皆様は宝塚大劇場で、初見らしきおじ様のお客様をお見かけになったことがおありになると思います。
そう、どういう訳か、新米宝塚ファンのmiyakoguの周りには、おじ様宝塚ファンが結構おられます。
彼らはご家族と一緒に楽しんでおられる方がもちろん多いのですが、おそらく、湧き上がる感動を、少し気恥ずかしくて周辺のおじ様仲間にも言えず、部下にももちろん言えるはずがなく、仕事で知り合ったヅカ仲間のmiyakoguにメールで伝えてきて下さるようなのです。
1.なぜか多い理系男子
金融機関の再編統合後、関西にまだ本社があり、事実上の本社機能もきちんと残っている業種は比較的限られてきているのが現状です。
その中で、重厚感を醸し出す存在が、重工、電工、製薬、化学系の企業の皆様、そして、大学のご関係者。ご存知のように、関西には京都大学、大阪大学という総合大学が2つも近接して立地し、ここは理系研究の一大拠点なのです。製薬会社も再編統合があったとはいえ、京大のご活躍もあり、外資系を含めてまだ拠点が大阪周辺にはあります。
その中で、もともとの宝塚ファンというご家庭の出身者を含めて、
・ご自身の娘さんや姪ごさんがタカラジェンヌ
・会社の同僚の娘さんがタカラジェンヌ
・仕事の知り合いの娘さんがタカラジェンヌ
・毎年、宝塚のカレンダーを引き受ける企業さん
・貸切のスポンサー企業さん(オーナー企業さんの率高し)
・緞帳等の寄付をなさる企業さん
・OGさんを含めてチケット引き受けを依頼される方々
・そしてこれらの方々から、チケットが回ってくるおじ様たち
と多くのおじ様たちが好むと好まざるに関わらず、宝塚歌劇団に巻き込まれるのです。しかも理系男子。文芸好きとか、舞台好きとか、観劇が趣味とか、そういった方達とは明らかに異なる層です。
ちなみにmiyakoguは今年のお正月、2つの企業さんから、「うちの会社は、野郎ばっかりやから、もらって!」と大判歌劇団カレンダーを頂戴いたしました。ありがたや・・。
2.理系男子おじ様達の感動
そうなのです。彼らは普段は研究室に篭っていて、チケットをもらい、もともと律儀な方が多いため、きちんと観劇されます。それもまぁ、何らかの分野でご活躍のおじ様だと、回ってくるのもご人脈上、SS席とかだったりするわけです。
そうして、いきなり、あのゴージャスできらびやかで贅沢な世界と直面し、ロケットでは若くて美しい女性達の健康的なダンス(=太もも)を間近に見てしまい、そりゃぁ、くらくらっと体温も上がろうというものです。久米の仙人も、若き女性の太もも見て、力を失ったはず・・。
実際に、100周年の際、ある経済団体で2列ほど固まって観劇した時のこと。miyakoguのお隣はいずれもおじ様達。右隣のおじ様は、かなりのご年配のとてもチャーミングな方でした。私がつたない知識なりに、月組さんの記念公演についてご説明申し上げ、とても楽しんでくださったのです。そう、その時のこと。
ロケットが始まると、周囲の方々が明らかにぴくっ、ぎくっ、ええっ?!!と。前のめりはいけません。しかし、明らかに姿勢を正し、前傾姿勢、周囲の気温が2度は上がったと思います。こちらも嬉しくなってしまいました。
3.そして来る,感動と考察のメール
そして、メールがmiyakoguのもとに寄せられるのです。時には業務連絡の最後に、さりげなくPSとかで。
最近、ご家族である貸切公演にご招待を受けられたある大学の先生からは、「王家に捧ぐ歌、とても感動しました。家族全員で涙涙。僕自身、自分が泣くとは思っていなかったので、改めて、宝塚歌劇の凄さを実感」というご趣旨のメールを頂戴したのです!
おっしゃーー!!
しかも、読みが深い!! さすが一流の方は着眼点が違います。
主人公の朝夏さんが「慈悲の心が重要」と訴えるところと、ファラオの娘さんが最後、戦争はしないと宣言する時の舞台のハスの花が、仏教の教えを取り入れているのでは?との考察を寄せてくださったのです。
木村先生、こういう解釈をして下さる理系男子もおられるのです!!
やはり、これはお手紙でお伝えすべきでしょうか?!私やうちのばっさり娘とは大違いです。
私が、ウバルト役の方が真風涼帆さんなので、ちゃんと観て下さいよ!!とお伝えしていたため、チェックしてくださいました。「とても存在感があり、でも出番が少なくて、家族とどうしてだろう?と思ってました」旨、おっしゃるので、組替え間もないことなど、縷々ご説明申し上げた次第です。
よっぉっっしゃーーーーー!!
これで一家族丸ごと、ファンをゲットォーー!!とメールの前でガッツポーズをしたmiyakoguです。