では引き続き、昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」の感想2を印象に残った主要キャスト別にお届けします(^^)。
(番号は感想1からの続きです)
4.美弥さんフランツ
美弥るりかさんの低音ボイスが魅惑的でした。初日すぐにご覧になった方からお歌がもう少しと聞いたのですが大丈夫でした。さすが小池修一郎先生の信頼の厚い上級生さん、調整されてきています。
美弥さんのフランツは、シシィがそこまで強い意志の持ち主でなければ、トートがその瞳に囚われてしまうほどの生命力の強い女性でなければ、もっと穏やかな人生を生きられたのではないかという穏やかで真っ当な雰囲気がありました。
マザコンというより、母親にもシシィにも優しいが故にどっちつかずになってしまう夫。うん、あるね、そういう話!
でも、トートと同じくらいフランツは政治的にも愛としてもエリザベートに執着していると思わせる危うさも美弥るりかさんからは伝わってきました。
真風さんフランツは、「もう真風フランツでええやん?!」と思わせる魅力がありました。一方、昨日観た美弥さんフランツには、「シシィ、フランツのところに帰ってあげてよ」という健気さがあったように思います。
5.圧倒的ビジュアルのルキーニ
まぁ、月城かなとさんの黒髪ルキーニの美貌がすごいんですってば!!!
あの人、時々、というか毎回やけど、びっくりするわ。こんのぉーー、オペラ泥棒さんめ!
黒髪で黒塗りで、口跡がよくて。すすすっと物語が入ってきます。パンフレットで小池先生がれいこちゃんに期待されている「奔放さ」も出てきておられるように思います。ただ、トート閣下に執着するかのように付き従うあほかわいい狂気はこれからだと思います。
とにかく、フィナーレを含めて、まぁ、れいこちゃんのルキーニの黒髪美貌はぜひご覧下さい。
6.暁千星さんルドルフ
ありちゃんはもともと強みのあるダンスに加えて、ぐんぐんお歌と感情表現が上達されていますよね。
長身で衣装が似合うありちゃん。トートに翻弄されて床を転がるありちゃん。少年の哀しみのようなものが伝わってくる演技でした。ただ、歌い上げる力が出てこられた分、他の演目の時と同じ感じになっているかな?とも思います。お若いから、ぐんぐん成長されるだろうと期待。
風間さんの日程を終えての変化を楽しみに次の観劇をお待ちしていますね。
7.蘭世惠翔さんの子ルド
この端整な舞台で「あ、今、登場人物の肉声を聞いた!」と思ったのが蘭世さんの子ルドルフの歌でした。綺麗な声、確かな歌唱をされています。
今、宙組「エリザベート」を観ながら書いていますが、星風まどかさんの子ルドが不安感一杯なら、蘭世さんのルドルフは純粋に「ママはどこにいるだろう、どうして帰ってきてくれないんだろう」と考えて、時間になったら無邪気に寝てしまう、そういう子どもらしさが出ておられたと思います。
蘭世さんの子ルドルフの場面から、ガラコンサート感が強かった舞台の空気が少し変わったように思いました。重要な場面でその演技をされた蘭世さんを讃えたいと思います。
8.海乃美月さんのヴィンディッシュ嬢
焦点のあってない目で微笑む姿が、不気味さを出しておられて好演されています。
エリザベートと向かい合った後、うわーんと泣く演技が新しく、うわっと思いました。
9.黒天使の美形!
黒天使に明らかに美形がいる、美形がいる!と大慌てのmiyakogu。
オペグラで追い続け、All for Oneで少年ダルタニアンだった彩音星凪さんではないかと思います。今回の黒天使の皆さまは長髪のカールが細かくて、中性的な色気満々なんですよーー!
なんか、どきどきする黒天使の皆さまです。ぜひご確認ください。
10.フィナーレの玲実くれあさんの美女
フィナーレで月組のおねえさま方が珠ちゃんと一緒に踊る場面。娘役さんはタイトなドレスに長いスリットが入っているのですが、くれあおねえさまがまぁ、色っぽい美女なんですわ。前からさち花おねえさまの美脚とともに楽しみに拝見していますが、ほんまかっこいいおねえさまですよね。
11.エトワールの美園さくらさん
フィナーレで一瞬だけ、さくらさんと珠ちゃんが組んで踊られます。エトワールの声は素晴らしくお上手でした。これからのトップコンビ、楽しみですね。
感想3に続きます。