代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

真風さんと行く、海辺のハネウマライダー妄想物語 -Special Blu-ray BOXボックス発売発表とともに 

皆さま、桜が急に花開いた今週末、お元気でしたか?あ、miyakoguに言われたくない?ほんまにそうよね・・。お久しぶりですわ・・(^^)。

娘ファースト、仕事セカンド、宝塚サード。いくら私が真風さんやまぁ様や珠ちゃんにぷぎゃーーっ!(≧∇≦)となっても、これだけは揺るがなかった優先順位。

しかしながら、1月以降、特に3月をピークに”仕事ファースト”になってしまい、まぁ、家庭内の評判の悪いこと、悪いこと・・。仕事にかまけて家庭を顧みないお父さんポジでした。反省しております・・(-_-)。

いくつかの予測不能な条件が重なり致し方ない状況の中で、乗り切った自分を褒めたい!いや、完全には乗り切ってない、でもいい!完璧主義は捨てるの、そうでないと早死にするのっ!

神様が昨日、宝塚大劇場最前列観劇をお恵みくださったのも、このご褒美かと思います。ありがとうーーー、チケットの神様。月組さんについては、twitterでもつぶやいてましたし、改めてゆっくり書きますわね。美形が近付いてくる恐怖とか、銀橋で繰り広げられる死闘の迫力とか、珠ちゃんの素足とか、ほっそりとした指が綺麗だったこととか、ありちゃんの目線とか、れいこちゃんは遠くで見ても美近くでみても美で、まぶしすぎた件とかね(^^)

 

でも、本日はそ・の・ま・え・に!!!

先日発表されました、宙組トップスター・真風涼帆さんのSpecial Blu-ray Box。ご覧になりました?あのパッケージ写真。スマホのロック画面はもちろん、今、これな。

Special Blu-ray BOX SUZUHO MAKAZE | 宝塚クリエイティブアーツ公式ショッピングサイト|TCAオンラインショップ

ばんっ!(立ち上がるmiyakogu)あの人、おかしいわ。金髪の頭からのそぎ落とされたフェイスラインからの、鋭く優雅で退廃的でありながらの清新で柔らなこの画像。

真風さんが目を上げたなら、ほわっと微笑む姿も、うつろな目も、鋭い目も、様々に想像できる。あなたの好きな真風をすべて詰め込みましょうとも、ばんばんばんっ、うちらもやるで!という創り手側の意気込みを感じました。←いや、TCA様はもっと冷静だと思うので、落ち着いて、miyakoguさん・・。

 

そう、何でも想像可・・。うん、いよいよ、俺のハネウマライダー妄想物語を書く日が来たぜ!(≧∇≦)

スペシャルボックスには、博多座・ハネウマライダーも入っているし、博多座以降暖めてきたハネウマライダー妄想物語、行ってみたいと思うものであります。

ばんばんばんっ!ソーラン続編っぽいのは許してね(^^) 

※アラフィフとして大丈夫か、やや心配ながら、お送りします!こういうのって本当は鍵かけるんだっけ?幼馴染の友情もんということでお許しを。

 

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真風は隣家に住む幼馴染。海辺のまちで漁師の子沢山の家の長男、背が高く水産高校卒業後、腕のいい漁師となり、まちの人々に頼られる漁協青年部のリーダーです。

幼馴染でずっと一緒に育ってきたのに、中学校を卒業し高校が別れてからは、涼やかな目元のイケメンに育った真風と言葉を交わすことはなくなりました。彼は何代か前にロシア人の血が混じっているらしく、背が高く茶色の髪、切れ長の目をしたモデルもいけるのではないかという美形に育っています。

幼馴染なのに、大学に進学し都会で就職した後、時々帰省しても会釈するだけ・・。気恥ずかしくて、まぶしくて、言葉がかけられない・・。そんな間柄です。

GWのある日のこと。卒業以来初めて中学校の同窓会が開かれました。ほとんどの人が地元で働き、早い人は家庭を持ち居ついているこのまちで、都会で働いている同級生はごく少数。何となく浮いているような感じがして出席をためらっていたのですが、お正月に玄関先で「おまえ、同窓会、来るだろ?」と真風と10数年ぶりに言葉を交わして以来、何とか参加しようと決めていたのでした。

地元に残った同級生も、実際には頻繁に交流があるわけでもなさそうで、久しぶりだと喜んでくれる同級生の居心地の良さに気がゆるんだのか、気づいた時には結構、お酒も進み、うつらうつらしてしまいます。

「おまえ、お酒、弱いのな?」

気がつくと、隣に座った真風がにやっと笑って水を差し出してくれるのでした。近付いた顔に、ぎゅぅんと胸が痛くなるのが自分でもわかります。

幼馴染だから、この人は。もう私達の時間は一緒じゃないから。

自分に言い聞かせるように、話をそらしたくて、酔っているせいか、今の仕事の話をぽろぽろと打ち明けてしまうのでした。

初めて大きなプロジェクトのリーダーを任せられたこと、プロジェクトが予想以上に難しい仕事であること、メンバーに病気や家庭の事情で欠員が出てしまったこと、休みの日も仕事をしているけれどこの同窓会のために何とか帰省したこと・・・。

酔っ払ったふりで、ついでに言ってしまってもいいだろうか?あの頃、ほのかに君が好きだったと。そんな気持ちを隠すかのように、穏やかに話を聴いてくれる真風につい出てしまった言葉。

「海が見たいねん。明日、帰る前に。」

「あのぴかぴかのバイクに乗せてよ。おっきなバイク、磨いてたでしょ?」

そう、お正月、玄関先で真風が磨いていた大きなバイク。中学生時代、時々、自転車の後ろに乗せてもらってスピードを切って坂道を駆け下りたように、もう一度だけ、あの縦長の綺麗で広い背中にしがみつきたい。そうすれば、もう一度がんばれる。私にチカラを与えてほしい・・・。

弱音は見せたくない。頼りたくない。でも、望みを叶えてほしい。

真風はにやっと笑って「いいよ、乗せてやるよ、明日な」、そうさらっと言って、席を立つのでした。

そんな簡単なことだったんだ・・、誰かにお願いごとをするのは・・。

お酒に酔った頭で覚えていたのは、そんなあっけなさでした。

 

翌朝。

「あったま、いたーーー」

大失敗です。二日酔いでずきずきする頭を抱えながら、しじみのお味噌汁を飲み、ポカリスウェットを飲んで2階で遠くの海を見ながらぼーっとしていると。

ばばばばばーー。きぃっ。大きなエンジン音がします。

あ!慌てて降りて玄関に出ると、そこには黒のライダースーツを颯爽と着て、ヘルメットを抱えた真風が立っていて、にやっとしながら

「ほら、海、連れてってやる」とヘルメットを渡してくるのでした。

「ちょ、ちょっと待って、準備するから」

「お前、酔って忘れてたの?」

呆れるように笑う真風の表情に、かぁーーっと頬が上気するのがわかりました。慌てて準備をして、ヘルメットをつけて、縦長の広くてすっとした背中にしがみついて。

海を見下ろせる海岸線をバイクはぐーんと駆け上ります。ぐんぐんと迫る青い空、遠ざかるまちと海。

空を飛んでいるみたい・・。

エンジンの音が大きくて良かった・・。胸の音も、何もかも吹き飛ばしてくれる・・。

 

上った坂を今度はくだり岸辺にバイクを停めると、「ほら」と真風がポカリを差し出してくれました。

「二日酔いなんだろ?」

「ありがと」

冷たいポカリが涼やかに喉をとおります。二日酔いだけじゃないんだ、本当は君の背中に酔ってる。そんな風に言えたら・・。

でも、知っているのです。水産学校の後輩で、漁協に勤務しているとびっきりかわいくて気立てのいい女の子が彼を慕っていること。その子と真風はお似合いと評判で、昨年の夏祭りでソーラン節を二人で一緒に踊ったこと。それをただ見ていたこと。男性から一人、女性から一人選ばれる夏祭りの踊り手には、将来結婚するというジンクスがあるのでした。

二人はこの海辺のまちで、この先、ずっと同じ時間を刻んでいく・・。そしていつか、彼は子沢山のいいお父さんになって、町のリーダーになるんだ・・。小さい頃、あれだけ一緒にいたのに、私との歯車はもう合わない。

でも今、この瞬間だけは、波の音と一緒に真風と同じ時間を刻んでいるのは私だ・・。

歯車は、今だけは一緒に回っている。

言ってしまおうか。でも何を?何を言いたいのだろう、自分は?

その前に、真風がぽつんと話し出します。

「おまえさ、昨日言ってたけど、仕事、大変なんだろ?」

「うん」

「でも、仕事、好きなんだろ?」

「うん」

「あのさぁ、おまえ・・、高校のとき、県大会でテニスの団体、優勝しただろ?」

「え?」

突然の話に驚きます。知っていたの?高校は別だったのに・・。

「進学校の弱小クラブが準決勝まで行ってるって、おまえががんばってるって連絡が来てさ、中学のやつらと一緒に見に行ったんだ、中央コートに」

「うっそ・・?」

その年、県大会は地元の町で開催され、地の利もあったのか私達の高校はトーナメントを勝ちあがっていったのでした。

「団体戦で2組めのペアが負けて、三番目におまえのペアが出ていっただろ?あの時、応援のみんなが安心したのがわかったんだ。これで大丈夫だって。」

「それなのに接戦になって、おまえ、負けそうになるしさ、観ている方もあせったんだからな」

「でも、ちゃんと勝って、やっぱり決勝も接戦で、それで最後勝つしさ。」

おまえ、絶対に負けないんだなと思って。あいつ、すげぇって俺達、帰ったわけ」

まさか、見ていてくれた・・。

「だからさ、その仕事、おまえ、負けるなよ。しっぼ巻いて逃げだすようなたまじゃないだろ?」

途中から、気恥ずかしくて嬉しくていたたまれなくてうつむいてしまった頭を、ぽんぽんっと優しく叩かれたような気がします。

涙が一粒、つつーーーと溢れて頬の上を滑り落ちるのがわかりました。一粒、二粒、いえ、もっと。次から次へと落ちる涙。張り詰めていた心が涙でほころぶように。

「ほら」

渡されたポケットティッシュで涙をふき、派手に鼻水をかみ、泣き笑い。

かっこ悪い・・。でも、かっこ悪くてもいいのか・・。かっこ悪くても本当はいいんだ。

 

「真風」

思い切って頼んでみよう。

「もう一回、バイク乗せてよ。海岸線を上がっていくとこ、空を飛んでいるみたいで、もう一回行ってみたい。」

にやっと笑ってヘルメットを渡す真風。風を切ってスピードがぐんぐんと上がります。何もかも笑い飛ばしたくなる爽快さ。

「もっと飛ばしてよ!」

「おまえー、怖がっても途中で降ろしてやんないからな!」

ぐーーーん。スピードを上げて海岸線を駆け上がる大型のバイク、真風、私、そして風。

今、この瞬間だけは私達の時間は一緒に確かに刻んでいる。それでいい。

日が翳り、抜けるような真っ青な空に少しだけ群青色が混じる。その空に向かって飛んでいくようなバイク。

ありがとう、真風。私、やっぱり負けないよ。

(完)

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うっわー、真風さんとの関わりはmiyakogu心の妄想劇場として、後はほぼ実話やーーーーん?!(恥)

中学生娘(卒)に、このプロットを語って見せたところ、いつもの「おおーー!」と嬉しそうな顔とは違い、「あーー」と悟りを開いたような表情です。

あれ、反応薄い?あかんか、これ?と思うmiyakoguに、「今のお母さんが、真風さんに言ってほしいことやんね」とずばりと指摘されましたね、ええ。

いいの!これで3月を乗り切ったから!皆さまも真風さんのハネウマライダー乗りたいよね?!

あとね、私は「勝ちたい」んじゃなくて、「ここで負けたくない」「引き下がりたくない」って気持ちが強いと自覚しました。負けず嫌いなんですね、アラフィフになっても・・、ばか・・(-_-)。

んじゃーー、家族でお花見行ってまいりまーーす(^^)。←休日に家族とともに過ごす時間を再開中。