代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

宙組・白鷺の城 心の声感想 真風さんのことは涼様とお呼びしたい!(≧∇≦) 転生の愛の物語

優雅で美しくて強くて切ない真風涼帆さんは、”涼様”でした・・・。

それが宝塚大劇場 宙組「白鷺の城」の本日観劇の感想です。

うん、以上終わり!(≧∇≦)

※お芝居感想も書きました。あらすじ紹介を含めて、かなりネタバレしてます。美しいラブストーリーに昇華している舞台でした。

 

mothercoenote.hatenablog.com

なわけなーーいっしょ?! ばんばんばん! 書くわ!

久しぶりに心の声全開で行く(≧∇≦)。

フィナーレの娘役さんを侍らせた黒衣装まかさんの金色の前髪がふぁさーーとなびくたびに、何かを失ったmiyakoguです。 ←多分、理性をかけらでぼんぼん落とした(≧∇≦)

 f:id:miyakogu:20181007232604j:plain

1.涼様とお呼びしたい

ちょっとちょっと、ご存知でした?奥様&お姉さま&おにいさま。

前から思ってはましたよ、真風さん、絶対に烏帽子と平安貴族の装束似合うだろうなぁってね。

 

第二景(第二場面)の「玉藻ノ前」の涼様

黒に桜の花びらを縫いつけた平安貴族の装束、黒い烏帽子で、膝を立て、さかずきを持って船に乗り(多分、池でのお花見用に仕立てられた船)、真風涼帆様の陰陽師・安部泰成ご登場ですよ!涼様ですよ!

しだれ桜の元、桜の花びらが舞う中(映像で散らしてあったと思います)、すっくりと立って歌う涼様。源氏、光の君かっての?!涼の君ですわ。あんな綺麗な男子、見たことないわ!特に伏せ目の流し目な!!

面長で、切れ長の目で、すっくりと立つ背の高い君。きゃーーーー!ですよ。優雅で美しいのに陰陽師としてとても強い力を持つ涼様。きゃーーー!です。うん。

 

第四景の「妲己」の涼様

古代中国・殷の時代に名君を狂わせたと伝わる妲己。舞台上では数千年が既に過ぎ、遣唐使としてやってきた吉備真備が学んだ陰陽道を使って廃墟の亡霊を滅ぼします。

※ここ、滅ぼすのではなく、封印されていた妲己を憐れに思った吉備が、封印を解き解放するのですね。間違ってました、訂正しますね。

その前にまずは妲己と踊る吉備の涼帆様。

二人の中国の衣装がドレスのように綺麗に円を描き、まさに麗人の涼様。背の高い貴婦人がダンスをしているように一瞬見えます。けれど美しい男性の真風さんの横顔、特に右側の額にかかる黒髪がツボ!

 

第七景の「狐火」の涼様

いやぁ、はっはっはっはっ。もう笑うわ!いなせ過ぎて。あんなに青天が似合う人、珠ちゃんの「長崎しぐれ坂」以来初めてみたわ! ←割と最近なので、落ち着いて、miyakoguさん?

首にかけた手ぬぐいに涼様が右手をちょいと添えるたびに、理性がひとかけら、またひとかけらと落ちていくmiyakoguでした。

あの人、何なん?!陰陽師の転生じゃないっしょ?!江戸の歌舞伎役者が転生してタカラジェンヌになったんだと思われます。

いやぁ、ええもん、観ましたわ。

冒頭の一芝居あってからのチョンパも、この場面でのお祭りの導入部も、色彩が華やか華やか。

 

2.華やかな和もの、まどかちゃんはお人形さん!

音楽がアップテンポで、えてして緩慢になりがちかな?という和ものショーがテンポ良く進みました。お衣装の色彩がとっても華やか

涼様とともに、星風まどかさんの日本人形のような可愛らしさ&綺麗さも絶品。まどかちゃんは小顔だなと前から思っていましたが、まぁ、本当にお人形さんのような愛らしさです。でも妖艶なの、権力者を惑わす。

あんな大きなかんざしつけてなお、バランスが崩れないって・・。本当にかわいかった。部分休演というので心配してましたが、デュエダン以外は普通に。ただ、多分、こちらからはわからない痛みがおありになるだろうと思います。どうぞお大事に。デュエダンへの復帰、楽しみにお待ちしていますね。

 

3.転生の物語

九尾の狐「玉藻前」の物語は、江戸時代から絵本、文楽、歌舞伎の題材となっていたようですね。基本的に九尾の狐が美しく妖艶な悪女で、時代を超えて時の権力者をたぶらかすと。そういうお話に、狐の化身である女性が母になるものの身を引くという民話が混じっているのかな?

今回の舞台は時系列には進んでいません。時代と空間を越えて行きつ戻りつするので、「あれれ」と思われる方もおられると思います。あくまで今日、私自身が把握した範囲ですが簡単にご紹介してみます(歌舞伎などでご存知の方は飛ばしてください)。ネタバレがお嫌な方はお読みにならないでくださいね!(^^)

時代を前後しながら進む安部泰成と玉藻前との愛の転生のお話。転生しつつも、いつもめぐり合い、ひかれあい、けれど別れてきた二人ですが最後に共に死ぬことで一緒になります。

あえて時系列であらすじめいたものを見て行くと。まず第四景の「妲己」で二人は出会います。遣唐使・吉備真備は中国に長く学びいろいろな学問を日本に持ち帰った人。陰陽道も現地で学び、学んだ力を試すために宮殿の廃墟で出会った妲己(九尾の狐の化身、本来は古代中国 殷の時代に生きた美女)を封印します。

その陰陽道を日本で完成させたのが安部清明というわけですね。吉備真備は中国からの帰路、九尾の狐が同船していたとされています。

そして狐の化身が、第二景で鳥羽上皇をたぶらかした玉藻前として日本で再登場

また第三景「信太妻」において、松本悠里先生がしっとりと演じておられる葛の葉は狐の化身ですが人間と契り安部清明の母となります。けれど、狐の身、葛の葉は身を引き清明を残して人里を去ります。その際に清明に宝珠(首にかけていますね、数珠の長いバージョンのようなもの)を渡しています。←最後にもう一回出てきます。

半分狐の血を引くが故か、清明は優れた陰陽師として魔物を封印する力を持ち、それは後世の安部泰成(清明から6代目のようですね)にも受け継がれています。

安部泰成と玉藻が出会う第二景の桜の場面がまぁ、美しいこと!桜の花びらが風に舞う中、黒烏帽子で美しい装束に身を包んだ真風さんがすくっと品良く佇む・・。明日海りおさんの源氏の神々しさとはまた少し異なる魅惑の貴公子。

漫画?!「あさきゆめみし」の実写なの?!おかしいでしょ、あの人。

第五景「女化ヶ原」はなじみがあまりないお話でした。「女化神社」(おなばけじんじゃ)という神社があり、『女化物語』という民話が伝わるようです。この物語でも、やっぱり妻が狐(元の民話では八重)。戦国時代の武将・栗林義長はその狐のお母さんの孫にあたり、狐の血を引くが故にカンがいいと噂されているわけです。狐の化身(多分)の八重と惹かれあっている義長。

第六景では江戸時代の陰陽師である友景がついに玉藻前と時代を超えて転生しながら再会。二人は死をもって一緒になります。その時、白鷺城の山=姫山の主である富姫も姿を現します。この富姫こそ安部清明の母、友景が身に着けていた宝珠で二人の時代を超えたつながりがわかります。

富姫は狐としてずっと生きているというか幻影のような魔物。松本先生の声が録音というのは、いろいろ事情もあるとは思いますがこの世の者として実際に聞こえてくる声ではなく、頭の中に響くような声だと理解してはどうかな?と思いました。舞い手は声を発しないとかの約束ごとかな?とも思ったりです(^^)

そしてラスト。江戸のお稲荷さんの華やかなお祭りで惹かれあう男女。これはパンフによると富姫の祈りによって人間として生まれ変わった陰陽師と玉藻なのですね。ハッピーエンドで結ばれる二人です。良かった、良かった。

狐の血を引くが故に特殊な力を持つ男と、狐の化身の女。その二人の転生と愛の物語が大きな流れとしてある華やかな和ものショー。どうぞお楽しみください。

綺麗で華やかで、テンポ良くて、少し切ないけれど最後は幸せ。そういう物語が少し見え隠れするショーでした。

(超絶いけいけ真風さんがまぶしいフィナーレとお芝居の感想はまた明日!お芝居は悪くなく宙組さんは熱演されていて各人の切なさも伝わります。ただ、やや余白が多くセリフに頼りすぎなのかな?という印象です。もう少しミュージカルみがあると良かったかな?)