皆さま、お元気でした?今日は宝塚大劇場にて初日開けてすぐの宙組・アナスタシアの11時公演と15時半公演を観劇してきましたので、感想、ネタバレをできるだけしないように行ってみます!
今日は、観劇できなくなった方のチケットを宝塚お友達が遠方から運んでくれて、見やすいお席のセンターとSS席下手で観劇するという、大変にもう本当にすんばらしい観劇でした。本当にありがとうね(泣)。
絶対に真風さんと目合ったし、まっぷーさんにはずばっと手を差し伸べられての笑顔をいただいので、宝塚お友達と92期生さんのおかげで寿命が10年は確実に伸びたから!
宝塚って何なの?!健康寿命伸びさせるエンタメ?!本当にありがとう!(泣)
1.作品の持つ力
何よりうならされたのは、宝塚でありがちな説明セリフを一切排除、幕開けからごくわずかなセリフのみで、ロマノフ帝政崩壊とロシア革命を一気に見せ、おばあ様であるマリア皇太后とロマノフ家の末娘であるアナスタシアの強いつながりをクローズアップさせて見せてくれた展開です。
音楽とダンス、衣装の対比で何があったかがずばりと進展、ややこしい説明は一切ありません。ま、もちろん、まぁ様のご退団公演「神々の土地」により、我々宙組ファンがよく訓練されたロマノフ通であることは否めませんが、それにしても、展開がスピーディかつ上手かった。驚きました。
そして、数々の美しい楽曲、テンポよい楽曲が素晴らしかったのです。
私が特に好きなのは、Home, Love, Familyと歌われるメインテーマ「過去への旅」、真風さんディミトリーが楽しそうに歌うリズミカルな「俺のペテルブルク」。
宙組のコーラスやダンスが少しユーモラスな「新たな噂」(かな?間違ってたらごめん)。
真風さんディミトリー、ずんちゃんヴラド、まどかちゃんアーニャが3人でコミカルに歌う「やればできるさ」、真風さんがふっと微笑みながら切なげに歌う「すべてを勝ち取るために」。キキちゃんが見事な声量で歌う「ネヴァ河の流れ」。
さらに、宙組の美しいコーラスが響くロシアを去る際の故郷への思いがにじみ出た歌、列車で旅に出る場面のうきうきや冒険が伝わる歌もとても良かった!
また、娘とも語り合っていたのですが、列車の場面をはじめ映像と舞台セットを組み合わせた立体的な舞台の見せ方が見事で、本当に素晴らしかった。お見事でした。
おそらく、時間をかけて練られてつくられたのだろうということが分かる見事な作品だったと思います。もちろん、部分的にはうん?というところや海外ミュージカル特有の主要役以外の役の少なさもあるかもしれないけれど、そこはもう楽曲と宝塚ならでの華やかさをお楽しみください。マチソワを楽しく、本当に心から楽しめる作品でした。
当ブログでは舞台を悪く言うことはほぼありません。ただ、お気づきの方もおられるかもしれませんが、私が「背景の映像が美しかった」「舞台美術が美しかった」と書いている場合、それは反対にそれ以外、あまり良くなかったということです(苦笑。ただし私にとって、です。もちろんね)。
この作品は、掛け値なしに贔屓目を取り除いても、楽曲と立体的な舞台演出により作品自体が素晴らしい力を持っています。そこは間違いないと思います。ぜひ、一度はご観劇をお楽しみください。
なお、この作品の原作者であるテレンス・マクナリー氏は今年3月、新型コロナウィルスの感染によりご逝去されたとのこと・・。ご冥福をお祈り申し上げます。
2.素晴らしかった3人の女性陣
星風まどかちゃんは、ミュージカルのヒロインでした。見事に。強くて賢くてたくましいアーニャ。ただのプリンセスじゃないのですね。ロシアの半分を歩いて移動してきて、身を守るための喧嘩も強くて、一生懸命働いてお金を貯めて、1ルーブルでも無駄にできないわ!と出発する前に今日までのお給料を受け取りに行くのです。ええわ!!好き。
和希そらさんのリリーもとても素敵でした。歌って踊れて演技もできる。WSSのアニータも圧巻でしたが、今回はセクシーで強くて亡命ロシア人が集まるパリ社交界の華の存在。彼女は健康的にセクシーで粋なんですね。行く行くは舞台でご活躍される素晴らしいミュージカル女優になられるだろうと本当に期待しています。
寿つかささんのマリア皇太后は2回目、威厳あり頑固者だろうなという存在感あり、堂に入ったもんです。歌も演技も素敵でした。アナスタシアとの二人の場面、涙涙涙です。それにしても、まぁ様ドミトリー・・。いつ舞台に登場してもおかしくないほどの密接な設定でした。
3.真風さん、真風さん、真風さん
もう、もう、もう、真風さーーーーん!!!
ばんばんばんっ!!
(注 宝塚ホテルでキーボード連打のmiyakogu。劇場まで届きそう)
WSSの梅田公演の時にぐっと歌がうまくなられたなぁと思ったのですが、アクアヴィーテの時、うん?リズムをとらえておられるな、歯切れがいいなと思って楽しみにしておりました。
これだけの楽曲を生き生きと歌いこなされていて、そこにまず感動。
真風さんの歌は、一曲、大ナンバー歌いあげますよ、さぁどうです?というより、芝居の中にしっくりと来る歌。感情がセリフのように乗ってお芝居の中に溶け込むような歌で、私はそこが今回、とても良かったと思います。
家族を喪っている真風さんディミトリーとまどかちゃんアーニャ。アーニャがおばあ様であるマリア皇太后にアナスタシアだと認められれば、彼女には家族が戻る・・。そうなることを願い喜びつつ、でも自分とは離れてしまうのだという切なさ。
そこを黒燕尾で微笑みながら歌い始め、声量を落として切なく旋律を終える。見事に心情を伝える歌唱でした。まぁ様のお芝居に溶け込んだ歌を聞いているようでした。素晴らしかったと思います。
真風さん萌えポイントも、ちょっとだけ行っとこ!!
・かばん、斜め掛けな!
・パジャマでもスタイリッシュな真風涼帆な!開襟サービスタイムな!
・旧ユスポフ邸内の劇場に隠れ住んでいるディミトリちゃんな!3年越しの壮大な匂わせなん?と娘と語り合いです。まぁまかファンの妄想はかどる、はかどる
・フィナーレのそらちゃん(娘役群舞に登場)への顎くいっな!
・デュエダンのまどかちゃんへの音楽に合わせての鼻ちょんからの~、お手つなぎでの銀橋移動な!
※手つなぎを見た瞬間、「鼻ちょんから、手つないできたで!このトップコンビは!」と頭の中、ぱーんと飛びました。ばんばんばんっ!!
4.見どころ一杯!
舞台を斜めに使ったり、列車を回したり、丘の向こうから映像がせりあがってきたり(人ちゃうねん、映像がせりあがってきますねん。見て!)、バレエの観劇をしている場面を心情を4重唱で聞かせつつ、バレエもしっかり見せると、本当に上手いんです。この舞台は。心にくいほど。
革命の中で辛い体験を余儀なくされた人々を描いているのですが、後味悪くなく、ハッピーエンドの予感があるエンディング。
あなたは何者なのだ?と問いかけられながら、喪ってきた場所から逞しく登場人物が「回復」する物語だと、私は思いました。リピートするぜ!
バレエの場面は、オデットの潤花ちゃん、ジークフリートの亜音有星さんのお二人のダンスと見事なリフトに加えて、ラスボス・優希しおんさんのロットバルトですよ!
マリア皇太后、ディミトリー、アーニャ、見張ってる芹香斗亜さんグレブの歌で忙しいのに、バレエまで踊ってはるんですもの、大忙しです!
後ね、可愛らしい潤花ちゃん、気品のある笑顔の柴藤りゅうさんもようこそ、に加えて、誰?この美人ちゃん?の愛海ひかるさんの娘役さんも素敵でした。愛海ひかるさんはみりおんちゃんにちょっと似ておられるように思います。
劇中、銀橋に皆さんがずらっと並んで歌う噂話の歌も良かったし、ロシアを去るときの故郷を思う歌もコーラスがうわーーと舞台から立ち昇るのが「見える」ようなんですね。宙組さんのコーラスは。音の塊があたかもそこにあるように、見えるように思えるほどの厚みがあるのだと思います。
フィナーレも見どころ一杯なのですが、今日は真風さんと絶対目あったし!!という記憶ですべてがぱーーん!なので、どうぞご覧になってくださいませ。
※語彙力を無くすと、ぱーーんだの、どーんだの、擬態語に頼りがちなヅカファンあるある・・。
皆さまも、劇場でどうぞご観劇をお楽しみください。
宝塚観た!ミュージカル観た!、あら、バレエもちょっと見たわ!と一粒で二度以上に美味しい演目です。