばってきたよ、俺も。

生徒さんたちの姿に「宝塚の生徒としての伝統と矜持と誇りを感じています。」と書かれた先生ご自身の伝統、矜持、誇り。それがどれほどのものなのか、想像できました。

最後の一文「本日はほんとうに、ほんとうに有り難うございました。」の”ほんとうに”の繰り返しが、植田先生の心からのお気持ちなんだろうと受け止めました。

私たちから「ほんとうに、ほんとうにありがとうございました」という気持ちを伝えるには、客席から”拍手の花束”を贈るしかないのだろうと思います。精一杯に。

 

さて、観劇が終わりtwitterを見てみると、TLにチケットの当選の喜びや驚きが溢れていました。友の会が随分、親友になってくれたんだろうなぁと、先日入力した月組さん追加抽選結果のメールを何気なくチェックしたところ・・。

えええええ??え??え、SS席って、え?

前方の40番台のお席?ええええ?!というまさかの展開がmiyakoguをウエルカム・トゥ・タカラヅカしてくれてたのです・・。動揺のあまり、阪急の特急で一駅乗り越しました(笑)。

ほんとうに、ほんとうにありがとう、宝塚(感涙)。

ミラーボールも回っていました。

宙組・FLIYING SAPA(フライングサパ) 漂白された記憶を越えて、感想と勝手な考察

※日生劇場も千秋楽を迎えたので、少しだけ加筆修正を加えて再掲いたしますね。

梅田芸術劇場・宙組公演「FLYING SAPA -フライングサパー」。上田久美子先生が「波紋や喧噪が生まれるのを期待して」とご挨拶で書かれたとおり確信犯的に世に放たれたこの演劇。miyakoguは12月の手術前に最後に見た宝塚大劇場宙組公演千秋楽から8か月のブランクを越えて、8/8 11:30公演を観劇してまいりましたので、その感想と若干の考察(妄想?)をお送りします。

宙組に終わり、宙組に始まるですよ!だんだんだんっ!(注 激しく浮かれている)

総論から言えば、よくぞやり切った、宙組の皆様!コロナ禍の中で何とか上演できた奇跡、美しい音楽と映像。ネタバレ含みますね。一度だけの観劇ですので誤解や不十分な点もあると思います。ご容赦ください💦

f:id:miyakogu:20200810183846j:plain

 

 

1.不思議な美しさをキープした舞台

この舞台の最大の特徴は、凄絶な戦場の記憶に触れざるを得ない物語(特に2幕)にあって尚、舞台が不思議に”美しい”ということです。

演じるのが、背が高くスタイルのいい男役さんが多い宙組であり、真ん中に立つトップスター・真風涼帆さんが、水星(ポルンカ)の世界の中で、記憶を無くした兵士として白いコートもセーターも何を着てもただただ立っているだけで様になる。そのビジュアル面の力が、大きくモノを言う舞台になっていると思います。

今回、感動いたしましたのが、宇宙空間の物語であることを支えるどこか浮遊感のある美しい三宅純氏の音楽と、光の粒を散らしたような抽象画の趣のある上田大樹氏の美しい映像。その世界にスタイリッシュな宙組の皆様が見事にマッチして、美しい舞台を作り上げておられることです。優れたクリエイターの力を結びつけた上田久美子先生の手腕に拍手を送ります。特に、1幕ラストの光の粒が川のように見える映像は圧巻でした。

戦後75周年を迎えた我が国において、幼少期に戦争の記憶がある親族に話を聞くと、「空が燃えるように赤かった」ことを話すことが多いように思います。凄惨な戦争の空のはずなのに、その空は奇妙に赤く輝き人々の記憶に残り続けている。2幕のミレナの凄惨な記憶の場面、恐ろしいのに、奇妙に美しく赤い空の映像が記憶に残りました。

 

2.消してしまいたい凄惨な記憶

2幕、水星ポルンカの中心にある謎のクレーター「サパ」に保存されていた人々の記憶のデータベースと星風まどかさんが演じるミレナの意識が、総統01によって結合されたことにより、真風さん演じるオバクは見てしまうのです。総統01(汝鳥怜さん)とミレナの地球での凄惨な記憶を、真風さんオバク自身の記憶とともに。この愚かさを許せるのか?と詰め寄られながら。

人類が愚かに争いを繰り返していた地球において、敗戦国の人間として戦火に逃げまどい、妻と娘を敵兵に奪われた難民ブコビッチ(後の総統01。若き日を穂稀せりさんが見事に演じておられます)。目の前で大切な家族を守れなかった痛恨の記憶。

同じく敗戦国の人間として戦火の中で祖母・母とはぐれ、敵兵につかまり幼い少女であるにも関わらず過酷な運命に直面するミレナ。少女の身体に刻まれてしまった凄惨な記憶。

優れた科学者であるブコビッチは少女からその凄惨な記憶を消し去り、喪った娘の名前「ミレナ」を付け、二人は難民としてポルンカ行きの船に手をつないで乗ります

真風さんオバクの父は戦勝国側の優秀な科学者(星月梨旺さんが人間味を持って演じておられます)です。オバク(サーシャ)の父が、医療用に完成させていた意識管理システムを統合すれば、誰かが何か”愚かな悪”をたくらんでも事前にキャッチしその考えを除去=“漂白”できます。ブコビッチの考えでは、二度と地球で繰り返された戦争のような愚かで凄惨な世界にはならない。

そのために、ブコビッチが発明した「へその緒」とサーシャ父が発明した意識管理システムの統合が必要でしたが、政治的利用を懸念するサーシャ父はそのシステムを渡しません。ブコビッチは宇宙船の中で、サーシャの父母、同席していたイレエナ(夢白あやさん)の母を殺し、船長を脅迫してでも自分の理想の完遂を目ざすのです。

その理性的な狂気。ブコビッチの狂おしいほどの大きな悲哀。

 

オバク真風さんの見た記憶として彼らの過去が明らかにされる場面。1幕で独裁者として登場する総統01の哀しみが舞台から観客席にひたひたと、大きな波となって押し寄せるようでした。

オバクと総統01(若きブコビッチも共に)が対峙するこの場面。叫びとともに見事に演じ切られた真風さん、総統01の汝鳥さん、若きブコビッチを演じた穂稀せりさんの特筆すべき演技に、心からの拍手を送りたいと思います。

ブコビッチとミレナの記憶が凄惨であればあるほど真風さんの叫びが観客側に迫るのです。

2幕のこの場面はなかなかに恐ろしい場面。せめてフィナーレ、ミラーボールとか回っててほしかったわぁ・・(T_T) ←世界観台無しなんで、落ち着いて、miyakoguさん。(雪組全ツでミラーボール6回も回ってくれて、梅芸で涙しました。ありがとう、雪組さん!!)

 

3.眠れない夜からの救済

水星ポルンカの夜は長く、1つの夜の間に地球上の夜が88回あります。オバク真風さんの冒頭のナレーションにあるとおり、後何回眠れば朝が来るのか。ポルンカに生きる人々は眠れないこと、後味の悪い夢を見ることに悩まされていることが多い。

危険思想の漂白に加えて、人間を許せない、そんな記憶はすべて消し去りたい。それが総統01の考えだったのではないかと思います。

ただ、自分が何者かわからない不安もまた、人々を眠れない夜に突き落とすものです総統01も記憶のデータベースに自分の消し去りたい記憶を移していたでしょう。これは私の勝手な妄想ですが、システム管理の権限を有するであろう彼は、それでも時々、地球の記憶にアクセスしたのではないかと思うのです。

消し去りたい記憶、けれど失いたくない記憶もそこにある。家族とともに合った記憶も。

すべてをシステムで管理できる、管理してみせると思っていた彼を、宇宙船の中で眠らせてくれたのは実のところ、戦火の中で手を取った少女=自分の娘の名前を付けたミレナのリアルな寝息や体温ではなかったと私は想像します。

幼い子どもを守ったことにより、守られ癒されたのは実は彼の側ではなかったかと思うのです。

終盤、彼は撃たれ、ミレナの腕の中で息を引き取ります。その死は、志半ばで無念というより安らかな眠りに見えました

 

4.コードナンバーの素数と総統01が創り出した世界

宇宙船の中で平和に語り合う青年サーシャ(真風さんオバクが記憶を無くす前の名前)、婚約者のイレエナ(クールでなく優しいお姉さま)、イレエナとサーシャやサーシャ父を慕う少女ミレナ(まどかちゃんの声の演じ分けがお見事)。

サーシャとミレナは「大きい素数」について話したことがあるのですね。後にオバクのコードナンバーになる30111。総統01に続くように、ミレナには2が割り当てられています。

物語の狂言回しのような役割を演じるズーピン(優希しおんさんが「真夏の世の夢」のパックのように軽々とジャンプしながら生き生きと)は確か30015。3× 3× 5× 23 × 29で構成され、深読みし過ぎかもしれませんが、一見、普通に見えるのに23や29で割り切れる意外性があり、ズーピンが繰り返し語るようにいかにも「使える」数字です。

私のあくまで勝手な解釈です。ただ、総統01は単純にコードナンバーを割り当てたとは思えないのです。

一見ばらばらと不規則に登場するように見える素数の出現ですが、実は規則性があると予想されており、宇宙の秘密を握っているらしい。素数は「創造主の暗号」と言われているとのこと。私は2009年に放映されたNHKドキュメンタリー『魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの闘い~ 』で初めて知りました。

確かウランが崩壊する際のエネルギーの間隔と素数の出現の間隔が似ていることが(正確にはもっと違う言葉のはずですが)、物理学者と数学者の偶然の会話の中で明らかにされていく過程が番組の中で紹介されていたと覚えています。

天才科学者である総統01(ブコビッチ)は、自分が望んで創った平穏なはずの世界が、いつか壊れる運命にあると予想していた気がします彼が眠りにつく姿を見ていると、むしろいつか、誰かが登場してその世界を打破することを無意識のうちに望んでいたのではないかと思ったのです。(あくまで私の妄想気味の考察です)

消してしまいたい記憶は、他の輝く記憶と一緒にあります。同様に、人の愚かさだけを取り出して排除することはできない。人生は、運命は、丸ごと受け止める他ない。

総統01は、自分が作り上げた世界を壊すことができる、違うやり方を示すことができる人物の登場を待っていたように私には思えました。そして、その可能性のある人物に素数のコードナンバーを意図的に割り当てたのではないか。サーシャ(オバク)は別の方法を切り拓ける「それでも許すと言える人物」だったのだと思います。

徹底的に管理された社会の中に仕組まれた暗号としての素数のコードナンバー。最初の素数のミレナと、大きな素数のオバク(サーシャ)。彼らは偶然でなく、自分以外に分かり合える相手を見つけられない孤独を抱えながら、記憶を失ってもなお、いつか宇宙の法則に従って「出会うべくして出会った」ように、私には思えました。

科学大臣98、アンカーウーマン777、記者8324。役名に数字が示してあるこの人たちのナンバーはいずれも素数ではありません。柴藤りゅうさんが気品を持って演じるスポークスパーソン101は素数であり、彼はどちらにでも行ける可能性を持った人だったのだろうと思います。

 

5.役者・真風さんと印象に残った方々

・真風涼帆さん(サーシャ、記憶を失ってからは兵士オバク)

真風さんは開演アナウンスの時点から、ポルンカに我々を連れていくようで、暗くなった会場は宇宙船の出発を待つかのようでした。ブコビッチとミレナの記憶、オバクの記憶を見せられた場面での懊悩の叫びは、役者・真風」だったと思います。

私が一番好きだったのは、コートを脱いだシンプルなセーター姿。長い脚の膝を立てミレナの頭をのせて眠らせてあげる姿は「お、俺も頼む!!!」と立ち上がりそうになりましたね。

ばんばんばんっ!!(注 キーボード連打)

 

・星風まどかさん(ミレナ)

トップ娘役としては異例のお役。あんな辛い場面をうちのかわいいまどちにさせるなんて!とちょっと過保護になりそうですが、少女時代と今の声やしぐさの演じ分け、見事だったと思います。

 

・芹香斗亜さん(精神科医ノア。SAPAにある違法ホテルに滞在)

この演目の中の優しい冷静な良心のようなお役。SAPAの中心地に向かう野営地で歌う優しい声がとても印象的でした。イエレナを包み、癒すのですね。優しい精神科医です。

 

・松風輝さん(テウダ。歩けない少年の車いすを押す母)

美しく優しい声の演技、優しい子守唄がお見事でした。寿つかささんが味わいを持って演じておられるタルコフとのささやかなロマンスが気になるところ。結末はお見届けください。

 

・瑠風輝さん(科学大臣98、ペレルマン)

ミレナの婚約者。シンプルに好青年なのか、サイボーグのような人なのか、総統に忠誠心が強すぎるのか、やや謎のキャラをまっすぐに迷いなくええ声で演じておられます。

 

・柴藤りゅうさん(スポークスパーソン101)

真っ白な衣装に身を包み、すっと気品を持って立ち、長いセリフを素晴らしい滑舌で淀みなく発しておられました。お見事!ようこそ宙組へ。

 

・穂稀せりさん(若き日の難民ブコビッチ)

この方の演技次第で終演後の印象が大きく変わってしまうであろう大変難しいお役。私が拝見した8月8日(土)11時半公演、まさに見事でした。若き日の彼の哀しみと決意、哀しみ故に閉じてしまったかたくなさが伝わりました。本当に素晴らしかったと思います。

 

・夢白あやさん(優しいお姉さまが革命の戦士になっているクールなイエレナ)

夢白さんのクールなショートカットのイエレナ、かっこ良かった!苛立っていて復讐の思いが強くて、ちょっと怖い現在のイエレナ。でも本当は優しいお姉さま。ミレナもなついていました・・。

 

・愛海ひかるさん(SAPAの酒場?のダンサー、ロロ)

SAPAの違法ホテルの酒場かな?男役さんですが、そこの女性ダンサーとして登場されます。切れがあって粋でかっこいいんだ!アクアヴィーテでも、そらちゃん率いる若手ダンサーのウイスキーボンボンチームで表情豊かに踊っておられたのが印象的です。

 

・真名瀬みらさん(SAPAの違法ホテルに滞在するアーティストかな?キターブ)

私は真名瀬さんの声が好きなんだと思います。セリフがそれほど多くないのに、はっと惹きつけられる声。

 

この他、留依蒔世さんのうざいほどの存在感(褒めております)、春瀬央希さんの光沢のある赤紫のスーツ姿、違法ホテルの女主人である京三沙さんのかっこいいサングラス姿(旅立ちの時ですね)、寿つかささんの映画に心を残したポルンカの実直な公務員のロマンも印象に残りました。

 

6.惜しむらくは

この演目の一点惜しむらくは、メインテーマとなる「歌」がなかったことです(わざとだろうとはわかります)。宙組のコーラスは見事であり、キキちゃんの優しい歌声もまっぷーさんの優しい子守唄もとても素敵でした。ただ、最後に劇場を後にしたとき、口ずさみながら帰れる曲が一つでいいからあればよかったなぁと。贅沢で古風な望みですが、宝塚ファンとしてはそう思います。

ビジュアルに満足、宙組生さんの演技も素晴らしかった、楽曲と映像と舞台もぴたりと合っていた。意欲作だとも良くわかる。けれど、宝塚ファンとして後ほんの少しだけ「甘いフレーバー」が欲しかったかな?

もちろん、確信犯的に送り出された演劇意欲作だとわかった上でのささやかな願望です。何といっても、おばちゃん、さる所から出所してきたような身の上やん?そういうのも、ちょっと見たかったのよぉぉ(涙)。真風さんがかっこいいからええけど!

この厳しい状況下、日々の緊張の中で宙組の皆様が存分に演じ切った舞台。宙組の皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとう。

宙組・エルハポン&アクアヴィーテ 感想2 大介先生、ありがとう!宙組の熱く多彩な魅力と胆力

さて、引き続き、初日開けてすぐに観劇しました宝塚大劇場宙組公演「エルハポン」「アクアヴィーテ」の感想2を、ショーの感想を中心に熱くお届けしますわね!

 

6.お芝居感想 追加

印象に残った方、もうお一人おられましたので追加!

下手花道でずんちゃんエリアスと会話される傭兵、穂稀せりさんか希峰かなたさんかと思うのですが、よくあの親父のもとで働いているなと言われたのに対して、他に選べないからという趣旨のセリフを言う方。一瞬のセリフなのですが、傭兵の背景の運命のようなものを感じさせました。こういうお芝居が、全体を押し上げるのですよね。

 

7.ショー!!せり上がる真風さん!

今日観劇した娘も、「ショー、まじで神やったわ!」との感想です。

幕開けすぐの第2章ジェントルマン・クラブ(紳士の社交場)の場面。

真風さんがスツールに座り、ウィスキーグラスを片手にせりあがってくるんですよ、これが!!!私のドリームがここに結実! ←落ち着いて、miyakoguさん

続いて、舞台奥のカウンターから次々と出てくる宙組の皆様。ひょいひょいと身軽。うわーー、一杯いる、素敵な人が一杯いる、可愛い子も色っぽいお姉さまも、きゃーーーとなる場面ですよ!斬新でした。うんうん。大介先生、ありがとう!

真風さんのせり上がりで、はい!もうこのショーの見せ場はいただきました!と思ってたんですが・・。

がうぅ的な音が入ってからの第4章 ダフタウン・ビースト(ダフタウンの猛獣)で登場する次の場面が、またもや最高の見せ場なのです!

 

8.実羚淳さんの超絶長い美脚!

いやはや、どないなってますのん、宝塚は?!

実羚淳さんのあのものすんごく長---い美脚、もう本当に絶対に観てくださいね。脚をね、上げておられるんですが、手を離してもそのままキープ、そいで、つま先のある位置が明らかにおかしい!

美しく優雅に堂々とバレエを踊る実羚淳さん。今公演でご退団のきらめき、本当に素晴らしかったです。この場面をリードする芹香斗亜さんも素敵でした。

ここで、このショーはこの場面が最高!と書けばいいかと思っていたのですが・・。はい、お次です!

 

9.まどかちゃーーん、ガーターストッキングーー!

大介先生なのか、有村先生なのか、誰にお礼を言えばいいのかわからないのですが、誰?!まどかちゃんにあの露出多めのピンクの衣装にガーターベルトストッキングをはかせて、酒場の看板娘に育て上げたのは?! ←落ち着いて、miyakoguさん。まどちは役でやっておられるんで・・。

あーーー、今気付いたわ!真風さん、スカウトマンなんでしょーーー?! ←落ち着いて・・。

お色気衣装なのに、可愛く品良く収まるところが、まどかちゃんの不思議さであり魅力なんだと思います。本当にキュートでした。

 

10.春瀬さん、七生さん、和希さんのダルマ!

まず、春瀬央季さんと七生眞希さんが黒のダルマで妖艶にご登場!謎めいた微笑を浮かべる春瀬さん、ちょっと挑発的な七生さんの美脚でした。

今日、娘が少し前の方の席で観劇したのですが(あき様、りくちゃんと一緒の回・・、譲るんじゃなかった・・)、春瀬さんと目が合ったとき、「ひぇーーー!」と悲鳴ものだったようです。

この後、白い衣装、白のシルクハットで宙組の皆さまが勢ぞろい。真風さん、シルクハット似合うわー、素敵、素敵と思っていたところ、きゃーー、誰?あのコケティッシュなタコ足ダルマの人?と思っていたら、きゃーー!和希そらちゃんなの?このキラキラとしたエネルギーの固まりのような方?!となりますので、要チェックですわ、皆さま。

うん、ここでもう既に見せ場は何個め?客席降りも確か、白のお衣装だったと思います。

 

11.爆笑のきめきめセリフ!

もう、ここは劇場で観て!銀橋に残った宙組男役123が、甘甘のセリフを大真面目に語って、客席が爆笑するから。

多分、最初にセリフを見た時、はぁ?!ってなったと思うんですよ、演じられる方も。でも、堂々と開き直って演じておられると思います。ここもはい、必見ね!

大介先生、あれ、大真面目に考えたか、酔っ払って翌朝書いてあるの見つけたか、どちらかですね・・。

 

12.ウィスキー・マンボ(第15場)

ぱーんと、真ん中でさらりと軽快に、きれきれで踊る和希そらさんがご登場。いや、ほんとにあの子のダンスはすごいわ!観ている方が踊りだしたくなるような、そういうところがあるんですよ。あまりに軽々と踊るから。この場面もぜひ。

直前の場面で、銀橋で桜音れいさんが他の娘役さんと少し違った衣装だなと、ドレスでなくてパンツルックがよくお似合いでマイクを持っていらっしゃったのに気付きました。

この場面では、和希そらさんがセンターで踊り、星吹彩翔さんと桜音れいさんがマイクを手に歌われますお二人とも楽しそうで、声が素敵で、いい場面でした。大介先生には本当に生徒さんへの愛を感じます。大野先生にもです。素敵でした。

 

13.ここで真風さんタンゴ!

見所ばっかやーーん!と思っているところへ、やってくるタンゴの場面です。

ここが素晴らしかった!(注 ここ”も”

真風さんと凛城きらさん以下、上級生さんから鷹翔千空さんまで帽子を目深にかぶった宙組の男役さんがクールに、トゥー・クールにタバコをくわえて踊る中、奥のドアが開いて秋音クール光さんがご登場ですよ!!!(役名はミマ)

クーーールな光おねえ様、かっこいいーーー!身のこなしが綺麗なんですよね、あの方。さすが、劇団の奨励賞をずっと取り続けているだけの努力の成果だと感心いたしました。綺麗で滑らかで、きちんと女性として存在する秋音さんです。

その後、一人舞台に残った真風さん・・・。

まぁ様退団公演で毎回私が泣いていたジュピターの時と同じような、星がちりばめられたような青い照明の中、真風さんは独りでタンゴを踊るのです。

もうここにはいない誰かを抱えているように、その人を強く今も思っていることがわかるかのように、そして、もう二度とその人に会えないことを知っているかのように。

低音で響くチェロが印象的な場面でした。短いシーンなのに、背景となる物語が伝わってくるように私は拝見しました。音楽とともに、本当に素晴らしい場面だったと思います。(まぁ様と二人で踊るようだと私が勝手に思ったのは内緒ね!)

 

14.来たわ、芸術!の場面

見所につぐ見所です。タンゴの後に始まるのが第9章、大地から最高のウィスキーを創り出すという感じの場面なのですね。アクアヴィーテ=命の水が今、生まれるのだという力強さがストレートに伝わりました

ここの宙組さんのダンスと音楽が素晴らしかった!。星組「エクレール・ブリアン」の黒燕尾でファンを号泣させた三味線に続く「和の音楽とモダンダンスの融合」のような場面でした。

琴の音、尺八(または笛)、太鼓のリズム。ああ、日本の大地から生まれるウィスキーなのだろうと、そのエネルギーに感動し、一人静かに泣くmiyakogu。アラフィフの大阪のおばちゃんを泣かせてくるだけの強いエネルギー、舞台への宙組さんの想い。

エネルギーの頂点でぱーんと登場する真風さん。素敵な堂々たるトップになられたなと感動、泣けました!

 

15.最高だった大階段、感じる宙組の新たなカラー

大階段もこれまた、本当に素敵でした。男役さんが大階段におられるのはもちろんなんですが、娘役さんが綺麗なばら色のドレスを身にまとい、ポーズをとって登場されているのも嬉しくなりました。大人の男女の素敵な場面です。

宙組は真風さんの組替えで観劇するようになったとき、爽やかで仲良しそうで楽しそうな組だと好意的に拝見していたのですが、まぁ様時代に感じた舞台への情熱や厳しさに加えて、今、新しく濃厚な大人の色気をまとい始めたように思います。

いえ、色気にとどまらない「胆力」のようなものが生まれているように思うのです。

「これが、今の私達宙組のカラーです」と皆さんが胸を張って、誇りにされているような力が生まれていると感じたのですね。「胆力」と呼びたくなるような、多彩な魅力の強さ。

娘役さんでは、まどかちゃん、ららちゃん、みねりちゃんの三人娘がいて、男役さんでは123の異なる魅力に加えて上級生さんと、そらちゃん、星月さん、春瀬さん、留風さん、留依さん、秋音さんといった方々、下級生の皆さま。

よりくっきりと、より多彩に。今、熱く宙組の皆さまの魅力が花開いていると思います。

素晴らしいショー、どうぞご観劇をお楽しみください!

コメントをお寄せてくださって熊本でお目にかかれた方に、今回、大劇場で再会できたのも嬉しいできごとでした😊熊本の方という時点で既に親近感です。ご連絡、ありがとうございました✨

宙組・エルハポン&アクアヴィーテ 感想1 真風さんの黒髪長髪とはにかみ演技、大人の見事なウィスキーショー!

皆さま、こんにちは。お元気でしたか?初日開けてすぐの昨日土曜日、宝塚大劇場にて宙組公演「イスバニアのサムライ -エル ハポンー」とショー・トゥー・クール「アクアヴィーテ!! -命の水ー」を観劇してまいりましたので、感想を張り切ってお届けします!

f:id:miyakogu:20191117172557j:plain

1.総論 ショーが素晴らしかった!

とても良かった!特にエルハポンのお衣装&長髪黒髪真風さんと、星風まどかさんが銀橋で切々と歌う歌と、芹香斗亜さんの飄々とした演技と、そして、ショーのすべてが!ショーは本当にトゥー・クール!いやはや、参った参った。

紅さんご退団の特別感にはかなわないのですが、素晴らしかった星組さんのショー「エクレール・ブリアン」と匹敵するようなものすごい熱量が舞台から伝わる場面がありました。ウィスキーが大地から生まれるかのような場面、第9章の第19場。観ていて、自ずと涙がこぼれたほどに。このダンスとエネルギーは芸術だ!と、そう感じました。

そして、第17場、真風さんがただ一人で踊るタンゴ。見えない誰か=もう会えない誰かを抱きかかえ、美しく片手を伸ばし、切なく誰かを思うように踊るタンゴ。見事でした。その場面だけで物語があるのですね。

王道でありながら、斬新な面を取り入れ、熱量がダイレクトに客席に伝わり、宙組の多様な魅力がストレートに伝わる。おまけに、キメキメの恥ずかしセリフで客席はなぜか爆笑の茶目っ気たっぷり。こういうの、見たいねん!がこんもりと詰め込まれたショーです。ぜひご観劇をお楽しみください。

大階段に男役さんと娘役さんがぱーんと登場するのもかっこよくて素敵でした。宙組の娘役さん達のきりりとした強さ、私は好きです。(ショーについては感想2で詳しく)

小春乃さよさんのエトワールもおめでとう!

※以下、少しネタバレをしていきますので、ご注意を。

 

2.プログラム

はい、きたよーーー!ビジュアルを最高に仕上げてくる真風さん。さすがでした。

皆さまをざわつかせた表紙、それだけじゃないんですってば、奥様!

ばんばんばんっ!!(注 机連打)

表紙をめくると見開きで大真風様がばーーーんとご登場!挑戦的な目、美しく伸びた一本の剣、翻る衣装、刺繍の模様・・。はい、ありがとう!(涙)

イスパニアの歌詞のところの斜め後ろからの真風さん、プログラム途中の肩に剣を置いた真風さん・・。大満足!

満足のあまり、プログラムを入手した段階で、うっかり帰りかけましたがな!←落ち着いて、miyakoguさん。今からなんで・・。

 

3.お芝居「エルハポン」

お芝居感想からいくね!

これはスペインを舞台にしたマカロニ・ウエスタン(マカロニ・ウエスタンとはイタリア製西部劇らしいです、スペインで撮影されたことも多かったとか)と見せかけて、回想シーンも入れると、「和洋折衷、切なさと笑いも折衷」のお芝居でした。最後、キキちゃんアレハンドロが持っていって、真風さん治道とのやりとりでおおいに笑わせてくれるハッピーエンド。

ただ、途中まではずっとシリアスなお芝居です。終始、コメディというわけではないので、「あれ?いつコメディに?」というのはしばらく置いておいて、お話をじっくりお楽しみくださいね。最後、きっちりハッピーエンドですので。

大野拓史先生の登場人物紹介がいつものように熱量半端ないです!こういうところ、好きですわ。だって、役をもらったお一人お一人が嬉しいと思うんだ。

真風さん演じる蒲田治道は剣の名手。美月悠さん演じる仙台藩主・伊達政宗公に愛された護衛であったため、本来、戻ると誓った戦場に戻ることなく、愛する人・藤乃(遥羽ららさんが愛らしく幻想的に演じておられます)を失った心の傷と後悔をずっと抱えています。真風さんの剣は「夢想願流剣術」といい、これは「人を守る」ことを第一にする流儀の設定。その名手が愛する人を自分の手で守れなかった。心に大きな傷を負っている真風さん治道。和希そらさん演じる藤九郎は藤乃の弟であり、治道に剣を習った弟子でもあり、恨みと憧れを持っている複雑な役をきっちりと見せてくれています。そらちゃんは声が清々しく、青年の声なんですね。ええわぁ。

星風まどかさん演じるカタリナは、街道沿いの宿屋の女主人。一帯の土地所有者であるまぁ、これが腹立つことのドン・フェルディナンド(英真なおきさんがお上手に)に、夫を殺害されたり(おそらく)、横恋慕されているのです。

桜木みなとさん演じるエリアスはドンの息子。彼はドンから逃れようと剣術を学び、いろいろひねくれてますが、でも剣に対してだけは真摯なんだということが伝わってきます。こじらせている青年の複雑さが伝わる演技でした。

星風まどかちゃんが銀橋で歌う歌がとても良かった!(2回あります)。感情を声の強弱で切々と伝えてくる歌。次作「アナスタシア」への意気込みを感じるようでした。本当に良かった。劇場一杯にカタリナの想いを伝えていたと思います。

 

二人の共通点は、愛する人を守れず、自分のせいで死なせたと思っていること。二人とも心に傷を負っています。

その二人が、仙台藩の慶長遣欧使節団が大国・スペインで果たせなかった夢、日本人奴隷としてスペインにいた娘達、和洋関係なく剣士として相通ずるものがある男どうしの友情、ライバル、そういったものの中で過ごすうちに、惹かれあい共に生きることを最後に選ぶ。そういう、いわば宝塚らしいお芝居だと思っていただければ。

大野先生が「命の水」というセリフを仕込んでいたり、芹香斗亜ちゃんが笑いを持っていく演技を軽やかにこなすしで、少しどきどきしつつ、さらっと見られる楽しい演目でした。ま、黒髪長髪の真風さんを観てたら、それだけで既に満足です。

 

4.真風さんファン必見のはにかみ演技

あの人・・。ダンスなんて、あれでしょうが、ジゴロやってたくらいの得意技でしょうが?! ←miyakoguさん、演目が混ざっているので落ち着いて。

まどかちゃんカタリナに剣を教える治道さん、代わりに久しぶりに出てきた町の酒場(かな?)でまどかちゃんカタリナにダンスを教えてもらいます。

その時の真風さんのはにかみ顔なーーーーーっ!!!(withエコー)

明らかに自分の頬に血が昇ったのを確認しましたし、オペグラを握る手に力は入るし、座席からお尻がふわふわと浮くような感覚でしたわ。いや、どっしりしてるから大丈夫だけどね!ありがとう、大野先生!!(涙)

酒場の場面のまどかちゃんと花宮沙羅さんのちょっとした会話、新人公演への大野先生のエールを感じました。

 

5.印象に残った方々

真風さん、芹香さん、星風まどかさんとこれまで上記で触れた以外の方々について以下、書きますね。

 

・凛城きらさん、春瀬央季さん

りんきらさんはフェリペ3世の寵臣、レルマ公爵。春瀬さんはレルマ公爵の息子のウセダ公爵。春瀬さんの髪型の懲りようにくすっとさせられました。ご注目ください。皆さん、隅々まで工夫されていることが伝わります。

実はこのお二人が最後、重要な場面で再度ご登場。ふふふ。キキちゃん、真風さんとの絶妙なかけあいをどうぞお楽しみください。本当に持っていくから!笑うから!天彩峰里ちゃんがGood Jobを果たすのよ。

 

・美月悠さん、星月梨旺さん

美月さんは仙台藩主・伊達政宗公、こういうお役をどっしりとされるようになられましたねー。星月さんはカタリナの宿屋で働くミゲル役。優しくて面倒見のいい人なんだろうなというのがすっと伝わる演技をされています。イケオジも何でもできる星月さんの演技、好きです。宙組の貴重な上級生さんですね。

 

・綾瀬あきなさん、留依蒔世さん、瀬戸花まりさん

宮廷道化を演じるお二人は綾瀬あきなさんと留依蒔世さん、宮廷道化師と行動を共にしている女官が瀬戸花まりさん。この3人が随所で生き生きとご登場。特に仙台藩の面々が帰国するとき、寿さん演じる支倉常長と松風さん演じる内藤さんに贈り物をしようとする場面、ほっこりとしました。日本の武士やなぁ。

 

・瑠風輝さん

瑠風輝さんがとっても良かった!真風さんの先輩格なんですってば。よく通る明晰なセリフ、先輩格だということが伝わる堂々とした立ち姿。バウ主演を経て、本当にご立派に(感涙)。バウで共演されたすらりとした瑠風さんと鷹翔千空さんがフィナーレ銀橋で確か横に並んでおられたと思いますが、このお二人にはおおいに期待したいと思います。

(ショー感想に続きます。ちょっと休憩してくる!)

書きました!ショーを通じて宙組に感じた魅力の多彩さ、誇り、強さを「胆力」と感じたという記事です。😊

mothercoenote.hatenablog.com

梅芸DC 雪組ハリウッド・ゴシップ 感想 彩風咲奈さんの繊細な演技、雪組と専科の皆さまの迫力と名演

皆さま、こんばんは。お元気ですか?木曜日夜に、家族3人揃って梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、雪組「ハリウッド・ゴシップ」を観劇してきましたので、その感想をお届けします。

f:id:miyakogu:20191026225533j:plain

 

1.驚きの名演に拍手!

雪組さんと専科からご出演の皆様のお芝居、圧倒的でした。本当に感動いたしました。

内容の予備知識ゼロで観劇したのですが、冒頭のオーディションのシーンから、これは良き作品の予感?! 最後、少しばかり話は走りましたがきっちりと。

鮮やかな場面転換、見事な群舞と繰り返されるメロディー、ストーリーテラーの愛すみれさんの的確な上手さにより、ぐいぐいと華やかに、時に静かに、時に迫力ある場面が続く。とても優れた作品だと私達は拝見しました。

田渕先生はおそらく、相当、映画をお好きな方なのではないでしょうか?先生の心の中にある「何か」が伝わってきたように思います。心からの拍手を。

名演と熱演揃いの中でも、主演の彩風咲奈さんの繊細な演技、大女優を演じた梨花ますみさんの名演、彩凪翔さんの熱演、早花まこさんの怪演が本当に素晴らしく、「いい物語を観た!」と感動。潤花さんの夢見るような表情も素敵でした。

終演後に家族3人で、「近年稀に見る名演!!(注)」とわぁわぁと大興奮しながら食事をいたしましたよ(^^)。(注 私達が見始めてから、という意味です)

私達家族は100周年少し前からのごく浅いファン。「近年」というのはあくまで99周年以降からの、ということでお許しくださいね。皆さま、それぞれ心に残る名演がおありになると思います。

以下、ネタバレになっていきますので、ご注意を。

 

2.彩風咲奈さんの繊細な演技

パンフレットにある田渕大輔先生のご挨拶にこうあります。

「実際、稽古場で見る彩風には、スターとして輝く華やかな光と繊細な影を併せ持つような、多面的な魅力を感じます。」

出典:田渕大輔氏、宝塚歌劇団「ハリウッド・ゴシップ」パンフレットより引用

確かに。咲ちゃんにはショーで見せてくれる華やかなダンスと、お芝居での繊細な演技の両方の印象があります。

特に、映像で見た未涼亜希さん主演作品「ブラック・ジャック」での若者、「星逢一夜」でのちょび康。「なんで、みんな笑うん」というセリフは、我が家の会話の中で今でも言葉を変えて使っているのですが、それほど強く印象に残るものでした。

 

近寄りたい、でも近づけない。憧れる、けれど怖い。

勇気を出したい、難しい。けれど、一歩前に進みたい。

そういう人間らしいアンビバレントな揺れ動く繊細な感情を、セリフと身体の両方で表現できる方のように思います。咲ちゃんはセリフに加えて、すらりとした身体の繊細な動きを含めた演技のお力もあるように思います。

「キャプテン・ネモ」の時も感心して拝見しました。このユニークな(言葉を選んでいます)演目を、これだけ真面目な表情で一心に演じ切ってみせる。この人は、なかなか肝の据わった人だと感心したのですね。

今作品は、ハリウッドに憧れ、挑戦し、諦め、指南役を得て成功し、思い上がり、感情を失いかけ、道に迷い、そこから自分で離れ、もう一度、映画を今度は自分の手で作ろうとうする。夢見る青年の「眩しく、かつ人間らしい挫折と回復への道程」を、暖かなエンディング(机の上で踊る咲ちゃんと潤花さんもぜひ)とともに見せてくれる作品になっています。

この青年の変化を、咲ちゃんの演技は確かに伝えてくるのですね。回りの方々の名演もあるのですが、特にダイナーの場面。ついそこの角を曲がれば、あのダイナーがまちのどこかにあるように思えたのです。自分も時々、夜ふらっとコーヒーを飲みに行って少しだけゆっくりして帰っていくような。

そして、ここが一番大切なところだと思うのですが、咲ちゃんは清く正しく「明るい」んだと思うのです、この方の根底にある空気感が。(この点は、先日、バウ公演で主演された瑠風輝さんにも感じました。こちらの感想は改めて)

この作品を観る限り、この方は諸先輩をリスペクトし、引きもぶつかり合いも含めてその敬意の上に主演として自分の演技をできる方だと思いました。

おそらく、時が来ればとても素敵なトップさんになられるだろう、華やかなダンスと演技を楽しみに観劇したくなるような方になられるだろうと、今後に大いに期待いたします。

 

3.大女優役・梨花ますみさんの迫力の名演!

何といってもこの作品に「凄み」を加えたのが、梨花ますみさんの名演です。ものすごかったですね。豪華な毛皮を着て、随分年下の新人俳優にいいように利用され、その恨みを果たそうと策略をめぐらし、復讐と復活の目的を果たします。

けれど、アマンダは本当に幸せなのでしょうか?

一度知ってしまったハリウッドのきらめきから、彼女は絶対に離れることができない。その「業」すら感じさせる演技でした。このような演技を宝塚で観るのは、本当に珍しいことです。

田渕先生演出のバウ公演「サンクチュアリ」の純矢ちとせさんが演じたカトリーヌ・ド・メディチ、花音舞さんが演じたルグジェリも本当にお見事だったのですね。もしかすると、田渕先生は中年以降の女性の複雑さをきちんと魅力的に描くことができる、貴重な演出家になられるような気がします。

余談になりますが、同公演で主演された咲ちゃん同期の愛月ひかるさんが劇場におられてびっくり。目の前をすすすと涼やかに歩いていかれて、綺麗な発光体のようでびっくりしました。ラッキーでした。

 

話を戻しますと、今作品の鍵を握る大女優・アマンダ。

見事だったのは、終盤、咲ちゃん演じるコンラッドがハリウッドでの指南役だったアマンダに別れを告げる場面です。

コンラッドにとって、アマンダは憧れ続けたハリウッドに連れて行ってくれた恩人です。それぞれの目的のために利用した関係であったとしても、優れた先生であったアマンダと優れた生徒であったコンラッド。彼らの間には確かに一つの絆があった。

その点を感じ取れる「さよなら、アマンダ」。若く健康でハンサムな青年がバックハグをして告げる「さよなら」・・。フランス映画なの、これ?!

ドリーッム!!!(^^) 我々世代のドリーム!!!恋愛とは関係なくていいの、少し甘やかなそんなシーン、おばちゃんにも来ないかしら?! 

↑ 落ち着いて、miyakoguさん。あんな美青年、そのへんには転がっていないんで・・。しかも、翌日のお弁当のおかずとかに忙しいでしょうが、あなた・・。

 

この場面、本当に素晴らしかったのです。

赤いカーテンと縁飾りのついた大きな窓、強くなる雨の音、雷鳴。舞台奥に窓を置き、外を見ているアマンダの背中を客席にいる我々は見ていて、同時に、アマンダと一緒に窓の外を見ているような見事な構図でした。ぜひ劇場でご覧ください。ここだけでチケット代の元を取れる!他もものすごく素晴らしいけど!

加藤真美さんの衣装も良かったですね。装置は大橋泰弘氏です。

 

4.大スター役・彩凪翔さんの熱演!とどきどきのフィナーレ

彩凪翔さんは、アマンダを利用してのし上がったハリウッドの煌めくスター、ジェフリー・クロフォード役です。

アマンダを利用してのし上がってきたジェフリー。本当は一人ではやっていけない面があると、おそらく自分でもわかっているのですね。その不安。

実際に彼はセリフを覚えられないのです。その不安から逃れるべく、彼は薬物に手を出します。薬物を渡すエキストラ役の煌羽レオさんも切れのいいダンスに加えて、演技もいい味を出しておられます。

アマンダの策略により、現場の主導権を失い、支離滅裂になっていくジェフリーが演じる劇中劇「サロメ」のヘロデ王役。狂気に陥るヘロデ王とジェフリー。その両者の狂気が重なりあう演技を翔ちゃんがされています。上手い!

その上で、まぁ、あれですよ、あれ!!!ばんばんばん!(^^)

フィナーレで、男性的で長身の縣千さんと中性的な彩凪翔さんが組んで踊るタンゴ!(タンゴでしたっけ?このあたり、衝撃のあまり記憶が定かではない点、何卒、ご理解ください)

何、あの人!黒燕尾着て生まれてきたの、縣千さんは。どうなってんのぉーーーー?!

そいで、翔ちゃんをリフトって、リフトって・・・。わなわなわな。

ありがとうございました・・。まぁまか以来のとんでもない場面でした。

 

5.印象に残った皆様

・エステラ役の潤花さん

潤花さんもとっても良かった!セリフの声が後半、やや丁寧さに欠けそうな場面があったものの、お綺麗で可愛らしくて、夢を見るような表情があり、現実を暖かく見ることができる地に足のついたエステラを、魅力的に演じておられます。

ダンスがお上手な方ですよね?「サロメ」でのダンス、ラスト、机の上で咲ちゃんと二人で踊る場面の幸せな輝き、フィナーレでの咲ちゃんとの物語の続きのようなニュアンスのあるダンス。歌もお上手になられたとうかがいました。彼女は明るい声質も魅力的。お化粧映えのする素敵な笑顔だと思います。

 

・ダイナー女主人役の早花まこさん

お見事でした!尊敬も込めて言うと若干怖すぎ感もあるのですが(^^)、これは確かにコンラッドが言うとおり「キャラが立ってます」。ぶっきらぼうなんですが、ハリウッドに出てきたエステラや常連客を、毎日きちんと見守っているんだろうなぁと感じさせる確かさがありました。おもしろいんだ!ぜひご観劇を。

 

・監督とダイナー常連客の真那春人さん

監督は実は、専科の方かと思っていました・・。もちろんすぐに、真那春人さんだと気付きましたが、微妙な立場の監督を上手く演じておられますね。感心したのはダイナーの常連客。うとうとする、料理が出る、お皿をひっくり返すと一連の流れが潤花さんのエステラのセリフと見事に合っていて、マジックのようでした。上手いなぁ。

 

・執事役の真地佑果さん

大女優・アマンダの家の執事、ピーウィー役の真地さん。アフロの髪型がかわいらしいのですが、ダンスの名手の咲ちゃんと組んで遜色のないきびきびとしたダンス、綺麗な体の線、お見事でした。フィナーレでも素敵な女性陣と一緒にピーウィーとして登場。生き生きと楽しそうに演じておられる姿が印象的です。

 

6.全員のお芝居が素晴らしかった

これまで書いた以外でも、プロデューサー役の夏美ようさん、秘書役の千風かれんさんのソツのなさ、ストーリーテラーの愛すみれさん、ゴシップ記者の天月翼さんの迫力、諏訪さきさんのしなやかなダンス、眞ノ宮るいさんの青年らしい演技、ゆめ真音さんの良く聞こえた声・・。お一人、お一人がそれぞれに見事に役を演じ、踊り、歌い、生き生きと舞台の上の時間を生きておられたと思います。

 

何というのか・・。いい舞台や映画を観たときには、この舞台や映画の中の世界が、この世界のどこかにパラレルに確実に実在するように感じるのですね。

この作品は、そう思わせる力があったのです。

アマンダは今日もプロデューサーに何かを持ちかけていそうだし、コンラッドは自分の映画をエキストラ仲間と創り始めていそうだし、エステラはあのダイナーで主人と一緒に働いていそう。常連客の男性はうとうとしていて、料理が出るとびっくりしてお皿をひっくり返す・・。

日々はすぐそこで続いていそうです。

夢を野心に変えてもいい、けれど、何か大切なものを失ってまでそうしたいのか、そうでないなら、別の方法でやってみればいい。そのような「希望」を最後にもたらした作品。そう、「希望」で締めくくられたエンディングも素敵でした。

皆さまも、もしチケットが手に入る余地があれば、ぜひご観劇をお楽しみください。

雪組の皆さまの、次の大劇場公演も素晴らしいものになると思います。素敵なお芝居を、ありがとう!

月組・I AM FROM AUSTRIA IAFA新人公演感想 英かおとさん、白河りりさん、礼華はるさんの熱いきらめき!

皆さま、お元気でしたか?即位礼正殿の義の昨日、宝塚大劇場にて月組「I AM FROM AUSTRIA~故郷は甘い調べ~」(IAFA)の新人公演を観劇してきましたので、感想をお届けします。

それにしても、娘のお友達からブログ更新のご要請を受けるとは思いもよらず・・。ごめんね!おばちゃんな、こう見えて割と忙しいねんよーー(^^)。机ばんばんたたいているだけではないのよ・・。

しかし、今日は忙しくても書く!

なぜなら、月組さんの新人公演がそれはもう、本当に素晴らしかったから真ん中の男役さん3人がいずれも背が高く、歌が上手く、かっこよく、白河りりさんがお上手だったから!!!

 

1.どーーんと来た新人公演

先日、本公演を拝見した際、同行のお義母さん、長年の宝塚ファン、そして珠城りょうさんの演技とシャツいちの後姿が大好きな私と、本当に不思議だったのですが楽しいもののぐぃぃんとは刺さらなかったこの演目。新人公演はどーーーん!と来ましたのです。

前回の本公演観劇時、1幕の音響が微妙だったようにも思うのですが、失礼を覚悟で申し上げますと・・。

もしかして、これ、1幕ものでショーがついてたら神公演だったのでは・・。あるいは、小池修一郎先生の訳詞及び潤色の天才っぷりにはまだ少しばかり、追いつけなかったのでは・・。さらに歌劇団様、事前に宣伝をあおり過ぎ、期待を高め過ぎたのでは・・。

本当にすみません・・・。1幕もので良かったんじゃ・・。もしかすると、新人公演を担当された町田菜花先生の手際が、お見事だったのではないかと考えています。

ただ、宝塚大劇場での初演ものの公演は、一日一日、一公演ごとにどんどん良くなるのが常。特にお芝居に工夫を重ねてこられる月組さんのことですから、ぐぐぐっと良くなっておられるとおおいに期待して、次の観劇に臨みます。

この新人公演を観たら、本公演がとても楽しみになりました。本当にありがとう!新人公演の皆さま!

 

2.英かおとさんジョージの堂々たる主演

本当にびっくりしました!魅力的でけなげで

英かおとさんが、背の高いリアルメンズ感のある素敵な男役さんだとはよーーく存じ上げていましたよ。もちろん。「ラスト・パーティ」の白軍服姿、本当にかっこよかったですもん。

ただ、こんなにも現代の若者感があり、すっきりと明るい個性の持ち主で、よく通る声、歌、かっこいい走る姿、瑞々しい演技、感情の発露をされる方とは存じ上げなかったのです。

大劇場一杯に、役の感情を届けることができる力のある方だと感心いたしました。

高校で言えば、いつも男の子の集団と一緒にいる、背の高い明るい人気者。でも、放課後に校庭を颯爽と走って、真面目にサッカーボールを追いかけるのをたまたま見かけてぎゅいーーんと心を持っていく正当派の日本スポーツ男児、いるじゃないですか?あれですよ、あれ!日本男児なのよ。あの子。

いや、今公演はオーストリアのホテルの御曹司だけれど。でもでも、あの漂う素敵に爽やかな日本男児感。いやもう、何言ってるかわかんないけど、きゅーーんと素敵だったんだって!

ちょいちょい出てくる情けなさ、気弱さ、親にすがるように甘えるところ、まぁ、かわいいの。びっくりしました。

英かおとさんの暖かな明るさ、また会いたくなる魅力。劇場で元気をもらいたくなる、そういう魅力のある方だと思います。素敵でした!

 

2.白河りりさんエマの美しく力強い歌

新人公演パンフを拝読したのですが、聡明さが垣間見える文章でした。

ハリウッドで成功した女優さんらしい力強い意思が伝わるセリフの声。きっぱりとしつつ明るい印象があり、綺麗な歌声が魅力的な娘役さんなのですね。ハリウッドで夢を叶えるために故郷をきっぱりと出ていった、そういう強さがすっと伝わる演技です。

これからに大いに注目したい娘役さんですね。歌上手さんが好きな方はぜひご注目を。

お二人については、本公演と同じく、舞台に投影される映像が新人公演仕様でした。宝塚の愛ですね!

 

3.礼華はるさんのとびっきり美形のリチャード

普通ね、月城かなとさん本役のお役って、困ると思うんですよ。どう見てもあの美しいお顔にしか似合わない衣装が来るじゃないですか?

それを、礼華はるちゃんは素晴らしいスタイルですらりと着こなし、脚は長く、縮れた前髪も斜めに少し垂らして、目元をきりりとお化粧されて。

美形かよ?!!! ←落ち着いて、miyakoguさん、どうみても美形なんで・・。

礼華さんは歌えるのも強み。ちょっと嫌味なリチャードをきちんと嫌味に演じる素敵な歌声でした。

惜しむらくは、セリフの声かな?歌になるとぱーーんと声が出るのに、セリフのときは声の”芯”がやや弱くなるのですね。

以前、私は哲学者・鷲田 清一先生の本で知って、竹内敏晴さんの著書「ことばが劈(ひら)かれるとき」を大変興味深く読んだことがあります。声が届くということ、声による表現と自己の解放ということに関して、深く考察した本です。

もしかすると、ぱるちゃんは今、成長途上にあって、自信のある歌は声をぱーーんと届けることができるけれど、セリフの声はまだ探っておられる途上なのかもしれないと拝見いたしました。

「チェ・ゲバラ」で見せてくださった若く恋と正義に散る青年将校は本当に素晴らしく、セリフもとても良かったのです。役に求められたかたくなな青さと清潔な官能性が、彼女本来の個性とぴったりあったのも大きかったかも。

月城さんの悪役は、常にどこか抜けていて、チャーミングで憎めないのですね。案外詰めが甘いのに、一人で高笑い・・。そこの「きちんとした憎めない”まぬけさ”」(ごめんなさい!娘ともどもれいこちゃんのファンです)は、れいこちゃんの個性かな?と思いつつ、ぱるちゃんがそこに迫ることができると一皮むけそうです!

もうちょい、ゆるっと力抜きつつ、がんばれ~~(ゆるめで)。

めっちゃあほっぽいダンスとか踊ってみるといいかも・・。あはは、ごめんね、勝手申し上げて!それだけ期待しているということです。最大級のエールを!

 

4.印象に残った皆様

・大楠てらさんのジョージ父

美味しいお役を、きちんと美味しく、かつすらりとかっこよく、歌もがんばっておられましたよ~。本役のちなつさんがお上手すぎるので比較は野暮です。ただ、楽しんでおられましたね、絶対に。何となく、やってやろうというワクワク感が伝わってきたように思います。とても良かった!

 

・風間柚乃さんのエルフィー

さすがの美人さんでした!以前、代役のルキーニを堂々と楽しんでやっておられたおだちん、余裕の演技。セリフを間違えてかぶっても、すかさず回収して笑いを取る、さすがでした。本役さんに比べるとまだまだお若くお綺麗なお茶目なエルフィーさんです。おだちんが出てこられると安心感があると同時に、さぁ、何をやってくるかな?という楽しみがありました。お見事!

 

・蘭尚樹さんのパブロと彩音星凪さんのフェリックス

暁千星さんのパブロの”身体”があまりに素敵な仕上がりで、今でもお義母さんはうっとりと「パブロが素敵だったわぁ」としょっちゅう言っておられます。(沼までもうちょい)

蘭尚樹さんの気合は、凝った編みこみの髪型に現れていました。言葉が分からないのだけれど、一生懸命フェリックスにからもうとするのが愛おしい・・、そんなちょっと可愛いパブロです。暖かなお人柄が感じられる笑顔も素敵でした。

彩音さんはほんと、頼りないわ、いろいろやらかすわ、かわいい!あの綺麗な顔で、頼りなくて可愛いって、あの人、どうかしてるわ!颯爽としてたら、本当にお耽美系の美しい方。今後も楽しみです!

 

・蘭世恵翔さんのロミー

この達者な方、誰かしら?こんな落ち着いた大人の演技ができる人、新人公演の期におられたけ?とずっと考えていたのですが、蘭世さんでしたねー。

大人の女性の仕事への思いと家族への愛をきちんと表現。新人公演に落ち着きをもたらしてくれた演技だと思います。

 

・結愛かれんさん、天紫朱李さん

結愛さんはキュートにコミカルに。本当にかわいい方ですね!

天紫さんは涼やかな声で優しげなエマのお母さんに。陰ながら遠くからずっとエマを応援していたことが伝わる優しい声でした。

後ね、お名前はわからないのですが、エマがホテルの製菓部に来たとき、感激で倒れてしまう女の子をエマからガードするかのように手を広げて守っていた二人の娘役さん。可愛くて面白かったです。お一人、メガネをうまく使っていた方、個性的かつセンスを感じました。

 

というわけで、本当に笑いも一杯、客席も暖かく、すっきりと楽しめる素敵な新人公演でした。観に行けて本当に良かったです(^^)。

本公演をまだ観ていない高校生娘と辛口旦那はんも大満足。何度も声をあげて笑っていました!大成功!

英かおとさん、ラストチャンスの新人公演(ですよね?)、見事にものにされましたね。心からの拍手と東京での新人公演に向けてエールをお送りします。

素敵な公演を本当にありがとう!

「宝塚を観た!楽しかった!」という高揚に満ちた素敵な時間でした。次の本公演観劇が一層楽しみです!(^^)

宙組全ツ・梅芸 追憶のバルセロナ/NICE GUY!! ショー感想 爽やかに熱くセクシー!真風さんと宙組ナイスガイ&レディ達

皆さま、お仕事も終えたので、今日は、書く!宙組全国ツアーのショー「NICE GUY!!」について。トップスター 真風涼帆さんをはじめとする宙組のナイスガイとレディ達の魅力について。語るわ、SSS!!!

 

1.幕開けの「DREAM CINDERELLA」からの白真風登場

まどかちゃんがウェディングドレスに身を包み歌う「理想の王子」。うん、全ヅカオタの夢やな!皆さま、それぞれに自分の理想の王子を待っていますよね。

そこに、「ナイス・プリンスS」として白い衣装に身を包み堂々と登場する我らがトップスター。

宝塚男役トップスターか究極のアイドル界のプリンスでなければこんな臆面のない登場、できませんわ。まさに理想の王子や、やっぱり真風さんは王子やったんや・・。

夢見ごこちに、手を胸の前で合わせてうっとりするmiyakogu。そこで曲調が変わったかな?〔注 記憶にない)と思っていたら・・・。

あーーーー!

白いスーツに身を固めた真風さんと紫スーツのナイスガイの皆さま方が、後ろを向いてばっと一斉にジャケットをはだけてですよ、派手な裏地をぱぁっと絢爛の花が咲くように見せてくるわけですよ。

はだけるわけですよーーー!!!ばんばんばんっ!(注 机叩き放題)

振り返ってこっちを不敵に見てくるわけですよ!!!

ナイスガイって、スナイパー?!

(意訳 ありがとうございます)

ここで、無言で後ずさるmiyakogu。ただし座席に座っているため、背中をぐいっと背もたれに押し付けるのみ。きーっ、こっちは逃げる場所もねぇだよ! ←落ち着いて、miyakoguさん。座席に座っているだけなんで・・。

 

2.まかまど

なんちゅう場面を盛り込んでくるねん、大介先生はーーー?!

「すずほは!」と、ぷんすかするまどかちゃん。

まどかちゃんはねぇ・・。ぷんすかして、ほっぺをちょっとぶぅっと膨らませるのが歌劇団1似合う子(注 miyakogu調べ)。

それでまた、長身クール&スタイリッシュな真風さんが「まどかぁーー」って、どうなっとんのやーーーーー!

↑ 取り乱したので、やや言葉が乱暴なmiyakoguでお送りしています。ほんま頼むで!

 

そして、私はさらに恐ろしいことに気付いたのです。昨日。

真風さんはさぁ、これを、熊本の言葉で話すわけよね?!そいでまどかちゃんも、教えてもらって熊本の言葉で話すわけよね?!

わっかりました!

こうなったら、miyakogu、熊本に行けない皆さまのために、何とおっしゃったか1公演だけですが、現地からレポろうじゃないの?

受けて立つ! ←勝負じゃないんで、観劇なんで。落ち着いて、miyakoguさん?

 

3.第4章のハイスクールわちゃわちゃ

芹香斗亜さんはじめ、この場面の宙組の皆さま、かわいいなぁ、もう!

音楽の先生の芹香斗亜さん、りんきらさんやえびちゃんの先生方に、和希そらさん筆頭の生徒達。切れのあるダンスの秋音光さんにも目を奪われましたよ。

いやまぁ、うん・・。ハイスクールの制服なんて、そんなもん、そんなもん(注 ぷるぷるするmiyakogu)。

和希そらちゃんに、似合うに決まってるでしょうがーーーー?!

皆様、とにかく可愛いので、ぜひ観てね。それと、全員にお役の名前があるのですね。最下級生さんまで、嬉しいだろうなぁ。はつらつと元気一杯の宙組さんです。

 

4.ヴァンパイア赤真風

ほっこりしておりましたところ、軍人?という黒づくめの桜木みなとさんが登場、綺麗に踊る少女・水音志保さんに導かれるようにさまよい、伯爵夫人の貫禄を見せる華妃まいあさんが妖艶に異世界に誘い込みます。

まいあちゃん、かっこいい!迫力満点です。水音さんも素敵でした。

で、「ナイス・セクシャルS」の赤真風ヴァンパイア降臨です!

いや、ほんま、何ちゅう役名ですのん?全然、ナイスじゃないですよ、単に妖艶ですよ、どこに連れていくの、ずんちゃんをーーー!という場面です。

黒髪ロングの妖艶な謎めいた赤真風の見せ場。この特殊メイク真風さん、ぜひご覧ください。黒魔術を扱う謎のビジュアルバンドのラスボス風。妖艶!

 

5.ジャズ黄色真風

ここが確か、お着替え後に黄色真風さんが登場する場面。(間違ってたらごめんね、だんだん記憶がふっとんでいったので)

アップテンポに盛り上がる舞台、皆さまの客席降りはここだっけ?黄色真風さんがセンターブロックの舞台向かって左側を10列目くらいまで歩いていったのは覚えています。ただ、あまりの「キラキラ」ぶりに、まぶしくてもう、覚えられねぇーーー!(注 miyakogu心の叫び)

全員勢ぞろいの舞台から、熱く爽やかな宙組の気持ちのいい”風”が吹くようでした。ただただ音楽と共にある喜び、踊る楽しさがダイレクトに舞台から伝わるように思います。

踊る皆様の後ろで生き生きと歌う花音舞さん、穂稀せりさん、澄風なぎさんのコーラストリオにもぜひご注目を。澄風さんは、秋音さんとともに劇団の奨励賞を今年受賞された方。努力家のお二人に心からの拍手を送ります!

 

6.シックな白コート&キラキラ黒スーツ真風

こ・れ・こ・そ!究極のナイスガイ・・

思い起こせば、真風さんが新人公演初主演された2009年星組「マイディア・ニューオリンズ」のラストシーン、白く長いコートの後姿だけは研4とは思えない完成ぶりでした。

そこから10年の時を経て、この堂々たる、宝塚でしかみられない究極のかっこよさ。真風涼帆がお届けする究極の男役像です。

ただ、そのナイス・スマートSは夢の王子様というより「一夜限りの幻の恋人」であるかのように、舞台からゆっくりと会場を歩いて去っていく。

そういうストーリーさえも感じさせる後姿でした(感涙)。

藤井先生、できますれば2階・3階の皆さまにももう少し長くあの究極の後姿を見せてくださるよう、ご配慮をお願いします。

だって、本当にかっこいい後姿。より多くの方に届きますように。

 

7.地球賛歌っぽい場面

水色の衣装の場面だったと記憶しています。和希そらさんがハイスピード回転を一切のぶれなく綺麗に決める場面、ぜひご注目を!見事でした。

20場の説明文にある一文には、「星空の中、風は真の風になる。」とあります。

もう、これだけで涙です・・。

「真の風」になった背の高い少女は、この公演で熊本に帰還する・・・・

ばんっ!泣くやつやん、miyakoguが・・。泣くから、もう。ううう。←まだ想像なんで、落ち着いて、miyakoguさん。

 

8.セクシャル7

真っ赤なスーツに身を包む和希そらさんをセンターに、凜城きらさん、星吹彩翔さん、美月悠さん、七生眞希さん、秋音光さん、留依蒔世さんがかっこよく決め、踊り歌う場面。客席にも降りてハイタッチや、指差しや、ウィンク。あちこちで上がる悲鳴(無音の心の悲鳴を含めて)です。

美月さんと七生さんはその少し前の場面では、素敵なレディに大変身されてたのに、ここは男役さんとしてかっこよく、ぐいぐいと。芸達者な方々。

近くにこられた美月さんの「にこっ」も頂戴しました!ありがとう!お芝居での美月さん、秋奈るいさん二人の伯爵のイケオジも見事でしたね。

留依蒔世さんの垂らした前髪も素敵。低く太い声が魅力的な留依さん、随所でご活躍です。美声をどうぞお楽しみに!

 

9.きらきら黒真風

黒い変わり燕尾というのかな?素敵なお衣装の真風さんが登場、タコ足ダルマ(っていうんでしたっけ?)のららちゃん、まいあちゃん、みねりちゃんと踊ります。

華妃まいあちゃんの美脚が、本当に美しい美脚で、感動のあまり日本語おかしいけど、お美しい美脚なのでぜひご注目を。真風さんと組んで一瞬、すっと上に上がるおみ足です。

天彩峰里さんの歌もお芝居、ショーと各所で聴かせてくれます。みねりちゃんの声は厚みがあって、「生きてる!」という強さがあるお声だと私は思います。

男役さんの群舞が終わり、真風さん、芹香さん、まどかちゃんの3人でびしぃっと決めてくれる宙組さんです。

 

10.エトワールのまいあちゃん

華妃まいあさんがエトワールをされて、本当に良かった。一生懸命、大きな拍手をお送りしました。どうぞ千秋楽まで、健やかに魅力的に輝かれますように!

 

というわけでね。うん。部分的に記憶が曖昧なのは、お芝居に続きお着替え真風さんが、着替えても着替えてもかっこいいからです。

ほんま、どうなってんの?!「責任者、出てこい」ですよ!

あ、責任者は藤井先生ですよね。どうも、ありがとうございます(注 手を取り涙にくれてエアお礼)。

正確なレポよりも、とにかくかっこよかった!ということを、お伝えしたかったのでした。

ただ、純矢ちとせさん、澄輝さやとさん、蒼羽りくさんのご退団で、この方達がおられない寂しさは正直、感じました。

その中で、究極の男役像を完成させつつある真風さんの圧倒的存在感がその穴を覆い、下級生さんのはつらつとしたひたむきさが全ツを押し上げていると思います。

宙組の皆さま、お体にはどうぞお気をつけて。今の宙組さんの爽やかに熱いセクシーさを、どうぞ全国にお届けになられますように。

おばちゃんな、熊本で待つ!

宙組全ツ・梅芸 追憶のバルセロナ/NICE GUY!! お芝居感想 真風さんのお召し換えと宙組の確かなお芝居に注目

皆さま、お元気ですか?昨日、梅田芸術劇場メインホールにて、宙組全国ツアー公演「追憶のバルセロナ/NICE GUY!!」を観劇してきましたので、感想をお届けします!

いやぁ、お芝居及びショーを通じて、そうですね・・、miyakogu、5回は気を失いかけましたね。かっこよすぎて!我らがトップスター・真風涼帆さんが!!宙組のNICE GUYSとLADIESが

ショーが最高でした。ばんばんばんっ!(机をたたき力説するmiyakogu)

まずは、お芝居「追憶のバルセロナ」の感想からいきますわね!ちなみに、miyakoguは初見、予習なし、以下ネタバレありです。ご注意を。

 

1.幕開けすぐ 圧倒的存在感の桜木みなとさんのロベルト

宙組観劇仲間の席運の強さのお力により、割と前方センター席に座っていたmiyakogu。幕開けすぐ、シルエットだけでわかる強烈な存在感に圧倒されていたのですが、あれ?ちょっと小柄?あれ、真風さんじゃない?とすると??

桜木みなとさんやーーーん!ニヒルににやっとしたり、上から目線で見下ろしたり。

ひぃーーん、miyakogu、何か悪いことした?!目つけられてる?!と勘違いするほどに、辺り一帯に放たれた濃厚な目線の線上でした。

以下、すべて勘違い目線でお送りします。いいの!ヅカファンは、それで!一帯に来た目線を自分に、と思い込む崇高な精神こそ遠征の力。

何が言いたいかっていいますとね、このお芝居はロベルト役が目立つとは聞いていたのですが、「オーシャンズ11」で培ったと思われるずんちゃんの”濃厚さ”が出ていたと思います。そこを頼もしく拝見しました。

ずんちゃんは、バウ公演「パーシャル・タイムトラベル」で正塚先生のお芝居は主演されていたことも強かったのではないでしょうか?

最後に、遥羽ららちゃんのカバンをさっと持つ、そのさりげない優しさと男らしさも神でした。ららちゃん、可愛かった!そして、ずんちゃんの3番手としての覚悟や気概を感じた今公演です。

幕開けすぐに、一緒に踊る星風まどかさん演じるイサベルのダンスも素敵でした。手の滑らかな素早い動きが綺麗でした。まどかちゃんは踊れるという点も強みですよね。

ロマ(ジプシー)の一群は、目力の強い秋音光さん、ええ声で歌う留依蒔世さん、すらりと背の高い琥南まことさん、やたらとかわいいフェルナンド役の惟吹優羽(いぶきゆうは)さんです。惟吹優羽さんは笑顔が印象的で、切れのいいダンスをされる方。「異人たちのルネサンス」のロケットでにこにこ、生き生きと踊っておられた方だと思います。ぜひご注目を。

 

2.華妃まいあさんのセシリア

お、”フランシスコ真風”登場ですわ!カーニバルですわ!

宝塚、とにかくいつでもカーニバル。そして、だいたいバルセロナ。

あ、セビリアもあるけれど、スペインのカーニバルか火祭りがだいたい舞台です。ま、祭りの夜は何かが起こる訳ですからね。

セシリアの華妃まいあさんと向かい合う真風さん。えええ?相手役、まいあちゃん?!とどっきりです。

華妃まいあさんは、綺麗な声のセリフが素敵で、すべての衣装を綺麗に着こなすスタイル抜群さが素敵で、ショーでは惜しみなく見せてくれた美脚が素敵で、エトワールの声が素敵でした。

センターでお芝居をし、エトワールで笑顔のまいあさんを拝見すると、彼女の選択なんだろうなぁ、と納得させられるものがありました。うちの娘の推し娘役ちゃんです。

 

3.夜会に登場、赤軍服真風

はいはい、ここが最初にmiyakoguが固まった場面です。

花音舞さんと綾瀬あきなさんの絶妙の間とセリフに、くすくす笑って油断してたわけですよ・・。あの方達、上手いわぁ。で・・。

ばんっ!聞いてないですやん?赤軍服で髪の毛、少しウエーブの真風さんがいきなり登場するなんて。あなた、くるみ割り人形の兵隊さんですかっての!

いやさぁ、海外ミュージカルの字幕のように、「もうすぐ軍服真風登場します」とか予告を入れておいてほしいわけ。こっちもアラフィフでね、心臓に悪いことは避けているわけですよ!(意訳 ありがとう)

 

4.怪我から復帰、白開襟ブラウス真風

2ヶ月も臥せっていた真風さん、イサベルまどかちゃんはずっと看病をしていたのでした。そっかぁ、2ヶ月看病なぁ・・・。眠るフランシスコ真風の寝顔を見つめていたらなぁ、そりゃぁ、恋に落ちるわなぁ・・。

開襟の胸元をオペグラでがん見する私&観劇仲間。欲望に忠実なアラフィフです!

 

5.黒い風の真風、青いコートの真風

全ツ、何にします?真風やから、黒い風でどうです?という会議があったのではないかと若干疑っております。

が、マントに身を包み二本の剣で闘う真風さんを拝見できたので、オールオッケー!

アジトに身を潜めていたときかな?私は、青い長いコートを着た真風さんも好きです。青真風。

と、こんなふうに赤真風、白真風、青真風、黒真風早口言葉のように様々な衣装に身を包む真風さんが観られるわけです。

うん、全国ツアーでうちのトップスター、かっこいいでしょう?これぞ、宝塚の男役、大劇場までどうぞお越しに!という強烈な印象を放つ真風さんのかっこよさでした。

あの方のかっこよさはねぇ・・。とんとんとん。

(注 指で机を叩き、考え込むmiyakogu)、性別とかもう越えてるわけ!

美しい人類、そう呼びたいと思います(真顔)。

 

〔次は大いなるネタバレね〕

6.「うちに帰れ」、それも革命

1作だけトップになり退団された雪組・絵真緒ゆうさんのためにつくられた作品と聞きます。フランス兵をスペインから追い出そうと集まった民衆に対し、「うちに帰れ、今はその時ではない、蜂起するな」と諭し、ただ二人残されたトップコンビが将来に向かって歩いていくというストーリーには、そういう背景もあったのでしょう。

ただ、正塚先生特有の「うん」で続く二人芝居の中で、ドラマチィックな革命ではなく、日々の暮らしを強く生き抜く中ことこそ未来へと続くというメッセージには意表を衝かれるとともに、そういうお芝居もあっていい、そう納得しました。

ドラマチックな何かが起こるというより、誰かに頼りたかったタイミングでいつの間にか隣にいた人がかけがえのない人になっていく。セシリアと芹香斗亜さんが演じるアントニオもそう、フランシスコ真風とイサベルまどかちゃんもそうです。

そこが人生の妙味なのかもしれない。あっさりと終わるようで、意外と真実を伝えてくる物語なのかもしれないと思います。

 

7.いろいろ見所を

他の見所はね、何といっても!真風さんに、「うん」と答えて(日常では絶対「はい」のはず)、「一緒に行きたい」と必死でラブパワーをぶつけていく一生懸命な星風まどかちゃんかな。うん、かわいいわ!

後ね、芹香さんのアントニオ桜木さんのロベルトも、どこかで裏切るんちゃう?と思っていたのですが、そうではなく、それぞれに厳しい事情がある中で、最後まで味方なのですね。そこもドラマチックではなく、どこか優しい物語だと思います。

芹香斗亜さんのアントニオも真剣に国を思い友の家族を救おうとし、その中でセシリアに誠実に恋をしたのだと伝わる誠実な優しい品のある演技した。

 

また、随所で「くすっ」となる笑いがあります。

カフェ店主の穂稀せりさん、フランシスコの家の執事(かな?)の和希そらさん、ロマの一員の秋音光さんが真剣にお芝居する中で、その笑いを絶妙な間で持っていかれており、宙組のお芝居の充実を感じます。とても頼もしい。先ほど書きましたが、ロマの一員で笑いを取っていくかわいいフェルナンド役の惟吹優羽さんにもぜひご注目を。

若干、え?終わり?となるのも事実ですが・・、そこはショーで補充する!

(明日以降、多分続く・・)

星組・食聖/エクレールブリアン 感想 宝塚に舞い降りた美しきトップスター・紅ゆずるさんの矜持、圧巻のボレロ

暑い日々が続きますね、お元気ですか?三連休初日、宝塚大劇場にて星組トップコンビの退団公演「GOD OF STARS 食聖/エクレールブリアン」を観劇してきましたので、その感想をお届けします。

主にショーについて。というか、この美しいショーについて書いておかないといけないと思ったのです。この素晴らしさをぜひお伝えしたい!

宝塚の「善きこと」を体現するかであったような紅ゆずるさんのお姿を、そして「食聖」におけるあーちゃんの強くて不器用で可愛いアイリーンを、です。

いくつかの重要なショーの場面について書きますので、お嫌な方はお読みにならないでくださいね。

 

1.ショー エクレールブリアンの煌めき

素晴らしかった!美しかった!

酒井先生のご挨拶にあるように、宝塚歌劇団にとって、紅ゆずるさんというトップスターはどこか他の星からいきなりやって来て、閃光のきらめきを放ち、まばゆいばかりの衝撃を残し、そして去っていく。そういう存在だという思いが込められたショーだと思います。

清く正しく美しく。品行方正なタカラジェンヌのイメージと少し違って、美しい花園をずっとひょこひょこ覗き見にきていた近所のおきゃんな少女が、わわわーーと花園にやってきてびっくりすることをやってのけた、そういう感じがあるのですね。

大阪弁でいうなら「けったいなやっちゃなぁ」という感嘆を含んだため息。大阪でそのように言われることは褒め言葉です。底知れぬおもしろさ、今まで見たことのないような独創性、そういうものに対する「かなわない」という賛辞なのです。

そして一番重要なことは、紅さんはそう思わせておいて、誰よりも宝塚の品格を受け継いでいくことに強い意識がおありになったと思われることです。

昨年の秋(関西地方で先に)、8K導入の際に放映されたNHK特別番組「トップスターが語るタカラヅカ」において、私が驚かされたのは、宝塚の品格の伝承に関する紅さんの言葉でした。組や自分自身のことでなく、もっとも宝塚のことをお考えになっているのはこの人なのかもしれないと思ったのです。

紅さんは、宝塚の先生方からしてみると、いきなり現れた稲妻のような閃光のきらめきをまとったジェンヌさん、けれどその底には宝塚への強い強い思いがある。そういう人物だろうと想像します。

 

2.第5場 ひとり星の上で ~一番星の煌き~の美しさ

紅ゆずるさんは、銀橋を一人で歩き、さらりと裾を手で優雅に払って腰を下ろし、いとおしそうに客席を見渡し、一人一人に話しかけるように歌を歌われます。

酒井先生がこのショーの着想を得られたというジルベール・エコーのシャンソン「ひとり星の上で」。今、youtubeで見つけた安奈淳さんのものを再生しながら聞いていますが、歌唱そのものの上手さよりも、この歌の物語を語れる人に歌ってほしい歌です。

ファンの一人一人に優しく語りかけるように歌う紅さんの横顔の微笑み、星くずをちりばめたようなきらきらの衣装、衣装の裾を優雅に払われた手の美しい動き。

その全てが「ザ・宝塚」でした。夢のように美しく、少し寂しく、ロマンチックで甘く優しい。

この方はミュージカル役者としてみると、お力はちょっぴり弱かったかもしれない。けれど「宝塚の夢」を体現することにおいて、一人だけぽんっと突き抜けた地点にたどり着かれたのだと思います。素晴らしい場面でした。

この時点で、miyakogu、涙、涙です。はっや!

 

3.第11場 スペイン ~燃える情熱の煌き~、圧巻だったボレロ

このショーは、すべてがぴたりとはまったジグソーパズルのような本当に美しい素晴らしい構成なのですが、その中にあって圧巻だったのがこのボレロの場面です。

まず、有村先生の衣装が美しい!男役さんは下は黒一色、上着が緑色なのですが、お一人お一人の緑色が微妙に違うのです。娘役さんはスパニッシュの衣装ですが、こちらも黄色から緑色(確か。間違っていたらごめん!)のバリエーション。

そして、意表をつかれたのが大きな階段を、客席に向かってでなく、上手から下手に「横」に置いた構図です。

楽器が少なく静かに始まる音楽の中で、ターンの時に少しだけ聞こえる靴音、衣擦れの音、舞台に斜めに下りてくる人々の波。寄せては返す波のような音楽と人の動き、かたずを呑んで見守る静まり返る客席。

その静けさの中で、ぱぁっと、そう、閃光のように登場する紅さん。緊張感を高めて中心に集まっていくエネルギーの中心に、この人がただただ立っていること。その説得力がありました。この場面は、綺咲愛里さんの挑発的な目も素敵です。

言葉を失うような、本当に美しい素晴らしい群舞です。ぜひご覧ください。

 

4.第16場 フィナーレ ~至高の煌めき~C、哀切な音楽と紅さん

最初、ただ一人で大階段に登場する紅さん。その美しくも、ここまで私はたどり着いたという矜持を感じさせる立ち姿。見事でした。

ここの音楽が美しく、どこか哀切さを秘めた楽曲でした

もとの音楽の作曲・編曲は千住明さん、三味線録音演奏は上妻宏光さんの「風林火山 ~月冴ゆ夜~」、音楽は吉田優子先生とあります。こちらもただいま、Youtubeで聴きながら書いております。

壮大な、哀しい、切ない楽曲。

あたかも「私は行かなくてならない。そのことを許してほしい。ただ、あなたに私を覚えておいてほしい。」というように聞こえるメロディーだと私は思いました。

退団公演にふさわしい楽曲。こういう楽曲を探し当ててこられる演出の酒井澄夫先生に心からの敬意を。

そして、こういう楽曲をこの人に当てたいのだと思わせる、紅ゆずるさんその人の「これまで」に心からの敬意を

この時点で、ハンカチを口に押し当てて涙、涙、涙のmiyakogu。

私は「桜華に舞え」の紅さんの演技が好きで、「Another World」で紅さんが貧乏神の貧ちゃんにかけた「夢を応援する」というセリフが好きでした。真風さんの良き先輩でおられた紅さんのことが好きだったんだなぁと改めて思います。

娘役さんがまず紅さんの周りを美しく囲み、次に綺麗に隊形の整った男役さんが降りてこられる、とても美しい美しいフィナーレでした。

 ※Another Worldの演技についてはこちらです。

mothercoenote.hatenablog.com

5.他場面も素晴らしいです

他場面も本当に素晴らしく、なんというショーかと感嘆いたしました。

第6場のパリの場面の、舞空瞳さんの輝きと正確で美しいダンス、礼真琴さんのダンスによる美しい表現。この場面は物語を感じさせる構成で、端の方で店員や街の男女を演じておられる下級生さんの工夫もきらりと光りました。店員男を演じておられるのは煌えりせさん、凰真斗愛さんのお二人。こういう下級生さんの芝居心の一つ一つが舞台全体を押し上げているのだと思います。

存在感抜群だったのは華形ひかるさん。私はみつるさんの演技もショーも大好きで、圧巻のボレロの直後、軽やかにかっこよく粋に空気を変える華形さんの「ザッツライフ」、素敵でした。ここではロケットに入る前、如月蓮さんと麻央侑希のお二人がフィーチャーされているのも嬉しく拝見いたました

見所が多すぎて大変ですが、第8場ラテンにおける天寿光希さんの物語を感じさせる歌唱も本当に素晴らしいので、ぜひご注目を。

 

6.食聖

紅さんの退団公演にふさわしい賑やかなコメディと見せかけて、最後にはほんわかと心温まるハッピーエンドでした。

多くの方々が登場される賑やかさ。多くの方に役があり、小柳先生の愛を感じる作品です。その中で、何といってもあーちゃん!男前で可愛くて店を守ってきたヒーローで、料理が下手で、健気で一生懸命でという役どころがぴったりで、すかっとしました。とても良かった!

紅さんとあーちゃんに贈る言葉も埋め込まれ、小柳先生の愛を感じました。

ただ、昔の人気TV番組にのっかった料理対決と、まちのリノベーション、恋、父母との葛藤、キャリアウーマンのお母さんの人生、上海にシンガポールと、題材がやや詰め込まれすぎだったかもしれません。

わざと、そういう賑やかな”てんこ盛り”の作品として創作されただろうとは思います。小柳先生のご挨拶にある「深刻な表現こそ芸術性が高いと思われがちです。ですが、本当に辛い人を救うのはいつだって笑いだと私は信じています。」という一文。

(出典:「GOD OF STRAS 食聖」パンフレット、小柳奈穂子氏あいさつ文より引用)

私も全くそうだと思います。

ただ、その分、コメディは難しいのだろうと思います。悲劇以上に。

退団公演として、また、あーちゃんの魅力を引き出した作品としては非常に素晴らしい作品。賑やかさの奥に宝塚ファンのヒーローとしての紅さん、あーちゃんがあり、礼真琴さんの笑いのセンスもきらりと光る作品でした。ただ、できれば後もう少しだけ、本当に後もう少しだけ忘れられない何かがほしかった。その点では、谷先生渾身の「Another World」にはかなわなかったかなぁ。

小柳先生には、これからのコメディ創作に心からのエールをお送りします。ぜひぜひ、いつまでもファンの心に残る良質なコメディを今後ともお創りくだいますように!

あまりに私がショーが素晴らしかったと絶賛するので、旦那さんも観たくなったとのこと。幸いにもチケットをお譲りいただけましたので明日、急遽観劇です!

もう一回観てくる、そんで泣いてくる!!