代取マザー、時々おとめ

宝塚の観劇感想メインのブログ。たまたま代取(代表取締役)になったワーキングマザーの日々と哲学。twitterは@miyakogu5。

今年の夏 さすがだなぁというおじ様との出会いを振り返ってみました

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?

今週末は仕事があり、今日は少しゆっくりしています。月組・エリザベートは次の連休中に家族3人勢ぞろいで観劇予定です。中学生娘は昨日観劇し、辛口旦那はんは次が月組初見。さぁ、どんな感想になるでしょうね?楽しみです。昨日の娘感想を含めて改めてお届けしたいと思います。

我が家では、ただ今、リビングで宙組・姿月あさとさん&花總まりさんの「エリザベート」を上映中。お母さんのおなかの中から(?)の観劇歴を誇るヅカ先輩の一推し公演です(^^)

黄泉の帝王・トートが一目でその瞳に吸い込まれそうになる少女の透明感。そこがエリザベートの導入に不可欠なんだろうなぁと改めて思います。あ、今、姿月あさとさんの「最後のダンス」。大迫力!! →その後、ただ今、病院訪問の場面。この公演、すごいわ!

 

miaykoguは日々、仕事で忙しくしておりますが、その分、いろいろな方に出会います。関係者だったり、お仕事を一部お願いする方だったり。

このブログでは素敵な先輩女性との出会いを綴ってきましたが、本日は最近の出会いからおじ様方との出会いについて、書いてみますねね。

 

一級建築士のおじ様

かつて大手でご勤務され、豊富な実績をお持ちの一級建築士のおじ様。今はフリーでご活躍。いくつかのプロジェクトでご指導をいただいているのですが、この方の手書きのスケッチがまぁ、すごい。

図面から、さささとCADでパースを描く一歩手前の段階で、手書きでイメージスケッチを書いてくださるのですが、それが本当に図面に正確でお上手で本当に尊敬です。

で、その方がグループで定期的に旅行をされていてその旅行記がすごいんです。これがまた。一つの国で2都市くらいをじっくり訪問、そのまちで音楽を楽しむという企画とのこと。その段階でおしゃれですよね?(^^) さすが建築の方々。

で、こちらが今年の夏、ノルウエイに旅行された時のスケッチ。その日、どこを訪問し、何を見て何を食べたかの記録を手書きとスケッチで冊子にまとめて、仲間に配布されるのですね。その場でスケッチされます。後で写真から再現されているものではありません・・。

あまりのすばらしさに「これ、ブログでご紹介してもいいですか?」かとお願いし、快諾いただきました(^^) 本当に素敵な旅行記です。個展されないかなぁ。

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©上記2点ともT.I氏,2018

 

まちを支えるおじ様

もうお一方はある地域のとりまとめ役のお一人のおじ様です。

物腰が柔らかく、でも言いたいことはきちんとおっしゃる方だなぁと前から尊敬しています。

大阪北部地震の直後、ある会合で、その地域の防災について議論していたときのこと。防災のためのある計画が長期になりそう・・、自分達の生きているうちには完成しないか・・と参加者が遠い目になったときのこと。

その方は、「確かに今から15年の間に何か大きな災害があったら、今の人間は助からないかもしれない。でも15年より先の人は、今の僕たちのこの取組によって助かるかもしれない。だとしたら、今、やるべきでしょう」という趣旨のことを明確におっしゃったのですね。

ぱん!なるほど!と膝を打ちましたね。ええ(^^) 自分達には具体的にはメリットにならない可能性が高い、でも、次の世代のために自分達が今、やるべきことをやるということです。

 

組織の中であるポジションにおられる方、いろいろなジャンルのプロ、まちの中で生きる方、仕事はプロフェッショナルな上にとても上手に遊びを楽しまれる方。

素敵なおじ様方(あくまで素敵な方ね)は、自分の置かれているポジションを楽しみながら、やるべきことをきっちりされるように拝見しています。

自分がこう!というのもありますが、割と与えられた役目に乗っていく方が多い印象があります。最近は大組織の中でご活躍の女性も増えましたが、そのあたりの楽しみ方は男性がお上手かな?と思ったりします。個人差ですけどね、最後は。

最近では私よりも随分年下の方も含めて、生まれた場所、育った場所、学んだまちも全然違うのに、仕事を通じてだと素敵な男性陣にふっとお会いできるのも、仕事を長くしてきた良き点かもしれません。出会いは不思議です。

私がちょっぴり得意なのは、そういった素敵な方のお話を聴いて感心し言葉に出してお伝えすること(^^)。ちょっぴりおおげさにね! ←ここはポイント、何かの参考にしてね!

こちらが知らない世界やプロフェッショナルな技量を持っているおじ様方やお兄様方。素敵です(^^)。

月組・エリザベート感想3 月組エリザに少しだけ欠けているように思った”ゆがみ” 今後に期待!

では引き続き、昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」の感想3をお届けします。

これはあくまで、8/31 13時公演を観劇した際に思ったことであり、端整な月組さんの舞台だったからこそ、さらにより進んだものが観られるはずと贅沢にお願いしてしまうことだとご理解ください。日々、舞台は変化していきますのでこれからの変化を楽しみにお待ちしています。

 

「エリザベート」の舞台は、ルキーニが幕を開け、独特の音楽のもと囁くように歌われる「悩み 哀しみ ねたみ 苦しみ 夢と欲望が 人を狂わせる」という曲から登場人物が舞台上に現れます。

ルキーニが観た幻覚のような狂気の世界。登場人物は自覚はなくても、不協和音の音楽が伝えてくるとおり、少しずつどこかゆがんでいます。

孫を取り上げるゾフィーも、母に逆らえないフランツも、家庭から逃げ出すパパも、母の愛を得られないルドルフも、宮廷に出入りするメンバーも、旅を続けてしまうシシィ自身も。そして何よりも死の世界に引き込むこと=愛だと考えるトートこそが。

シシィを取り巻くゆがみが大きくなればなるほどこの世界から逃げ出したいという狂気めいた思いが強まれば強まるほど、シシィが生み出したトートは増殖し、存在を増す。

そのように始まった狂気の物語は、シシィの生が死と結びつくことによってゆがみが解消され、安定した漆黒の中で消えていきます。

私は「エリザベート」とはそういう物語ではないかと考えています。

今回の月組「エリザベート」は、そのゆがみと舞台から観客に放出されるような狂気のエネルギーが、少しだけ欠けているように思えました。ゆがみが少ないとたまるエネルギーは少ないからです。断層のように。

一人一人の登場人物がそこまでゆがんでいるわけでなく、ちゃんとしているのですね。

プロフェッショナルな舞台として完成されているからこその、贅沢な逆説的な感想で申し訳ありません。ちゃんとできていたら本来はそれでいいはずなのです。

ただ、どこか綺麗なよくできた「箱庭」を観ているようでした。箱庭療法でルキーニがつくったような箱庭。ルキーニの狂気の夢を観ているのだとしたら、それで合っているかもしれない。そう思う面も一方ではあります。

舞台は不思議ですね。不思議なゆがんだ世界を覗き込んでみたい、観客側も抱えている狂気の種と響きあう何かを観てみたい、ドキッとしてみたい。そんなふうに思うなんて。

後2回観劇いたします。これから、どのような変化を観られるのか。楽しみにお待ちしておきます!

月組・エリザベート感想2 印象に残った主要キャスト 美弥さん、月城さん、暁さん、蘭世さん、黒天使の美形!

では引き続き、昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」の感想2を印象に残った主要キャスト別にお届けします(^^)。

(番号は感想1からの続きです)

 

4.美弥さんフランツ

美弥るりかさんの低音ボイスが魅惑的でした。初日すぐにご覧になった方からお歌がもう少しと聞いたのですが大丈夫でした。さすが小池修一郎先生の信頼の厚い上級生さん、調整されてきています。

美弥さんのフランツは、シシィがそこまで強い意志の持ち主でなければ、トートがその瞳に囚われてしまうほどの生命力の強い女性でなければ、もっと穏やかな人生を生きられたのではないかという穏やかで真っ当な雰囲気がありました。

マザコンというより、母親にもシシィにも優しいが故にどっちつかずになってしまう夫。うん、あるね、そういう話!

でも、トートと同じくらいフランツは政治的にも愛としてもエリザベートに執着していると思わせる危うさも美弥るりかさんからは伝わってきました。

真風さんフランツは、「もう真風フランツでええやん?!」と思わせる魅力がありました。一方、昨日観た美弥さんフランツには、「シシィ、フランツのところに帰ってあげてよ」という健気さがあったように思います。

 

5.圧倒的ビジュアルのルキーニ

まぁ、月城かなとさんの黒髪ルキーニの美貌がすごいんですってば!!!

あの人、時々、というか毎回やけど、びっくりするわ。こんのぉーー、オペラ泥棒さんめ!

黒髪で黒塗りで、口跡がよくて。すすすっと物語が入ってきます。パンフレットで小池先生がれいこちゃんに期待されている「奔放さ」も出てきておられるように思います。ただ、トート閣下に執着するかのように付き従うあほかわいい狂気はこれからだと思います。

とにかく、フィナーレを含めて、まぁ、れいこちゃんのルキーニの黒髪美貌はぜひご覧下さい。

 

6.暁千星さんルドルフ

ありちゃんはもともと強みのあるダンスに加えて、ぐんぐんお歌と感情表現が上達されていますよね。

長身で衣装が似合うありちゃん。トートに翻弄されて床を転がるありちゃん。少年の哀しみのようなものが伝わってくる演技でした。ただ、歌い上げる力が出てこられた分、他の演目の時と同じ感じになっているかな?とも思います。お若いから、ぐんぐん成長されるだろうと期待。

風間さんの日程を終えての変化を楽しみに次の観劇をお待ちしていますね。

 

7.蘭世惠翔さんの子ルド

 この端整な舞台で「あ、今、登場人物の肉声を聞いた!」と思ったのが蘭世さんの子ルドルフの歌でした。綺麗な声、確かな歌唱をされています。

今、宙組「エリザベート」を観ながら書いていますが、星風まどかさんの子ルドが不安感一杯なら、蘭世さんのルドルフは純粋に「ママはどこにいるだろう、どうして帰ってきてくれないんだろう」と考えて、時間になったら無邪気に寝てしまう、そういう子どもらしさが出ておられたと思います。

蘭世さんの子ルドルフの場面から、ガラコンサート感が強かった舞台の空気が少し変わったように思いました。重要な場面でその演技をされた蘭世さんを讃えたいと思います。

 

8.海乃美月さんのヴィンディッシュ嬢

焦点のあってない目で微笑む姿が、不気味さを出しておられて好演されています。

エリザベートと向かい合った後、うわーんと泣く演技が新しく、うわっと思いました。

 

9.黒天使の美形!

黒天使に明らかに美形がいる、美形がいる!と大慌てのmiyakogu。

オペグラで追い続け、All for Oneで少年ダルタニアンだった彩音星凪さんではないかと思います。今回の黒天使の皆さまは長髪のカールが細かくて、中性的な色気満々なんですよーー!

なんか、どきどきする黒天使の皆さまです。ぜひご確認ください。

 

10.フィナーレの玲実くれあさんの美女

フィナーレで月組のおねえさま方が珠ちゃんと一緒に踊る場面。娘役さんはタイトなドレスに長いスリットが入っているのですが、くれあおねえさまがまぁ、色っぽい美女なんですわ。前からさち花おねえさまの美脚とともに楽しみに拝見していますが、ほんまかっこいいおねえさまですよね。

 

11.エトワールの美園さくらさん

フィナーレで一瞬だけ、さくらさんと珠ちゃんが組んで踊られます。エトワールの声は素晴らしくお上手でした。これからのトップコンビ、楽しみですね。

感想3に続きます。

月組・エリザベート感想1 端整な舞台と歌唱、愛希れいかさんシシィの気迫と見つめるトート

皆さま、こんにちは。昨日、宝塚大劇場で開幕して1週間たった月組「エリザベート」を観劇してきましたので、その感想をお届けしますね(^^)。

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1.完成度の高いプロフェッショナルな舞台

総論を申し上げますと、月組さんらしい完成度が高いプロフェッショナルな舞台でした。SNS、ネット、取材記事、観劇された方からの生の声。前評判から少し懸念していた何人かの演者の歌唱とビジュアルも、高音面での課題は少し残っていたものの、皆さまがそれぞれの役割をしっかりと果たしておられた舞台だったと思います。

プロフェッショナルな端整さ。今まで劇場や映像で観てきた宝塚の「エリザベート」の中で一番、外部ミュージカルを観ているようだと思った”きちんとした舞台”でした。場面場面の歌唱を集めたガラ・コンサートのような面も感じられました。それくらいお一人お一人の歌がうまく、ちゃんとしていたということです。

ただ、その分、今後の進化への期待を込めてですが、何かが一点不足しているようにも思えました。あくまでこの日の印象ですが、それが何かは感想3で書きました。

(感想3はこちらです)

 http://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/09/01/151450

2.愛希れいかさんの歌唱

タイトルロールを演じてる愛希れいかさんの退団公演である本公演。

少女時代の発声が安定して”少女”の歌唱でした。かわいらしい声なのにきっぱりとしていて。澄んだかわいい声というより、強い意思を感じさせる少女のよく通る声。外部のミュージカルのヒロインで聴く声に似ていて、この舞台を私が外部公演のようだと思った一つの要因がちゃぴさんの素晴らしい歌だったかもしれません。あ、もしかすると今後の準備をされているのかな?とも思いました。

年齢を経ての変化も出ていて、長身の愛希れいかさんが主役の「エリザベート」コンサートのような素晴らしさだったと思います。史実のシシィも長身。ハンガリー帝国で「エーヤン、エリザベート」と叫ばれるにふさわし堂々たる強いシシィ。「私だけに」も立ち上がる強さが前面に出た歌唱でした。

トップ娘役7年の集大成。どうぞ期待満々でご観劇ください。

 

3.見つめる珠城トート

なるほど!というトートでした。パンフレット「スペシャル・ポート」1枚目見開きの珠城りょうさんのトート。胸に手を置き、目を閉じて上を見上げる珠ちゃんの写真がめちゃくちゃ素敵で綺麗なので、ぜひチェックしてくださいね!(≧∇≦) 珠ちゃんの伏せ目、美しいですわぁ。

珠ちゃんのトート閣下は、もっと俺様で死の世界にシシィを力ずくで引きずり込もうとするトートになるかと思っていました。もちろん、ミルク、最後のダンス等での迫力は強いものがあります。

ただ、今回の役づくりだと思うのですが、白く塗った顔が舞台に浮遊するように見え、カフェで握手をする場面の手がぎょっとするほど冷たいことを伝えてくる”この世ならざるもの感”がありました。

浮遊感のある珠城トートはシシィの無意識の中で生まれたばかりのトートで、自分が今感じているものが「恋」なのか何なのか、自覚しきれていないトートに見えたのです。

そんな感情を知らずにあの世とこの世の間を浮遊してきたトート。ただ、シシィと出会って以来、ちくっとした胸の痛みがあって、それが何かを自問自答しているトート。

そのため、シシィに拒否されると少しむっとした拗ねたような顔をしてその場を去り、何か舞台で次の動きが始まると「何だろう」とじぃっと見つめる。

大人たちの世界を、静かに怜悧に観ている大柄な無口な少年のようでもありました。おっきいのに、がらが悪そうな外見なのにピュア

ばんっ!!(立ち上がるmiyakogu)

そういう少年、漫画にいますよね!ばんばんばんっ。←落ち着いて、miyakoguさん。

自分でもこの生まれつつある感情が何かわからない。でも少しずつ気づいていく。そしてこの感情が何かわからなくても、シシィだけはずっと追い続けてしまうトート。

思春期の無口なぶっきらぼうな少年の中に渦巻く熱情。時折、それがゆらめくように見えるトート。私が最初「かわいい」と思ったのはそこか?!と先ほど気づきました。twitterでもお見かけしたのですが、ある種、瑞々しいトートだったのではないかと思います。

感想2に続きますね。

mothercoenote.hatenablog.com

正直に語る 月組・エリザベートについて思っていたこと。そして期待。

※実際に観劇した感想はこちらです。感想1をまずは書きました。

mothercoenote.hatenablog.com

皆さま、こんばんは。お元気でしたか?今日は台風の大阪です。電車が止まるといけないのでと家族全員、いつもより早めに帰宅し、リビングでそれぞれに仕事、勉強のmiyakogu一家です(^^)。

さて、昨日、月組「エリザベート」の稽古場映像がスカイステージのニュースで流れましたね。その時のmiyakogu感想は以下のとおり(^^)。

 珠城りょうさん、鼻たっかーー!(〃∇〃)

 目力、つっよーー!(〃∇〃)

 スターブーツ、似合う!脚なっが!(〃∇〃)

 短髪、かっこいい!(〃∇〃)

珠城りょうさんの目は、手に入れたいけれど手に入らない女性を強く求める男性的な表現にとても適した目。

その目が生かされた切なくも強く純粋な欲望がにじみ出るトートになるのではないかとおおいに期待しています。

ちゃぴちゃんの集大成の演技も、美弥さんのロイヤルで優しげなフランツも、月城さんの色気のあるルキーニも、儚げなありちゃんとおだちんのルドルフも、とても楽しみです。ただし、残念ながら今週末は仕事があり、観劇は来週。また感想を書いてみますね(^^)。

 

さて、昨日、タカラヅカニュースで見るまで、私は月組・エリザベート関連の映像を一切見ていませんでした。一度もです。

なぜだと思います?

そーーれーーはーー。うん、えっとね。すっきりと観劇を迎えるために書いておきたいと思います。

月組「エリザベート」の発表があったとき、「あー、これはちゃぴちゃんを世に送り出すために、花總まりさんの役を少しでも多くということなのかな?」とは思いました。カルメン、鳳凰伝のトゥーランドット、エリザベート。うん、完璧です。

それはいいのです。ちゃぴさんには退団された後も、おおいに活躍していただきたいから。

ただ、ロミジュリの「死」で真風さんと出会って宝塚ファンになったmiyakoguとしまして、正直、劇団の中でもっともトートが期待される一人の真風さんが、トートをされない・・・。その前に、珠ちゃんが演じてしまう・・。そうか・・・。

と、むむむむむーーとなったのですね。もちろん、宙組で「エリザベート」を上演されたところであり、そう回ってこないだろうことも、真風さんのフランツがとても素敵だったことも、実際のところ「エリザベート」ってストーリーはそれほど素敵じゃないかも?という小さな疑問も、いろいろわかった上で、です。

ま、正直に言いますと、まぁ、歌劇団さん、おふざけになって、いやですわ、おほほ(^^)となったわけです。(意訳:劇団さんよぉーー、ざっけんじゃねーーー!!)

生徒さんには、もちろん1ミリも何の責任もありません。ごめんね、珠ちゃんと珠ちゃんファンの皆さま・・。あくまで「そう思っていた」という過去のことやから、お許しくださいね(^^)。

 

そのもやっとした想いは、梅田芸術劇場で宙組「ウエストサイドストーリー」の真風さんトニーが、マリーアの死を告げられて「えっ・・?」とカバンを落とした瞬間にどこかに吹き飛びました。

ああ、真風さんはロミジュリの「死」に続いて、それを越えて今の真風さんにふさわしい新しい当たり役に出会われたのだと思ったからです。

恋に浮き足立つ微笑ましくてかわいいトニー。

ドクに甘えて、ドクのために看板を塗る健気なトニー。

マリーアと結婚式ごっこをする可憐なトニー。

絶望するトニー、チノに俺を撃てと叫ぶトニー。

真風さんのトニーは、恋の喜びと哀しみと絶望を、大きな身体一杯で伝えてきたトニーでした。

ロミジュリの「死」があるから、「トート」も当たり役だと期待するのはむしろ失礼かもしれないなと思ったのです(^^)。真風さんはもっともっといろいろな役を、いろいろな表現をできる、そういう方になられのだと嬉しく思う気持ちの方が強くなりました。嬉しいことに。

明日から始まる月組「エリザベート」をすっきりと観ることができる心情になれて良かったと思います。明日の初日、どうぞ素晴らしい舞台になりますように。すばらしいトートに、シシィに出会えますように。

がんばれ、珠ちゃん! 楽しみに観劇の日を待ってますね(^^)。

ミュージカル「Gohst」&TDRからオーシャンズ8まで、コンテンツ一杯のお盆休み(^^)

少しばかり秋の気配が漂う日となりましたね。皆さま、お元気でしたか?(^^)

miyakoguは先週末後、出張と出勤をはさんで今週水曜から明日までがお盆休み。ミュージカル「ゴースト」、東京ディズニーランドから映画「オーシャンズ8」までコンテンツ一杯のお休みを過ごしています。明日は花組「メサイア」観劇で締めますよー。

TDLは35周年のお祝い中ですね。

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1.奈良三輪山の大神神社からスタート

先週土曜日は奈良・三輪山をご神体とする大和「一の宮」である大神神社さんへお参りに。こちらは月組「月雲の皇子」で重要なモチーフとなった笹百合の里。以前、このブログで取り上げた際、コメントでSophieさんに教えていただきたましたが、月組「春の雪」の原作シリーズである三島由紀夫氏「豊穣の海」の第2巻『奔馬』にも笹百合のお祭り・三枝祭が出てきます。

こちらは三島由紀夫氏が大神神社に参篭された際の文字から取られた記念碑です。

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文学的な話はさておき。

女性起業家の指導で有名な三根早苗さんから教えていただいた「あのね、miyakoguさん、大神(おおみわ)さんにお参りしている企業は倒産しないんですって。」という耳寄り情報に基づき、現世的な利益を求めてお参りです!(^^) 

※三根さんのサイトはこちら。起業をお考えの方はどうぞ。まぁ様と同じ佐賀出資のとっても素敵なお姉さまです。

wakrak.com

うちの周年が無事に迎えられることを祈念して、巫女さんによるお神楽も奉納、玉串も捧げるmiyakogu。

同行の旦那はんは神妙に後ろで付き添い、前に座るのは私。そういうのがさらっとできる旦那はん、自分に自信がある男性はそうなのかな?と思います(^^)。ありがたいですね。

 

2.お次はシアタークリエ「Gohst」と東京ディズニーリゾートへ

そして、私の首都圏出張がきっかけとなり、夏休みに入っていた旦那はんが中学生娘と「どっか一緒に行きたい」との企画で始まったのが東京観劇&TDR家族旅行です。

咲妃みゆさんのLINEに参加している中学生娘と旦那はん。旦那はんは日ごろから「俺はヅカオタじゃねえ!」と頑なですが、雪組さん時代の「ローマの休日」のみゆちゃんが見たいがために一人観劇もデビュー済みです。

「Gohst」は冒頭、咲妃みゆさんの現代っ子らしい演技が新鮮で、男性俳優さんと抱き合うたびに「ひぇーー」となり、いつ早霧さんがあのドアからばーーーん!と登場するのではないかというあほな心配をしていたのですが、浦井健治さんとのハーモニー、二人の間の切なさ、みゆちゃんのいじらしさに心打たれ、森公美子さんの迫力の歌とコミカルな演技に笑っているうちに、最後は旅立ってしまうサムへのモリーの思いに涙、涙、涙でした。みゆちゃん、歌がさらにお上手になっておられて、癒しの歌声でした。

観劇後はTDLに。夕方からのチケットで入園して、ライドものに少し乗り、パレードで大満足!

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すごいなぁと思ったのが、ピーターパンの船の帆です。LEDの小さな粒をつなげているかと思うのですが、帆を波打つスクリーンのようにしてあり、次々と変わっていく映像が綺麗でした。シンデレラ城のプロジェクションマッピングも美しく。さすが夢の国ですね。

ショーレストランは直前に出るキャンセル狙いで、滑り込み。ミッキーやクラリスとハイタッチしまくるmiyakogu一家(^^)。トップ様=ミッキーの客席降り!と俄然やる気です。めっちゃ楽しかった!あのね、案外、ショーレストランは直前にキャンセルが出ますから、予約が満席でもこまめにチェックしてみてくださいね。

翌日、私はもちろん出張先へ。旦那はんと中学生娘はディズニーシーへ。朝食会場で固めのジャケット&ワンピースで浮くmiyakoguです。ま、ええか。

妻・母の出張についてやってくる夫と娘。うん、これもいい感じですね(^^)。

 

3.実家帰省へ

そして東京から帰った翌日夜から旦那はん実家へ帰省です。義理の母は、料理が上手で、木彫りもされて、”手仕事”がお好き。プチ収集品をいろいろ見せてもらうのが楽しみです。

こちらはその一部で、山岳民族を中心とする東南アジアの布です。おそらくは布を丈夫にする効果もあると思うのですが、なぜ人は美しい装飾をほどこそうとするのだろうと?と不思議に思える細かなステッチ、模様はすべて刺繍です。

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東京国立博物館で開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」の報道で見た出展品の一つ、重要文化財の土製耳飾の装飾もそうです。なぜ、こういう装飾を人間はほどこすのか?という点に不思議さを覚えます。やはり「美しい何か」への憧れや創り出したいという動機は時代や場所に関係なく人間が持っているものなのかもしれません

※土製耳飾はこちら中ほどにお写真があります。ぜひご覧ください。

www.tnm.jp

 

4.オーシャンズ8

帰省中、空いてそうな地方都市の映画館でお次は映画「オーシャンズ8」を。宝塚の舞台「オーシャンズ11」で、リュックをぎゅっとした頼り無さそうなライナスをかわいらしく演じておられた真風さんが思い出されます!(^^) 

イオン系列の映画館ですが、カップルのどちらかが50歳以上だとなんと!1800円が1100円になるサービスを提供しているのも初めて知りました。お得ですねえ。

映画「オーシャンズ8」は、メトロポリタン美術館で開催される「METガラ」を舞台にしたゴージャスな衣装と女優陣が話題の映画。ファショナブルでクールで小粋な映画で、ファッションがお好きな方は楽しめると思います。ストーリーに感動というよりは、ゴージャスでクールな世界を一緒にのぞいているようなわくわく感があるかな?

中でも、主人公の相棒役のケイト・ブランシェットさんが最高っに!かっこいい!これは女性が惚れてしまうタイプのかっこよさです。クールな目線とバイクが似合うんだなぁ・・。映画もどうぞお楽しみください。

さて、明日は休日の締め、明日は花組さん観劇です。初見の中学生娘の感想はどうなるでしょうね?楽しみです(^^)。

最後にちょっとした白状を(^^)。私がブログを書く時間がなく沈黙している時は、基本的には仕事多忙が理由ですが、何か新しい扉を開けたときもそう。うん、そうかぁ、ここにも才能が結集していたのか・・、という領域のコンテンツをだだだーーと集中して拝見中。えへへ。まだまだ秘密です(^^)。

宙組バウ・ハッスルメイツ 感想 和希そらさんのエネルギーに満ちた声、宙組コーラスの迫力

 

皆さま、こんにちは。日曜昼下がり、お元気ですか?昨日はバウホールにて、宙組・和希そらさん主演「ハッスルメイツ!」を観劇してきましたので、その感想をお届けします。

 

1.和希そらさんのセクシーさ、声の魅力

前から思っていたのですが、和希そらさんの歩き方、脚の出し方、肩の入れ方、斜めから上を挑発的に見る目がめちゃくちゃ”粋”なんですよね。あの方は独特のセクシーさがあると思います。

彼女は元気一杯で、おもしろくて、いつもころころ笑っているような方だと思っていましたが、ちょっと違う。

国際フォーラムの「WSS」のアニータの際にばんっと出してこられたような土の匂いと花の香、その中にほんの少し熟れた香りと哀愁がにじむようなセクシーさ。

熱帯の夜、あるいはポルトガルのファドが響くようなセクシーさを、はつらつとした笑顔の中にスパイスのように併せ持っている方だと今公演を観て思いました。

一番の魅力はなんといっても声!!!

これだけ低く厚みのある声を、これだけの声量を持って劇場に響かせることができる方は、ちょっと今の劇団の中でもおそらく1、2を争うレベルではないかと思います。特に低音の声。

耳に心地よく響く、太くて低い声。

「エリザベート」から出演者全員が、娘役さんは「私だけに」、男役さんは「最後のダンス」を歌われました。その場面で、誰一人として「あ?」と思う方がおられず、今の宙組さんの歌の層の厚さに驚かされました。

瑠風輝さん、鷹翔千空さんの長身で歌がお上手なお二人が歌った最後に、「締め」で登場する和希そらさん。

そらさんは男役さんとしては少しばかり小柄な方です。基本的に私は自分が背が低いこともあって背の高い男役さんが好きなのですが、この場面、和希そらさんは声量と歌に込めた迫力で、大きく見えました。背の高さなんてどうでもよくさせる圧倒的な力がありました。

加えて、2幕、はだしでお一人で踊られた場面は、一転、繊細でしなやかな美しさ。

2幕の「雨のコーナー」でのプチお芝居での歌も素敵でした。そらさんは器用に上手に歌われるだけの方ではなく、お芝居の中での抑揚、強弱をもって歌で表現できる方だと改めて思いました。WSSのアニータ、本当に素晴らしかったんです。

輝くような笑顔で、はつらつとして、粋で、セクシーで観ているだけでこちらが嬉しくなってしまうような強い光を放つ生命のエネルギーを舞台から受け止めたように思います。

この方は、きらめく”生”のエネルギーを劇場一杯に放つことができる方だと思うのですね。ちょっと、柚希礼音さんを思い出させるような面がおありになるのではないかな?

私が観た回は、劇場内にいつもよりも男性ファンが多いように思いました。すっきりと歌に迫力のあるスターさんの公演は男性ファンが増えるように思います。

歌、ダンスの実力がぴか一で、すかっとするような生命そのもののような輝きを放つ和希そらさん。今後のさらなるご活躍を期待したいと思います。というか、真ん中でイ・ケ・ル!と思いました、正直。楽しみに応援いたします。

 

2.宙組の皆さま

いや、ほんまに皆さん、歌上手いわ!!抜群の上質なエンタメでした。ハッスルメイツというタイトルとは裏腹に、まあ、少しだけ「石田先生・・・(苦笑)」という場面もありましたが、宙組20年をダイジェストで振り返るきわめてオーソドックスなショー。本当に楽しかったです。印象に残ったシーンを挙げますね。

 

・1幕 アマポーラ

抜群だったのは1幕のアカペラによる「アマポーラ」。穂稀せりさんが指揮を取る形で、澄風なぎさん、鷹翔千空さん、なつ颯都さん、華妃まいあさん、湖々さくらさんが6名で歌われたシーン。これは名場面、素晴らしい歌声でした。

穂稀せりさん、笑顔の可愛い方だなと拝見しておりましたが、あの方の声は「宝」ですね。素晴らしかったです。

 

・2幕 雨のコーナー

小さなお芝居仕立てのコーナーです。コートを着て傘を持って(てるてる坊主がついてます)歌う松風輝さんが素敵でした。

ずっと聞いていたくなるような心地よい優しい声。お芝居の表現。一気に劇場の空気をお芝居に引き込む素晴らしさ。さすが上級生さんです。

 

・2幕 和物メドレー

瑠風輝さんと鷹翔千空さんが左右で踊る場面、背の高く歌えるお二人がシンメで踊ると迫力がありました。澄風なぎさん、花咲あいりさん、華妃まいあさんもお美しく。

ただ、ここでも和希そらさんが堂々と最後に出てきて歌われると、「ラスボス、来たわ!」感が満載。すごいね、そらさんは。声量の迫力が違います。

 

・2幕 あなたの空を翔びたい

天彩峰里さんの歌が素晴らしかったです。彼女は何というか、女の子も愛くるしく演技できる方でしょうが、「女性」の強さや意思を表現できるタイプの娘役さんではないかとこの方も今後に期待です。

  

・明日へのエナジー、大漁ソーラン

前奏だけでテンションあがります。大劇場公演と同様、美風舞良さんの迫力ある美声が心地よく響きました。

大漁ソーランの和希そらさんが、またかっこいいんだわ!高校で学年に一人いる、体育祭の応援合戦できゃぁきゃぁ言われてしまうようなちょっとやんちゃで色気が妙にある男子。そういう感じでした。色っぽいんですよね、あの人。

また、私的には品のあるこってぃ(鷹翔千空さん)がソーランの恰好でがんばってるのが、何となくかわいらしくて微笑んでしまいました。こってぃさんは、お顔がちょっと龍真咲さんに似てらっしゃいますよね。

 

・2幕 もし私がベルだったら

英語で歌い切った瀬戸花まりさん、生き生きとして素敵でした。こういうのをきちんと歌いこなせる娘役さんに一場面があるというのも、嬉しい場面でした。


・全編を通じて

なつ颯都さんは何でもできそうな長身の方、笑顔が素敵でした。
亜音有音さんはまぁ様と同じ佐賀県出身の美形さん。注目の方でしたが、長身で小顔で立ち姿が綺麗で、ぴっかぴっかの激かわでした。劇場でもお名前があがっていましたよ。多分、勘違いでなければオペグラ越しに目があったはず! ←miyakoguさん、それ多分、勘違い・・。。下級生さんもきざってこられる面もおありになるようで、どきどきです。

華妃まいあさんは本当に美脚。ダンスもかっこよくて、歌声も綺麗。これからどんどん活躍されるだろうと、おおいに期待しています。

 

というわけで、何が言いたいかっていうとね・・。

和希そらちゃん、すごいわ!!!

ということです。うーーん、一行で済みましたね、感想。あはは(^^)。では、自宅でお仕事少しして、梅芸・WSSのmy楽に行ってまいります!

梅芸・宙組WSS 中学生娘と辛口夫の感想 真風さんが体現する憧れ、星風まどかさんの叫び、オケの迫力

和希そらさんのアニータは東京でのWSSでしたね。和希アニータの感想記事はこちらです。

https://mothercoenote.hatenablog.com/entry/2018/01/12/235301


皆さま、こんばんは。台風の週末、お元気でしたか?私と娘は実家に行っていたのですが、夜中に直撃。ものすごい風でした。

さて、プチ帰省の前に梅田で観劇した宙組WSS(ウエストサイドストーリー)。初見のうちのばっさり中学生娘、辛口無自覚ヅカファンの夫3人揃っての観劇です。

 

私は作品を冷静に分析・考察していると見せかけて(?)、その実、真風さんの耳から顎のラインとか、まっすぐで長い脚とか、腕まくりのシャツから覗くほっそりとした手首と指とか、そういうものをオペグラでがん見しております。ええ、宝塚ファンってそんなもんでしょ?!(注 miyakogu心の声、開き直っている)

だって、だって、ばん!真風さんの手首、ほっそりときゃしゃなんですよ?

全体的に細身の男性に見える立ち姿なのに、手首だけほっそりときゃしゃって。萌えるでしょーがっ?! ←落ち着いて、miyakoguさん。

しかし、うちの家族は作品を楽しみに来ています。二人にはどう映ったでしょうか?

 

一幕終了後の幕間。

娘いわく「暗いなぁ。ちょっとわからないなぁ」といきなりばっさり・・。あ、すみませんね。ええと、まぁそういう作品なんで・・。

「チケット取りなさいよー」と何かと詰め寄ってくる割には「俺はヅカファンじゃねぇ」とかたくなな夫は、「うーん、やっぱり、このダンスは男性の筋肉で観たいかな」と二人ともやや否定的でした。

ところがどっこい!さあ、大変、どんぐりこですよ。

↑ miyakoguさん、なぜいつも慌てていると「どんぐりこ」になるのです?そもそも歌では単にどんぐりですよ? ええと、ま、ええか。話を続けます。

 

物語の終盤、真風さんトニーがマリーアが亡くなったと告げられてから、まちにさまよい出て「チノ、どこだ」と叫ぶ場面から、星風まどかさんマリーアがトニーの亡骸に「触らないで!」と叫ぶまでの緊迫の場面。一瞬だけSomewhereのメロディが流れる以外、それまでずっと流れていた音楽はないまま二人の演技が続き、劇場は静かな緊張感に包まれます。

この場面の真風さんとまどかさんが抜群でした!

終演後、辛口夫は「あのトップ娘役ちゃん、確変したな!」と驚き、娘も「ちょっと咲妃みゆちゃんを思い出した、憑依型の演技だった」と二人揃って感嘆。お茶会がいくつかあった日だったこともあり、宙組の皆さまの迫力もいつも以上だったのかもしれません。

加えて、娘が「真風さんは恋する青年の普遍的な何かを表現していたと思う」と言い出し、三人で食事を取りながらわぁわぁと大議論です。

私は初見時から「真風さんは愛への憧れを体現している」と思っていました。特にSomewhereで空を見上げる場面です。

初めて知った人生の決定的な恋。そこから何かが始まるという夢。これから始まる愛に満ちた人生への憧れ。

そこを真風さんは今作品において体現されていると思います。でもその夢は実現されることはなく、わずか2日間で終わってしまう・・。その切なさも含めての憧れ。

恋、それも人生を大きく変えてしまうほどの相手と出会った時の普遍的な憧れを真風さんは体現されているのだと思うのですね。真風さんとまどかさん、二人の響き合う演技がそこを生み出していると思うのです。相手役さんを含めて好きになれるというのは、とても幸運なことだと改めて思いました。

舞台設定は私たちとは遠い世界のアメリカのダウンタウンですが、伝わってくるものには普遍性がある。それは作品として素晴らしいことだと思います。

純度の高い憧れを美しく見せることができる容姿。それはやはり、真風さんが磨かれてきたものだなと。

 

二人が感激したのは、オーケストラに対してもでした。音合わせの段階からの気合が違うと夫も期待していましたが、最初に観た時よりもオケも何となく張り切っていたような印象を私は持ちました。今、舞台が乗っているんだと思います。

ただ、娘は「この作品は素晴らしいけれど、ずっとこういうものだったら、やっぱり宝塚としては嫌かな」と。普遍的な何かを伝えてくる優れた作品とゴージャスで華麗な宝塚ならではの舞台。どちらも見たいですね。私たちは欲張りなファンですから。

 

さて、来週末は和希そらさん主演のバウ「ハッスル・メイツ!」へ。充実の宙組。観劇感想はまたレポいたしますね。

梅芸・宙組WSS 感想2 真風さんがかっこいい!愛ちゃんベルナルドの色気と桜木さんのいい女っぷり

皆さま、こんばんは。正直、miyakogu@アラフィフおばちゃんは今、とっても眠い!しかし、感想2を書いてからでないと寝られないので、がんばる!!

※感想1はこちら

mothercoenote.hatenablog.com

 

3.とにかく真風さんがかっこいい!

ここはね、miyakogu心の声で行くわ、ばんっ!(注 立ち上がっている)

真風さんがとにかくかっこいい!!!!!そしてかわいい!!!

なーーにが、「ドク、俺、恋してるんだよ」ですかっての、ばんばんばんばん!

私が一番好きな真風さんは、「戦争」の打ち合わせをしているジェッツ団にやってくる際のブルーのシャツに緩めたネクタイ、濃紺おズボンのシーンです。

下町の青年ちゃうやん、エリートリーマンやん!脚が長すぎるやん、完璧な後ろ姿やん。うん、もうそれでいいの、宝塚だから、そしてかっこいいから。

その真風さんが金髪の前髪を横に流しておられるのですが、左からみた横顔がツボすぎて泣きそう。

どこに立っていてもぴっかぴっかと輝いて、あーもう、宝塚の男役トップスターですわ!!!という完璧な舞台姿。驚くほどです。主役の人なんだなぁ、やっぱり。

「Somewhere」のシーンでの憧れに満ちて空を見上げるような真風さん。夢見るような姿は美しい説得力がありました。

後ね、皆様、これだけは言うておく!ばんばんばんっ!

25ans 宝塚宙組Special Editionの真風さん表紙がね、プログラムの中に宣伝かねて入っているから!お得やから!

 

4.愛月ひかるさんのベルナルド

濃厚な色気ぷんぷんの色黒で黒髪のベルナルドでした。さすが愛ちゃんです。

登場シーンの迫力とまぁ、脚が長いこと!立っているだけで「こいつはヤバい!」というのが伝わってくる迫力があります。

ききちゃんのベルナルドはどこかやさぐれていて、目がヤバいベルナルドでした。

愛ちゃんのベルナルドは色気むんむんで、プエルト・リコのおそらくは男性優位な社会を象徴するかのようなベルナルドでした。ただ、だからこそマリーアを守るのは兄である自分の役目だと強く信じているのが伝わります。

家父長的な世界観を示すような目と立ち姿。お見事でした。

 

5.桜木みなとさんのアニータ

なるほど、と感心いたしました。

まかまどのお芝居がぐんっと良くなっているのもあるのですが、桜木みなとさんのアニータは主役をサポートするアニータ、からっと明るくセクシーでマリーアを妹のようにかわいがっていて、米国に馴染んだ(つもりの)アニータでした。

からっと明るいいい女。家族の中にこういう女性がいると、風通しがいいだろうと思わせる魅力的なずんちゃんのアニータ。

米国社会に来て第二世代の移民のように思えました。プエルト・リコより米国にもう重心が移っているアニータです。

和希そらさんのアニータはもっと土の匂いがするような肉感的な魅力があり、第一世代の移民で、プエルト・リコに心を残したアニータだったと思います。そらちゃんは声がセクシーなのですね。そもそも。

一方、桜木みなとさんは私にとっては不思議なジェンヌさんで、映像でみた時、より一層ぴかぴかと輝くような魅力のある方です。

そう、ずんちゃんは光の要素が強いのです。そらさんのアニータはもっと土の要素が強いアニータで、どちらも魅力的なアニータでした。

歌・演技・ダンス、両者劣らず。

ダンスの切れの違いではそらさんかな?と思いますし、重要な脇役として少し控えた演技という意味ではずんちゃんかなと思いました。

明るくてきっぷの良いいい女のずんちゃんアニータだからこそ、より一層、ジェッツ団のたまり場であるドクの店に行った際に乱暴を受けてしまうシーンの憎しみ、哀しみが伝わってきます。そのシーンはうん、あまり見たくないものですが、ちょっと短くなってかな・・。物語において重要なシーンだともちろん理解しております。

 

6.澄輝さやとさんのリフ

金髪でめっっちゃかっこいい、めっちゃ綺麗なあっきーさん。

パーティのシーンで、水色のジャケットを着ておられるのですが、似合い過ぎてどこの王子のお忍びシーンですかっての?という感じです。

ただ、目が憎しみの強い思いに満ちる時、ロイヤルあっきーさんが不思議と下町に生きる鬱屈した思いを抱える少年に見えました。

彼女自身が持つ品と、憎しみに満ちた強い目。それが宝塚歌劇団というこの作品からは遠い世界とジェッツ団が生きる社会をつないでるように思えました。

国際フォーラムでずんちゃんがリードして歌う「Cool」は、クールであることを楽しんでいるようでした。それに対して、澄輝さやとさんが歌う「Cool」は憎しみを押さえようとする自制の意志が強く感じられた「Cool」でした。

 

7.蒼羽りくさんのチノ

もうね、私miyakoguはですね、カミングアウトしますとね。

蒼羽りくさんが好きなんですよーーーーー!!!(miyakogu心の声、若干気は多いのは確か)

私は背が高くて、ダンスが綺麗で、暖かみを感じさせる演技と声の人が好きなんですが、蒼羽りくちゃんはその通りなんです。「相続人の肖像」の白いフロックコート、ちぢれ毛前髪、その時に発した「ねえさん、踊ろっ」時代からずっと注目していて、群舞の時は真風さんとりくちゃんを観ているのですだーーー!

チノ、ええわぁ。

マリーアをダンスパーティに連れていって楽しそうに二人で話し、大事そうに見守っているチノ。

それまでベルナルドの死を告げることをためらっていたのに、マリーアをトニーに取られたことがわかったとたん、マリーアの上着を奪い取り、マリーアに兄・ベルナルドの死とトニーが刺したことを告げる怒りに満ちた声。

フィナーレでセンターで踊る蒼羽りくさん。

うん、いい!! ←miyakoguさん、眠いんですね?語彙力が急激に低下していますよ?

でもいいの、いいもんはいい!

 

以上、感想をお届けしました。週末に家族でもう一度観ますので、改めて感想はお届けしますね。ふうぅ、おやすみなさい!

梅芸・宙組WSS 感想1 真風さんとまどかちゃんの化学反応、響き合う音楽と宙組ダンス

皆さま、こんばんは。本日は調整していた東京出張が無くなり、替わりに梅芸メインホールに出張。宙組新キャストによるWSS(ウエストサイドストーリー)を観劇してきましたので、感想をお届けします!

 

1.真風さんとまどかちゃんの化学反応

梅芸DC「ヴァンパイア・サクセション」で初めて真風さんと星風まどかさんのコンビを観たとき、あーー・・・と思ったものです。あまり良くない意味で、です。(ごめんなさい。でもあれは人物設定の問題だったとは思います・・)

しかし、「天は赤い河のほとり」のライブビューイングを観た時、驚きました。真風さんの優しい目、まどかちゃんの演技の充実ぶり。ああ、大劇場と東京宝塚劇場のほぼ3か月を経て、おそらくは東京のどこかでお二人は飛躍されたのだと。

そのまかまどの化学反応を今公演で確信しました。お二人の芝居が飛躍的に良くなっておられると思います。

国際フォーラムで観たトップコンビお披露目公演は、今から振り返って正直に申し上げますと、「和希そらちゃんアニータのWSS」でした。

当時、私はトップコンビと作品に敬意を払いつつ、そらさんについて大変熱く語る記事を書いています。ただ、和希そらさんの圧巻の演技と歌の一方で、まかまどの熱演と歯車が回り始めている手ごたえはありました。

※こちらは当時の記事です。

mothercoenote.hatenablog.com

 

そこが今回の公演では、「まかまどのWSS」として見事に化学反応を起こしていると思います。二人の声の相性の良さは当時から感じたのですが、今はおそらくお互いの演技が響き合っている実感をお持ちなのではないでしょうか?

国際フォーラムでの初見時、私は2幕で真風さんが「チノ、どこにいるんだ、俺を撃ってくれ」という演技から泣きました。

本日は、マリーアは亡くなったと真風さん演じるトニーがドクに告げられ、カバンを落としたシーンから泣けました。

最初はぼんやりとしか事実を受け止められず、衝撃を受け、まちに駆け出して撃ってくれという真風さんの演技。そこから星風まどかさんがトニーの死に衝撃を受けて叫ぶような演技を一人で続けるシーンまで。圧巻でした。

星風まどかさんはとても勘のいい方なのだろうと思います。

 

このミュージカルはずっとバーンスタイン氏による様々な調の音楽が鳴り響き、ダンスとともに物語を語っています。

しかし、真風さんのシーンからまどかちゃんのラストまで。ほぼほぼ音楽はないのですね。二人の間で時が止ってしまったかのように。

時が止ってしまったかのような空間。その時空を埋める迫真のお二人の演技。おそらくお一人ずつで演じる以上に、化学反応のように想いが溶け合い一つになる様があたかも「見える」そういう演技だったと思います。

それは、「星逢一夜」でちぎみゆの間に青く光る天の川のような想いが見えたようだった演技と共通していると思います。ここまでのお二人の演技になるとは予測以上でした。

 

2.響き合う音楽とダンス

各国からの移民の第一、第二世代が集まっていたであろう当時の米国社会において、「〇〇系」というのは社会階層の中の位置を示すものだったと思います。私もかつて少しだけ働いていた英国で、民族に関するジョークめいたきわどい発言をいくつか聞きました。本で読んで知っていたとしても、実際に日本人が聞くとどきっとするものでした。

ただ、その中でも米国におけるプレルト・リコへの蔑視は相当厳しいものがあったようだなと、小説や映画を見る中で気づきました。

そういう社会の階層の中でのさらなる争い、更生を必要とする少年たちの行き場のない怒り。物語としてはわかります。音楽も美しい。けれど、私自身の体験に響く要素はあまりない物語です。

ただ、大人になることに伴う痛み、知らなくてよかったこと、経験したくなかったことを知ってしまう痛み。そこは自分自身に響くものがあったかもしれません。

そういう中で、このミュージカルをまた観たい!と思わせる最も強い要素は、響き合う音楽とダンスの見事さ、中でもダンスの素晴らしい振り付けにあると本日、気づきました。

緊張を示す音楽、とても美しいメロディ、クールな音楽。その音楽の多様性は舞台となっている当時の米国社会の複雑な構成を示すようです。また、少年少女から大人へとなっていく登場人物たちが揺らぎながら成長し同時に傷ついていく様を示しているようです。

オペラが、人の声を楽器のように一緒に演奏していくものであるとしたら、このミュージカルは音楽とダンスの交響楽のように思えました。ダンスがすごい!

劇中、ダンスはずっとずっと続きます。そして、宙組さんはそのダンスをずっとずっと見事に踊っておられます。

体育館でのパーティシーンのにぎやかな迫力、クールに踊るジェッツ団、Somewhereへの憧れを歌う場面、このダンスシーンはぜひご覧ください。素晴らしい振り付けと、そこを見事に見せてくる宙組のダンスです。

美しい回転を見せる愛月ひかるさん、切れのあるダンスの桜木みなとさん、とびっきりのアメリカン・ガールを演じる綾瀬あきなさん、しなやかに美しい蒼羽りくさん、迫力のある留依蒔世さん、高いジャンプの優希しおんさん、力強い風馬翔さん、綺麗に踊る秋音光さんが印象に残りました。

国際フォーラムで最初、ジーンズにシャツで登場したジェンヌさんを観たときは何となく違和感がありました。でも今日は違和感が払拭されていて、宙組の皆さんは少年であり青年になっていたと思います。

宝塚とこの舞台をつなぐ大きな役割を担われたのは、実は澄輝さやとさんではないかと本日思いました。下町の社会で生きる少年の中にあって、リーダー格のリフはどこか品があり美しく、しかし怒りに満ちた目をしておられます。

(印象に残った新キャストについては、その2に続きます)